教育基準カリキュラム新旧対照表(小児救急看護) 【目的

教育基準カリキュラム新旧対照表(小児救急看護)
改正箇所:下線
合同講義が可能な単元:ゴシック体
【目的・期待される能力】
旧(現行)
新
改正理由
(目的)
1.少子・核家族化、および育児不安が社会問題化する現代社会における小児救急において、最新の知識
や技術を持ち、自律して対応し、専門性の高い看護を実践できる小児救急看護認定看護師を育成する。
2.優れた能力を発揮し、看護スタッフの指導・相談を行い、他職種と協働しながら、小児救急医療の水
準の向上を図ることができる小児救急看護認定看護師を育成する。
3.家族への支援や社会との連携、社会資源の活用を通して家庭や地域社会に貢献できる小児救急看護認
定看護師を育成する。
(目的)
小児救急看護認定看護師に
1.小児救急医療における子どもと家族の QOL 向上に向けて、水準の高い看護を実践する能力を育成す
必要な能力を「実践」
「指導」
る。
「相談」にわけて示した。
2.小児救急看護分野において、看護実践を通して他の看護職者に対して指導ができる能力を育成する。
3.小児救急看護分野において、看護実践を通して他の看護職者に対して相談対応・支援ができる能力を
育成する。
(期待される能力)
1.小児救急場面において子どもの権利と尊厳を保障し、医療チームの一員として倫理的に行動すること
ができる。
2.優れたアセスメント能力を用いてトリアージし、子どもと家族に対して適切な援助ができる。
3.根拠に基づいた小児救命技術・小児救急看護技術を実践できる。
4.医療従事者や地域社会に対して小児救命知識・技術を指導できる。
5.家庭での育児能力向上に対する社会資源となることができる。
6.子どもの虐待に対する予防、早期発見および適切な援助を実践することができる。
7.発生した事故の情報収集と分析を通して、事故防止の啓発活動ができる。
8.小児救急看護の実践を通して役割モデルを示し、他の看護スタッフ対し具体的な指導や相談を行うこ
とができる。
9.小児救急看護の独自性の確立と発展に向けて、自己研鑽できる。
(期待される能力)
・小児救急看護認定看護師に
1.小児救急医療における子どもと家族の権利を擁護し、自己決定を尊重した看護を実践できる。
求 めら れる 能力を 分か り
2.発達段階に応じた的確なアセスメントを行い、子どもと家族に対して適切な援助ができる。
やすい表現に修正した。
3.子どもと家族の状況及びフィジカルアセスメントに基づいた小児トリアージができる。
4.急性発症による子どもの身体機能障害に対し、迅速かつ適切な判断に基づく看護ケアの提供ができ
・小児救急看護認定看護師と
る。
しての「実践」
「指導」
「相
5.子どもと家族のセルフケア能力向上に対する社会資源となることができる。
談」の特徴がわかるように
6.子どもの虐待に対する予防、早期発見および適切な援助を実践することができる。
表現した。
7.発生した事故の情報収集と分析を通して、事故予防の啓発活動ができる。
8.医療従事者や地域社会に対して小児救急に関する知識・技術を指導できる。
・認定看護師として必要とさ
9.より質の高い医療・保健・福祉を推進するため、リーダーシップを発揮し関連する多職種との連携と
れる「倫理」「チームにお
協働ができる。
ける協働」「役割モデル」
10.小児救急看護の実践を通して、役割モデルを示し、看護職者への指導や相談対応を行うことができ
も含めて能力を整理した。
る。
1
教育基準カリキュラム新旧対照表(小児救急看護)
改正箇所:下線
合同講義が可能な単元:ゴシック体
【共通科目】
旧(現行)
<必須>
1.看護管理
2.リーダーシップ
3.文献検索・文献講読
4.情報管理
5.看護倫理
6.指導
7.相談
<選択>
8.対人関係
9.臨床薬理学
10.医療安全管理
新
<必須>
1.看護管理
2.リーダーシップ
3.情報管理
4.看護倫理
5.指導
6.相談
7.文献検索・文献講読
8.臨床薬理学
9.医療安全管理
改正理由
小児救急看護認定看護師の活動に必要であるため、「臨床薬理学」「医療安全管
理」を必須科目に追加した。
