気づきの時間 平成20年07月号

2008 年
公私平行経営
気づきの時間
発行者
7 月号
“全米オープンゴルフ”
ファイナンシャルプランナー
松本修明
明
〒530-0044 大阪市北区東天満 2-9-4 千代田ビル東館 10F
TEL : 携帯 090-8886-5303
2008 年
オフィス 06-4800-6201(代)
7 月号
6 月 12 日より 17 日の 6 日間アメリカ研修に行きました。といっても主に「スポーツ研修」です。
研修のメインは、全米オープンゴルフの観戦です。
単なる観戦ではなく全米シニアで活躍中の「倉本昌弘プロ」による実況ガイド付きというゴルフファンに
とってはたまらない内容です。
開催地は、アメリカ西海岸のカリフォルニア州南部に位置するサンディエゴ。
温暖な気候でアメリカの中でも「住みたい都市」の上位に名前を連ねる町です。
今年の全米オープンの舞台はそのサンディエゴ市が運営し、市民なら約40ドルでプレーができる市民に
愛される真のパブリックコース、トーリーパインズです。
太平洋に面したリンクスコースで、毎年1月開催のPGAツアー「ビュイックインビテーショナル」のコ
ースとしても有名です。
その「ビュイック」は現在タイガー・ウッズが4連覇中、通算7勝と世界最強と呼ばれるタイガーがもっ
とも得意とするコースなのです。コースの特徴は、全米オープン史上最長7643ヤードの距離、世界最
難関コースとうたわれる超高速グリーン、そして太平洋から切り立った断崖絶壁からの風は自然との闘い
になります。
注目選手は、もちろん世界最強のタイガーウッズ。
ただ、2ヶ月前に膝の手術をし、トーナメントに復帰する始めての試合が全米オ
ープンとなりました。
試合結果は、4日間では決着がつかず、膝の痛みに堪えてプレーオフを戦ったタ
イガーウッズがゴルフ史に残る勝利を収めました。特に 3 日目のあがり3ホール
でイーグル、チップインバーディを取ったプレーは、BS チャンネルで見られた
方も多かったと思います。
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さて今月号は、倉本プロが断言していた
「日本人プロがメジャーで勝てる可能性はゼロ」
についてレポート致します。
●コースセッティングの違い
日本の男子プロのコースは、約 7000 ヤードから 7200 ヤードの設定です。
全米オープンでは、日本のコースのプラス 600 ヤード、1 ホールで30ヤードの長さの違いがあります。
ティーショットがとにかく飛ばないと話にならず、約290ヤード(といってもアマチュアからすれば
凄いのですが)の谷口・片山プロでは大きなハンディキャップです。
●芝の違い
コースを歩くとラフの芝が日本とは全く違うのが私にも分かりました。研修参加者で、ラフの芝を記念
に持って帰る人もいました。表現が難しいのですが、ラフの芝は、強くて筋肉質といった感じです。
倉本プロは、日本のラフは同じ方向に芝が向くが、アメリカのラフの芝は、向いている方向がばらばら
なので予想が難しくボールがどこに飛ぶか分からないと話していました。
グリーンは、日本ではベントと高麗の違いですが、国土の広いアメリカは、地域によって芝が変わるの
で慣れて経験を積むまでは大変なようです。
●体格のハンディキャップ
欧米の小柄なプロで約180cm 前後、谷口・片山プロは約170cm、倉本プロは164cm です。
まずは、飛距離が違いますが、決定的に違いが現れるのは、ラフからのショットだそうです。
倉本プロがアーニーエルスと同組でプレーした時、ラフからグリーンまで残り170ヤードを
7番アイアンでラフからナイスオン、倉本プロは PW で70ヤードが精一杯だったそうです。
これは、勿論パワーの違いもありますが、身長190cm だとスイング起動が縦振りになり、
身長170cm だとスイング起動がどうしても横振りになり、ボールに届くまでにラフの抵抗が大き
くなるそうです。
●世界との差は広がっている
男子プロ「AON」青木、尾崎、中嶋プロが全盛時の方がもっと世界とは近かった。
この3名のプロは、身長180cm で体格も飛距離も外国人プロと遜色は無かった。
アメリカの硬くて止まらないグリーンでは、日本人プロが打つボールの高さでは太刀打ちできない
