瀬戸内ひろしまPresents“セカンドライフのススメ”~ぶち,ええとこじゃけぇ!

平成 27 年度 市町職員指導者養成研修 政策課題研究報告書
瀬戸内ひろしま Presents
“セカンドライフのススメ”
~ぶち,ええとこじゃけぇ!広島県~
C班
呉市
堤 真人
三原市
福山市
村上 武志
東広島市 松島 玉奈
江田島市 奥田 修三
広島県
國廣 和之
児玉 亮一
目 次
1 はじめに ・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・ P 1
(1) 人口減少社会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P 2
(2) 高齢化社会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P 3
(3)
(3) 検討の方向性 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P 3
2 理 念 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・ P 6
3 目 標 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・ P 7
(1)
(2)
(3)
目標数値 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
期限 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
PDCAサイクルによるローリング ・・・・・・・・
・・・・・・・・
P
P
P
7
8
8
4 現状と分析 ・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・ P 9
(1)
(2)
(3)
広島県の現状 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
問題の特定 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
問題の分析 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P
P
P
9
9
9
5 政策課題 ・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・ P26
6 解決策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・ P27
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
(7)
(8)
観光の動向と定住(移住)への発展 ・・・・・・・・
・・・・・・・・ P27
アンケート調査の結果及び分析 ・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・ P28
広島県ブランドショップ『TAU』担当者への取材(聞き取り)
・・・・・ P30
事業の方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P31
具体的事業 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P31
概要図 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P34
着地(移住地)型定住商品の例 ・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・ P36
着地(移住地)型定住商品の波及効果(施策発展性)
着地(移住地)型定住商品の波及効果(施策発展性) ‥ P39
7 おわりに ・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・
・・・ P40
(表紙写真の出典:広島県ホームページ)
1 はじめに
現在,我が国の人口減少及び少子化・高齢化は急激に進行しており,行政基盤
を確保するうえで,一定の人口規模と地域の活性化は不可欠であり,大都市に集
中している人の流れを地方に向ける施策が求められている。
人口減少は,経済成長を縮小させ,国の存続にも危機的な状況をもたらすとの
懸念から,
「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン~国民の『認識の共有』と『未
来への選択』を目指して~」,また,それを踏まえた今後5カ年の「まち・ひと・
しごと創生総合戦略」が平成 26 年 12 月に閣議決定した。
その中では,人口減少に加えて,地方と東京圏(東京都,埼玉県,千葉県及び
神奈川県の一都三県)の経済格差拡大等が,若い世代の地方からの流出と東京圏
への一極集中を招いており,地方の若い世代が,過密で出生率が極めて低い東京
圏をはじめとする大都市部に流出することにより,日本全体としての少子化,人
口減少につながっていることから,これらの克服には
① 「東京一極集中」を是正。
② 若い世代の就労・結婚・子育ての希望を実現。
③ 地域の特性に即して地域課題を解決。
という3つの視点で,取り組むことが重要としている。
また,国レベルの政策目標として
① 地方にしごとをつくり,安心して働けるようにする。
- 1 -
⇒ 2020 年までの5年間の累計で地方に 30 万人分の若者向け雇用を創出
② 地方への新しいひとの流れをつくる。
⇒ 2020 年に東京圏から地方への転出を4万人増,地方から東京圏への転
入を6万人減少させ,東京圏から地方の転出入を均衡
③ 若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる。