<選択>
10.対人関係
2
教育基準カリキュラム新旧対照表(小児救急看護)
改正箇所:下線
合同講義が可能な単元:ゴシック体
【専門基礎科目】
旧(現行)
教科目
1.小児救急看護
概論
2.子どもの権利
と社会資源
時
間
数
15
15
新
教科目のねらい
単元
教科目のねらい
教科目
1)小児救急医療体制の経緯と現状につ
いて理解する。
2)小児救急医療の対象となる子どもと
家族の状況を理解する。
3)小児救急医療における看護および認
定看護師の役割と課題を理解する。
4)小児救急に関する医療システムおよ
び医療経済について理解する。
1)小児救急看護の概念と歴史
2)小児救急看護の対象
3)小児救急看護の場
(1)救急外来
(2)小児一般外来
(3)救命救急センター
(4)その他
4)小児救急看護認定看護師の機能と
役割
5)小児救急医療体制
6)小児救急と医療経済
(1)診療報酬のしくみ
(2)小児救急と診療報酬
1)小児救急看護の概念と歴史が理解で
きる。
2)小児救急医療体制の変遷と現状につ
いて理解できる。
3)小児救急医療の対象となる子どもと
家族の状況について理解できる。
4)小児救急医療における看護および認
定看護師の役割と課題について理解
できる。
5)小児救急に関わる医療経済について
理解できる。
1.小児救急看護
概論
1)現代社会および医療現場における子 1)子どもの権利と親の権利
どもの権利、家族の権利を理解する。 2)小児保健福祉医療制度と手続き
2)小児医療および福祉に関連した制度 3)小児救急に関わる法体系
と法的根拠を理解する。
3)小児救急医療に関連した社会資源の
活用方法を理解する。
1)現代社会および医療現場における子
2.子どもの権利
どもの権利、家族の権利について理解
と社会資源
できる。
2)小児医療および福祉に関連した制度
と法的根拠について理解できる。
3)小児救急医療に関連した社会資源に
ついて理解できる。
3
時
間
数
15
15
改正理由
単元
1)小児救急看護の概念と歴史
・旧ねらい 1)、4)で重複が
2)小児救急医療体制
あ っ た 小 児 救 急医 療 体制
3)小児救急看護を実践する場
(システム)を文言を整理
(1)救急外来
をした。
(2)小児一般外来
(3)救命救急センター
・単元 3)について、旧単元
(4)在宅医療
3)に在宅医療を追加した。
(5)その他
4)小児救急看護の対象
5)小児救急看護認定看護師の機能と
役割
6)小児救急と医療経済
(1)診療報酬のしくみ
(2)小児救急と診療報酬
1)子どもの権利と親の権利
・単元の内容を具体的に示
(1)児童の権利に関する条約の意
し、文言の整理をした。
義と特徴
(2)社会の変化と子どもの権利
(3)子どもの成長・発達とインフ
ォームド・コンセント、イン
フォームド・アセント
(4)子どもの権利擁護・倫理的配
慮
(5)親の権利
2)小児保健医療福祉制度
3) 小児救急医療と法律(臓器移植法、
子どもに関わる法律、子どもを守
るための条例・規制など)
4)子どもと家族の健康を支える社会
資源(各種施設、機関、団体およ
び人々の知識、技術など、物質的・
人的諸要素)
5)関係機関・他職種との連携
教育基準カリキュラム新旧対照表(小児救急看護)
改正箇所:下線
合同講義が可能な単元:ゴシック体
旧(現行)
教科目
3.子どもの成長
発達
時
間
数
30
4.小児救急にお
ける薬の知識
15
5.子ども・家族
への接近法
15
新
教科目のねらい
単元
1)小児各期における形態的機能的発達、
認知発達、心理社会的発達を理解す
る。
2)小児救急医療場面における子どもの
アセスメント能力を獲得する。
3)発達段階に応じた、小児救急医療場
面におけるフィジカル・アセスメン
トの知識・技術を習得する。
4)主な発達理論を通して、子どもの発
達を理解する。
1)発達段階による解剖・生理的身体
の理解(臓器・機能別発達)
2)発達段階別フィジカル・アセスメ
ントに関する基本的知識・技術
3)認知発達・心理社会的発達・母子
関係の理解
4)基本的生活習慣能力(セルフケア
能力)のアセスメント
