「命綱GO活動」が浸透~安全帯の使用・着用を厳しく監視

大阪労働局
Press Release
平 成 2 7 年 1 0 月
【照 会 先】
大阪労働局労働基準部安全課
報 道 関 係 者
1
日
代 表 電 話 0 6 - 6 9 4 9 - 6 4 9 6
各位
い の ち つ な ご う か つ ど う
「命綱GO活動」が浸透
~ 安全帯の使用・着用を厳しく監視 ~
★ 墜落による死亡災害は大幅減少 ★
○ 大阪府内の建設業における労働災害発生状況
平成 26 年の大阪府内の建設業における労働災害の死亡者は 14 人で、統計を取り始めた昭
和 23 年以来過去最少を記録しました。
今年もさらなる減少傾向が続いており、8 月末日現在で、6 人と前年同期に比べ-3 人(減
少率-33.3%)で推移し、特に、高所からの墜落による死亡者は 2 人で、前年同期に比べ-
4 人と大幅な減少となっています。また、休業 4 日以上の死傷者についても同様で、8 月末
日現在の死傷者数は 409 人、前年同期の 478 人に比べ大幅な減少で推移しています。
建設業の死亡災害における墜落災害の占める割合の推移
60
建設 業
割
50
80.0%
75.0%
墜落災害
66.7%
合
60.0%
40
37
51.4%
42.9%
30
50.0%
16
12
12
9
21
20
18
20
10
60.0%
40.0%
18
12
70.0%
45.0%
28
32.4%
57.1%
50.0%
35
20
平成26年4月
「命綱GO活動」開始
9
12
14
33.3%
14
8
30.0%
20.0%
6
10.0%
2
0
0.0%
平成18年 平成19年 平成20年 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 平成27年
平成27年は8月31日現在の速報値
1
○「命綱GO活動」の取組状況
大阪労働局では、平成 26 年 4 月から墜落・転落災害を防止するため、「命綱GO活動」を展開し、
平成 26 年度に 858 事業場(現場指導 797、店社指導 61)を指導しましたが、その結果
1
安全帯の着用状況を確認している事業場は、第 1 四半期に比べ 11 ポイントアップし、
約 9 割の事業場で実施されている。【図 1】
また、安全帯の着用を確認している者は、元請事業者より労働者を直用する下請事業
者が多い。
2
安全帯の使用状況を監視している事業場は、第 1 四半期に比べ 12 ポイントアップし、
約 9 割の事業場で実施されている。【図 2】
3
安全帯の点検を実施している事業場は、第 1 四半期に比べ 8 ポイントアップし、7 割
を超える事業場で実施されている。【図 3】
しかし、安全帯の点検設備を設けている事業場は、1/4 に留まり、大手ゼネコンが施
工する現場では、朝礼場所等の近辺に安全帯の点検設備を設置しているが、小規模事業
場では、ほとんど設置されていない。【図 4】
4 二丁掛け安全帯の使用は、4 割に留まっている。【図 5】
また、危険度の高い足場の組立てや解体作業時、鉄骨の建て方作業時に係るハーネス
型二丁掛け安全帯の使用率は、大手ゼネコンでは浸透してきているが、小規模事業場で
は極めて低調であり、使用率は 2 割に留まっている。【図 6】
以上の結果から、今後は、安全帯の着用・使用に加え、安全帯の点検の励行及び点検設備
の設置、さらには、二丁掛け安全帯の使用等「命綱GO活動」の積極的な普及促進を図って
行きたい。
◆安全帯の着用状況の確認
平成 26 年度推進状況
【図1】
100%
90%
80%
6.5
4.3
8.2
不
3.3
明
確認していない
確認している
70%
平成 26 年度全期
60%
50%
40%
79.5
81.8
85.5
確認して
いない
53
6.2%
90.2
30%
20%
10%
0%
第1四半期 第2四半期 第3四半期 第4四半期
2
不
明
91
10.6%
確認して
いる
714
83.2%
◆安全帯の使用状況の監視
安全帯の使用状況を監視しているか
平成 26 年度進捗状況
【図 2】
平成 26 年度全期
100%
90%
80%
10.0
7.5
4.9
13.2
監視して
いない
86
10.0%
70%
60%
不
50%
40%
74.5
76.1
77.3
86.9
不 明
112
13.1%
明
監視していない
監視している
30%
監視して
いる
660
76.9%
20%
10%
0%
第1四半期 第2四半期 第3四半期 第4四半期
◆安全帯の点検状況
① 安全帯の点検を実施しているか
平成 26 年度進捗状況 【図 3】
平成 26 年度全期
100%
不
90%
80%
30
23.2
27.8
16.4
70%
60%
不
50%
実施して
いる
581
67.7%
実施していない
40%
30%
明
実施して
いない
223
26.0%
明
54
6.3%
65.5
70.4
65.6
73.8
実施している
20%
10%
0%
第1四半期 第2四半期 第3四半期 第4四半期
② 安全帯の点検設備を設けているか
平成 26 年度進捗状況
【図 4】
平成 26 年度全期
100%
90%
不 明
164
19.1%
80%
70%
60%
50%
59.5
52.9
52.7
60.7
不
明
設置していない
40%
設置している
30%
20%
10%
25.0
28.2
24.6
26.2
0%
第1四半期 第2四半期 第3四半期 第4四半期
3
設置して
いる
223
設置して
26.0%
いない
471
54.9%
◆二丁掛け安全帯やハーネス型安全帯の使用促進
① 安全帯は二丁掛けを基本としているか
平成 26 年度進捗状況
【図 5】
平成 26 年度全期
100%
不
明
43
5.0%
90%
80%
70%
41.0
61.5
52.9
60%
56.2
不
50%
基本としていない
40%
基本として
いない
474
55.2%
基本としている
30%
20%
明
基本として
いる
341
39.7%
54.1
36.5
40.7
38.2
10%
0%
第1四半期 第2四半期 第3四半期 第4四半期
② 足場の組立て・解体、鉄骨の組立て作業時にはハーネス型安全帯を使用させているか
平成 26 年度進捗状況
【図 6】
平成 26 年度全期
100%
90%
80%
不 明
152
17.7%
70%
60%
50%
64.5
57.9
60.9
68.9
不
明
使用させていない
40%
使用させている
30%
20%
10%
20.5
20.7
21.8
19.7
0%
第1四半期 第2四半期 第3四半期 第4四半期
4
使用させ
ていない
526
61.3%
使用させ
ている
180
21.0%
取 組 事 例
朝礼後、安全帯の点検と安全帯使用を習慣づけるため、試行ゲートを使用し模擬体験を実施している。
←
ハーネス型安全帯の使用事例
ハーネス型安全帯は、落下時の衝撃
を全身に分散して受け止めることによ
り、墜落時のショックを和らげること
ができる。
足場の組立て作業時に二丁掛け
ハーネス型安全帯を使用している。→
5
二丁掛け安全帯の必要性を認識させる
と共に、実際の鉄骨上に見立てた梁に張
った親綱に、安全帯を掛け、掛け替えな
がら移動させることで、習慣づけを行う
教育訓練に取り組んでいる。
また、平均台歩行訓練も兼ね、体調管
理と熱中症の予防効果も期待できる。