⇒ 2020 年に結婚希望実績指標を 80%,夫婦子ども数予定実績指標を 95%
に向上
④ 時代に合った地域をつくり,安心なくらしを守るとともに,地域と地域を
連携する。
⇒ 「小さな拠点」の整備や「地域連携」を推進
(目標数 は,地方 総合戦略の状況を踏まえ 定)
という4点を定め,地方における
な政策による
を集 し,人口減少の
め,「東京一極集中」の是正を, 実に進めていくこととしている。
値
版
止
(1)
様々
着
効果
設
約
歯
人口減少社会
我が国の人口
は,2006 年の 1
2
万人となっており,200 年か
ら人口は減少を めている。
国
保 ・人口 題
の「日本の 来推計人口(平成 2 年 月推
計)」によると,今後も人口減少が進 ,2020 年 までは やかに減少し,2020
は 年 60 万人
に減少が拡大し,20 0 年代 には 年 100 万人
の
急激な減少
にまで加 すると予 されている。
ピーク
始
億 ,774
立社会 障
問 研究所
将
み
頃
緩
以降 毎
程度
4 頃 毎
スピード
速
想
表 1-1
7
4 1
程度
総人口の推移
み
億 ,7
本年(2015 年)1 月の現在の人口を ると 1
2 01 万となっており,2006
年からの 年間で
0 万人が減少したことになる。
9
約7
- 2 -
(2)
高齢化社会
一方,人口減少と合 せて, 題視されているのが高齢化
の 来である。
い
る「
の世代」(19 ~19 9 年に生まれた人)が 65
上となる
2015 年には 3 395 万人となり,「
の世代」が 5
上となる 2025 年には
3 65 万人に すると
まれている。
その後も高齢者人口は増加を続け,20 2 年に 3 8 8 万人で
を え,そ
の後は減少に転じると推計されている。
わ
わゆ 団塊
,
, 7
達
見込
表 1-2
(3)
問
47
社会 到
歳以
4
団塊
4
7 歳以
,7
ピーク 迎
高齢化の推移と将来推計
検討の方向性
ここに て,人口減少と高齢化が
題として
され,
では,人口減少が こす 題に新 ・
等の
にも人口減少を
としたものが増えている。
地方
体では,これまでも長期計 等の中で,定
進や人口
を重要
な政策課題と
けているとこ が 数 られたが,ここ数年の間に,人口
の
や増加を目指す 体的な
を
する
が急 に増加している。
もはや,人口減少への
は,大都市圏の中心都市などの一部の都市を く
と どの
体の共 課題となっている。
き
社会問
クローズアップ メデ
ィア
起 問
聞 雑誌 記事
テーマ
自治
画
住促
誘導
位置づ
ろ 多 み
維持
具
事業 展開 事例 速
対応
除
ほ ん 自治
通
- 3 -
図 1-1
ず
対
人口減のMECE(ミーシー)×ピラミッドツリー
違
必
対
ま 少子化 策については,総人口を増やすために間 いなく 要な 策である
が,出産 齢期の 性が減っていくことが予 されるなか,
な施策を じたと
しても,今後数 年で子どもが急 に増えるとは えにくい。
成 が現れるまでに
の期間を有し,生 方の
ルが
化する現代にお
いて,
となる世代に け入れられる政策を的確に じたとしても急激に出生率
が向上するのは
である。
こうした中,201 年に「日本創成 議」 長・増
が
・
したレ
によると,今後,人口減少によって,20 0 年までに存続が
になると予 され
ている
体が,全国 1 800 市
のうち
数(896 市
)が
する れ
があると
された。
特に,20 0 年時点に 20~39 の 性人口が 減する
体は「
可 性都市」
と なされ, 時点までに人口 1 万人を る 523 の
体は,とり け
の危
性が高いとされている。
県 では,
市安
・
市・ 中市・
市・大 市・ 日市市・安
高 市・
市・安
・
・大 上
・神 高
が
可 性
都市とされ,
する
体には大 な
となり,地方
体にとって人口
は ったなしの状 となっている。
市
では,人口減少を
する く
に施策を
しているとこ である
が,
の取り組 では ン
に欠け,人口減少の いに 分
で ていな
いのが現状である。
全国的な視 に つと県 の市
の
は低く,定 希望者に地域
ジ
を えにくく,定 の選択 を
するうえでは,「
」の
ン を活用する
ことが も
的であると えた。
適
果
対象
ト
女
十
困難
4
自治
発表
4
見
同
内
広島
田 江田島
該当
待
態
各 町村
個々
み
野 立
伝
住
最 効果
想
様々
講
速
考
相当
き スタイ 多様
受
講
会 座 田寛也 試算 発表
ポー
4
困難
測
約 , 町村
約半
町村 消滅 恐
歳 女
半
自治 消滅 能
切
自治
わ 消滅 険
佐北区 竹原 府
庄原
竹 廿
芸
芸太田町 北広島町 崎 島町 石 原町 消滅 能
自治
き 衝撃
自治
維持
抑制 べ 様々
展開
ろ
イ パクト
勢 十 対応 き
内 町村 知名度
住
イメー
肢 提供
広島 ブラ ド
考
- 4 -
C班
町村 主
ん
住
近隣 町村
異 図 農林水 業 自然環境 歴史 文
魅力
相互 役割 担
協力
広島
必
能
住 促
検討
暮
提案 ライフステー ライフスタイ 応 居住
広島
パッケー
売 込
テーマ
このため,
では,市
が 体的に取り組 でいる定 施策を活用しながら
市
との差 化を り,
産 ,
,
, 化など,それ れ
の
を活用して,
に
分 しながら連携・
を進め,
圏域全体で生
活に 要な機 を確保し,定 を 進する政策を
することで,都心部では
えない, らしを
し,
ジや
ルに じた
の選択
を
県全体で一つの
ジとして, り むことを政策
とした。
- 5 -
ぞ
味わ
肢
2 理 念
政策の
政策の理念
定住から
定住から生
から生まれる新
まれる新たな価値
