CFRPストランドシート接着によるRCはりの曲げ補強効果

33
【建設工学研究所論文報告集第56号〔論文〕2014年11月】
cFRPストランドシート接着によるRCはりの曲げ補強効果
FlexmalPerfbmanceofExtemally−StrengthenedRCBeams
byBondingCFRPStrandSheets
川 島 洋 平 森 川 英 典
Yohei Kawashima Hidenori Morikawa
1.はじめに
近年,社会基盤として重要な役割を果たしてきた鉄筋コンクリート(以下,「RC」)構造物の劣化が社会問題化してお
り,RC構造物に対する維持管理の重要性が高まっている.RC構造物が劣化し性能が低下した場合,性能の回復あるいは
向上を目的として補修・補強が行われることが一般的である.現在,RC構造物の補強には様々な工法が存在しているが,
近年ではシート状にした炭素繊維やアラミド繊維などのドライシートを施工現場において樹脂で接着することで補強を
行う連続繊維シート接着工法が普及している.この工法は,軽量かつ高強度の連続繊維を用いるため施工が容易であり,
耐久性に優れていることが利点として挙げられる.その反面,施工時には施工現場において樹脂の含没と接着を同時に
行う必要があるため,浮きや膨れなどの施工不良が生じる可能性もある.このような施工不良を避けるためには,シー
トの接着前における入念な不陸修正や,シート含浸・接着時における入念な脱泡作業が必要であるなど,作業手順が多
く施工品質が作業員の技量に依存してしまう課題がある1).また,必要な補強量が大きい場合には連続繊維シートを複
数回に分けて施工する必要があり,工期が長期化する問題点もある.
このような課題から,工場にて連続繊維ストランド1本ずつにあらかじめ樹脂を含浸・硬化させ,これをすだれ状に
した連続繊維補強材(以下,「CFRPストランドシート」)が開発された.CFRPストランドシートはあらかじめ工場にて樹
脂を含浸させているため,施工現場において樹脂を含浸させる必要がない.また,CF贈ストランドシートはすだれ状で
あるため,接着時にはプライマーと不陸修正パテを兼ねたパテ状の樹脂が連続繊維ストランドの隙間を通って連続繊維
ストランドを取り囲み,連続繊維ストランドと一体化するため気泡を巻き込む恐れも少ない利点がある.しかし,従来
から用いられてきた炭素繊維のドライシート(以下,「炭素繊維シート」)を使用した連続繊維シート接着工法とはシー
トの形状や接着方法などが異なるため,補強量が同一の場合であっても補強効果が異なる可能性が予想される.
そこで本研究では,RCはり部材に対してCF贈ストランドシートを接着した場合の曲げ補強効果を評価し,既往の炭
素繊維シートを接着した場合の曲げ補強効果と比較し検討を行った.
2.実験概要
2.1 供献体概要
前述のとおり,本研究ではCF評ストランドシートおよび炭素繊維シートをそれぞれRCはりに接着し,その曲げ補強
効果を検討することを目的としている.図−1に本研究で用いるRCはり供試体の概要を示す.供試体は曲げスパン1600m,
幅150m×高さ200mmの矩形断面を有する曲げ破壊先行型のRCはりであり,引張側となる供試体下面にCFRPストラン
ドシートまたは炭素繊維シートを接着した.各シートの接着範囲はいずれの供試体においても同様とし,幅75m,長さ
1500mmの範囲としている.
34
i 200 1 ∴「。
。
f
/
∠ゝ
r
ヽ
。
F。
。
スト
ランド
シ_ト。
。
炭素縦
1500
1
、
50
7@
10¢
=
700
目 :
T
シ_ト
△
7@
100=
700 _
200 、
1、
i、
1600
100
+
昔 告
75
150
 ̄
i
50
100
1800
図−1供試体寸法
2.2 使用材料
(1)コンクリート材料および配合
表−1にRCはり供試体の示方配合を示す.本研究では後述するように既往の実験結果2)を用いて比較を行うことか
ら,強度特性がほぼ同等となったA配合とB配合の2種類の配合を用いた.2種類の配合のうち,B配合は既往の研究に
おいて用いられたRCはり供試体の示方配合であり,既往の研究における供試体寸法や連続繊維シートの接着位置等の条
件は図−1と同様である.また,本研究はアルカリシリカ反応(以下,「ASR」)により劣化したRC構造物に対してCFRP
ストランドシートを接着した場合の曲げ補強効果の検討を行うための基礎的検討として行われたため,A配合にはASR
反応性骨材が用いられている.しかし,打設後28日に載荷試験を実施したため,載荷時において曲げ耐荷性能に影響を
及ぼすようなASR膨張は生じていないものと考えられる.また,載荷試験時においては曲げ耐荷性能に影響を及ぼすよ
うなひび割れが発生していないことを確認している.
