目標 平成26年度 に重点的に 取り組む 事業 目標5:東日本大震災アーカイブ 未曽有の災害の記録・教訓を後世に確実に伝えるための東日本大震災アーカイブを構築します。 (1) 東日本大震災アーカイブに係るコンテンツの拡大 (2) 東日本大震災アーカイブの利活用に向けた検索機能等の充実 5-1 コンテンツの充実 戦略的 目標 ① 東日本大震災に係る災害の記録を始め、発災前の被災地域の記録、復興過程の記録及び過去に発生した 地震・津波・原子力発電所の事故の記録を積極的に収集・保存します。また、国全体としての連携を実 現するため、他機関による収集・保存の呼び掛け・支援を行い、記録の所在情報など検索に必要な情報 の集約を進めます。 ●参考指標 実績値 指標名 平成26年度 平成25年度 平成24年度 平成23年度 指標 1 デジタルコンテンツ新規収集データ数(注1) 20,404点 2 メタデータ新規収集数(注1) 323,671件 3 新規連携機関数(注1) 9機関 519点 1,132点 171,688件 2,389,145件 8機関 16機関 ― ― ― (注1)平成25年3月に東日本大震災アーカイブを公開。平成24年度の数値は平成25年3月上旬以降の値 指標の 達成状況 /動向 [参考指標] 指標1,2は国土地理院等のコンテンツの追加や青森震災アーカイブなどのメタデータ連携先を 9機関追加するなど、引き続き、新規データやメタデータの収集に努め、平成25年度に比べて、 大幅な増加となりました。 (1) 東日本大震災アーカイブに係るコンテンツの拡大 評価 重点的に 取り組む 事業の 実施状況 ・東日本大震災アーカイブに係る資料収集のため、平成25年度の岩手県、宮城県、福島県に続 き、平成26年度は山形・茨城・千葉の各県立図書館と協力に関する文書を取り交わし、資料収 集を行いました。このほか、「国立国会図書館と県立図書館の震災記録に関する協力連絡会 議」を開催し、記録の収集の推進方法等を協議しました。 ・岩手県盛岡市にて、東日本大震災の支援活動を行う団体等を対象に、震災に関する記録の整 理・保存についての講習会を実施しました。また、第16回図書館総合展にて、東日本大震災に 関する記録の収集・整理・保存をテーマとしたフォーラムを開催しました。 ・維持困難となり閉鎖した「陸前高田震災アーカイブNAVI」で公開されていたコンテンツにつ いて、改めて権利者からの利用許諾を得て収集し、東日本大震災アーカイブで公開するための 準備を進めました。 ・東日本大震災(原発事故関連を含む。)に関する外国刊行図書の購入や国際交換による入手 を図りました。その他、関係機関と協議して東日本大震災に関係する動画や航空写真等の収集 に努めました。 ・東北大学災害科学国際研究所との共催によるシンポジウムの開催や、第3回国連防災世界会議 関連事業への参加、昨年度と同様にソーシャルブックマークサービス提供会社等との広報連携 を図るなど、事業の周知・広報に努めました。 5-2 利活用に向けた探索機能等の充実 戦略的 目標 ② 大学・研究機関等との研究協力の成果を活用して、テキスト・音声・映像・画像等の多種多様な情報・ データを意味的に関連づけるシステム機能等の実現に努め、震災・災害に関する記録の利活用を促進 し、今後の防災教育を含む防災・減災対策に貢献します。 ●参考指標 実績値 指標名 平成26年度 平成25年度 平成24年度 平成23年度 指標 4 東日本大震災アーカイブのトップページの アクセス数(注1) 258,930件 252,357件 73,481件 ― (注1)平成25年3月に東日本大震災アーカイブを公開。平成24年度の数値は平成25年3月上旬以降の値 指標の 達成状況 /動向 [参考指標] 指標4は平成25年度と同様の水準を維持しました。 (2) 東日本大震災アーカイブの利活用に向けた検索機能等の充実 評価 重点的に 取り組む 事業の 実施状況 東日本大震災アーカイブの収集・検索コンテンツの拡大を目的として、電子政府の総合窓口 e-Govへの検索リンク追加等の改修を行うとともに、せんだいメディアテークやniconicoとの API連携を実施しました。 また、平成25年度に引き続き、大学、研究機関等の開発した要素技術の適用を意図して、科 学技術振興機構による震災画像自動タグ付システム開発への協力を行いました。 平成26年度は、目標5の活動実績評価の課題として次の2点を掲げ、それぞれの課題について以下のとおり の取組を行いました。 ① 東日本大震災発災から年数が経過するとともに困難となる震災関連資料の収集やコンテンツの拡充 ② 東日本大震災アーカイブの利便性向上 目標5 の 評価 課題①に対応するため、重点的に取り組む事業「(1)東日本大震災アーカイブに係るコンテンツの拡大」 (詳細は戦略的目標5-1参照)に取り組みました。参考指標1から参考指標3までに示すとおり、新規データや メタデータの収集に努め、平成25年度に比べて、いずれの件数も大幅に増加しています。 なお、東日本大震災アーカイブでの国会審議映像の収集・提供については、目標1を参照のこと。 課題②に対応するため、重点的に取り組む事業「(2) 東日本大震災アーカイブの利活用に向けた検索機能 等の充実」(詳細は戦略的目標5-2参照)に取り組みました。 以上から、平成26年度は「未曾有の災害の記録・教訓を後世に確実に伝えるための東日本大震災アーカイ ブを構築」するという目標に向かい、2件の「重点的に取り組む事業」を実施し、相当程度進展があったと評 価します。ただし、写真や動画等のコンテンツ収集については、肖像権を含む権利処理に係る制度的な課題 が非常に大きいため、収集可能な資料に偏りが生じており、多様なコンテンツの収集が困難な状況にありま す。これを当館のみの努力で解決することは難しいため、引き続き関係諸機関との連携を密にして取り組ん でいく必要があります。
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