モデル化の手法

2015.09.05 CLT構造設計法資料作成小委員会
拡大委員会
三宅辰哉
(株)日本システム設計
対象とする構法 (鉛直構面の構成)
対象とする構法 (接合部例)
モデルの構成
モデル構成要素の構造性能
振動台実験結果に対するFEMの適合性
FEMモデルとフレームモデルの適合性
2Dモデルと3Dモデル
小幅パネル構法
(H26振動台実験A棟)
大型有開口パネル構法
(H26振動台実験B棟)
 A棟
ビス打ち鋼板
引きボルト
ビス打ち鋼板
 B棟
合板スプライン
ビス打ち鋼板+ボルト
3Dモデル:平面シェル要素
2Dモデル:梁要素
平面シェル要素
小幅パネル構法
壁エレメント
大型パネル構法
せん断パネル
小幅パネル構法
梁要素
大型パネル構法
フレームモデル
FEMモデル
H26振動台実験A棟
2,900×3 = 8,700
2,900×5 = 14,500
 立体FEMモデル
H26振動台実験B棟
 立体フレームモデル
H26振動台実験A棟
H26振動台実験B棟
 CLTパネル:弾性要素としてモデル化
曲げ歪み
y
ry
x
rx
z
曲げ応力度
せん断応力
平行層
x:表層ラミナ直交方向
y:表層ラミナ平行方向
z:CLTパネル厚さ方向
rx:x軸回り(強軸)
ry:y軸回り(弱軸)
直交層
平行層
均質長方
形断面
直交層
平行層
平行層有効・平面保持仮定 (面外)
FEMモデル
• 直交異方性平面シェル要素
• Ex, Ey, Erx, Ery, Gxy, Gyz, Gzx
フレームモデル
• 壁エレメント EI, GA
• せん断パネル Ab
FEMモデル
フレームモデル
 接合部:非線形バネ要素としてモデル化
FEMモデル
フレーム
モデル
引張バネ
圧縮バネ
せん断バネ
 試験体A棟
CLTパネル(Mx60相当)の弾性係数 [N/mm2]
面内
面外
部位
厚さ
[mm]
Ex
Ey
Gxy
Erx
Ery
Gyz
Gzx
壁
150
1200
3000
231
4728
624
78
31
床
210
1286
2571
198
4041
866
99
53
Gp=Ep/13, Gc=Gp/4
Ep=6.0GPa(外層), 3.0GPa(内層)
接合部の応力変形特性 (鉛直構面)
引張
せん断
300
250
200
せん断力[kN]
軸方向力[kN]
200
150
100
壁‐基礎 (Kc=∞)
50
垂壁‐壁 (Kc=500kN/cm @10cm)
0
1
2
軸方向変位[cm]
3
0
‐100
壁‐基礎
‐200
壁‐壁 (Kc=500kN/cm @10cm)
0
100
壁‐床
垂壁‐壁
‐300
4
‐3
‐2
‐1
0
1
軸方向変位[cm]
2
3
 試験体A棟
20
20
短辺方向
長辺方向
15
10
10
5
5
A, Sa (m/s2)
A, Sa (m/s2)
15
0
‐5
‐15
‐15
‐20
‐20
0.05
0.1
0.15
解析 Case 1
解析 Case 2
解析 Case 2'
‐5
‐10
0
実験 JMA神戸 100%
0
‐10
‐0.2 ‐0.15 ‐0.1 ‐0.05
実験 BSL 100%(A), 90%(B)
0.2
圧壊発生
Sa‐Sd (JMA神戸)
Sa‐Sd (BSL)
‐0.2 ‐0.15 ‐0.1 ‐0.05
Δ, Sd (m)
CLT E,G
軸バネ剛性
せん断バネ剛性
1
1倍
1倍
1倍
0.1
0.15
2倍
JMA神戸 3.23
BSL100% 2.13
1倍
3倍
100倍
 試験体B棟
CLTパネル(S60相当)の弾性係数 [N/mm2]
面内
面外
部位
厚さ
[mm]
Ex
Ey
Gxy
Erx
Ery
Gyz
Gzx
壁
90
2000
4000
308
5778
222
123
154
床
210
1286
2571
198
4041
866
99
53
Gp=Ep/13, Gc=Gp/4
Ep=6.0GPa(外層), 6.0GPa(内層)
接合部の応力変形特性 (鉛直構面)
せん断
150
120
100
100
軸方向力[kN]
軸方向力[kN]
引張
140
80
60
40
壁‐基礎 (Kc=∞)
20
壁‐壁 (Kc=500kN/cm @10cm)
0
1
2
軸方向変位[cm]
3
50
0
‐50
壁‐基礎
‐100
壁‐屋根 (Kc=500kN/cm @10cm)
0
0.2
100倍
2倍
3
0.05
CLTパネル検定比 (F=20MPa)
Case
2
0
Δ, Sd (m)
解析パラメータ
