一般仕様・取扱説明書 Rev.2 Issue Date 07/2003 システム 350 シリーズ W351 湿度調節モジュール 概 要 W351 は,湿度センサからの信号入力により,単極双投 (SPDT)の接点を出力する湿度調節モジュールです。出力の 状態は,発光ダイオードで表示します。 W351 は,湿度設定とディファレンシャルの変更,および 動作の切り換えができます。 仕 様 形 名:W351 制 御 動 作:二位置動作 湿 度 調 整 範 囲:10∼90%RH 計 測 範 囲:HT-9000シリーズ (入力レンジ:0∼10V DC/0∼100% RH相当品) ディファレンシャル範囲: 2∼10%RH 出 力 接 点 形 式:単極双投(SPDT) 接 点 定 格:10A無誘導 (抵抗性) 供 給 電 源:20∼30V AC 50/60Hz 消 費 電 力:1.8VA 使 用 周 囲 条 件:温度;−34∼+66℃(結露なきこと) 保 存 周 囲 条 件:温度;−40∼+85℃(結露なきこと) 材 質:ケース,カバー;硬質プラスチック 仕 上:ライトグレイブルー (マンセル 2.5PB5/6相当) 質 量:0.19kg W351 コード番号 ご注文の際は, 「形名+仕様コード」,すなわちコード番号 を指定してください。 形 名 仕様コード W351 10∼90%RH 湿度調整範囲 AB タイプ 内 容 システム350シリーズ 湿度調節モジュール −2C 常に2C 表 1. 動 作 (1) 除湿モード(DA) (2) 加湿モード(RA) (a)加湿(逆動作)接続 ジャンパブロックの位置: (b)除湿(正動作)接続は湿度上昇過程において,周囲湿度が 設定値湿度よりディファレンシャル分高くなると,出力接 点がオンします。 湿度下降時は,周囲湿度が設定値と等しくなると,出力接 点がオフします。 一般にこの動作は,湿度制御に使用されます。 (b)加湿(逆動作)接続は湿度上昇過程において,周囲湿度が 設定値と等しくなると,出力接点がオフします。 湿度下降時は設定値よりディファレンシャル設定湿度分低 下すると,出力接点がオンします。 一般にこの動作は,加湿制御に使用されます。 (c) (c) ディファレンシャル 接点出力状態 接点出力状態 (a)除湿(正動作)接続 ジャンパブロックの位置: ON OFF 設定値 ディファレンシャル ON OFF 湿度 設定値 湿度 (d)接点状態表示用発光ダイオードの動作 接点出力がオンの状態で,発光ダイオードは点灯します。接点出力がオフの状態で,発光ダイオードは消灯します。 用語は,以下の意味に定義されています。 ・ 接点出力は,接点出力端子の N.O. 端子 -COM 端子間の状態を示します。 ・ 湿度は,湿度センサからの入力信号を湿度換算した値です。 ・ 設定湿度は,W351 の湿度設定ツマミで設定した値です。 ・ ディファレンシャルは,W351 のディファレンシャル設定ツマミで設定した値です(ディファレンシャルは,2 ∼ 10%RH で 可変です)。 © 2002 Johnson Controls, Inc. Product Bulletin J1C5B5 1 動 作 W351 は,二位置動作制御に使用します。除湿(正動作)ま ① ② たは加湿(逆動作)の切り換えが,ジャンパブロックの方向 を換えることにより簡単に行えます。 表 1. に正動作,逆動作の動作を示します。 取り扱い 1. 製品が届きましたら ③ システム 350 シリーズ W351 湿度調節モジュールがお手元 に届きましたら外観の確認を行い,損傷のないことをご確認 ください。また,本体に有る製品銘板に記載されているコー ド番号がご注文どおりであることをご確認ください。 図 1. DIN レール取付 2. 取り付け時の注意 次のような場所への取り付けは避けてください。 ・極端な振動・衝撃のある場所 ・腐食性ガスを含む場所 ・水,油,溶剤がかかる場所,および結露する恐れのある 場所 3.2 壁面取付手順 ここでは,W351 の取り付け方を簡単に説明します。 ① カバーのネジ 4 本を外して,W351 の表カバーを取り外 します。 ② 図 2. の壁面取付穴に合わせて,4 か所にしるしを付けま ・直射日光を受ける場所 ・放射熱,強電界,強磁界の影響を受ける場所 ・塵埃のかかる場所 す。この時,しるしを付けるのみで,本体はいったん安全 で作業の妨げにならない場所に置きます。 ③ しるしを付けた所にネジを4本,途中までねじ込みます。 ④ 4 か所のネジに 4 か所の壁面取付穴を合わせ,しっかり 注 記 ・壁面への取り付け,取り外しは連結した状態で行ってくだ さい。 W351単体での取り付け,取り外しは絶対に行わないでく ださい。コネクタ端子やケースなどの破損の原因になりま す。 収まったことを確認してから,ネジをねじ込んでください。 ⑤ W351 の表カバーを取り付け,ネジ 4 本を締めつけます。 24V COM V DC SEN 3. 取り付け 壁面取付穴 本器は,DIN レール取付,および壁面取付のどちらにも適 用できます。 3.1 DIN レール取付手順 D351 や S351 などと接続して DIN レールに 2 個以上取り付 ける場合は,1 個ずつ取り付けます。 ① DIN レール上部の溝に,本体の上部を壁面に押しつける ようにして,DIN レール用ツメ 2 本を掛けます。 ② DIN レールに,本体 DIN レール用ツメ 2 本が掛かってい 図 2. 壁面取付 るのを確認してください。 ③ 本体の下部を壁面に押し, 「カチッ」と音がするまで押 し込んでください。 2 Product Bulletin J1C5B5 2. 配線図 結 線 1. 