(2)cFRPストランドシート
CF贈ストランドシートの外観を写真−1(a)に,引張試験結果を
巾言
一奉〟高畑脇縮
表−2に示す.前述のように,CF評ストランドシートはあらかじめ
工場で炭素繊維ストランドに樹脂を含浸させてすだれ状としたも
のである.接着には,表−3に示すCF評ストランドシート専用の
エポキシ系接着樹脂を使用する.この専用接着樹脂はパテ状であ
り,プライマーと不陸修正パテを兼用している.また,接着時に
は接着面に塗布した専用接着樹脂の上からCF贈ストランドシー
「
I
l
十
i/
/
/
Il
トを押し付けることで接着する.
▲
li宮 Ii
⊥
_・_
l
(a)CFRPストランドシート
〇g 獲g エ
コ膿
〇
㌢●1「  ̄ ̄
〃 上
表−l Rcはり供試体の示方配合
(a)A配合
W /C
(
%)
S/a
AE 減 水 剤
や
白
ー亡 上 目
∴ I
単位 量 (
k g/m 3)
●
● : ∴ ”
1着 「
‥
十
−i ̄
一
m
一
一
〇〇〇
°
0000
(
m )
20
(
%)
48
W
18 1
C
2 87
Sl
423
S2
Gl
43 1
46 2
62
4 74
(
m l/m 3)
5 75
S/a
(
%)
(
m )
(
%)
55
20
45
単 位 量 (kg /m3)
AE 減 水 剤
W
C
S
G
174
3 16
778
98 5
S:普通細骨材,G:普通粗骨材
※既往の研究における配合
(m l/m3)
4 74
鼎
AE 助 剤
(m l/m 3)
39 5
、
∴i
「L ′i
’
1日 1 −
●
〇一
_i.→
イヽ
_
I
■i i
‡
、
轍
靴
,
ナ’
i
b
l
∴∴
∴鰹
1し
iil
▲証 ↓_
_
i_十 三 雑誌
l
i
†
胴
宝玉
土 山
∴
− :l∵∵l烏ir
Gna意
裏
一 百 一
1− r r − ii÷ 鵜
r I一 m − 岳 1 −
赫
一
、1へ
′
■
一
●
i手「
l
、
葛脳
il′
tI
t t
Sl:山砂,S2:安山岩砕砂,Gl:砕石,62:安山岩砕石
(b)D配合※
W/C
SSO
∵一
事や圭 、十 ・
I−目星欄
63
GnaX
目
(b)炭素繊維シート
写真−1cFRPストランドシートおよび炭素繊維
シートの外観
35
表−3 専用接着樹脂の材料特性
(cFRPストランドシート)
表−2 シート引張試験結果
CFRP シ
スー
トラ
ト ン ド 項目
(高強 度 型 炭 素繊 維 )
略称
繊 維 目付 量
炭素繊維シー ト
(
高 強度 型 炭 素 繊 維)
HT
(
g/m 2)
CF
6 16
6 00
30 0
設 計厚 さ (
m m)
0.333
0.33 3
0 .167
引 張 強 度 (
N /血 2)
4 540
44 90
44 85
引 張 弾性 率
(
鮒 /血2)
2 60
2 63
2 53
破 断 ひず み
(の
17 280
17 18 0
176 00
※接着樹脂によりFRP化させたシートの試験結果
試験項 目
試験値
圧 縮 強 さ (
N /血 2)
75
圧 縮 弾 性 率 (
N /血 2)
40 30
引 張 せ ん 断 強 さ (
N /m 2)
24
コ ン ク リー ト接 着 強 度 (
N /mm 2)
4 .7
表−4 接着樹脂とパテの材料特性
(炭素繊維シート)
試 験 項 目
(3)炭素繊維シート
炭素繊維シートの外観を写真−1(b)に,引張試験結果を表−2に示す.
