JR 号への日本からの乗船枠について 2013 年 10 月から開始された国際深海科学掘削計画(IODP: International Ocean Discovery Program)では、それまでの中央管理組織がなくなり、掘削 プラットフォームを提供する国・機関間での直接的な協議・協力により、乗船 者の枠数を取り決めて実施するようになりました。この新規の計画では、複数 年間での経費や航海日数などを勘案し、それぞれの国・機関が IODP に対して 等しい貢献をすることが基本となっています。この基本に従い、JR 号では年間 の4航海の実施を仮定し、各航海に日本人研究者枠が4つ用意されていました。 一方、 「ちきゅう」は年間2航海を仮定し、各航海に米国人研究者枠が8つ用意 されています。 日米間での乗船枠の検討は毎年行われ、様々な状況を加味して、ガイドライ ンが設けられています。近年では、「ちきゅう」の IODP 運行が、経費の増加、 予算の削減、定期点検の必要などもあり、当初計画通りに運行できない状況が 続いたため、一時的に日本人研究者の JR 号に対する乗船枠数を減少せざるを得 ない状況となりました。具体的には、現在 JR 号の各航海で4枠確保していると ころを、2016 年 9 月より3枠に一時的に減少することになりました。ただし、 首席研究者枠は別枠であり、また航海の特殊性や必要な専門分野の乗船など、 必ずしも枠数に限定されずに乗船者が選ばれる柔軟性は確保されています。 引き続き文部科学省と JAMSTEC は、「ちきゅう」の IODP 研究航海を支援 し、多くの日本人研究者が IODP の各プラットフォームで活躍し、多くの新し い成果が出るように支援していく所存です。以上のような、状況をご理解いた だきたくお願い申しあげます。また、今後とも掘削科学の発展に引き続き皆様 のご尽力をよろしくお願い申し上げます。 文部科学省 佐藤 海洋地球課 深海地球探査企画官 英章 国立研究開発機構海洋研究開発機構 地球深部探査センター長 堀田 平
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