「新規開業、その後」 Vol.10 [PDF/406KB/1ページ]

連載 第10回
治療のステップを大切に
安心してご来院いただける小児科をめざして
2013年11月、埼玉県吉川市にオープンされた、トミタこどもクリニック。
院長の富田先生に開業の経緯と開業されてからの感想をお伺いしました。
トミタこどもクリニック
院 長:富田 祐造 先生
開業年月:2013年11月
開業場所:埼玉県吉川市
診療科目:小児科
医院URL:http://tomita-kodomo-clinic.jp/
Q1 開業のきっかけは?
大学病院の勤務医
として16年、ある程度
の経験を積むことがで
き、ご教授いただいた
先生が本年度をもって
退官される予定だった
ため、その後の自分の
医師としての人生を考
キッズスペースもあり、明るい待合室
えるチャンスでした。
結果、自分の医療が実際に地域医療へどの程度貢献できる
のかを試してみたくなり、ちょうど父親から土地の生前贈
与を受けたことも重なり、開業を決意しました。
Q2 医師になって本当にやりたいと思っていたことは?
「何でもできる小児科医になりたい」
。そんな漠然とした
考えしかなかったように思います。ですから、当初は大学
病院や地域の基幹病院などで研修し、小児科の中でも何か
これというものを突き詰めていければ良いと思っていまし
た。実際は一般的な診療所などで難渋するような患者さん
を診ることに魅力を感じていたのかもしれません。開業に
ついて当初はまだまだ先の話、くたびれたら考えれば良い
と思っていたような気がします。いろいろな先輩や他科の
先生方に教えていただくにつれ、その考えが徐々に変わっ
ていきました。その患者さんを診るのに、最初はどう考え
るのか、その結果を見て次にどう考えるのか、医療にはス
テップがあることを重要だと感じるようになりました。
Q3 開業準備で特に苦労されたことは?
開業地はあらかじめ土地があり、さらにその周辺が新興
住宅地であったため迷うことはありませんでした。建物に
ついても幸い良い施工会社と巡り合うことができました。
最も大変だったのは、
各種申請や医療機器など物品の調達、
人材確保や研修、近隣住民への広告や挨拶、内覧会や診療
準備とシミュレーショ
ンなど、さまざまなこ
とを決まった日程の中
で次々とこなしていか
なければならなかった
ことだと思います。
診察室
Q4 日本光電のコンサルタントの価値は?
生涯のパートナーと言っても過言ではないと思います。
1年弱という短い期間で、よくここまで整えていただいたな
と今さらながら感謝しています。自分のやりたい医療をどう
実現していくのか、よく理解した上で適切なアドバイス、サ
ポートを提供していただきました。また、足りないところや
気付かないところを的確にフォローしていただき、複雑で
面倒な申請手続きなども難なくクリアすることができました。
Q5 実際に開業をされた感想をお願いします。
さまざまな問題点が開院後に明らかになり、それを自分
で判断し処理していく。そういった、これまでにはなかっ
た診療以外の業務がいかに重要かがわかりました。そこに
もコンサルタントスタッフの助言が非常に役立っています。
また、限られた医療資源の中で最大限、かつ最適な医療を
提供していくには、近隣の薬局や病院などとの密な連携が
大切だということにも今さらながら気付かされました。
富田院長と
スタッフの皆さま
ありが とうございました
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