1)小児の形態的・機能的発達に伴う薬
物動態を理解する。
2)小児救急患者に使用する特徴的な薬
剤の効果および副反応の知識を習得
する。
3)薬剤投与における小児の特徴を理解
する。
4)VPD(Vaccine Preventable disease)
とその対応について理解する。
教科目のねらい
教科目
1) 小児各期における形態的・機能的発 3.子どもの成長
達、認知発達、心理社会的発達につ
発達
いて理解できる。
2) 主な発達理論を通して、子どもの発
達を理解できる。
3) 発達段階別子どものアセスメントが
理解できる。
4) 発達障害のある子どもの特徴を理解
できる。
1)小児における薬物動態
2)小児救急で使用する薬剤、薬効副
反応
3)小児への薬剤の投与量、投薬方法・
経路
4)VPD (Vaccine Preventable
disease)とその対応(予防接種含
む)
5)小児の薬物投与に関する禁忌
1) 小児の形態的・機能的発達に伴う薬 4.小児救急にお
物動態について理解できる。
ける薬の知識
2) 小児救急患者に使用する特徴的な薬
剤の効果および副反応について理解
できる。
3) 小児の特徴を理解し、投与方法を理
解できる。
4) 子どものワクチンと VPD(Vaccine
Preventable disease)について理解
できる。
1)主な理論を通して、子どもと家族の 1)救急外来を受診する子ども・家族 1) 主な理論を通して、子どもと家族の 5.子どもと家族
反応や心理状態を理解する。
との関係性の形成
反応や心理状態 について理解 でき
への接近法
2)子どもや家族とのコミュニケーショ 2)救急場面における子ども及び家族
る。
ン能力に関する知識・技術を習得す
の反応
2) 小児救急看護認定看護師があらゆる
る。
(1)状況的および心理的危機
状況で子どもや家族と関係性を形成
(2)防衛機制
し接近するために必要となる基本的
(3)ストレス・コーピング
な知識について理解できる。
3)小児救急患者への説明
(1)インフォームド・コンセント
(2)インフォームド・アセント
(3)プレパレーション
4)子ども・家族とのコミュニケーシ
ョン技術
4
時
間
数
30
15
15
改正理由
単元
1) 形態的・機能的発達の理解
2) 発達理論の理解
(1)母子関係
①ボウルビィの愛着理論
②マーラーの分離・個体化理論
(2)認知発達
①ピアジェの認知発達理論
②ブリッジスによる情緒の分化
(3)心理社会的発達
①エリクソンの自我発達理論
②ハヴィガーストの発達理論
3)発達段階に応じたアセスメント
(セルフケア能力含む)
4)発達障害の種類と特徴(自閉症、
アスペルガー症候群、注意欠如・
多動性障害他)
1) 小児における薬物動態
2) 小児救急で使用する薬剤の効果お
よび副反応(蘇生時・鎮静時の薬
剤含む)
3) 小児への薬剤の投与方法
4) 小児の薬物投与に関する禁忌
5) VPD(Vaccine Preventable
disease)とその対応について(予
防接種含む)
・ねらいは学習の順番を変更
した。
・単元 2)に具体的内容を示
した。
・旧ねらい 3)
、単元 2)の
フィジカルアセスメントに
関する知識・技術は、移動
した。
・ねらい 4)
、単元 4)に発達
障害のある子どもの理解に
ついて追加した。
・単元 2)に「蘇生時・鎮静
時の薬剤を含む」を追加し
た。
1)子どもと家族の反応を理解するた ・ねらい 2)は、子どもと家
めの主な理論
族の関係性の形成に必要な
(1)危機理論
基本的知識を示した。
(2)防衛機制
(3)ストレス・コーピング
・単元 1)2)の文言を整理し、
2)子どもや家族と関係性を形成し接
技術に関する部分は専門科
近するために必要な基本的知識
目の教科目「看護技術」あ
(1)各発達段階における接近法
るいは「学内演習」に移動
(2)家族への接近法
した。
(3)状況に応じた接近法
(4)子どもと家族の意思決定の
ための支援(インフォーム
ド・コンセント、インフォー
ムド・アセント、プレパレー
ションを含む)