2’
解析 Case 3
壁‐床
梁‐床
‐150
4
‐3
‐2
‐1
0
1
軸方向変位[cm]
2
3
 試験体B棟
20
15
10
10
5
5
A, Sa (m/s2)
A, Sa (m/s2)
15
20
短辺方向
0
‐5
亀裂発生
‐10
‐15
長辺方向
実験 BSL 100%(A), 90%(B)
実験 JMA神戸 100%
解析 Case 1
解析 Case 2
0
解析 Case 2'
‐5
Sa‐Sd (JMA神戸)
‐10
Sa‐Sd (BSL)
‐15
‐20
‐20
‐0.1
‐0.05
0
0.05
0.1
‐0.1
‐0.05
Δ, Sd (m)
解析パラメータ
CLT E,G
軸バネ剛性
せん断バネ剛性
1
1倍
1倍
1倍
2倍
2倍
2
0.05
0.1
CLTパネル検定比 (F=20MPa)
Case
2’
0
Δ, Sd (m)
100倍
1倍
JMA神戸 1.12
BSL90% 0.84
JMA神戸 1.92
BSL90% 1.23
フレームモデル構成条件
A棟
B棟
 壁エレメントとせん断パネルの断面性能はCLTパネルのE, Gに基づいて設定
 接合部バネ配置は圧縮バネを除きFEM モデルと共通
 圧縮バネは、壁エレメント・せん断パネル端部のみ
 CLT床パネルは梁要素(協力幅は1000mm )
 水平構面はブレース置換
■試験体A棟
5000
短辺方向
実線:FEM
破線:フレーム
層せん断力[kN]
4000
3000
2000
1000
0
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
層間変位[cm]
5000
長辺方向
層せん断力[kN]
4000
3000
2000
実線:FEM
破線:フレーム
1000
0
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
層間変位[cm]
■試験体B棟
1200
短辺方向
層せん断力[kN]
1000
実線:FEM
破線:フレーム
800
600
400
200
0
0
1
2
3
4
5
6
層間変位[cm]
7
8
9
10
1200
長辺方向
層せん断力[kN]
1000
800
600
400
実線:FEM
破線:フレーム
200
0
0
1
2
3
4
5
6
層間変位[cm]
7
8
9
10
直交壁無し
直交壁1m :平面隅角部から1mの範囲の直交CLT壁パネル・引張接合部が有効
直交壁フル :すべての直交CLT壁パネル・引張接合部が有効
直交壁なし
直交壁1m
1600
短辺方向
1400
短辺方向
1200
層せん断力 [kN]
1000
1000
800
600
400
600
400
200
0
0
0
0.01
0.02
0.03
0.04
1000
800
200
0.05
長辺方向
0.01
0.02
0.03
0.04
0.05
長辺方向
600
400
200
600
400
0.05
0.05
0.04
0.05
800
600
400
200
0
0.04
0.04
1000
800
200
0
0.03
1200
1000
800
0.02
長辺方向
1400
層せん断力 [kN]
層せん断力 [kN]
1000
層間変形角 [rad]
0.01
層間変形角 [rad]
1200
0.03
0
1600
1400
1200
0.02
400
0
0
1600
0.01
600
層間変形角 [rad]
1600
0
800
200
層間変形角 [rad]
1400
短辺方向
1400
1200
層せん断力 [kN]
層せん断力 [kN]
1600
1400
1200
層せん断力 [kN]
直交壁フル
1600
0
0
0.01
0.02
0.03
0.04
0.05
0
0.01
層間変形角 [rad]
0.02
0.03
層間変形角 [rad]
3D 1F
2D 1F
3D 2F
2D 2F
3D 3F
2D 3F
 モデルの構成 ・・・ FEMモデル/フレームモデル
 モデル構成要素の構造特性・・・ CLTパネル/接合部
 振動台実験結果に対するFEMモデルの適合性
 CLTパネル・接合部の剛性を増大しないと適合しない
 圧縮応力度の検定比が2.0を超えても実験では無損傷
 限界耐力計算が適用可能
 FEMモデルとフレームモデルの適合性・・・ 概ね適合
 2Dモデルと3Dモデルの比較
 直交壁効果を無視しても弾性剛性はほぼ適合
 2Dモデルの終局耐力は直交壁の評価方法に強く影響を受
ける。