宝達志水町行財政改革審議会 会議録 議 題 1 平成 26 年度実績と今後の取り組みについて 2 財政状況の推移について 3 その他 日 時 平成27年3月24日(火)午後2時から午後4時00分まで 場 所 宝達志水町役場 2階 第2応接室 委 員 出 欠 中村俊夫委員、田邊とめ委員、細川松夫委員、坂室正昭委員、津田栄委員、 池田哲生委員、松永有史委員 事 務 局 中谷副町長(推進本部長) 、 (総務課)米谷総務課長、坂井補佐、長谷川主任 (財政課)松浦財政課長、守田補佐 議 事 <中谷推進本部長あいさつ> 3月1日で合併10周年を迎えました。これからの10年、20年の通過点として いろいろな課題を解決していきたいと思います。合併当初から、まちづくりの最重要 課題でありました統合中学校が完成しました。3月21日に志雄中学校、押水中学校 の閉校式を行い、翌日22日に宝達中学校の竣工式を行いました。4月6日には宝達 中学校の開校式、入学式を予定しております。 本日は、第2次行政改革大綱の進行状況について、平成23年度から平成27年度 にかけての5年計画の4年目までの結果を踏まえて、4分類141項目について審議 していただきたいと思っております。本町の財政状況ですが、実質公債比率は、平成 26年度で18%を下回る見通しになりました。今まで県内で唯一の起債借入の許可 団体でありましたが、ようやく脱出できたと思っております。また、先日の3月議会 で平成27年度予算を議決していただきましたが、財政状況は非常に苦しくなってお ります。人口減少や高齢化の進展もあり、町税収入の見込みがなかなか立っておりま せん。一番大きなものは、合併の算定替えの特例期間の終了に伴って、普通交付税が 段階的に縮減をされるということで、平成27年度から平成32年度の5年間で総 額、7億5千万円ほど収入が見込めない状況です。また、歳出面においては医療、社 会保障について増加の一途を辿っており、企業会計への繰り出しが多くなっていま す。 そして、もう一つ大きな事業として志雄病院の新築移転を抱えており、これからは、 集中と選択、持続可能な行政運営の実現に向けて取り組んでいきたいと思います。 来年度は、第3次行財政改革大綱の策定に取り掛からなければなりませんので、そ れに合わせてご意見等いただければ幸いです。本日はよろしくお願いいたします。 <議題> 1 平成 26 年度実績と今後の取り組みについて 2 財政状況の推移について 1 <議題に対する主な意見> ●9ページの実質公債比率が平成32年度に20%に上がっているのはどうしてで すか。 ○実質公債比率は一般会計の起債や病院事業会計の企業債の償還により数字が動い ています。20%については新しい病院の建設事業に向けて実施設計を行っていると ころでありますが、順調に行けば、平成27年度から平成29年度が建設年度になり ます。その企業債の返済が平成32年度に償還元金として出てきますので、数字が上 がっています。 ●前回の資料と数字が違うのはなぜか。 ○事業費も違ってきていることや、統合中学校の償還が出てくる前に、繰り上げ償還 を実施したことにより、改善した数字に変更となっています。財源的にも繰越金があ ったので減債基金を取り崩して、繰り上げ償還しました。 ●今年度も来年度も減債していく方向ですか。10年物の国債の利回りが0.3%と か0.4%とか低い数字になってきていますので、今が一番良い時期かなと思います。 来年、再来年と時間が経つにつれ切り上がってくると思います。 ○歳入歳出の見込みの中で平成26年度決算については、例年にないぐらい繰越金が 出る予定です。繰越金の1/2以上は財政法上積み立てなければなりませんが、合併 後10年間は減債基金に積み立てしています。実質公債費率の引き下げのため、借金 返済に特化して積み立てるということにしています。平成26年度の繰越金について も減債基金に積み立て、少しでも償還していきたいと思っております。 ●太陽光発電で町の歳入の効果はどれほどありますか。 ○償却資産の方では、初年度で1千万円弱ほど収入が見込まれ、今後、収入増が見込 まれます。 ●8ページの実質公債費率と将来負担比率ですが、前回の資料では他の市町のデータ ーが記載されていました。他の市町の変化と見比べてみたかったので、今回、未記載 の理由を教えてください。 ○推移のグラフが増えてきて、見づらいので削りました。 県内で最も悪いという順位は平成25年度と変わっておりません。本町もグラフの とおり努力していますが、他市町も財政健全化に取り組んでいますので、順位が変わ らない状況です。全国の1741団体の中でも、実質公債比率は下位から24番目、 将来負担比率は下位から68番目です。 