接着 樹 脂
パ テ
圧 縮 強 さ (N /皿 2)
9 2 .8
7 1 .9
圧 縮 弾 性 率
(W m 2)
320 0
5 180
引 張 強 さ (N /m m 2)
5 0 .9
−
引接 弾 性 率
(N /血 2)
36 50
−
炭素繊維シートは炭素繊維をシート状に保形したものであり,施工現場
において樹脂の含没と接着を行う.そのため,施工品質確保のためには入念な脱泡作業が必要となる.表一4には接着樹
脂およびパテの材料特性を示しているが,本研究ではこれらに加えてプライマーを使用した.なお,本研究で用いた接
着樹脂,パテ,プライマーはいずれもエポキシ系のものである.
本研究では繊維目付量が約600g/血2のCF貯ストランドシートと炭素繊維シートの2種類の連続繊維シートを用いる
が,シートによる補強量が曲げ耐荷性能に及ぼす影響を併せて検討する.そのため,炭素繊維シートに関しては既往の
研究2)において行われた繊維目付量が300g/血2の炭素繊維シートの結果を用いることで補強量による違いも検討する.
2.3 供献体一覧
表−5に供試体一覧を示す.本研究では表に示す5体のRCはり供試体について検討を行った.また,コンクリートの
圧縮強度の確認のため,それぞれの配合において¢100mm×200mの円柱供試体を作製し強度試験を実施しだ
2.4 シート施工方法
各供試体は打殺後2日間,湿潤養生を行った後に脱型を行い,材齢14日の時点でCF贈ストランドシートおよび炭素
繊維シートの接着を行った.その後,材齢28日で載荷試験を実施しだ 以下に,それぞれのシートの施工方法を示す.
(1)cFRPストランドシート
CF贈ストランドシートの施工は,・メーカーが指定する方法に準じて行った.まず,シートの接着面であるRCはり供
試体下面をディスクサンダーにより入念に研磨し,その後,研磨粉の除去を行っだ次に,シートの接着面に専用接着
樹脂を塗布し(下塗り),その上からCFRPストランドシートを押し当ててRCはり供試体と一体化させた.また,樹脂が
不足している箇所には樹脂を補充した(上塗り).その後,離型シートをかぶせ,表面を均一に整えて養生を行った.
(2)炭素繊維シート
炭素繊維シートの施工は,全国上下水道エポキシ工事業
表一5 供献体一覧
協会3)や阪神高速道路公団4)などが示している方法に準じ
た.まず,CF贈ストランドシートの施工時と同様にシート
配 合名
無
の接着面をディスクサンダーにより研磨し,研磨粉の除去
を行っだ 次に,シートの接着箇所にプライマーを均一に
A 配合
塗布しだ プライマーの指触乾燥確認後,塗布厚さを1m
として不陸修正パテを塗布した.パテの硬化後,接着樹脂
をパテ上に塗布し(下塗り),その上から炭素繊維シートを
補 強材 の種 類
B 配合※
繊 維 日付 量
供 試 体名
(g/m2)
N
CF 贈 ス トラン ドシー ト
−
6 16
H T6 00
炭 素 繊 維 シー ト
60 0
CF6 00
無
−
30 0
N’
炭 素 繊 維 シー ト
※既往の研究結果を用いる
CF3 00
36
かぶせ,脱泡ローラーにより入念に含浸・接着作業を行った.
CFRPストランドシート
その後,接着樹脂の上塗りを行い,離型シートにより表面を
均一に整えて養生を行った.
各シートの接着界面の構造を図−2に示す.CF贈ストランド
シートではプライマーとパテを兼用した専用樹脂を用いてい
るため,プライマーおよびパテを用いていないことによる曲
炭素繊維シート
コンクリー ト
げ補強効果への影響が懸念される.プライマーは,塗布する
ことによりコンクリート表層部を強化するとともに,コンク
プブイマー
篤整竃竃軍ミミを整軍ミミをヾ登場を篤雑霊場く篤農を、
パテ
リートとシートとの界面における接着強度を向上させる役割
締着樹脂 (
下 塗 り)
炭 素 組 織 シー ト
がある.また,パテは接着面の不陸を修正するために用いら
接着樹脂 (
上 塗 り)
れるが,既往の研究5)ではパテの塗布により応力分散性能
図−2 各シートの接着界面の構造
が発揮されることで付着応力が増大し,付着性能が向上する
と報告されている.
