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アプリケーション ストーリー
フリアーシステムズの赤外線サーモ
グラフィによる電気機器設備診断
企業はより安全かつ効果的な設備の運用をめざし、各種設備の検査・点検を日々実施
しています。近年、日本でもこれまでの設備・機器の状態に拘らず一定の時間ごとにメ
ンテナンスを行う、TBM(時間基準予防保全)から、機器の不良等の兆候をいち早く発
見し事前にメンテナンスを行うことで、
コスト削減、予知による不具合発生の低減、高い
稼働率が実現可能なCBM(状態監視基準保全)が注目され、その検査・点検ツールとし
て赤外線サーモグラフィが注目されています。
問題が発生するたび、より大きな影響を及 株式会社カナメ電研 代表者の松村一雄
ぼす電力の受電・変電設備および設備の点 氏は、同社のCBM検査ツールとして赤外
検、またあらゆる電力需要に対するメンテ 線サーモグラフィを選んだ経緯を次のよ
ナンス・コンサルティングサービスを実施し うに話します。
ている、カナメ電研株式会社は、
このCBM(
状態監視基準保全)診断手法として赤外線 「弊社のサービスは、早期に機器・設備の
サーモグラフィによる熱画像診断を、北関 不良・欠陥を見つけ、適正なメンテナンス
東から静岡まで関東地方の6万ボルトの特 対処時期の検討、交換改修計画、その実
高から6千ボルトの高圧電気設備をもつ生 施をお客さまに提供することです。赤外
産工場を中心に、病院、データセンターなど 線サーモグラフィ導入以前は、遠い対象
幅広いお客さまに提供しています。
物はヒートスパイ(放射温度計)また、至
近距離の対象物は接触型温度計で検査・
電機設備をはじめあらゆる機器の異常部は 点検をしていました。この手法では、対象
高温を発する傾向にあります。しかし、これ 物を
“点”
でおっていかなくてはならず、効
ら機器・設備の異常発熱は私たちの肉眼で 率、工数点の面で作業員への負担が大き
見ることができません。そこで、温度を測定・ く、より大きい対象物になればなるほど
画像化し、視覚的に表す赤外線サーモグラ 検査作業に時間がかかるという問題があ
フィがCBMの検査ツールとして使われてい りました。また、安全性の面においても、
ます。
サーモラベルやゴム手袋をはめて高圧電
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気設備に接近する必要があり不安があり
ました。そこで、前職で使用経験のある赤
外線サーモグラフィの導入を検討してみ
ることにしました。」
カナメ電研 松村氏はこれまでの経験を
もとに、作業効率の向上、および作業員の
安全性の確保のため、
フリアーシステムズ
の赤外線サーモグラフィ FLIR i7を、同
社のプロのメンテナンス作業者5名に持
たせることにしました。松村氏はFLIR i7
の導入の経緯を次のように続けます。
「これまでの経験から、赤外線サーモグ
ラフィが当社の検査・診断作業に有効的で
あることは明確でした。
しかし、従来、サー
モグラフィは高価なツールのため、数人の
作業員で共有して使うということが一般
的でした。
しかし、
フリアーシステムズの赤
外線サーモグラフィFLIR iシリーズは、安
価で、これまで使っていた放射温度計や
接触型温度計と同様に作業員に一台ずつ
持たせることができるようになったため、
当社の検査・診断手法として取り入れるこ
とが可能となったのです。
設備・機器の診断が可能になりました。ま が簡単に作成できます。
た、非接触で測定できるため、安全に作業
電気の機器・設備において重要なことは、 が行えるというメリットもあります。」
「FLIR i7は、非常に簡単に使えること
熱管理の他に絶縁物を正確に診断し、劣
からこれまで赤外線サーモグラフィを使
化寿命を判断することです。当社では、赤 FLIRi7は、小型かつ340gと軽量かつシ ったことのない弊社スタッフもすぐに使
外線サーモグラフィ FLIR i7を使って、 ンプルなボタン操作の赤外線サーモグラ いこなすことができました。また、サーモ
視覚的な一次診断、その後必要に応じ電 フィです。解像度は、140x140ピクセル グラフィを導入したことにより、効率、安
気診断をします。赤外線サーモグラフィを で、放射温度計19,600個分の温度を一 全の向上だけでなく、お客さまへ提出す
使用することで、停電時間を取る必要がな 度に測定することができます。また、撮影 る報告書の作成も以前に比べより容易
く、変電所など規模の大きい場合でも短 された画像は、SDカードに通常のJPEG になりました。ソフトウェアFLIR Quick
時間で測定が可能です。サーモグラフィ 画像で保存され、付属の報告書作成ソフ Reportで視覚的な報告書を作成するこ
の導入により、状況によっては、1時間かか トウェアFLIR Quick Report(クイックリ とにより、お客さまに異常箇所や非効率
っていた診断作業が、5~10分で行える ポート:現Tools(ツールズ))にて熱画像 な部位の明確な報告とあわせて、状況か
ようになりました。その結果、
さらに多くの の解析およびお客さまに提出する報告書 ら分析した最適なメンテナンス時期を提
案することができます。」
「当社 カナメ電研では、受変電設備な
どの電気機器設備診断で培ってきた経験
をもとに、赤外線サーモグラフィで撮影し
た熱画像の解析を行っています。今後、
さ
らに、受変電設備以外でも、回転機の熱
診断、空調設備ダクトの空調効率診断、漏
水や気体、液体などの配管内部の状態(
詰まり)など多方面にわたって赤外線サ
ーモグラフィを活用することを検討して
います。」と、松村氏は今後の展開につい
て締めくくります。
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