借金返済だけでなく、大型事業の見直しや必要な事業だけを実施するなど、すみわ けも必要でないかと思います。また、税収を増やしていくなど自主財源を増やしてい けば、実質公債比率や将来負担比率が下がっていきます。 ●地方債の現在額はわかるが、別に金融機関から短期で借りたりしている借金の金額 はどれくらいありますか。 ○本町は一時借り入れを、行っておりません。基金の一時立て替えで実施しています。 ●一般会計と特別会計との操作はないですよね。 ○当然ないです。 ●隣の羽咋市は本町と比較してどうですか。 ○羽咋市も10年前は、コスモアイルなど大型の建設事業や土地開発公社などあり、 2 大変ご苦労されていたと思います。 羽咋市の行財政改革は本町よりまだまだ厳しく、削減されたと聞いております。 例えば、職員が事務室で防寒着を着ながら仕事をするくらい、暖房費の節減をされ たそうです。本町は公債費と人件費の削減を中心に実施してきました。羽咋市は、こ こ10年間で劇的に改善されており、総務省からかなり高い評価を得ています。 羽咋市の平成25年度決算で実質公債費率は17.1%なので本町より1.4%良 い結果となっております。 借金の額だけでなく、税収の能力がどれだけあるかということが、実際の財政力に なるかと思います。最近は企業の進出など増加傾向にありますが、口能登地区は大型 の企業が少ないので、自主財源が少ない1つの要因だと思います。 ●誘致企業の税収は大きいですから、誘致企業を増やしてほしいですね。 ●地方交付税が減少していきますが、自主財源とか増やす目途はありますか。それが できないようであれば、経費をどれだけ抑えるかという最終的な覚悟があるのか。 ○大変難しい問題であります。経費の削減にも限界がありますので、自主財源の確保 については外から企業に来ていただくことが財源確保の一番早い方法であります。こ れが本町では10年間ありませんでしたが、まだまだ企業誘致に取り組まなければな らないと思っております。少しは景気が良くなっているので期待はしたいが、企業相 手なのでなかなか思うようにいかないところであります。 どこで自主財源を確保するかということになれば、地域交通のバスの有料化や今ま で町民に負担していただいていない部分を負担していただく等になりますが、町民に 無料の部分を負担していただいても財政が改善するような大きな収入になりません。 今後は企業を誘致できるようなインフラ整備を町がどれだけできるかにかかって いますので、色々なコネクションや人材が必要だと思っています。 ●北陸新幹線開業により企業進出の話を聞きますが、宝達志水町もその一角を占めて いますか。 ○ないです。 ●東京で開催され県の説明会では企業誘致を進めていますが、基本的には金沢周辺が メインかなと思いますが、少し離れたところでもどのような扱いをしているのか。県 にもプレッシャーをかけてもいいと思います。 ○遊休地として石川県に届出をしている状況です。 ○財政健全化として実質公債比率を下げようと努力してきましたが、それだけでは 自主財源を確保できませんので、新たな取り組みとしての地方版総合戦略を活用し、 人口減少を認めて、いかに地域を活性化していくかです。企業誘致に繋がるようなイ ンフラ整備や実施計画を立てて、有利な財源を確保し企業誘致に繋げていきたいと考 えております。 ●全国の人口見込をみていると宝達志水町は、何十年後は人口が半減し、町の中が過 疎地になります。生まれてくる子供も減ってきており、企業誘致だけでなく、若者が いかに住みやすい町にしていくことが重要であります。のと里山海道が無料化にな り、金沢への通勤も便利になったので、宝達志水町に帰って来てもらうことも考える ことが必要でないか。 ●帰って来ても働く場所がないとよく言われます。 3 ●中能登町は産業があるわけではないが、中能登町のように補助金を出して住む町に する方法もある。 ●一つの考え方ですが、一つの町が良くなっても一つの町が悪くなります。 ○本町も以前は、土地開発公社が町有地をもっていて分譲宅地を保有していました が、土地開発公社ですから一般会計から補助しないと価格を下げられないので、造成 した当初の価格で分譲していました。平成25年度で土地開発公社を解散して、清算 決議の手続きを行っていますが、平成26年度から町に住宅地を引き継ぎました。土 地開発公社の販売価格では当然売れないので、町は欠損を引き継ぎ、需要に合った土 地価格を設定しようということで、大幅に下げました。お陰様で、平成26年度は3 区画売れました。