[種類] [だいこんの選び方]

生で、煮て、漬けてよし。どんな料理にも合う大根は根も葉も栄養たっぷりです。生産量、作付面積とも日
本ではトップです。一年中出回っていますが、秋~冬にかけての今の時期が甘みも強く一番おいしい時期です。
[種類]
★青首だいこん
全国各地で栽培され、現在大根の主流品種となっています。
水分が多く軟らかく、しかも煮崩れしにくく、おろしにしても辛みが少ない
際立った甘みが特徴です。
★白だいこん
古くから知られている美濃早生、練馬、三浦、大蔵などの品種はすべて白首。
現在でもたくあん用は白首が多く使われている。
★守口だいこん
発祥は大阪府守口。世界最長のだいこんで、長さは 1 メートル以上、直径は 3 センチ前後。
粕漬けにした守口漬けは愛知の名産です。
★聖護院だいこん
京都府聖護院発祥の伝統的な京野菜。球形で重さ 2 キロ前後。きめこまかな肉質で甘く、
煮崩れしにくいため、ふろふきや煮物、漬物に最適です。「千枚漬け」が有名です。
★桜島だいこん
鹿児島県桜島の火山灰土で生育する世界最大の大根。かぶ形で、通常 15 キロ、
30 キロを超えるものもあります。この粕漬けが薩摩漬けです。
★貝割れ
双葉の形が二枚貝が開いたようなので「貝割れ」といいます。だいこん特有の辛みがあります。
★ラディッシュ
明治以降欧米から導入された小型だいこん。はつかだいこんともいいます。
親指の先大で皮が赤く、肉の白い赤丸が主体。赤長、半分赤く円筒形、白丸、白長などもある。
[だいこんの選び方]
●葉に勢いがあり、美しい緑色のものを選びます。
●葉の茎を折ってみて、そこがスカスカだったら大根自体にもすが入っています。
●葉の折り口がみずみずしく新鮮なものを選びます。
●根の部分は白く、きめこまかく、張りと光沢のあるものが新鮮です。
●ひげ根やくぼみがなく、丸身が円形で、持ってみてずっしりと重みがあるものを選びます。
[だいこんの保存方法]
●保存の適温は 5℃前後です。
●泥つきなら土の中もしくは新聞紙などに包んで暗い場所に、洗った物は適度な湿度を保つためにビニール袋、
新聞紙、ラップフィルムなどで包んで冷蔵庫で保存します。新聞紙に霧を吹いておくといいでしょう。
●葉をつけたままにすると、葉から水分が蒸散してしまい、身の水分も奪ってしまって内部に「す」が入る原
因にもなりますので、葉をつけ根ギリギリのところで切り離す方が良いでしょう。
●冷蔵では根も葉も 4~5 日で使いきる方が良いでしょう。
●大根おろしは水気をきって冷凍保存しておくことができます。
→レシピ・ワンポイントアドバイスはこちら
~だいこんの栄養の話~
だいこんの葉は緑黄色野菜、根は淡色野菜です。
首の部分は辛みが弱く、生食用に最適です。中央の部分は最も甘みが強く一番おいしいところで、煮物など
に良いでしょう。大根の味を生かした薄味の煮物にすると美味しさが引き立ちます。先端の部分は辛みが強い
部分なので、辛みのきいた薬味や切干大根などに向いています。
大根には辛み成分のイソチオシアナートが豊富に含まれており、血液をサラサラにしたり、殺菌作用などが
あります。また、でんぷん分解酵素などの消化酵素も豊富に含まれていて、食べ物の消化吸収を促進します。
食物繊維も多く含みます。ビタミン C も豊富で、特に皮には中心部より 2 倍ものビタミン C が含まれてます。
葉の部分にも多くのビタミン C を含み、ビタミン A も豊富で、さらに、ビタミン B1、B2、カルシウム、
ナトリウム、リン、鉄などの成分を含みます。
葉も根も栄養価が高く、そんな料理にも合うので食べ方は自由自在です。いろいろな料理を試してみて下さ
い。
(文責) 鹿児島医療センター 栄養管理室 高城
佳奈子
引用改変:vegetable.alic.go.jp/panfu/radish/radish.htm
www.o-e-c.net/syokuzai/daikon.htm