おねがい - 星の会

明日を拓く
明日を拓く3
人と出会い、語り合 い 、 関 係 を 紡 ぐ
福徳学院高校の
校長先生と懇談をしました
福徳学院高校は、大分市の小高い丘の
上にある私立高校です。駐車場に車を停
めると、薙刀に汗を流す生徒さんの姿が
目に入りました。
校長室で、校長先生と今村先生(スク
ールカウンセラー)と懇談をすることが
できました。穏やかな口調で話をされる
校長先生のお話の中に、不登校の子ども
の立場に立つ支援や配慮を強く感じまし
た。高校は義務教育ではないので、子ど
もが不登校を始めると、その子どもへの
支援の実態は学校・担任によって、とて
も温度差があります。
福徳学院高校は、教室に行きづらい生
徒のために「STルーム」という部屋があ
ります。「STルーム」は、自分のペース
で学校の勉強をし、単位を取得できるよ
うに配慮したスペースです。こうした一
人ひとりの子どもへの配慮を学校の体制
として作っていることに、しっかり子ど
もの立場に立とうとする学校の姿勢を感
じます。
加嶋の方から「星の会」の活動の説明
をしましたが、とても熱心に聴いていた
だき嬉しかったです。
懇談を持つことができた団体・個人
○大分ボランティア NPO センター桑野さん
○津久見市社会福祉協議会との合同親の会
○ぶらぼうファームへ出張親の会
○福徳学院高校校長
○大分県人権教育研究協議会
○大分県 PTA 連合会事務局
○大分県高等学校 PTA 連合会事務局
○別府市総合教育センター
○ぱすたの会例会
悩みを共有する
「ぱすたの会」の
例会に
参加しました
おね がい
<メール>[email protected]
<FAX> 0972-24-3557
「ぱすたの会」は非行を考える親の会です。
久しぶりに例会に参加しました。会員さんの
悩みに心寄せながら、一緒に考えました。「こ
ういう居場所があるよ。」と、それぞれが知っ
ている情報を伝えていました。「こんなふうに
伝えた方が良いかも」と、言葉を選びながら
体験を伝えていました。子どもを信じて、向
き合う勇気をもらいました。
原稿をお寄せ下さい
●例会に参加した感想 ●体験をまとめたもの ●最近の子どもの様子 ●伝えたい情報
●親の会の紹介 ●その他不登校に関すること
原稿は、メールかFAXか郵便で加嶋まで送って下さい。
掲載の際に匿名・イニシャルなど希望する場合は、そのことを書き添えて下さい。
また、紙面の都合等で、原稿を修正・省略することがあります。ご了承下さい。
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不登校をどう理解するか ①
くさん出てきて、「特定の子どもに不登校に
なりやすい特有の問題がある」という考え方
30年前の古い不登校理解
に疑問がもたれるようになってきました。
1992 年に文部省(当時)は次のような報
告書をまとめました。
不登校について様々な考え方があり
登校拒否はどの子にも起こりうるものである、
ます。子どもの性格に問題がある、
という視点に立って登校拒否をとらえていく事
親の育て方に問題がある、発達障害
が必要であるということである。
(中略)つまり、
だから…。それは、不登校という状
登校拒否は特定の児童生徒の特有の問題がある
態をどうにかしようとこだわり過ぎ
ことによって起こるといったパターン化して予
て、原因を見つけようとすることか
測されるものではなく、児童生徒がある程度共
らおこる誤りです。
通して潜在的にもちうる「学校に行きたくない」
という意識の一時的な表出として登校拒否とな
るケースもあるという事である。
不登校は、かつては子どもの性格に問題が
あると考えられていました。不安傾向が強い、 (学校不適応対策調査研究協力者会議最終報告の 4 章-1より)
つまり、「不登校はどの子にも起こりうる」
集団への適応性に欠ける、社会的・情緒的に
という考え方に変わっていきました。
未成熟など不登校を起こしやすい性格があっ
て、それが何らかのきっかけで不登校になる
実際に星の会の会員さんやその子どもを見
というふうに考えられていました。
ても、特に子どもの性格に問題があったり、
また、不登校を起こしやすい子どもの性格
子育ての仕方に問題があるとは思えません。
は、家庭に起因すると考えられていました。
確かに、不登校になった子どもの中には不
そのため、親の育て方が問題視されました。
安傾向が強かったり、幼児がえりをしたりす
不登校を一種の心の病ととらえる傾向も見
る子どもはいます。しかし、それは学校生活
られました。閉じこもり・家庭内暴力・昼夜
においていじめや交友関係など不安になる状
逆転の生活などの不登校の状態は、精神病の
況があったり、不登校になった結果起こるこ
初期症状とみなされる場合があり、その対応
とで、子どもの性格が原因ではありません。
には精神科医や臨床心理士などとの連携も必
また、子育てに失敗はつきものですから、
要というものでした。
不登校の原因を子育てのあり方に見つけよう
つまり、不登校は「特定の子どもの特有の
とすれば、何らかの理由らしきものが見つか
問題があることによっておこる」と考えられ
るのは当然です。
ていたのです。今から30年前の話です。
不登校をどう理解するかについて、これか
しかし、不登校の子どもの人数が増える状
ら連載して考えていきます。
況の中で、それにあてはまらない子どもがた
次回
予告
変更する場合があるので、
会報で必ず確認して下さい
○昼の大分例会…11月1日(土)13:00~16:30
○別府例会…11月1日(土)19:00~21:00
○豊後大野例会…11月13日(木)19:00~21:00(講演会)
○津久見例会…11月14日(金)19:30~22:00
○夜の大分例会…11月21日(金)19:00~21:30
次号の会報発送作業予定日は、10月23日(木)です
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