禁煙支援 表 本人へのたばこの害 出典) 禁煙支援マニュアル(第2版)厚生労働省健康局WHO「タバコ・アトラス」(2006, 一部改変) 脳と精神影響 呼吸と肺 ・脳卒中 ・脳内線形伝達変調 ・依存、禁断症状 ・喫煙の害への不安 ・肺がん ・肺気腫 ・せき、たん ・息切れ ・慢性閉塞性肺疾患 ・結核 口、喉 腹部 ・歯槽膿漏(歯肉炎) ・歯喪失 ・鼻腔がん ・嗅覚鈍化 ・口唇、口腔、咽頭、口頭がん ・のどに痛み ・食道がん ・味覚障害 ・口臭 ・肝臓がん ・膵臓がん ・大動脈瘤 ・肝胆がん ・胃潰瘍、十二指腸潰瘍 ・腎臓がん ・膀胱がん 生殖器 心臓 循環器系 ・精子変形、運動性減少 ・インポテンツ ・月経痛 子宮頸がん ・不妊 ・心臓冠動脈狭窄、閉塞 ・心筋梗塞 皮膚 骨 ・骨粗鬆症 ・乾癬 ・大腿頚部骨折 ・色調損失 ・しわ増加 その他 ・糖尿病(成人2型糖尿病発生) ・創傷治癒の遅れ ・末梢血管疾患 ・免疫力低下 ・たばこによる火傷 喫煙による「5つのもったいない」-生活編 出典)禁煙支援マニュアル(第2版)厚生労働省健康局、中村正和、福田洋監修: 禁煙ファースト通信№1; 2010. ①時間を奪われる ②老けてみえる ○1本5分の喫煙でも15本で1時間以上の時間 を奪われている ○禁煙すると吸っていた本数が多い 人ほど時間にゆとりができる ③たばこ代がかかる ○たとえば1箱(20本入り)410円のたばこを、 1日に1箱吸っている場合、 たばこ代は1カ月で約 12,000円、1年で約15万円かかる ○皮膚が黒ずんだり、皮下の コラーゲンが壊れて しわが増える ○乾燥肌にもなりやすい ④病気になって医療費がかかる ○たばこは万病の元 ○糖尿病やメタボにもなりやすい ○インフルエンザにかかりやすく 症状化しやすい(免疫力の低下) ⑤家族も道連れにする ○受動喫煙により家族も病気になりやすい ○換気扇の下など家の中で吸う場所を配慮しても受動喫煙は完全には防ぐことができない ○親が喫煙する子どもは、親が喫煙しない子どもに比べて将来2-3倍喫煙しやすくなる 生活習慣病の共通危険因子は「たばこ」です。 重大な危険因子である喫煙による 健康被害を止めましょう。 監修 特定非営利活動法人 健康情報処理センターあいち 禁煙に関する情報の提供 裏 下記のA、Bの情報を組合せて使用してください A.禁煙の重要性を高めるための情報提供 ①喫煙+血圧高値の場合 喫煙と高血圧は日本人が命を落とす二大原因であることがわかっています。喫煙と高血圧が重なると、いずれも該当しない人と 比べて、約4倍、脳卒中や心臓病で命を落とす危険が高まります。この健診を機会に、禁煙されることをお勧めします。 ②喫煙+脂質異常の場合 喫煙すると、血液中の中性脂肪や悪玉(LDL)コレステロールが増加したり、善玉(HDL)コレステロールが減少することがわかって います。また、喫煙と脂質異常症が重なると、動脈硬化がさらに進んで、脳梗塞や心筋梗塞にかかりやすくなります。この健診を 機会に禁煙されることをお勧めします。 ③喫煙+血糖高値の場合 喫煙すると、血糖値が上昇したり、糖尿病に約14倍かかりやすくなります。その理由は、喫煙によって交感神経の緊張が高まって 血糖値があがることと、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの効き具合が悪くなるためです。また、喫煙と糖尿病が重 なると、喫煙しない場合と比べて動脈硬化がさらに進んで、約1.5~3倍、脳梗塞や心筋梗塞で命を落としやすくなります。さらに、 腎臓の機能もより低下しやすいことが報告されています。この健診を機会に禁煙されることをお勧めします。 ④喫煙+メタボリックシンドロームの場合 喫煙すると、血液中の中性脂肪や血糖値が増加したり、善玉(HDL)コレステロールが減少するため、メタボリックシンドロームと判 定されやすいことがわかっています。また、喫煙とメタボリックシンドロームが重なると動脈硬化がさらに進んで、いずれも該当し ない人と比べて、約4~5倍、脳梗塞や心筋梗塞にかかりやすくなります。この健診を機会に禁煙されることをお勧めします。 ⑤上記いずれもない場合 今回の健診では、血圧値、脂質検査値、血糖値のいずれにおいても異常はありませんでした。しかし、喫煙を続けていると種々の 病気にかかりやすくなるため、現在の良い状態を維持できなくなってしまう可能性があります。この健診を機会に禁煙されるこ とをお勧めします。 B.禁煙のための効果的な解決策の提案 ①直ちに(1カ月以内)禁煙を考えている場合、または情報提供の結果、禁煙の動機が高まった場合 禁煙は自力でも可能ですが、禁煙外来や禁煙補助剤を利用すると、ニコチン切れの症状を抑えることができるので比較的楽に、 しかも自力に比べて3~4倍禁煙しやすくなることがわかっています。健康保険の適用基準を満たしている場合※、1日20本のた ばこ代に比べて1/3~1/2の安い費用で、医療機関での禁煙治療を受けることができます。 ②現在は禁煙を考えていない場合 今後禁煙の気持ちが高まった時には、禁煙外来や禁煙補助剤を利用することを覚えておくとよいでしょう。 比較的楽に、しかも自力に比べて3~4倍禁煙しやすくなることがわかっています。健康保険の適用基準を満たしている場合※、 1日20本のたばこ代に比べて1/3~1/2の安い費用で、医療機関での禁煙治療を受けることができます。 引用:標準的な健診・特定保健指導プログラム(平成25年4月) 健診結果とその他必要な情報の提供(フィードバック)文例集 ※健康保険の適用基準を満たしている場合 次の全てに該当するものであって、医師がニコチン依存症の管理が必要であると認めたものであること ①ニコチン依存症に係るスクリーニングテスト(TDS)で、ニコチン依存症(5点以上)と診断されたものであること ②ブリンクマン指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が200以上のものであること ③直ちに禁煙することを希望している方 ④「禁煙治療のための標準手順書」に則った禁煙治療について説明を受け、当該治療を受けることを文書により同意して いるものであること 注意: ・過去に健康保険等で禁煙治療を受けたことのある方の場合、前回の治療の初回診察日から1年経過しないうちは自由診療と なります。なお、最終的なニコチン依存症の診断は医師が行います。 ・医療機関には禁煙治療をおこなう為の施設基準が定められています。事前に医療機関で禁煙治療が可能かどうかをご確認く ださい。
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