【第11号】H27.7.4 「てんこもりの穂肥・つなぎ肥対応

【第11号】
平成27年7月4日
福光農業改良協議会
砺波農林振興センター 南砺班
福光農業協同組合 営農部
水稲の生育は、早生品種、コシヒカリ、てんこもりともに1~2日程度早くなっています。
①管内でもカメムシの発生が非常に多くなっていますので、畦畔等の草刈りを徹底しましょう。
②出穂期まで「飽水管理」を行い、水不足による葉色の低下を防ぎましょう。
③大豆の培土は確実に2回行い、生育量の確保と雑草抑制を図りましょう。
水稲の生育状況
品種名
とみちから
五百万石
コシヒカリ
てんこもり
田植日
H27 平年
(6/30:福光農業改良協議会 良質米実証田生育調査結果)
草丈(cm)
H27
平年
5/4 5/5 63.9
5/3 5/4 58.0
5/14 5/12 57.3
5/9 5/8 48.9
株当たり茎数(本)
H27
平年
62.2
58.0
56.9
50.1
21.2
16.1
21.5
33.5
23.5
20.3
24.2
36.8
葉齢(葉)
H27
平年
葉色
H27
平年
幼穂形成期
H27
平年
11.8
12.1
11.2
12.0
4.3
4.1
4.1
4.2
6/23
6/25
―
―
(調査筆数:とみちから3筆
刈
り
取
っ
た
草
は
、
用
排
水
路
に
流
さ
な
い
よ
う
に
注
意
し
ま
し
ょ
う
。
11.6
12.2
11.0
11.6
4.4
4.3
4.3
4.2
五百万石3筆 コシヒカリ5筆
6/24
6/27
7/12
7/15
てんこもり4筆)
県内に斑点米の原因となるカメムシ類発生注意報発令中!
1 草刈りの徹底
H27
平年
発生地点率
81%
71%
平均頭数
16.3 頭
4.4 頭
JA福光管内雑草地すくい取り調査(平成 27 年 6 月 30 日)
アカヒゲホソミドリカスミカメ
アカスジカスミカメ
カメムシによる斑点米
本年は、斑点米カメムシ類の発生が非常に多いので、草刈り運動期間中の草刈りを徹底
しましょう。
一斉草刈り日は7月4日(土)・5日(日)(草刈り運動期間7月1~10 日)
2 幼穂形成期から出穂期は「飽水管理」
幼穂形成期(コシヒカリ7月 10 日頃、てんこもり7月 15 日頃)以降は、足跡に水が
残る程度になったら入水し、常に土が湿った状態を維持する「飽水管理」で、急激な葉色
の低下を防ぎましょう。
3「てんこもり」のつなぎ肥
葉色の淡いほ場が多くなっています。
肥効調節(一発)体系・分施体系ともに、葉色が4.0以下となったら、直ちに、
NKグリーン 30 で 10a当り7㎏程度施用しましょう。
4「てんこもり」の穂肥
(1)肥効調節(一発)体系(基肥:LPss 晩生専用)の場合
原則、穂肥は施用しない。
ただし、葉色が 4.0 以下の場合は、直ちにNKグリーン 30 で 10a当り7㎏程度
施用しましょう。
(2)分施体系(基肥:燐加安 15 号)の場合
下表を目安に「NKグリーン 30」を施用しましょう。
施用時期
施用量(kg/10a)
1回目(幼穂長1mm時)
7月 12 日頃(5 月 9 日田植え)
10
2回目
1回目の10日後
12
安
全
・
安
心
な
米
づ
く
り
の
た
め
、
生
産
履
歴
記
帳
と
G
A
P
は
確
実
に
実
施
し
ま
し
ょ
う
!
5 早生(とみちから・五百万石)の出穂前の追肥
肥効調節(一発)体系・分施体系ともに、出穂の 7 日前から走り穂の頃に、葉色が極端
に低下している場合は追肥を行い、出穂後の登熟能力の向上に努めましょう。
※葉色が低下している場合は、ご相談下さい。
<追肥の目安>
品種
葉色
施用時期
施用する肥料・量
とみちから
4.5以下
NKグリーン30・
走り穂までに
7kg/10a 程度
五百万石
4.2以下
6 病害虫防除
・葉いもち病及び紋枯病の病斑がみられたら直ちに防除しましょう。
特に、前年発生したほ場や早生・
「てんこもり」では注意しましょう。
・イネアオムシ等の害虫が発生している場合は、登録薬剤で防除しましょう。
病害虫
葉いもち
紋枯病
イネアオムシ
イネツトムシ
コブノメイガ
防除薬剤名
使用時期
使用回数
10a 当たり散布量
ブラシン粉剤 DL
収穫7日前まで
2回以内
3kg
ブラシンフロアブル
収穫7日前まで
2回以内
120ℓ (1,000 倍)
バリダシン粉剤 DL
収穫14日前まで
5回以内
4kg
バリダシン液剤5
収穫14日前まで
5回以内
トレボン粉剤 DL
収穫7日前まで
3回以内
パダン粉剤 DL
収穫21日前まで
6回以内
150ℓ (1,000 倍)
3kg(イネアオムシ)
4kg(イネツトムシ)
3~4kg(コブノメイガ)
3~4kg
7 大豆の管理
(1)培土作業の2回実施
・必ず2回の培土を確実に行いましょう。
(2)雑草防除
・培土後、雑草が残った場合、対象雑草に併せて除草剤を適正に散布しましょう。
対象雑草
イネ科雑草
畑地 1 年雑草
(イネ科を除く)
除草剤名
使用時期
ポ ル ト フ ロ イネ科雑草3~10葉期
アブル
ただし、収穫30日前まで
大豆 2 葉期~開花前
大 豆 バ サ グ ただし、収穫45日前まで
ラン液剤
※高温が続く場合や湿害等で生
育不良の場合は使用を避ける。
使用回数
1回
1回
10a 当たり散布量
薬液 200~300mℓ
/水 100ℓ
薬液 100~150mℓ
/水 100ℓ
8 大麦跡地の有効利用~地力増進作物「クロタラリア」をお勧めします~
大麦の収穫後、不作付地となっているほ場は、地力向上、雑草抑制などの環境保全効
果が高い「地力増進作物「クロタラリア」
」を作付しましょう。
【主な栽培概要】
播種量
播種
(10a
時期
当り)
7月
下旬
まで
5~9
㎏
播種方法
散播:ロータリーで耕起後、
背負式動力散布機等で
散布。その後ハローで
ほ場表面を浅く撹拌
し、覆土する。
条播:ドリルシーダーで播種
鋤き込み時期
注意点
開花始め
・排水対策の徹
(播種 60 日後が
底が必要
目安)
・基肥は不要
※遅れると木質 ・後作物の窒素
化し鋤き込み作
は減肥する。
業に支障あり。
ブロッコリー(作型:秋まき秋冬どり)も作付け可能です。ご相談下さい。