また、住宅の新築奨励金を少し上乗せし、上下水道の分担金につい ても町有地を買って頂いた人には無料としました。 平成27年度は新規に保育所に同時入所した場合は、2人目は保育料を無料としま した。今までは、3人目から無料で2人目は半額でした。 ただ、若い人が住み良いと感じるのはそういった施策だけでなく、働く場所、生活 の中で物資を調達できる場所が必要でないかと感じます。 ●よく結婚してこの町に来たらどれだけもらえるのとよく聞かれます。そういうこと も検討したらどうですか。 ●世界農業遺産に指定されてブランドがついたので、これを生かして、人口を増やす、 魅力的な町にする、住み良い町にするということや、思い切って移住を促進するのも 一つの方策でないでしょうか。若者を引きつける魅力ある何かを打ち出し、生きた補 助金を活用して、全国展開したらどうか。 ●他の町からの移住を促進する PR がうまくないのではないか。他町のように大きい 看板を立てて PR すればすごくインパクトがあります。町として大きな看板を掲げる のも一つの方法だと思います。 ●行政が実質公債負担比率をここまで下げてきたのは、相当努力してきたと思いま す。ここから先はどうやって攻めるかの世界だと思います。内容の問題になってくる と思います。収入を増やすことが必要でないか。 ●町の職員をこれ以上減らすことは難しいと思います。あまりにも削りすぎると行政 サービスが低下すると思います。そうなれば逆効果で人が寄り付かなくなる。 今の人員でいかにサービス内容を上げていくのか。色々なものを取り入れるようにし ていかないといけないと思う。 ○人口減少の問題をいろいろ御提議いただきました。今年企画振興課で地方創生総合 戦略を策定するために担当職員も配置しました。 ●企業誘致で農業というのはなかなか難しいと思います。他の町がやっていることを 今からやっても遅いと思います。例えば、高齢化社会なので高齢者の産業や施設を行 政で管理し、若者を雇うなど。介護施設を増やせば町の負担が増えるが、まず人を増 やすことも必要ではないか。 ○今ほど、お話のありました、例えば介護施設になりますと、介護保険料に影響いた します。他町から人を入れることについては、平成27年度、国でも一斉に働きかけ している地域おこし協力隊を活用したいと思っております。 今はコミュニティカフェのオムライスもありますが、拠点の手始めに他からやる気 4 のある人を招いて取り組みたいと思っています。農地もたくさんあり、高齢化、遊休 化、荒廃化していきますので、農業や農地を活用した地域おこし協力隊を今後検討し なければならないと思っております。募集に関しても PR を上手にしてくださいと、 東京の地域活性化センターからも言われていますので、メディアを活用し、目に留ま るように取り組みたいと考えています ●明治大学の学生を毎年、10人か20人連れてきて農業体験を実施していますが、 彼らに「農地を無償で貸しますので、農業をしませんか」と言ってもおかしくないと 思います。やる気のある学生は10人に1人か2人います。今年卒業した学生で何人 か農業に従事していますので、宣伝したらどうか。 明治大学の学園祭で宝達志水町のオムライスを宣伝してもらいました。おいしいと 評判で完売しました。彼らは強力な支援者なので、補助したりしてあげるといろいろ 広がるのではないか。学生が来たときに、それを媒体として使えばいいのですが、こ こ最近、学生が来るとどうぞやってくださいとそのまま放り出されるような感じがし ます。学生は一生懸命なのに、何か支援があると思います。そういう意味でほんの少 しの資金を提供するだけいろいろなことができるのではないかと思います。 そこがうまくやれていないと思います。効果的にお金を使うことが大事ではないか。 ●子供達を教えて勉強しても、優秀な子は流出してしまいます。他所から来た人ばか りを中学校や病院に雇うのではなく、地元の職員がほとんどいないので地元の人を雇 ってはどうか。人事ことではあるが、町としても県に働きかけするなど、町で育った 人が地元で働いてがんばっている姿を子供に見せることも大事でないか。全職員の中 でも1人でもそうゆう枠を作ってあげてはどうか。受皿を作ることが大事です。 ○志雄病院に働くことを前提に、修学資金活用制度があります。PR 不足であるといわ れるかもしれませんが、制度的には若い人に定着していただく政策は色々ありますの で、PR していきたいと思います。 資 料 第2次行財政改革大綱実施計画進行管理表 財政状況の推移について ※ ●は質疑・意見、○はそれに対する回答 5
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