プログラムの詳細 - 金沢大学教職員組合

全大教第 27 回教職員研究集会
1.日 程
全体日程 9 月 11 日(金) 午後 1 時開会、9 月 13 日(日) 11 時 30 分閉会(予定)
1)
全体集会
9 月 11 日 午後 1 時∼3 時 30 分<受付開始:正午予定>
i. あいさつ
ii. 記念講演「広がる格差・進む貧困化の中での高等教育の展望(仮題)
」
講師 小林雅之氏(東京大学 大学総合教育研究センター教授)
iii. 基調報告(全大教中央執行委員会)
iv. 質疑、議論・交流
2)
A 分科会(主にテーマ別) 9 月 11 日 午後 4 時∼午後 5 時 30 分、
9 月 12 日午前 9 時 30 分∼11 時 30 分
3)
B 分科会(主に職種別)
9 月 12 日 午後 2 時 30 分∼午後 4 時 30 分、
9 月 13 日午前 9 時 30 分∼11 時
4)
C 分科会(自由セッション)9 月 12 日正午∼同日午後 2 時
5)
閉会集会
9 月 13 日 午前 11 時 15 分∼11 時 30 分
6)
全体交流会
9 月 11 日 午後 6 時∼7 時 30 分(予定)
於:北福利施設(食堂)
* なお、全大教女性部総会を、9 月 12 日の昼に開催の予定です。別途通知させてい
ただきます。
<12 日、13 日の受付開始:午前 9 時予定>
全体テーマ
「広がる格差・進む貧困化の中での高等教育の展望」
政府は「大学改革」を国家の成長戦略の柱と位置づけ、経済成長、イノベーション創出の
観点を前面にうちたてた大学改革政策を矢継ぎ早に打ち出しています。2016 年度から始まる
国立大学法人の第 3 期中期目標期間には、運営費交付金の配分をてことして国立大学を 3 つ
の種別に分断し、また教員養成系・人文社会科学系の学部等の縮小・廃止の方針を打ち出し
ています。大学とは似て非なる「職業専門大学」なる構想を建て、教養教育抜き、学術研究
抜きの「高等教育」機関を創設しようとしています。
一方では、国民の間に社会・経済的格差が広がり、相対的貧困率が上昇するなど貧困化が
進んでいます。社会の格差拡大と貧困化が、高等教育を受ける権利を阻害することは、負の
スパイラルを作り出し、さらなる格差拡大をもたらします。こうした流れを断ち切り、広く
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だれもが教養教育・市民教育を受けることができる教育機会を保障することが、公平で公正
な社会を切り拓くことにつながります。
困難な時代にあって、高等教育をどのように展開していくべきか、あらためて考える機会
として、教職員研究集会を開催します。
A 分科会(9 月 11 日 午後 4 時∼ 9 月 12 日 午前 11 時 30 分)
A1:高等教育 ∼大学・高等教育の転換点にあって考え行動するために∼
大学・高等教育政策は、大きな転換点にあります。
2014 年 6 月に学校教育法・国立大学法人法が「改正」され、2015 年 4 月に施行されました。
学長の権限強化と教授会の権限縮小が企図され、国立大学法人における学外者の意向反映を
強化しようとするものです。これに対し、それぞれの大学で「学内規則の見直し」が迫られ
る中で、大学自治に基づく創意工夫で、大学本来の目的にかなう組織運営を継続する営みが
続けられています。国立大学法人については 2016 年度からの第 3 期中期目標期間を控え、中
期目標の素案策定と初年度の概算要求のプロセスをとらえた政府からの介入圧力が強まって
います。学問の自由を脅かす、人文社会系廃止縮小、国立大学 3 類型化、国旗国歌要請など
がつぎつぎと発信されています。
こうした中で開かれる今回の教研集会の A1 分科会では、次のような柱での議論を行いた
いと考えています。1) 大学・高等教育が置かれている状況の把握、2) 大学・高等教育に関
わる諸言説の把握解明、3) 政府・経済団体等の要求の把握、4) 国立大学法人に求められて
いる第 3 期中期目標期間の「改革」
、職業教育重視等によって大学どのように変質しようとし