結線上の注意 湿度設定 ツマミ 24V AC 配線および結線を行う場合は, 次の点に注意してください。 (1)配線は,本体に用意された端子を利用してください。 (2)電源を供給する前に,もう一度結線を確認してください。 警 告 ・配線,結線作業は電源を切った状態で行ってください。感 電することがあります。 COM 入力用 端子盤 雄5ピン コネクタ V DC センサ SEN ディファ レンシャル 設定ツマミ ※ 動作モード切換 ジャンパ・ブロック ※ :除湿 (正動作) :加湿 (逆動作) (注) N.O.:ノーマルオープン 接点状態表示用 発光ダイオード リレーのコイルが 励磁されて動作し たとき閉じる 注 意 ・結線は内線規定,電気設備技術基準に従ってください。 N.C.:ノーマルクローズ N.C. COM 出力端子 1.1 センサの結線 湿度信号入力には,HT-9000 センサまたは 0 ∼ 100%RH で N.O. (注) リレーのコイルが 励磁されて動作し たとき開く 図 3. 配線図 0∼ 10V DC レンジの同等品を接続します。本体左側の4 端子 の内,COM(−)と SEN(+)に 0 ∼ 10V 入力を,V DC(+) にはセンサ用サービス電源出力12V を結線してください(図 4. 参照) 。 配線および結線を行う場合には,次の点に注意してくださ い。 3. システム例の結線 W351 に D351 や S351 を接続するには,本体右側に雄コネ クタに D351 や S351 の雌コネクタを差し込むだけで簡単に行 えます。 (1)センサ配線距離が 15m 以下程度では,必ずしもシールド 最大9台まで接続可 線である必要はありません。 (2)シールドケーブルを使用する場合は,湿度検出器側の シールドをテープ処理して絶縁してください。 1.2 電源の結線 電源には,電気設備技術基準に準拠した電線を使用してく ださい。 結線は,本体ケース左側の端子台で行ってください。 HE-6300-3 HE-6310-3 W351 COM PWR V DC SEN S351 D351 SEN A C B HT-9000 負荷 1.3 出力の結線 W351は,ON/OFFの無電圧接点信号を出力します。接続は, ケース下部の端子台で行ってください。 S351 24V 100/200V AC TAK10 24V AC 負荷 C T1− O 1 M 2 CW T2− 3 CCW M100□モータ 図 4. システム結線例 Product Bulletin J1C5B5 3 4. 設 定 4.1 湿度の設定 湿度設定は,本体前面の湿度設定ツマミを回し,希望の湿 度目盛に設定印を合わせることにより行います(図 3. 参照) 。 4.2 ディファレンシャルの設定 本体カバーを外すと,本体前面の中央部左側にディファレ ンシャル設定ツマミがあります。ディファレンシャルの設定 は, ディファレンシャル設定ツマミの 印を希望の湿度目盛 に合わせることにより行います(図 3. 参照)。ディファレン シャル設定は 2 ∼ 10%RH の範囲です。 4.3 動作方向切換の設定 正動作と逆動作の切り換えは,本体前面の中央部右側にあ る動作モード切換ジャンパ・ブロックによって行います(図 3. 参照) 。 の位置: 除湿(正動作) 周囲湿度が設定湿度よりディファレンシャル湿 度分高くなると,ON 信号を出力します。 の位置 : 加湿(逆動作) 周囲湿度が設定湿度よりディファレンシャル湿 度分低くなると,ON 信号を出力します。 保 守 ケースカバーのお手入れ上の注意。 (1)表面は傷つきやすいので,硬いものでこすったり,たたい たりしないでください。 (2)汚れがひどいときは,水で薄めた中性洗剤に柔らかい布 をひたし,固くしぼってから汚れを拭き取り,乾いた布で 仕上げてください。 (3)シンナー,ベンジン,アルコール,有機溶剤などで拭いた り,殺虫剤など揮発性のものをかけたりしないでくださ い。ヒビ割れや,変色の原因になります。また,化学ぞう きんをお使いになるときは,その注意書に従ってくださ い。 修理・お問い合わせ 万一故障を生じた場合,お買い上げの当社本支店,営業所 にご連絡ください。フィールドでの分解,修理は行わないで ください。 また,この製品についてのご意見・ご質問は,もよりの当 社,本支店・営業所へお申しつけください。 注 記 ・本体前面のカバーは当社サービスマン,もしくは認定され た人以外,開けないでください。 4 Product Bulletin J1C5B5 外形寸法 単位:mm 102 127 75 13 3.68 DINレール 取付部 40 11 61 12 22 61 12 φ22電線管用穴 Product Bulletin J1C5B5 5 安全に使用するためのご注意 ・ご利用の前に取扱説明書をよくお読みの上,正しくお使いくだ ・本機器の故障や異常がシステムの重大な事故を引き起こす場 さい。 ・安全のために本製品の取り付け・結線は電気工事,計装工事など 合,事故防止のために外部に適切な保護回路を設置してくださ の専門の技術を持つ方が行ってください。 ・この製品は,人命に関わるような状況下で使用される機器,ある い。 ・当社サービスマン,もしくは認定された人以外,機器内部にふれ ないでください。 いはシステムに用いられることを目的として設計・製造された ものではありません。 Printed in Japan 6 記載内容はお断りなく変更することがありますのでご了承ください。 Product Bulletin J1C5B5
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