8.5 載荷試験方法および測定項目
供試体への載荷は,図−1に示すように等曲げ区間200mの中央2点載荷により行った.測定項目は荷重,中央点変
位,鉄筋ひずみ,シートひずみ,ひび割れ発生状況(各荷重段階におけるひび割れのスケッチ)である.図−3にÅ配合
の供試体におけるひずみゲージ貼付位置を,図−4にB配合の供試体におけるひずみゲージ貼付位置をそれぞれ示す.
旦=1
卓二
2
〇二1 〇二
2
6:
も
c−4
皐ゴ
臣事
旦ゴ
旦=
3
c −5
;
旦=
9
;;
∠ ゝ ∠ゝ
※8−5のみ両側の引張鉄筋にひずみゲージを貼付
(a〉 鉄筋ひずみゲージ
7 0 0 i ∠ ゝ  ̄  ̄ [ 2 0 0 Y  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄こ
2④12¢;
240 「 70
Y  ̄  ̄ 二.
「  ̄÷
 ̄  ̄  ̄  ̄  ̄ 16@60=960 ’i
 ̄  ̄∠ ゝ
口
炭素織錐シートor
2④120=240 ’c F則⊃ストランドシート し由
(b)シートひずみゲージ
図−3ひずみゲージの貼付位置(M.CF600,HT600供献体)
∠ゝ 十一
両 計 測 卜赤面H ∠ゝ
(a)鉄筋ひずみゲージ
700 i [ 200 T [ 70 0
書 ’
i
□
∠二
ゝ ̄
L  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄  ̄∠ゝ
i
シ ̄ト
ひずみゲ ̄ジ:cFl∼cF19
1
シートi L由
120=
360 3@
12@60=
720 3@
12¢360
(b)シートひずみゲージ
図−4 ひずみゲージの貼付位置くり’.cF300供試体)
37
3.cFRPストランドシートおよび炭素繊維シートの接着によるRCはりの曲げ補強効果
3.1 強度試験結果
表−6 強度試験結果
表−6に各配合における円柱供試体の強度試験結果を示
す.配合によって若干の違いはあるものの,コンクリート
供試 体 名
強度は概ね同様であることが確認できる.
配合名
圧縮強度
(
N /血 2)
A 配合
38 .6
2 5 ,4
3.0 7
B 配合
3 7,9
31.2
3.4 6
N
HT 60 0
CF 60 0
N’
3.2 載荷試験結果
表−7に載荷試験結果を,図一5に荷重一中央点変位関係を
CF 30 0
弾性 係 数 引 張 強度
(
kN /血 2) (
N /m 2)
示す.以下,各々の供試体に対して考察を行う.
g冊捏
各配合の無補強供試体であるN供試体とN’供試体を比較
すると,N’供試体は部材降伏荷重,最大荷重が若干低い傾
向がみられるものの,概ね同様の耐荷性状を示した.これ
より,補強供試体においても配合による耐荷性状の違いは
小さいと推察できる.
(2)cFRPストランドシートと炭素繊維シートの補強効果
50 70 50 50 釦 50 20 10 0
(1)配合による耐荷性状の違い
の違い
ノ / ̄ −● 1“1 −
/ _
_−
_.
.__ 三 °
一寸
〟 こす
●… ”
”
“
……●
丁 ∴ lL
」
〟
一一
一”−N
〟
− Hで
600
−
−
−
−
−
CF600
′
………Nl
− cF300
i I I i i i
i l i
0 2 4 6 8 1012 141618 20
中央点変位(mm)
HT600供試体とCF600供試体を比較すると,部材降伏荷
(a)全体図
は両者の耐荷性状に明確な違いは確認できなかった.しか
し,CFRPストランドシートを用いたHT600供試体では比
︵昌鵬程
較的早期にシートはく髄が生じており,比較的脆性的な破
壊挙動を示した.CF贈ストランドシートによる曲げ補強効
果を検討した既往の研究1)においてぽCF陣ストランドシ
ートにより補強した供試体が炭素繊維シートを用いた供試
体よりも最大荷重が大きくなった結果が得られているが,
70 00 50 釦 50 如 10 0
重および最大荷重は同程度であり,シートはく離直前まで
ノ 「壬
ノ/
・
・
・
ここ 霊 お
一一一一一N
−
H で600
−
CF 600
……… N ●
・
一一一一 CF 300
_曇タ イ “
A ㍗ ●
その実験では炭素繊維シートの施工時に不陸修正パテを塗
0 1 2 3 4
布していない.そのため,パテの有無が曲げ補強効果に影
5 6
中央点変位(mm)
(b)荷重初期段階時
響を及ぼした可能性が予想される.