教育基準カリキュラム新旧対照表(小児救急看護)
改正箇所:下線
合同講義が可能な単元:ゴシック体
旧(現行)
時
間
数
教科目
教科目のねらい
新
単元
教科目のねらい
教科目
1) 子どもの虐待に関する基本的な知識 6.子どもの虐待
について理解できる。
2) 子どもの虐待に関する援助の法的根
拠について理解できる。
3) 子どもの虐待に関連する諸機関の役
割と連携のあり方について理解でき
る。
4) 小児救急医療において、被虐待児を
発見するための知識と方法について
理解できる。
5) 虐待を受けた子どもと家族への援助
方法について理解できる。
計
90
時
間
数
30
120
5
改正理由
単元
1)子どもの虐待に関する基本的知識
(1)定義
(2)概念
(3)統計
(4)実態
(5)歴史
(6)発生要因
(7)虐待に関する理論等
2)子どもの虐待に関連する法律及び
関連機関の役割と連携
3)虐待の兆候・臨床像
4)虐待の緊急度・重症度の判定
5)初期治療および対応の原則
6)虐待を行う家族の理解
7)虐待の予防
・専門科目 6 から移動した。
・ねらいの順番を単元との整
合性を合わせ変更した。
・単元 1)の具体的内容を示
した。
・ねらいに対応する順番に変
更した。
教育基準カリキュラム新旧対照表(小児救急看護)
改正箇所:下線
合同講義が可能な単元:ゴシック体
【専門科目】
旧(現行)
教科目
1.小児救急にお
け る病態と 看
護技術Ⅰ
2.小児救急にお
け る病態と 看
護技術Ⅱ
3.救急外来にお
け る小児の ト
リアージ
時
間
数
30
15
15
新
教科目のねらい
単元
教科目のねらい
教科目
1)救急外来を受診する子どもの特徴
的な症状について、アセスメント能
力およびケア能力を習得する。
1)症状アセスメントとケア
(1)発熱
(2)下痢・下血
(3)嘔吐・吐血
(4)呼吸困難
(5)けいれん・意識レベル低下(熱
中症含む)
(6)発疹(感染症の対応を含む)
(7)痛み
1.小児救急における
病態と看護技術
1)標準的な小児評価モデル(初期評
価・一次評価・二次評価)のプロセ
スを理解できる。
2)迅速な生理学的評価アプローチが
実践できる。
3)小児の 1 次救命処置、2 次救命処置
を適切に実践・指導することができ
る。
4)小児救急医療で使用する主な ME 機
器の管理ポイントを理解する。
1)生理学的評価とケア
(1)呼吸
(2)循環
(3)中枢神経系
2)小児の一次・二次救命技術
(PBLS、PALS)
3)ME 機器の知識と安全対策
1) 小児救急医療場面において、発
達段階をふまえたフィジカル
アセスメントを理解し、実践で
きる。
2) 小児救急医療場面における緊
急性の高い症状・病態を理解す
るとともに、それぞれに対して
適切なアセスメントに基づい
た看護技術が実践できる。
3) 小児の一次救命処置、二次救命
処置を適切に実践することが
できる。
4) 呼吸理学療法を適切に実施す
ることができる。
5) 小児救急医療で使用する主な
ME 機器の管理と使用方法が理
解できる。
1)救急外来における小児のトリアー
ジの目的および役割を理解する。
2)救急外来における小児のトリアー
ジの方法を理解する。
3)救急外来における小児のトリアー
ジ運営に必要なシステムを理解す
る。
1)救急外来における小児のトリアー
ジの目的
2)小児のトリアージにおける看護の
役割
3)小児のトリアージプロセス
4)小児のトリアージ運営に必要なシ
ステム
1) 小児救急におけるトリアージ 2.小児救急における
の目的および役割について理
トリアージ
解できる。
2) 小児救急におけるトリアージ
システムについて理解できる。
3) 小児救急におけるトリアージ
の方法を理解し、実践できる。
時
間
数
60
15
改正理由
単元
1)発達段階(新生児・乳児・幼児・
学童)に応じた子どものフィジカ
ルアセスメント
(1)呼吸
(2)循環
(3)中枢神経系
2)症状アセスメントとケア
(1)発熱
(2)下痢・下血
(3)嘔吐・吐血
(4)呼吸困難・咳嗽
(5)けいれん・意識レベル低下
(熱中症含む)
