代謝工学を用いた抗炎症薬の開発(富山県立大学)

文部科学省 地域イノベーション戦略支援プログラム
「健やかな少子高齢化社会の構築をリードする北陸ライフサイエンスクラスター」(H25~29年度)
・地域イノベーション戦略の中核を担う研究者の集積:研究課題③
代謝工学を用いた抗炎症剤の開発
富山県立大学工学部生物工学科 機能性食品工学講座
研究代表者:教授 榊利之
招へい研究者:嘱託研究員 西川美宇
(株式会社TOPUバイオ研究所 研究開発部)
www.topubio.co.jp
文部科学省 地域イノベーション戦略支援プログラム「健やかな少子高齢化社会の構築をリードする北陸ライフサイエンスクラスター」資料(不許複製・禁無断転載)
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研究開発の背景
薬物代謝と解毒
2008年2月に米国FDAから提出された「代謝物の安全性評価に関するガイダンス」では、ヒト特有の代謝物あ
るいは反応性代謝物について安全性試験が必要となり、グルクロン酸抱合体およびシトクロムP450による水
酸化体が主たる対象となっています。また、2015年度より日本国内で施行された「機能性表示食品制度」に
より、食品成分についても機能性及び安全性の科学的根拠が必要となり、食品成分代謝物(グルクロン酸抱
合体、硫酸抱合体、メチル抱合体など)の需要もまた高まっています。しかし、これらの代謝物標準品は化
学合成困難な場合が多く、標準品の入手が研究の律速段階となる場合もあります。
文部科学省 地域イノベーション戦略支援プログラム「健やかな少子高齢化社会の構築をリードする北陸ライフサイエンスクラスター」資料(不許複製・禁無断転載)
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研究開発の概要
本技術の優位性
本プログラムでは、独自の技術である「ヒト由来薬物代謝酵素をつくる遺伝子組換え酵母を用いた代謝物
生産技術」を用いて、医薬品や食品成分の代謝物(水酸化体、グルクロン酸抱合体、硫酸抱合体等)の生
産性を飛躍的に向上させるとともに、これら代謝物を、がん化につながる慢性的な炎症を抑えるための抗
炎症剤として開発する事を目的としています。富山県立大学発のベンチャー企業である(株)TOPUバイオ
研究所(www.topubio.co.jp)と密に連携し事業化を目指します。
文部科学省 地域イノベーション戦略支援プログラム「健やかな少子高齢化社会の構築をリードする北陸ライフサイエンスクラスター」資料(不許複製・禁無断転載)
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