図一5 荷重一中央点変位関係
表−7 載荷試験結果
部材降伏時
供試体名
荷重
変位
(
kN)
(
m )
剛性
(
kN/
Ⅲ)
最大荷重時
耐力比
荷重
変位
(
kN)
(
血)
剛性
(
kN/
血)
耐力比
N
49.
7
4.
53
11.
0
−
56.
1
16.
64
0.
5
−
HT600
60.
3
4.
94
12.
2
1.
21
71.
7
10.
26
2.
2
1.
28
CF600
60.
2
4.
94
12.
2
1.
21
72.
3
10.
83
2.
1
1.
29
N’
46.
2
4.
12
11.
2
−
49.
5
12.
41
0.
4
−
CF300
48.
3
4.
32
11.
2
1.
05
61.
3
14.
85
1.
2
1.
24
※1 :
部材降伏時=部材剛性が大きく変化した点
※2:部材降伏時の剛性=部材降伏荷重/部材降伏時の変位
最大荷重時の剛性=(最大荷重一部材降伏荷重)/(最大荷重時の変位一部材降伏時の変位)
※3:耐力比=(各補強供試体)/(各配合の無補強供試体)
38
(3)炭素繊維シートの繊維目付重が補強効果に及ぼす影響
CF600供試体とCF300供試体を比較すると,CF300供試体の最大荷重時における耐力比が1.24倍であるのに対し,CF600
供試体の最大荷重時における耐力比は1・29倍となり,顕著な耐力比の増加はみられなかった.荷重一中央点変位関係で
確認すると,CF300供試体では中央点変位が16m程度と比較的大きい段階までシートはく離が生じず靭性的な挙動を
示している・それに対し,CF600では中央点変位が12m程度と,比較的早期にシートはく髄が生じた.
各段階における部材剛性に着目すると,部材降伏前においてはCF300供試体と無稀強供試体であるN,供試体の部材剛
性は同様であり,補強の有無に関わらず部材剛性に変化はみられない結果となった.しかし,CF600供試体では無補修
供試体Nと比較して剛性の増加が明確に認められた.これは,繊維目付量によってシートの引張剛性も異なるため,比
較的引張剛性の大きな繊維目付量600g/諸の炭素繊維シートを接着した結果,部材剛性が顕著に増加したためと考えら
れる・部材降伏後においても同様に,CF300供試体と比較してCF600供試体の部材剛性が大きい結果となっている.
3.3 鉄筋とシートの応力分担性状
図−6に各補強供試体における鉄筋ひずみ分布およびシートひずみ分布を示す.図中では鉄筋ひずみ分布を実線で,シ
ートひずみ分布を点線で表示している・また,凡例の「降伏」は部材降伏時を示している.なお,図ではシートのはく
離発生以前におけるシートひずみ分布を示しており,最も高い荷重段階の鉄筋・シートひずみ分布ではシートにはく離
が生じる直前の分布を示した.
(1)cFRPストランドシートと炭素繊維シートの補強効果の違い
HT600供試体とCF600供試体を比較すると,各荷重段階において明確な違いは認められず,ほぼ同様のひずみ分布と
なっている・部材降伏後において,CF600供試体の鉄筋ひずみ分布が供試体中央部において突出した形状となっている
のに対し,HT600供試体では台形の形状となっているが,これは供試体に生じたひび割れの位置が異なるためであると
思われる・なお,最も高い荷重段階ではCF600供試体のシートひずみが若干商いが,これはCF600供試体とHT600供試
体ではシートにはく髄が生じる荷重が異なっていたためである.
(2)炭素繊維シートの繊維目付重が補強効果に及ぼす影響
CF600供試体とCF300供試体を比較すると,部材降伏以前の挙動については両供試体とも同様であるが,部材降伏後
においてCF300供試体のシートひずみが顕著に増加している.また,各供試体の最大荷重時におけるシートひずみは,
CF600供試体では700(中程度,CF300供試体では11000(,程度であった.これらを踏まえると,CF600供試体では炭素繊
維シートのもつ性能を十分に発揮できずに,シートはく離により比較的早期に終局したものと考えられる.炭素繊維シ
ートによる曲げ補強効果の向上には,コンクリートとシートの付着性能を向上させることが重要であると考えられる.