(6)発疹(感染症の対応を含む)
(7)痛み
3)小児の一次・二次救命技術
(PBLS、PALS)
4)呼吸理学療法
5)ME 機器の知識と安全対策
・旧専門科目 1、2 を統合し
た。
1) 小児救急におけるトリアージの
目的
2) 看護師に求められるトリアージ
の能力と役割
3) トリアージプロセス
4) トリアージシステム
5) トリアージの実践、シミュレーシ
ョン教材を用いた演習(得た情報
を統合し、トリアージレベルの判
定をし、対応を行う)
・トリアージは、救急外来だ
けではなく、小児救急医療
全般において発揮されなけ
ればならないシステムであ
るため、教科目名を変更し
た。
・ねらい 1)について、フィ
ジカルアセスメントに関す
る知識・技術を旧専門基礎
科目 3.2)から移動した。
・ねらい 4)及び単元 4)は、
認定看護師の役割に基づき
「呼吸理学療法」技術を示
した。また、呼吸ケアチー
ムの構成員としての役割を
担うために改正した。
・時間数は、フィジカルアセ
スメントに関する教育の充
実を図るため 15 時間増や
した。
・単元 2)に看護師に求めら
れるトリアージの能力を追
加した。
・ねらい 3)の表現を変更し、
単元 5)演習を追加した。
6
教育基準カリキュラム新旧対照表(小児救急看護)
改正箇所:下線
合同講義が可能な単元:ゴシック体
旧(現行)
教科目
4.子どもの事故
と予防
5.小児救急にお
け る家族へ の
看護
6.子どもの虐待
時
間
数
30
15
30
教科目のねらい
新
単元
1)子どもの事故の種類と特徴を理解
1)子どもの事故の種類とその特徴
する。
2)事故に伴う起こりやすい病態と看
2)事故に伴って起こる病態を理解し、
護
必要な看護が実践できる。
(1)誤嚥・誤飲
3)子どもの事故に対する社会的課題
(2)中毒
を理解し、看護の役割を明らかにす
(3)熱傷
ることができる。
(4)外傷
4)子どもの事故予防を理解し、実践
(5)溺水
および指導ができる。
(6)その他
3)子どもの事故に対する社会的課題
と対策
4)子どもと家族に対する事故予防指
導
1)主な家族関係理論を通して、現代の 1)現代の家族形態と家族に関する主
家族を理解する。
な理論
2)小児救急医療における家族に対する
(1)今どきの家族
アセスメント能力を獲得する。
(2)家族発達理論
3)小児救急医療において、家族に必要
(3)家族システム理論
な援助方法を導くことができる。
(4)家族ストレス対処理論
2)小児救急医療における家族への看
護
3)家族アセスメントと看護
4)家族への看護の実際
5)特別な配慮が必要な家族への看護
1)子どもの虐待に関する基本的な知識
を習得する。
2)子どもの虐待に関する援助の法的根
拠を理解する。
3)小児救急医療において、被虐待児を
発見するための知識と方法を習得す
る。
4)虐待を受けた子どもと家族への援助
方法を理解する。
5)子どもの虐待に関連する諸機関の役
割と連携のあり方を理解する。
教科目のねらい
教科目
1) 子どもの事故の種類と特徴に
ついて理解できる。
2) 事故に伴って起こる病態を理
解し、必要な看護が実践でき
る。
3) 子どもの事故に対する社会的
課題を理解し、看護の役割を明
らかにすることができる。
4) 子どもの事故予防を理解し、実
践および指導ができる。
3.子どもの事故と予
防
1) 主な家族関係理論を通して、現 4.小児救急における
代の家族を理解できる。
家族への看護
2) 小児救急医療において、家族に
対するアセスメントができる。
3) 小児救急医療において、家族に
必要な看護を実践できる。
4) 特別な配慮が必要な家族への
看護について理解できる。
1)子どもの虐待の定義(マルトリー
トメント含む)
2)虐待の緊急度・重症度の判定
3)虐待の兆候・臨床像
4)初期治療および対応の原則
5)虐待を行う家族の理解
6)子どもの虐待に関連する法律及び
関連機関
7)虐待の予防
【移動】
7
時
間
数
30
15
改正理由
単元
1) 子どもの事故の種類とその特徴
2) 事故に伴う起こりやすい病態と
看護
(1)誤嚥・誤飲
