調査結果の要旨: ・国内向け出荷量『荷動き指数』は、2014 年 10~12 月実績(見込み)では、前期(2014 年 7~9 月)実績から横ばいで推移して△4 となった。一方、2015 年 1~3 月見通しでは、5 ポイント低下して△9 と見込まれており、荷動きはさらに悪化するものとみられる。 ・2015 年 1~3 月見通しの輸送機関別『利用動向指数』は、引き続き全輸送機関においてマ イナスとなり、利用の減退が続く見通しである。前期(2014 年 10~12 月)実績との比較 では、鉄道コンテナにおいて改善する一方、その他の輸送機関では悪化がみられる。 ・2015 年 1~3 月見通しの輸出入貨物量『荷動き指数』は、全輸送機関において悪化する見 込みである。外貿コンテナの輸出では引き続きプラスを維持するものの、外貿コンテナの 輸入、国際航空の輸出・輸入ではマイナスとなる見込みである。 国内向け出荷量の動向:2014 年 10~12 月実績(見込み)の業種別『荷動き指数』は、全 15 業種中、鉄鋼・非鉄など 4 業種がプラス、電気機械、精密機械がゼ ロ水準で、生産財卸など 9 業種がマイナスとなった。2015 年 1~3 月見通しでは、精密機械がプラスに浮上する一方、鉄鋼・非鉄など 4 業種がマイナスに沈むなど、11 業種において悪化が見込まれる。 この結果、プラスの業種は一般機械、精密機械の 2 業種にとどまり、 残り 13 業種がマイナスになるものとみられる。 輸送機関利用の動向 :2014 年 10~12 月実績(見込み)の輸送機関別『利用動向指数』は、 一般トラックなど 4 輸送機関では前期(2014 年 7~9 月)実績より も改善したが、全輸送機関において『利用動向指数』はマイナスを 示している。2015 年 1~3 月見通しでは、鉄道コンテナにおいて『利 用動向指数』が改善する一方、その他の輸送機関では悪化がみられ える。この結果、引き続き全輸送機関において『利用動向指数』が マイナスとなり、利用の減退が続く見通しである。 輸出入貨物量の動向 :2014 年 10~12 月実績(見込み)の『荷動き指数』は、外貿コンテ ナの輸出・輸入、国際航空の輸出でプラスを示す一方、国際航空の 輸入ではマイナスに落ち込んだ。前期(2014 年 7~9 月)実績との 比較では、外貿コンテナの輸入のみ上昇がみられた。2015 年 1~3 月見通しでは、全輸送機関において『荷動き指数』が悪化する。外 貿コンテナの輸出では引き続きプラスを維持するものの、外貿コン テナの輸入、国際航空の輸出・輸入ではマイナスとなる。 在庫量と営業倉庫利用の動向:2014 年 10~12 月実績(見込み)の在庫量と営業倉庫保管量 については、原材料在庫、製品在庫では『動向指数』が前期(2014 年 7~9 月)実績よりも上昇する一方、営業倉庫保管量では横ばいで 推移し、すべての指数がプラスとなった。2015 年 1~3 月見通しに ついては、すべての『動向指数』において低下が見込まれ、製品在 庫、営業倉庫保管量では±0 にとどまる一方、原材料在庫ではマイ ナスに沈む見通しである。 運賃・料金の動向 :2014 年 10~12 月実績(見込み)の『動向指数』は、一般トラック、 内航コンテナ、国内航空で前期(2014 年 7~9 月)実績よりも上昇 し、全機関でプラスとなった。2015 年 1~3 月見通しについては、 一般トラック、倉庫保管料で低下し、国内航空では横ばいとなる一 方、残りの3機関では上昇方向に動き、引き続き全機関で『動向指 数』がプラスとなる見込みである。とくに一般トラック、特別積合 せトラックでは、運賃の上昇圧力は依然として強い。 物流コスト割合の動向:2014 年 10~12 月実績(見込み)の『動向指数』は、全 15 業種中、 精密機械が唯一マイナスを示し、残り 14 業種がプラスとなった。業 種全体の『動向指数』は+30 で、前期(2014 年 7~9 月)実績から は 6 ポイント上昇した。2015 年 1~3 月見通しでは、4 業種において プラス幅が拡大する一方、過半数の業種で低下する。この結果、業 種全体の『動向指数』は 4 ポイン低下して+26 と見込まれ、増勢は 若干弱まるものの、物流コスト割合の上昇圧力は依然として強い。
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