3.4 各供試体におけるシートはく龍過程
本項では,各々の補強供試体におけるシートはく離過程を検討することにより,曲げ補強効果の評価を行う.
(1)[T600供試体
図−7に無補強供試体のひび割れ性状を,図−8にHT600供試体のシートはく離過程を,写真一2にシートはく離後にお
けるシートの接着界面の状況を示す.ひび割れ性状では,供試体の破壊に支配的であったひび割れを太線で示している.
N供試体とN’供試体を比較すると,ひび割れの位置や間隔に明確な違いは見受けられず,概ね同様のひび割れ性状と
なっている“また,補強供試体であるHT600供試体と比較すると,N供試体と比較してHT600供試体では全体的にひび
割れが複雑化しており,シート補強による曲げひび割れの分散性の向上が認められる.ひび割れの角度についても,N
供試体では引張側である供試体下面とほぼ垂直なひび割れが多く見られるが,HT600供試体では全体的に載荷点に向か
うようにひび割れ角度が変化しており,供試体内部の応力状態の変化が認められる.
39
一一−30kN(鉄筋) 一一〇一60kN降伏(鉄筋) 一一°−65kN(鉄筋)
一一一一一30kN(シート) 一一一一一60kN降伏(シート) 一一一一一eSkN(シート)
10(関
11
鍬)00
1
1
1
1
i1
1
11
60(X)
50(X)
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1
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I
−
ヽ
′
▲
′
句
ヽ
l
i
00 00 00 00 00
2擦∴m 15 10 5
7000
3尽笠皇Ih\宙や自壊韻
8000
00 00 00 00
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_____ 3 0 k N (シ ー ト)
6 0 k N 降 伏 (鉄 筋 )
一一m m −
_____ 6 0 k N 降 伏 (シ ー ト)
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3 0 k N (鉄 筋 )
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一一一一一 5 8 k N (シ ー ト)
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供試体中央からの距離(mn)
(e)cF300俳論体(全体図)
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鉄 筋)
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(d)cF600供試体(拡大図)
一一一一一 3 0 k N (シ ー ト)
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ー750 −500 −250 0 250 500 750
(c)cF600供献体(全体図)
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7 0 k N は く 離 (鉄 筋 )
_____ 7 0 k N は く 髄 (シ ー ト)
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(a)HT600供試体(全体図)
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ー750 −500 ー250 0 230 500 750
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ー500 ー250 0 250 500 750
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保護体中央からの距離(nm)
(d)cF300供試体(拡大図)
図−6 鉄筋ひずみ分布とシートひずみ分布
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(a)N供試体
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(a)ひび割れ性状
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(b〉荷重一中央点変位関係
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(a)はく離1(供試体左端から約75mの位置)
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図一7 ひび割れ性状(無補強供試体)
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(c)シートひずみ分布(はく離1:65.OkN)
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れぞれのシートはく離時におけるシートひずみ分布の
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供拭体中央からの距離(Hm)
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変化を示したものであり,1回目のシートはく既を「は
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O O O O O O O O
O O O O O O O O
3回のシートはく離が生じた.図−8(c),(d),(e)はそ
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要望
ー720 −480 −240 0 240 480 720
(b)はく離2(供献体左端から約105mの位置),
はく職3(供試体左端から約12mmの位置)
写真−2 はく離箇所の接着界面状況(HT600供試体)
HT600供試体では,図−8に示すように部材降伏以降,
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く離1」,2回目では「はく離2」,3回目では「はく離
供試体中央からの距離(mm)
段階,2回目は約67鮒,3回目は71kNの段階において
(d)シートひずみ分布(はく離2:66.7kN)
しかし,各々のはく離時には図中に丸印で囲った箇所
において,シートひずみが局所的に増加した.シート
にはく離が生じた場合,その部分においてはコンクリ
ートへの応力の伝達が不可能となるため,シートひず
みは局所的に増加すると考えられる.また,それらの
3ふ漁るニーふ
がらシートひずみが徐々に増加する傾向が認められた.
0 0 0 0 0 0 0 0
0 0 0 0 0 0 0 0
0 0 0 hU O O O O
no ︹l ︵0−﹂0 4 oJ 2 1
生じた.