(2)中毒
(3)熱傷
(4)外傷
(5)溺水
(6)その他
3) 子どもの事故に対する社会的課
題と対策
4) 子どもと家族に対する事故予防
指導
1) 家族を理解するための諸理論と
アセスメントモデル
(1)家族発達理論
(2)家族システム理論
(3)家族ストレス対処理論
(4)家族アセスメントモデル・
家族支援モデル
2) 小児救急医療における家族への
看護の特徴
3) 家族アセスメントと看護
4) 家族への看護の実際
5) 特別な配慮が必要な家族への看
護(子どもの看取り、障害のある
子ども等)
・単元 1)は、小児救急看護
において子どもの家族も重
要な対象であり、理論に基
づいたアセスメントとケア
が重要であるため、改正し
た。
・単元 5)に具体的内容を追
加した。
専門基礎科目 6 へ移動した。
教育基準カリキュラム新旧対照表(小児救急看護)
改正箇所:下線
合同講義が可能な単元:ゴシック体
旧(現行)
教科目
7.家庭における
病 気の予防 と
病児の見方
時
間
数
15
新
教科目のねらい
単元
1)子どもと家族のセルフケア能力の
向上につながる援助ができる。
2)家族および看護師に対して、家庭
における育児能力や病児の見方お
よび対処方法を指導する能力を習
得する。
3)電話相談・育児相談のコミュニケ
ーション能力および症状アセスメ
ント能力を習得する。
1)病気の予防
(1)子どもへの指導
(2)家族への指導
(3)地域社会への指導
2)病児の見方・対処方法
(1)家族への指導
(2)地域社会への指導
(3)電話相談・育児相談への対応
教科目のねらい
教科目
1) ホームケアと病気の予防に関 5.病気の予防とホー
する基本的知識を理解できる。
ムケア
2) 特別な支援を必要とする子ど
もと家族に必要な病気の予防、
ホームケアを理解できる。
3) 子ども、家族の病気の予防とホ
ームケアに関するセルフケア
能力がアセスメントできる。
4) 子ども、家族、地域社会の実態
に応じた病気の予防とホーム
ケアに関するセルフケア能力
を高めるための援助を計画・実
施・評価することができる。
5) 小児救急電話相談において的
確な対応ができる。
時
間
数
15
8.救命技術指導
15
1)医療者や一般市民などを対象にした
救命技術の効果的な指導方法に関し
て、立案・実践に必要な知識と技術
を習得する。
1)救命技術指導案の作成
2)救命技術指導の実際
1) 医療者や一般市民などを対象
にした救命技術指導の指導案
作成に関する基本的な知識を
理解できる。
2) 受講対象者の実態やレディネ
スをふまえた指導案が作成で
きる。
3) 指導案に基づいた救命技術指
導を行い、評価することができ
る。
6.救命技術指導
15
9.子どもに特徴
的 な集団災 害
看護
15
1)子どもに特徴的な集団災害時におけ
る現象と必要な看護およびシステム
について理解する。
1)子どもに特徴的な集団災害
(1)保育所・幼稚園・学校等にお
ける災害の特徴
(2)子どもに特徴的な集団災害時
の看護
2)子どもの集団行動およびパニック
の理解
3)家族との連絡および子どもの確認
1) 災害医療と看護の概要が理解
できる。
2) 災害に遭遇した子どもと家族
の特性が理解できる。
3) 災害における子どもと家族に
必要なケアと支援体制が理解
できる。
7.災害における子ど
もへの看護
15
計
180
165
8
改正理由
単元
1)子どもの病気の予防、ホームケア
(子どもが病気やけがをしたと
きに家庭で行う手当てや対処方
法、受診のタイミングの判断)に
関する基本的知識
2)慢性疾患や障害を有している子ど
もと家族に必要な病気の予防、ホ
ームケア
3)子ども、家族の病気の予防とホー
ムケアに関するセルフケア能力
のアセスメント
4)地域社会における病気の予防とホ
ームケアに関する課題の把握
5)病気の予防とホームケアに関する
セルフケア能力を高めるための
援助の実際(評価を含む)
(1)知識や技術の指導方法
(2)心理社会的な援助方法
6)小児救急電話相談への対応
1)救命技術指導案作成に関する基本
的知識
(1)受講対象者を理解するため
