いぐねの学校の実際

プログラム名
いぐねの学校プログラム~出前授業版~
実施団体
○団体名:仙台いぐね研究会
○代表者名:小金澤孝昭 ○電話:022- 214- 3386 ○FAX:022-214-3386
○住所:仙台市青葉区荒巻字青葉 149 宮城教育大学小金澤研究室気付
○ E-Mail:[email protected]
対象者
小学生、 中学生
対象人数
40 人~ 80 人(2 クラス)
学習場所
室内及び屋外
学習時間
2 時間~ 3 時間
学習時期
5 月~ 11 月
準備物品・費用等
(講師謝金を除く)
実施団体側
イベント道具(蒸し竈、 木炭、 羽釜、 すり鉢、 石臼)
オプション道具(染物キット) DVD、 米 大豆・その他消耗品
参加者名簿、 名札、ワークシート、アンケート用紙、 記録用カメラ等
利用者側
プロジェクター 、 新聞紙、 マッチ
タオル、 筆記用具
事前打ち合わせ
実施の 1 ヶ月前及び 2 日前
効果的な学習段階
昔の暮らし方を体験し、 自然環境と人間の暮らしがつながっていることに気づきます。
社会科で 「昔のくらし」 を学んでいる小学校 3・4 年生以上が効果的です。
1.
学習のねらい
2.
学習する内容
3.
学習のポイント
(1)映像で、いぐねの暮らしの実態や役割、震災時の様子を学びます。
学習概要
AFTER
いぐねの暮らしや名取市の洞口家住宅(国の重要文化財)で行われる「いぐねの
学校」 の内容、また、 東日本大震災の時のいぐねの様子やいぐね ・ 海岸林の防
災機能について、 DVD 映像を観ながら、 いぐねの暮らしを考えます。
(1) いぐねの暮らしについて映
像を観て学びます。
①なぜ、 いぐねが生まれたのか、
その歴史を学びます。
②いぐねの持っている機能、 役
割を具体的に目で観て理解し
ます。
③いぐねを活用した 「いぐねの
学校」のプログラムを、春、夏、
秋に実施する学校の実際の映
像を見て学びます。
④東日本大震災でのいぐねや海
岸林の果たした防災機能につ
いて映像で学びます。
自 然 との共 生
仙台平野に発達するいぐね(屋敷林)で人間が自然環境と共生しながら生活してきたことを理解します。 いぐねは
仙台平野で新田開発した農民達の集落に、 泉ヶ岳から吹き降ろす冬の北西の風から家屋を守るために作られていま
す。しかし、 実際には防風林機能だけでなく、 防火、 防音、 防寒、 避暑機能、さらに燃料供給、 用材供給、 肥料
供給、 食材供給(木の実、 果実)とたくさんの機能をもっています。まさに生活のための小さな森林、 言い換える
と人工的な里山といえます。このように、 人間が地域の自然環境を利用しながら暮らしを作ってきた昔の人々の知恵
を学ぶことが、このプログラムの目的です。
(2)昔の暮らし体験学習
①木炭で火をおこしてみよう !!
まずは、 マッチを使って新聞紙に火を
つけて、 木炭の火おこしをします。 新
聞紙の絞り方や木炭の組み合わせ方を
工夫しながら火をおこします。
(この写真は、 火おこしの後の火力を
高めているもの)
(2)昔の暮らし体験学習
① 木炭の火おこし !
● マッチの使い方
● 木炭は何からできているので
しょうか?木炭の作られ方を学
びましょう。
▲ うちわを使って、きちんと風を
送り、 火力の変化に気づきま
す。
学習概要
自 然 との共 生
②蒸し竈でご飯を炊こう !!
写真はありませんが、まずは羽釜にお
米と水を入れて米を研ぎます。きちん
と研げるでしょうか。 お米を研いだ後
は、 手で水加減を測ります。 そして、
蒸し竈に羽釜を入れて、 釜の水を沸騰
させたら蒸らしてできあがり!おこげも
できて美味しいね !!
② 蒸し竈のご飯炊き
▲ 電気釜を使わないご飯炊きが
あることに気づきましょう。
● そのための、 米の研ぎ方や水
加減の測り方を学びます。
▲ 蒸し竈の秘密 ? ご飯はどのよ
うに炊けるのでしょうか?
蒸すための仕掛けと蒸し竈の
仕組みに気づきましょう。
③昔の道具・石臼やすり鉢を使おう !! 米を炊いている間に、 石臼を使ってき
な粉作りやすり鉢を使って岩塩を粉に
します。 炊きあがったお米にきな粉と
塩をかけると、 おいしいね。
③ 昔の道具の使い方
● 石臼の使い方を学びましょう。
どうして石臼で粉ができるか
な?すり鉢はきちんと棒を当て
られるかな?
(3)草木染めの手ぬぐいを作ろう !! タマネギの皮やひまわり、 マリーゴー
ルドなどの身近な植物を使って、 手ぬ
ぐいを自分の好きな色と模様で染めよ
う。
(3)草木染め
● どの植物からどんな色が出る
のか試してみよう。
● 染 めの定 着 の仕 方を学 びま
す。
● 模様をつける工夫(絞り染め)
を学びます。
ヒ マワリを使った染物体験
4.
学習のまとめ
各自、 各作業で気づいたことをワークシートにまとめます。まとめたワークシートのデータを使って感想文のレポー
トを提出します。 いぐね研究会では、 生徒の皆さんのレポートや感想文を受領した上で、 写真入など工夫した修了
証を皆さんに送付します。
追加・変更できる
学習内容
草木染めの時間がなければ、 昔の暮らし体験学習だけでも可能(約 2 時間)。
草木染めと昔の暮らし体験学習は約 3 時間~ 4 時間かかるので、 3 時間程度で雨天の
場合は、 簡易織物機を使った織物(カード織り)も可能。
10 月~ 11 月は、 足踏み脱穀機を使った稲の脱穀体験もできます。
また、 雨天のときは、 ろうそく作りなども可能です。
事 前・事 後 学 習 に
ついての助言
体験してその時の感動を大切にする学習なので、この体験についての事前学習について
は特にありません。 ただし、 3・4 年生の社会科教科書の昔のくらし学習は、 終了してい
ると効果的です。事後学習では、仙台市の歴史民俗資料館の見学や他の昔のくらし学習、
特に食生活などの学習を発展させてください。
雨天時の学習内容
雨天時は、 屋根のあるところがあれば、 昔の暮らし体験学習は可能です。
このプログラムは、 最初に室内において、 映像を観ていぐねの暮らしや役割を学ぶので
雨天時でも十分対応できます。