ても,概ね曲げモーメント分布と同様の形状を保ちな
二 二二
ー720 −480 −240 0 240 480 720
3」で表している.1回目のシートはく離は約65洲の
シートひずみ分布では,いずれの補強供試体におい
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ー720 −480 −240 0 240 480
供試体中央からの距離(mm)
(e)シートひずみ分布(はく雛3:70.8kN)
図−8 HT600供試体のシートはく職過程
41
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(b)荷重一中央点変位関係
(b)はく離2(供試体左端から約60mの位置)
壊に支配的であった曲げひび割れの生じた位置と一致
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0 0 0 0
0 0 0 0
4 3 2 1
(写真−2)と比較すると,はく離1,2の発生箇所は破
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位置をひび割れ性状およびはく離箇所の接着界面状況
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写真−3 はく離箇所の接着界面状況(cF600供試体)
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じている.以上から,はく離1,2の発生要因は曲げひ
ー720 −480 −240 0 240 480 720
び割れに起因するピーリングであると推測される.は
く離3においても,はく離発生箇所において曲げひび
割れが生じているものの,接着界面においてはシート
はく離が生じるようなひび割れは発生しておらず,は
く離2において発生したシートのはく髄が進展したも
のと思われる.
(2)cF600供献体
図一9にCF600供試体のシートはく離過程を,写真−3
にはく離箇所におけるシート接着界面の状況を示す.
CF600供試体では1回日のはく離(はく離l)が約70鮒,
2回目のはく離(はく離2)が約72畑の段階において
生じた.
供試体中央からの距離(mm)
(c)シートひずみ分布(はく離1:70.OkN)
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ー720 −480 −240 0 240 480
保護体中央からの距離(mm)
(d)シートひずみ分布(はく雛2:71.5kN)
図−9 cF600供試体のシートはく龍過程
ひび割れ性状を比較すると,HT600供試体と同様に,
無補強供試体と比較して全体的なひび割れ本数の増加がみられる.一方,HT600供試体と比較すると,CF600供試体では
若干ながらひび割れの生じている領域が大きくなっており,ひび割れ分散性が比較的良いことがわかる.また,はく離
開始時の荷重段階がHT600供試体では65kN,CF600供試体では70kNであり,CF600供試体では比較的はく離に対する抵
抗性が大きいことが窺える.前述のように,炭素繊維シートの施工時には不陸修正パテを約1m塗布しているのに対し,
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(a)ひび割れ性状
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用いていないため,CF600供試体では比較的シートの
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写真−4 はく離箇所の接着界面状況(cF300供試体)
0 0 0 0
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前述のとおり,CF600供試体では1回目のはく離(は
ー720 −480 −240 0 240 480
く離1)が約70的 2回目のはく離(はく離2)が約
保護体中央からの距離(mID
(c)シートひずみ分布
(供試体中央部のひずみの急増:50.2kN)
72kNの段階において生じている.しかし,はく髄が生
じた箇所は供試体の破壊に支配的であったひび割れの
近傍ではなかった.また,はく離が生じた箇所におい
て,接着界面にはピーリングを生じさせるようなひび
着破壊を生じたために発生したものと推測される.
(3)CF300供献体
図−10にCF300供試体におけるシートはく離過程を,
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を行っている.
ひび割れ性状を無補修供試体であるN供試体と比較
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(はく離1:58.7kN.はく龍2:59.3kN)
図一10 cF300供試体のシートはく離過程
すると,CF300供試体ではひび割れ本数が増加していることが確認できる.一方CF600供試体と比較すると,CF300供試
体ではひび割れが生じている範囲が比較的狭く,またひび割れ本数も少ないことから,CF600供試体と比較してひび割
43
れ分散性が低い様子が窺える.CF300供試体では,補強量の大きいHT600,CF600供試体とは異なり,部材降伏後におい
て早期に等曲げ区間におけるシートひずみが急増した.CF300供試体では炭素繊維シートの繊維目付量が比較的小さく
引張剛性に劣るため,等曲げ区間付近においてシートの変形が局所化したものと予想できる.このため,CF300供試体
ではひび割れが載荷点付近に比較的集中したものと思われる.しかし,シートの引張剛性が小さいことにより,CF300
供試体ではCF600供試体と比較して靭性に優れた挙動を示したものと考えられる.
CF300供試体では部材降伏後,シートひずみが急増し,その後2回のはく離が発生した.1回目のはく離(はく離1),
2回目のはく離(はく離2)ともに59鮒において発生したものの,その後シートの全面はく離に至るまで靭性に富んだ
挙動を示している.写真−4に示すように,それぞれのはく離が発生した箇所には接着界面に曲げひび割れが明確に認め
られることから,各々のはく離は曲げひび割れによるピーリングにより生じたものと予想される.