の具体的方法
(2)指導目標・内容設定の具体
的方法
(3)対象者および目標をふまえ
た指導方法・教材の工夫
(4)評価方法
2)指導案を用いた救命技術指導
(1)指導案作成
(2)救命技術指導の実施
・ホームケアを「子どもが病
気やけがをしたときに家庭
で行う手当てや対処方法、
受診のタイミングの判断」
と定義した。
1)災害医療と看護
2)災害に遭遇した子どもと家族の理
解
(1)子どもが被災しやすい生理学
的・認知発達的特徴
(2)子どもをとり巻く環境の理解
(3)子どもへの身体的影響(放射
線被曝を含む)
(4)子どもへの心理・社会的影響
(5)子どもと家族に与える影響と
援助
3)災害における子どもと家族に必要
なケアと支援体制
・災害医療と看護の基本的知
識から子どもへの影響、援
助までを体系的に学べるよ
う変更した。また、災害に
おける子どもの特性をふま
えて内容を整理した。
・旧単元の予防と対処方法の
指導に留まらず、
「病気の予
防とホームケア」における
セルフケア能力の向上の視
点を持ち、子どもと家族に
関わることを目指す学習内
容とした。
・外傷の予防については、専
門科目 3 で取り扱うため、
この科目では含めない。
・知識と技術に分けてねらい
及び単元を整理し、学習内
容を具体的に示した。
教育基準カリキュラム新旧対照表(小児救急看護)
改正箇所:下線
合同講義が可能な単元:ゴシック体
【学内演習/実習】
旧(現行)
教科目
1.学内演習
時
間
数
60
新
教科目のねらい
単元
1)さまざまな状況の子どもと家族に対
する的確なフィジカル・アセスメン
ト技術を習得する。
2)小児のトリアージに必要な緊急度判
断技術を習得する。
3)小児の救命技術を習得する。
4)虐待の状況にある子どもと家族に対
する的確なアセスメント技術および
援助技術を習得する。
5)小児救急医療における調整・相談・
教育のあり方について理解できる。
6)小児救急看護の質の向上に必要な最
新の知識や情報を獲得し、科学的・
理論的な看護実践を導き出す能力を
習得する。
7)実践した看護を客観的・理論的に考
察し報告できる。
8)小児救急看護認定看護師としての活
動を具体的に考えることができる。
各発達段階および様々な状況下の子
どものケースを想定し、以下の項目に
ついてシミュレーション、ロールプレ
イ等を通して習得する。
1)様々な状況設定下でのフィジカ
ル・アセスメント
新生児/乳児/幼児/学童期以
上、帰宅するケース/入院加療を
要するケース
2)小児のトリアージ
3)PBLS・PALS
4)虐待を疑われる子どもおよび家族
への対応(虐待対策チームの役割
と活動・関係職種・機関との調整
も含む)
5)電話相談への対応
6)家庭における病気の予防と病児の
見方・対処方法
7)文献演習
8)ケースレポート
教科目のねらい
教科目
1) さまざまな状況の子どもと家 1.学内演習
族に対する的確なフィジカル
アセスメント技術を習得でき
る。
2) 小児のトリアージに必要な緊
急度判断技術を習得できる。
3) 小児の救命技術を習得できる。
4) 小児の呼吸ケアに関する看護
技術を習得できる。
5) 虐待の状況にある子どもと家
族に対する的確なアセスメン
ト技術および援助技術を習得
できる。
6) 小児救急医療場面において発
達段階に応じた子どもの力を
引き出す技術を理解し実践で
きる。
7) 小児救急看護の質の向上に必
要な最新の知識や情報を獲得
し、科学的・論理的な看護実践
を導き出す能力を習得できる。
8) 小児救急医療を受ける小児と
その家族に対する看護を客観
的・論理的に考察し、報告でき
る。
9
時
間
数
60
改正理由
単元
1) 状況に応じたフィジカルアセ ・期待される能力及び改正指針
スメント
に合わせ整理した。
(1)新生児
(2)乳児
・電話相談や家庭における病気
(3)幼児
の予防と病児の見方・対処方
(4)学童期以上、帰宅するケ
法 な ど は 専 門 科 目に 含 むた
ース
め、削除した。
(5)入院加療を要するケース
2) 小児トリアージ
・ねらい 4)及び単元 4)は、