ているかの予測、5)こうした中で今の高等教育政策を反転させるためにできること。これら
について、現場の改組等の状況を踏まえた報告、また理論的な研究をともに持ち寄り、議論
したいと思います。
A2:大学における教育実践の課題
国立大学に対して、財界・政府・文科省は、
「人文社会系学部不要論」、
「理工系重視」、
「グ
ローバル人材育成」
、
「実践的職業教育重視」、「ミッションの再定義による 3 分類」を鮮明に
した国立大学等の再編を一層推し進めようとしています。一方大学教育の現場では、止まら
ぬ基盤経費の削減や人員の不補充・非正規化が進行しつつある中、このままでは質の高い高
等教育を維持することは限界あるいは困難であるとさえささやかれています。
そうした中、
独自のアイデアとそれまでの実践経験を踏まえて、必死で予算を獲得しつつ、
さまざまな取り組みが教育現場でおこなわれてきました。例えばアクティブ・ラーニング、
GP(特色 GP、現代 GP、教育 GP)
、キャリア教育(インターンシップ等)、グローバル人材
育成教育(英語による授業、リーディングプログラム、グローバル COE 等)、大学間連携共
同教育、産業界のニーズに対応した教育改善、リカレント教育、地域連携(COC、COC+)
等々があり、これらは大学教育にいったい何をもたらしつつあるのか、今一度再検証してみ
る必要があります。
さらには、
「クォーター制」
、
「4 学期制」を推進する流れの中で、学生不在、教職員不在で
移行を実施あるいは決定する大学が相次いでいます。問題点の解明も重要です。
本分科会ではそうした取り組みにおける前進面や課題・問題点を浮き彫りにしつつ、具体
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事例をもとに高等教育の意義やあり方を議論し、求められる教育改善を展望することにあり
ます。
A3:教員養成系大学・学部問題
国立大学法人評価委員会は、第3期中期目標期間に向けて「教員養成系・人文社会科学系
学部の縮小・再編」を各大学に指示しました(本年 6 月 8 日)。昨年までの「ミッション再定
義」は教員養成系大学・学部(教育学部)を狙い撃ちにしていましたが、やはりあれは、縮
小・再編の前触れだったのです。第3期中期目標期間は、まさに私たちの職場が消えてしま
うかどうかの瀬戸際です。
全大教では、2001 年に「遠山プラン」が教育学部のブロックごとの集約再編を打ち出して
以来、
「教員養成系問題部会」を設けて議論を続けてきました。部会の中でも「都道府県ごと
に教育学部を必置し続けるべきだ」という原則論とともに、
「教員養成課程を充実させるため
には、複数県にまたがる再編で、学生定員・教員定員を維持するほうが得策ではないか」と
いう現実論も聞かれました。事態がどのように向かうかは全く予断を許しません。ただ新し
い制度が軟着陸するまで、気の遠くなるような紆余曲折が予想されます。嫌気がさした優秀
教員の流出も懸念されます。
他方、ほとんどの大学で来年度から教職大学院が新規発足します。学部の縮小と教職大学
院の設置強制というねじくれた本省介入で、教員養成の現場は混乱を極めています。こうし
た危機的状況を出し合い共有し、明日への展望を見出したいと思います。
A4:教職員の賃金・労働条件を守り向上させるたたかいと団体交渉の進め方
物価上昇の中で教職員の生活を支える賃金の引き上げ、いまだ低水準にあるラスパイレス
指数の改善、非正規・不安定雇用の正規・無期雇用化、過重労働の撲滅とワークライフバラ
ンスの実現のための適正な人員の確保、65 歳までの雇用確保と定年延長など、国公立大学・
高専職場の賃金・労働条件の課題はどれも切実なものばかりです。
その中で、賃金臨時減額の裁判闘争や関連する取り組みを通じて、運営費交付金に物件費・
人件費の区分はないこと、独行通則法の規定や政府の要請は給与制度の国家公務員準拠や国
より低い給与水準の固定化を義務づけるものではないこと、法人財政は単年度予算主義と異
なり柔軟な運用が可能であることなど、訴訟単組以外を含め団体交渉で活かし得る知見が得
られています。
しかし、それらを効果的に活用して賃金・労働条件の向上に結び付けるためには、組合員