以上を踏まえると,シートの種類に関わらず,連続繊維シートの繊維目付量を増加させることによりひび割れの分散
性および耐荷力を向上できることがいえる.しかし,高目付量のシートを使用した場合にはシートの性能を十分に発揮
する前にシートはく離に至る傾向が強くなるため,シートとコンクリートの付着性能が重要となるものと考えられる.
また,シートとコンクリートの付着性能はシートの種類やプライマー・パテの有無により異なることが示唆された.
(4)HT600供試体とCF600供試体のシートはく離面性状の比較
写真−5,6にHT600供試体およびCF600供試体のシートはく離面性状を示す.なお,写真−5においてHT600供試体の
左側およびCF600供試体の右側にシートはく離面性状が他とは異なる箇所が存在するが,この箇所は載荷試験終了時に
シートはく離が生じていなかった箇所である.各々の供試体を比較すると,CF600供試体ではシート側のはく離面には
かぶりコンクリートが全面にわたって付着しており,母
材破壊によりシートはく離が生じていることが窺える.
一方,HT600供試体のシート側のはく離面では,等曲げ
区間付近を除いてかぶりコンクリートの付着が少なく,
母材一接着樹脂間における接着強度が比較的低い傾向が
あるものと予想される.このことから,本研究の範囲内
ではCF貯ストランドシートの付着性能には改善の余地
があるものと考えられる.しかし,荷重一中央点変位関
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は僅かであり,CF貯ストランドシートの施工時において
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シートの曲げ補強効果は炭素繊維シートと比較して同等
以上となるものと期待される.
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(上:HT600供試体.下:cF600供試体)
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4.結論
本研究では・RCはり部材に対してCF贈ストランドシートを接着した場合の曲げ補強効果を評価し,既往の炭素繊維
シートを接着した場合の曲げ補強効果と比較し検討を行った.併せて,シートの補強量が曲げ耐荷性能に及ぼす影響を
検討しだ本研究の範囲内で得られた知見を以下に示す.
(1)RCはり部材を対象として・繊維目付量が同等のC珊ストランドシートおよび炭素繊維シートの曲げ補強効果を比
較した結果,ほぼ同等の曲げ補強効果を示した.
(2)本研究の範囲内では,CFRPストランドシートと炭素繊維シートでは付着性能が異なり,CFRPストランドシートの
付着性能には改善の余地があることが示唆された.しかし,各シートの曲げ補強効果の差は僅かであり,CF貯ス
トランドシートの施工時においてプライマーおよびパテを塗布した場合,CF贈ストランドシートの曲げ補強効果
は炭素繊維シートと比較して同等以上となると期待される.
(3)連続繊維シートの種類に関わらず繊維目付量を増加させることによりひび割れの分散性および耐荷力を向上させ
ることができる・しかし,高日付量のシートを使用した場合には,シートの性能を十分に発揮する前にシートはく
離に至る傾向が強くなることが改めて確認された.
謝辞
本研究を遂行するにあたり,多大な御協力を頂きました新日鉄住金マテリアルズ株式会社コンポジットカンパニーお
よびコニシ株式会社の方々に深く感謝の意を表します.
参 考 文 献
1)小林朗・佐藤靖彦・高橋義裕・立石晶洋:F贈ストランドシートの材料特性とRC梁の曲げ補強効果に関する研究,
コンクリート工学年次論文集,Vol.30,No.3,pp.1561−1566,2008.
2)竹内翔:砂岩骨材を使用したコンクリートの材料特性とRC部材の構造性能評価,神戸大学大学院工学研究科修士
論文,2010.2.
3)全国上下水道エポキシ工事業協会:炭素繊維ライニング補強工法,1999.7.
4)阪神高速道路公団;CFシートを用いたRC床版の補強要領(案),pp.8−11,1999,3.
5)森lII英典・吉田隆浩・鴨谷知繁:接着界面における不陸修正材を考慮した連続繊維シート補強RCはりの性能評価,
材料,Vol.52,pp.1458−1463,2003.12.
著 者
lI旧 洋平 神戸大学大学院,学士(工学)
森lII 英典 所員,博士(工学),コンクリート工学,材料工学