2015年 3月号

長野市立長野図書館 館報 第 337 号(3 月号) 平成 27 年 3 月 1 日発行
図書館だより
ろ
と
う
ざ く ら
魯 桃 桜
長野市立長野図書館 長野市長門町 1097-3 電話 232-3558
図書館ホームページ http://library.nagano-ngn.ed. jp/
寒く厳しい冬を越え、眠っていた草木が目を覚ます季節が近づいてきました。まだまだ冷たい風に乗っ
じんちょうげ
て沈丁花の甘い香りがしてきたら、もう春はそこまで来ています。
沈丁花は室町時代に中国から日本に渡来しました。「沈丁花」という名前の由来は、花の香りが香木の
じんこう
ちょうじ
「沈香」を思わせ、形が「丁子」に似ていることから付けられたとも、「沈香」「丁子」両方の香りを併せ
持つためだとも言われています。雄株と雌株があり雌株は実を付けますが、日本に持ち込まれた沈丁花の
ほとんどが雄株だったため、日本での結実はとても珍しいことだそうです。また、花びらをもたない植物
で、花びらのようにみえるのは肉厚の萼(がく)だそうです。
花が咲いたことに気が付かなくても、香りで春を教えてくれる沈丁花。甘い香りに誘われて、これから
やってくる春に想いを馳せるとき、四季のあるこの国にうまれて良かったと感じるのです。
参考文献:
『花の香り事典』透土社《617サ》
『香りの植物』山と渓谷社《627ヨ》
第66回読売文学賞
小説賞
3月は別れの季節ですね。
川上弘美「水声」
《Fカ》
-今月のテーマ本-
大切な方々と過ごした時間の思い出を、素
星野智幸「夜は終わらない」
《Fホ》
随筆・紀行賞
敵な形にしてみませんか。楽しかった写真
山崎佳代子「ベオグラード日誌」
【未所蔵】
をデコレーションしてみたり、楽しかった
評論・伝記賞
思い出を手紙にしたりして、
富士川義之「ある文人学者の肖像」
【未所蔵】
新しい道へ旅立つ方に贈って
詩歌俳句賞
みてはいかがでしょうか。
高野公彦 歌集「流木」
【未所蔵】
研究・翻訳賞
新着 AV(CD)
井波陵一・訳 曹雪芹「新訳紅楼夢」全7冊【未所蔵】
第20回中原中也賞
岡本啓『グラフィティ』
【未所蔵】
『宮部みゆき 傑作選』《913ミ1》
数多くの小説を執筆し、老若男女問わ
ずファンが多い、宮部みゆき。そんな彼女
*戦場のタクト
《764セ》
*一之輔の、今んところ
《779シ》
*こどもへの阿久悠
《798コ》
*海 空 大地
《913ウ》
*マザー・グースの英詩の世界(CD ブック)《931マ》
の時代小説が、朗読CDとして登場しました。
江戸時代を舞台に繰り広げられる、人々
の葛藤を、繊細にまた時に、力づよく俳
優陣が朗読しています。宮部みゆきの濃
厚な世界観を、音から楽しんでみてはい
かがでしょうか。
長野市立長野図書館 館報 第 337 号(3 月号) 平成 27 年 3 月 1 日発行
*日本一やさしい条文・判例の教科書
品川皓亮(しながわ・こうすけ)著、
土井真一(どい・まさかず)監修
日本実業出版社《320シ》
法律を勉強していくなかで、「条文・判例」の理解は欠
*ファーマゲドン 安い肉の本当のコスト
フィリップ・リンベリー、
イザベル・オークショット著
日経BP社《611リ》
かせません。法令の全体像から混同されがちな用語の意
安い肉を食べれば食べるほど、生態系も健康も地球資源
味、実際の読み方のコツまでを、豊富なイラストを交えて
も荒廃する。その先にあるのはファーマゲドン(ファーム
やさしく解説します。
+ハルマゲドン)だ。今日のフードシステムの本質に迫り、
*健康ダイエット 肥満が招く 11 の病を防ぐ
集約的な食料生産の実態を暴く。
宮崎滋(みやざき・しげる)監修
*森に願いを Wish Upon a Forest
NHK出版《493.12ケ》
乾ルカ(いぬい・るか)著
実業之日本社《Fイ》
全身のさまざまな病気の土台となる肥満。たった3%や
いじめ、就職、恋愛、不治の病…。希望を失い、森に
せるだけで数値は改善する!食事や運動より先に生活改
迷い込んだ人々に森番の青年は語り掛ける。さまざまな思
善から始めて、1ヶ月1kgのスローペースでやせてい
いを抱えた人々の運命を変える言葉とは?静かな感動を
く、健康になることが目的のダイエットを紹介する。
呼ぶ森のミステリー。
『月刊ジェイ・ノベル』掲載を単行
*煮もの ほかほか、しみじみがおなかと心にしみる
本化。
毎日食べても飽きない和・洋・中華の惣菜煮もの 100
*精鋭
斉藤辰夫(さいとう・たつお)著
今野敏(こんの・びん)著
朝日新聞出版《Fコ》
主婦と生活社《596サ》
新人警察官の柿田亮は上司の勧めでエリート集団「S
毎日食べても飽きない、白いごはんが欲しくなる煮もの
AT」を志望する。厳しく温かく見守る上司、反発しあい
は、家族を笑顔にする、幸せを運ぶ料理です。日本料理が
ながら切磋琢磨して熱い友情を育む同僚…。成長物語でも
専門、でも洋食も中華も作るのが大好きな著者が、和風の
ある警察小説。
『朝日新聞』連載に加筆修正し書籍化。
みならず、日常から生まれた煮ものを紹介します。
会場:3 階視聴覚室 時間:午後 2 時から
3月14日(土)
「橋」
監督:ベルンハルト・ヴィッキ
出演:フォルカー・ボーネット/フリッツ・ヴェッパー
/ミハエル・ヒンツ/フランク・グラウプレヒト
1959年 ドイツ作品
99分 モノクロ 字幕
3月28日(土)
かな
「踊らん哉」
監督:マーク・サンドリッチ
出演:フレッド・アステア/ジンジャー・ロジャース
/エドワード・E・ホートン
1937年 アメリカ作品
109分 モノクロ 字幕