の要求のくみ上げや意思統一もさることながら、現行の賃金体系や賃金水準の分析・検討、
個別の法人財務や予算・決算の分析、使用者側の就業規則改定案を受けての交渉から組合の
積極的な要求に基づく交渉への転換など、多くの課題があります。
この分科会では、そうした課題を解決して賃金・労働条件の改善を団体交渉を通じて実現
するために有益な経験を交流、討論します。
レポート、交流の柱は、(1)各単組での賃金・労働条件問題に関する分析・検討やそれに基
づく要求・交渉の成果、(2)各単組での団体交渉のすすめ方の工夫や課題、成功例や失敗例、
とします。
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A5:男女共同参画―ワーク・ライフ・バランスを実現するために―
現在では、ほとんどの大学に男女共同参画推進室が設置されました。今後は、実質的なワ
ーク・ライフ・バランスの実現を目指して、男女ともに取り組んでいくことを促します。
例年どおり、①教職員の男女構成比、②育児・介護問題、および③各単組における男女共
同参画推進に関する取組について実践交流を行います。さらに今年は新たに、④各大学・高
専に設置された男女共同参画推進室による学内の実態把握についても情報交流をします。
①・②・④は、みなさまに協力いただいている調査の集計・分析をもとに交流します。③に
ついては、みなさまの現場からのレポートをもとに交流を進めます。
B 分科会(9 月 12 日 午後 2 時 30 分∼ 9 月 13 日 午前 11 時)
B1:組合の拡大と強化―大きく、強く、楽しい組合をめざして―
大学改革や労働条件についての課題が山積するなか、組合に期待される役割はいっそう大
きくなっています。なお続くと予想される厳しい状況に対峙するためには、質・量ともに組
合の力を大きくしなければなりません。他方、こうした状況は、直面する課題への対応や役
員体制の維持に多くのエネルギーがとられ、組合加入促進の取り組みに手がつかなかったと
いうことにもつながっています。私たち組合は、この間、楽しい職場をつくりたい、教職員
の切実な要求をかなえたい、よりよい大学にしたい、との思いで活動を行ってきました。こ
うした活動を、それだけで終わらせることなく、まだ組合へ加入されていない人に、私たち
の活動を知ってもらい、組合の大切さにあらためて気づいてもらい、新しい仲間になっても
らうことが必要です。様々な活動を通じた組合加入促進の取り組みや役員体制確保のための
工夫などについて、経験を交流します。
本分科会では、様々な活動を通じた組合加入促進の取り組みや役員体制確保のための工夫
などについて、単組の経験を交流し、今後の取り組みへのヒントを得たいと考えています。
例えば、
・要求活動やレクリエーション活動、福利厚生活動などを通じた組合加入の呼びかけ
・看護師や教員、事務職員へのオリエンテーション(組合紹介)
・組合加入キャンペーン期間
・広報や声かけの際の工夫
・「組織拡大推進委員会」を組織した、声かけ目標を決めた、などの組合加入促進のため
の体制
・継続的な活動のための役員体制の工夫
などについて積極的なレポートをお願いします(上記例のほかでも大歓迎)。
成功例はもちろん、失敗例や活動にあたっての悩みなども歓迎します。
B2:教員の待遇・労働条件と教育研究環境
今,大学はさまざまな「改革」を迫られ,教員の待遇・労働条件・教育研究環境もますま
す厳しくなってきています。本分科会では,教員を労働環境や教育研究環境をめぐる問題に
関して,さまざまな問題提起・情報交換・意見交換を行いたいと考えています。特に今回は,
年俸制について,改組等による教育研究環境の変化,任期付教員・非常勤講師の問題等を取
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り扱う予定です。全大教が行ったアンケートの結果報告,各大学からの状況の報告などを行
います。
各大学の状況等に基づいたレポートを募集します。今年は以下のような話題を考えており
ますが,他の話題でも構いません。どしどしレポートをお寄せください。
・年俸制の実態
・改組・改革に関連した教育研究環境の変化