3) 小 児 の 一 次 ・ 二 次 救 命 技 術
呼吸ケアチームの構成員とし
(PBLS・PALS)
ての役割を担えるよう追加し
4) 小児の呼吸ケアに関する看護
た。
技術
5) 虐待が疑われる子どもおよび
家族への対応(虐待対策チーム
の役割と活動・関係職種・機関
との調整を含むケース)
6) 発達段階に応じた子どもの意
思決定への支援・プレパレーシ
ョン
7) 実習での受け持ち患者のケー
スレポート作成
教育基準カリキュラム新旧対照表(小児救急看護)
改正箇所:下線
合同講義が可能な単元:ゴシック体
旧(現行)
時
間
数
180
教科目
2.臨地実習
計
教科目のねらい
1)救急外来等において小児患者とその
家族に対して、熟達した知識・技術
を用いて、質の高い看護を自律して
提供できる能力を養う。
2)小児患者とその家族に対して倫理的
配慮ができる能力を養う。
3)他の看護職および医療チームメンバ
ーとの円滑な人間関係を保ち、指
導・相談の役割を担える能力を養う。
新
単元
教科目のねらい
教科目
実際に救急外来等における見学・実習 1) 救急外来等において子どもと
を段階的に組み立て、救急外来をはじ
その家族に対して、熟練した看
め下記実習場所において小児患者お
護技術を用いて、水準の高い看
よび家族へのアセスメント能力およ
護を実践できる。
びケア技術を確実に習得する。
2) 他の看護職および医療チーム
*入院が必要な事例 3 事例を含めて
メンバーとの円滑な人間関係
10 事例以上
を保ち、指導・相談対応の役割
1)虐待対応(虐待対策チームの活動
を担うことができる。
を含む)
2)チーム医療(他職種との協働)
3)相談・指導
*実習場所としては、主となる実習施
設のほか、児童相談所、保健所、消
防署、警察署、児童福祉施設など、
広く小児救急医療に関連する施設
も想定している。
*実習時間としては、夜間・土日祝祭
日も想定している。
2.臨地実習
240
時
間
数
180
改正理由
単元
1) 以下の看護を通して、アセスメ
ント能力およびケア技術を確
実に習得する。
入院を必要とする 3 事例を含
め、以下の(1)~(3)をあわ
せて 10 事例以上
(1)小児救急医療を受ける子
どもと家族への看護
(2)虐待対応(虐待対策チー
ムの活動を含む)
(3)呼吸機能障害を有する子
どもへの看護
2) スタッフへの指導(勉強会の開
催)を行う
(子どものフィジカルアセス
メント、プレパレーション、子
どもの虐待、子どもの権利、
PBLS・PALS、子どものトリアー
ジ、ホームケア指導、災害看護
など)
3) 状況に応じて、相談役割を担う
(看護実践における子ども・家
族への対応に関する相談対応)
4) 他職種との協働(医療チーム活
動への参加)
240
共通科目
専門基礎科目
専門科目
演習/実習
総時間
105 時間(+45 時間)
90 時間
180 時間
240 時間
615 時間(+45 時間)
共通科目
専門基礎科目
専門科目
演習/実習
総時間
10
135 時間(+15 時間)
120 時間
165 時間
240 時間
660 時間(+15 時間)
・ねらいに合わせて単元を整
理した。
・水準の高い看護の実践は、倫
理的配慮が含まれるため、旧
ねらい 2)は削除した。
・旧単元*の実習場所や実習
時間については削除した。
・単元 1)
(3)は、呼吸ケアチ
ームの構成員としての役割
を担えるように改正した。
教育基準カリキュラム新旧対照表(小児救急看護)
2014 年度認定看護師教育基準カリキュラム検討ワーキンググループ(小児救急看護分野)
委員長:丹 佳子(公立大学法人山口県立大学看護栄養学部看護学科)
委員:浅香 えみ子(独協医科大学越谷病院/認定看護師制度委員会委員)
梶原 多恵(北九州市立八幡病院小児救急センター/小児救急看護認定看護師)
加藤 裕子(仙台市立病院救命救急センター/小児救急看護認定看護師)
小山田 惠(公益社団法人日本看護協会看護研修学校/小児救急看護認定看護師)
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