One Planet Paper News

One Planet Paper News
2012 Vol. 04
アフリカのバナナペーパー -「紙以上の紙」を目指して
アフリカの現地レポート
バナナチームの警備員Rajabさん(赤いシャツ)と大家族。
今月のバナナパートナー
Banana Paperニュース 4号
今回のニューズレターは、アフリカ・ザンビア現地レポートで、「電気のない世界」のチャ
レン ジ と 可 能 性 を 紹 介 し ま す。 そ して ペーパー を 導 入 し た バ ナ ナパー トナ ーズ で は 、
アフリカ で活動を広げられているパナソニック社を紹介します。「紙以上の紙」を目指し、
One Planet Paper.® Newsを通じて、交流とお互いのサポートができればと思っています。
In Africa: 現地レポート
One Planet Cafe 東京
One Planet Cafe ザンビア
www.oneplanetcafe.com
サウスルアングワ国立公園
[email protected]
Tel 080-5528-2656
Mfuwe村
電気のない生活を想像できますか? バナナペーパー用の繊維取りを
行うエンフウェ(Mfuwe)では、ほとんどの家に電気が通っていません。
もちろん街灯もないため、村の夜は、先進国のような「光汚染」がなく、
野生動物の声を遠くに聞きながら、アフリカの満天の星空を楽しむこと
ができます。本ページ右上の写真を見てください。これは、夜のアフリ
カ大陸の衛星写真です。ヨーロッパ大陸と比較すると圧倒的に灯りが少
ないことが分かります。エンフウェでも昼は太陽の下の美しいサバンナ
と野生動物。夕方は大きく美しい夕日。夜は信じられないほど美しい星
空が広がります… 先進国を中心とした世界中の街が次から次へと「持続
不可能な発展」を急ぐ中、こういった自然のサイクルを肌で感じること
ができる夜を過ごすと、現在の「街」の発展は、とても大事なものを ろうそくを灯すGrace
忘れていることを感じます。
One Planet Cafe ザンビア
サウスルアングワ国立公園
Mfuwe村
写真協力:
Takayasu Hattori " We are very rich in Sun! "
一方で、電気のない世界を「訪問すること」と、「住むこと」は全く違うということを村の
人たちは教えてくれます。村では最貧困層にあたる世帯が多く、夜の灯りに使われるのはろう
そくです。家計にもう少し余裕がある世帯では、灯油ランプが使われています。これは、空き
缶に灯油と使い古しの毛布のはぎれを入れた簡単なもの。缶からはぎれの端を少し出し、火
をつけます。灯油ランプやろうそくの明かりは、とても柔らかく心地よい一方で、安全面、健
康面、環境面では次の様な問題があります。・安全面 火傷や火事の問題。子どもがろうそく
の火を触って大やけどをする事故が日常的に起きています。OPCのBillyさんの娘も手をやけ
ど。病院不足の村では深刻な問題です。また、家が全焼する事故も。OPCの理事であるRuth
さん夫妻は、火事で家と家財道具をすべて失ってしまった過去があります。
・教育面 ろうそくの灯りだけで勉強することは難しく、子ども達の低い学力につながってい
ます。また日が沈む前に家事を済ませるために子ども達の夕方は家事手伝いに充てられます。
▶▶
One Planet Paper News
▶ ▶ ▶ ・健康面 ろうそくや灯油ランプによる室内の空気汚染が原因で、気管支系の病気につながっ
ています。またこれらは持ち歩きが不便なため、村の共同トイレ(屋外)に行く時に、暗い道でさそりや
ヘビに噛まれる事故も起きています。・経済面 灯油を買うためにお金がかかり、貧困問題を乗り越
えるために必要な栄養のある食事や教育費などの予算が削られます。そして環境面では、灯油も、ろ
うそくも石油系(化石燃料)が使われています。
それでは、解決方法は? 日本とアフリカのパートナーシップから生まれる可能性とは? 村のある人が、
面白いことを言いました。"We are very rich in Sun!"「私たちは太陽ではとても豊な国です! そうです、
ここでは太陽の日照時期が年間10ヶ月あるのです! そこで、私たちはOne Planet Caféの理事である女性たち
に、持ち歩きできるソーラーランプを贈りました。一度手に入れば、灯りが無料で使えます。その上、煙にも
ならず、触ってもやけどの心配はありません。ソーラーランプを渡した翌日、女性の一人がこう言いました。
「昨晩、私は人生で初めて、心配せずにトイレに行くことができました。すごくうれしい。」
One Planet Caféの警備員であるラジャブさんの家族にもソーラーランプをプレゼントしました(表紙上の写真
はラジャブさん一家です)。一般の家庭でも電力を引くことは可能ですが、費用が高い上に、申し込みから2年
ほどかかることも珍しくありません。過剰なほどに明るい私たちの世界と、電気のない世界との「橋」は、
ソーラーを通じて意外に身近なところにありました。日本で今話題の「スマートシティ」ですが、アフリカ
では「ソーラービレッジ」から新しい発展の形が
生まれるかもしれません。
In Japan: 今月のバナナパートナー紹介
パナソニック株式会社
Panasonic
今回は、パナソニック株式会社を紹介
します。環境本部でバナナペーパー名刺
を導入していただいています。
...約10年前に世界一周5大陸の旅に出た時
Panasonicのブランドと積極的な影響力を
直接肌で感じました。大きな街から小さ
な村まで、Panasonicという名前はほとん
ど誰でも知っています。積極的に世界を
変えることができるブランドです!
最近、ソーラーランタンなどのエキサイ
ティングなビジネスも始まっています!
One Planet Café: パナソニックとアフリ
カのつながりはありますか?
Panasonic: 雇用機会と経済発展の要請
にお応えできるよう、1966年に東アフリ
カ松下電器(現・パナソニックエナジー
タンザニア㈱)を設立して以来、現在も
乾電池の生産・販売を行っています。最
近では、ウガンダ政府からの要請から、
ソーラーランタンを開発、販売を開始し、
無電化の家での照明として役立っていま
す。
One Planet Café: 今後アフリカ(途上国)
で貢献していきたい分野は何ですか?
Panasonic: パナソニックの創エネ、蓄
エネの技術を活かし、世界中の無電化地
域に電気をお届けし、くらしの改善とサ
ステナブルな社会づくりに貢献していき
たいと思っています。その1つとして、
コンテナに太陽光発電と蓄電池を搭載し
た「ライフイノベーションコンテナ」を
開発。2011年には初めて、タンザニア・
ムボラ村に寄贈し、実際に使っていただ
けるところまで進んできました。
誕生秘話はこちらをご覧ください ↓
http://panasonic.co.jp/citizenship/
welfare/container_project/
パナソニックのソーラーランタン
→
One Planet Café: 現地の村のバナナチー ムに聞きたいことはありますか?
Panasonic: 女性の方に質問です。毎日
のくらしでの楽しみは何ですか? .
チームのJosephineさんの答えは…
料理、釣り、そして
サッカーが好きです。
私たちは女性のサッ
カチームがありますよ!
料理ではNshima(ン
シマ)を料理すること
が好きです。Nshima
はザンビアの主食。
ジョセフィン
トウモロコシの粉を
熱湯でこねて作ります(手で食べます)。
Name パナソニック株式会社
Place
Web
.
グローバル
panasonic.co.jp