・政府の人文系学部縮小方針問題関連
・任期付教員・非常勤講師の処遇問題
B3:事務職員
本分科会では、参加者の職場で起こっていることや感じていることを交流しながら、事務
職員に共通する課題について理解や議論を深め、職場での取り組みに活かすことを目的にし
ます。
交流の主なテーマとしては、(1)労働条件の改善(昇任・昇格の改善、人事異動や人員配置
の改善、超勤縮減、メンタルヘルス、職員評価など)、(2)事務職員のあり方と将来像(大学
運営への参画、専門能力の向上、グローバル化対応、異動官職問題など)を予定しています。
レポートとしての提出が望ましいですが,レポートまでまとめきれない場合は,報告(交
流)事項の簡単なメモ(レジュメ)や,当日配布資料として,報告に伴う資料などをお持ち
ください。
B4:技術職員∼昇格改善実現に向けて∼
本年度の技術職員部のとりくみは、長年課題となっている昇格改善実現にむけたものです。
改善の糸口として組織化や組織改組および評価が重要だとし、組織形態は変化しつつも、
十分な改善に向かっているとは言い難い状況にあります。
分科会では、情報交換により改善例や失敗例などの現状を把握し、単組の活動に活用でき
るものをつくりたいと思います。
B5:図書館職員
図書館業務外注化の影響、
図書館職員の専門性に関する意見交換、
一般事務との配置転換、
図書館職員の待遇改善に立ちはだかる壁などの課題を含む、それぞれの職場で起こっている
事態と、それに対抗する運動などについてレポートを持ち寄り、意見交換をし、明日からの
職場での仕事と組合としての取り組みの糧としましょう。
B6:大学共同利用機関
各大学共同利用機関における予算・研究条件の整備状況、教職員の賃金・労働条件改善の
取り組みについて交流します。また、高エネ研の賃金訴訟の取り組み、各組合での団体交渉
などについても情報交換します。
B7:附属学校
教研集会では、2つの小分科会を予定しています。
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第1小分科会では、学校環境や労働条件についてのレポートと情報交換を行います。各附
属学校園における各種手当てや代休などの情報を集約し、2010 年に作成した一覧表を順次改
訂していきます。また、非常勤職員としての事務職員・給食調理員・スクールバス運転手な
どの雇用状態や、給食問題(自校式から外注へ)についても、情報を集められればと思います。
附属学校園教職員の労働条件を緩和・向上させるため、日常業務の見直しによる教職員の負
担軽減や非常勤教職員の待遇改善などを目指します。
第2小分科会では、学校づくり・教育実践のレポートと情報交換を行います。附属学校園
における日々の教育実践や整備すべき教育環境などについて、活発な意見交換や討議を進め、
附属学校園に今求められている役割を明らかにし、附属学校園の教育をどう発展させるべき
なのかを考えていきます。
B8:非常勤職員--どんな取り組みをしていますか? 成功例はもちろん失敗例も含めて教え
てください-昨年は教研集会分科会に続き、12 月に非常勤職員交流集会を行いました。その議論の中、
非常勤職員を取り巻く問題が多岐にわたっている事、非常勤職員を含む教職員が、共同しに
くく、働きにくい職場環境となっている事が明らかになりました。
非常勤職員問題の柱は①雇用期限の問題、②賃金・諸手当、休暇等労働条件の問題、③正
規職員化について、④仲間づくりの 4 点です。今回の分科会でも①∼③の 3 点は重要な柱で
すので、レポート報告と全大教非常勤職員労働条件調査を活用し、問題の共有・情報交換を
行いたいと思います。また、④仲間づくりについても、各単組で取り組まれている「要求運
動・組合活動」にスポットを当て交流を深めたいと思います。成果はもちろん大事ですが、
組合の活動が見えれば仲間が増えるのではないでしょうか。単組に持ち帰って活用できる取
り組みがあるかもしれません。活発な議論にしたいと思いますので、レポート報告含め、多
くの方の参加をお願いします。
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