そうです。
女子プロは、飛距離が出る上田桃子プロには期待ができる様です。
飛距離が出ない藍ちゃんはアメリカでは大変なようです。
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●今田竜二プロ
日本国籍なので日本人プロと思いますが、中学時代に渡米してゴルフをしており外国人プロと同じ。
また、タフな米コースと競争でもまれており、全米オープンの予選も通過し最終17位の成績を収めた。
●シングルがこのコースをプレーしたら
参加者に HC6のシングルプレイヤーから倉本プロに質問をしました。
「日本のコースでは、ほとんど70台でラウンドしていますが、このコースではいくつでラウンドでき
るでしょうか?」倉本プロから「100はたたくと思います。」シングルプレーヤーも思わず絶句で
した。
●アメリカで優勝するには
日本ではショットの正確性が重要視されますが、「正確性を求める石橋を渡るゴルフ」では
アメリカでは生き残れない。スーパースターが、スーパープレーをして始めて勝てる世界だそうです。
●石川遼君
参加者が倉本プロに質問「16歳であんなにクラブを振れる子はいないんでしょう?」
倉本プロ「クラブを振るという事ならもっと振れる16歳はたくさんいます。プレッシャーのかかる
プロの世界に入り、重圧を感じてゴルフをするより、将来を考えればまだ伸び伸びとゴルフをする方が
いいかと思います。但し、廻りの大人やマスコミなどビジネスに絡む人にとってはツアーに出てくれた
方がいいのでしょうが・・・」
以上が、倉本プロからのお話です。
ゴルフの下手な私が質問すると、ワンポイントレッスンもして頂きました。
私の質問:ゴルフクラブは、どこに上げるのが正しいのですか?
倉本プロ:ゴルフのスイングは、腕を下にさげてボールを打つスポーツです。
まずは、腕を横に振って下さい。次は、徐々に腰の動きを入れて腕を振って下さい。
動きの中に腕の位置があり、その位置を意識すると動きが崩れます。
ただ、ゴルフのスイングは、体を前屈させ腕を振るところに難しさがあります。
体を前屈させ腕を振るのを常に体感できる様になれば、ゴルフスイングができます。
とのお答えでした。(それができれば苦労はしませんが・・・)
お話も上手で、ゴルフへの熱意と思い入れが感じられました。
あつかましくも、US オープンのボールマーク(但し、箱)にお願いすると快くサインをして下さいました。
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私が感じた全米オープンゴルフ
●観戦マナーの良さ
日本で見かける携帯電話やデジカメで写真を撮る人は、1人もいません。
ゴルフ場には携帯電話やデジカメは持込が禁止されています。
持込できる物については、縦×横(共に20cm)の制限があり、入場時にチェックされます。
また、日本ではピクニック気分で子供連れの観戦も見かけますが、ほとんど見かけませんでした。
ただ、海に近いコースのせいかサンダル履きの人は多かったです。
●グッズ販売
日本のトーナメントでもゴルフグッズの販売はありますが、規模の大きさが全く違います。
USOPENとロゴ入りのシャツが飛ぶように売れていました。不思議なのは、クラブやシューズの
販売はいっさいありませんでした。
レジのコーナーを設置していましたが、ボランティアの人がレジ係をしている様でした。
●アメリカの高級車
コースには大型テントがあり「レクサス600SL」の展示がありました。多くのアメリカ人?が
シートに座る為に順番を並んで待っていました。
もはやアメリカの高級車は、レクサスになっているのでしょうか?
●マッチョマンとヒーローの国アメリカ
厚い胸板と太い腕のマッチョマン、タイガーウッズの様に最後は勝利をつかむヒーローの存在この広い
国アメリカではタフでないと生きてはいけないと感じました。
サブプライムローンと原油高の影響からアメリカ経済の低迷が言われておりますが、熱狂的なスーパー
ショットへの賞賛と凡プレーへの激しいブーイングを見て、日本の元気の無さと比べても生き残るのは
アメリカの方だと痛感いたしました。
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