たな価値の
価値の創造と
創造と交流による
交流による地域活性化
による地域活性化
スピード感のある都会の生活では,見えなくなったり忘れがちになったりする
愛や感謝,喜びや楽しみ,精神的豊かさに目を向け,新しい生き方の価値を提案
する。
また,定 住 によって,新しい 風 が地域に 吹き込まれることにより, 当 たり 前に
感じていた地域の良さ,自然,環境の価値を新たに創造する。
- 6 -
3 目 標
広島県人口減少の推移から見て,「自然減」と「社会減」の両方が減少してい
る現状において,社会 減を“ゼロ”にすることで,将来に向かって バラン スを保
つことを目指す。
東京圏からの
東京圏からの転入者
からの転入者による
転入者による地域
による地域の
地域の人口維持
※東京圏=東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県(国の地方創生プランの設定に基づく)
目標数値
期 限
(1)
定住人口 1,515人
515人
5年後(
年後(2020 年)
目標数値
県人口
計
にするために転出
広島
ロ”
移動統 調査(平成 26 年)における社会減人数 1,515 人を“ゼ
超過者相当の転入者を確保する。
転入者
転出者
転出者
バランス均衡5カ年
- 7 -
転入者
(2)
期 限
地方 まち・ひと・しごと総合戦略の計
る。
版
図 3-1
(3)
画期限である5年後を目標期限とす
社会減(転出超過者数)曲線
PDCAサイクルによるローリング
目標数 の 定について,
計 においては平成 26 年の
減人数をベ
とするが,転出者数の状況もしくは 部
の 化による
の 生に
より, 来に向かっての
の
ン が保てないことへの政策
につ
いては, 年 の人口
計
の結 において目標
を行うこととす
る。
ース
値 設
将
毎 度
当初 画
社会
外 環境 変
異常値 発
社会動態 バラ ス
対応
移動統 調査 果
値管理
- 8 -
4 現状と分析
(1)
広島県の現状
県における人口減を
することに 目し,出生・
を要 とする
,転出・転入を要 とする
のうち,「まち・ひと・しごと創生
長期ビジョン」に される人口減少に
めをかける戦略,また,出生率 策
等の今日までに じられた政策
等を
,
県の人口減の現状分 にお
いて, も戦略的に有 である社会減に 点を り,
県における人口減に
る
施策を
することとした(
1)。
広島
然動態
抑止
着
死亡
因
社会動態
示
歯止
講
効果 鑑み 広島
効
焦 絞 広島
検討
表 4-
最
係 抑止
(2)
因
自
析
対
問題の特定
これまでに
た現状及び目標を踏まえ, 者の差,すな ち が 題なの
かを えると,今日まで人口 題に する
な施策が じられているものの,
県における転出 過を解 するための有 な一 とはなっていない点が
かび上がってくる。これには
な要 が えられるが,
において
を分 する。
述べ
両
問 対 様々
消
効
様々 因 考
わ 何 問
考
講
広島
超
手
浮
次節
詳細
析
【問題】転出超過を解消するための有効な施策が講じられていない
(3)
問題の分析
ここでは, のとおり 題の分 を行うこととする。
ま ,
「ア 問題の要因分析」により, 題の要
の
の 確化・整
を行い,目標 成に向けた政策課題を 定するための
をつける。
ず
次
達
問
析
問
設
- 9 -
因相互 関係 明
道筋
理
次に,経営戦略策定の手法を用い,「イ SWOT分析(内部・外部環境分析)」
を行い,そのうち外 部環境分析 をより詳細 に行うため,
「ウ 市場環境分析」及
び「エ 競争環境分析」を行った上で,「オ 事業領域(ドメイン)」を定める。
最後に,イからオまでを踏まえ「カ クロスSWOT分析」を行い,政策課
題を設 定するための戦略 オプションを導き 出すこととする。
ア
問題の要因分析
題の要 分 の
の を用いて した
問
図
因 析 手法として,ここでは特性要因図を用いることとする。こ
表 問題の要因は,次のとおりである。
(転出面の要因)
○
広島県からの転出超過を減少させることは,就職や就学による若年層の転出
超過(表 4-2・表 4-3 参照)に歯止めをかける即効性のある施策が見当たらな
いため,難しい。
(※ 企業・官庁の本拠や大学を移転させることは,短期的には不可能。)
(転入面の要因)
○
広島県を中四国地方の拠点と位置付け,就職や就学による若年層の転入を促
す施策については,東京圏や大阪圏といった大都市圏に比べて規模の点で劣る
ため,限界がある(表 4-4 参照)
。
○ 東京圏の一極集中解消のための有効な転入施策が講じられていない。
・ UIJターン就職施策は,若年層を対象としており限界がある。
・ 定年世代の地方移住の観点に着目していなかった。
(※ 若年層として東京圏に転入した現在の定年世代は,そのまま東京圏
に居住する傾向にある(わずかな転出超過にとどまる。表 4-3 参照。
)
が,実は定年世代の地方移住ニーズの高い(表 4-5 参照)ことが最近
になって注目されている。
)
- 10 -
以上の分析により,この問題には大別して3つの要因のあることが明らかと
なったが,政策課題の 設定に 当 たっては,「東京圏の一極集中解 消 のための有
効な転入施策が講じられていない」こと,特に,「定年世代の地方移住の観点
に着目していなかった」点に 注目した。
その理由は,他の要因については,政策を打 ち出したとしてもその 効果に 限
界がある,又は短期的に効果を得ることが難しいと考えられるのに対し,定年
世代の地方移住については,国・地方ともにまとまった施策をこれまで実施し
ておら ず,政策を実施することによってかなりの効果を得 られる可能 性がある
ためである。
述べ
また,後で
るように,平成 26 年 12 月に「まち・ひと・しごと創生総合
戦略」が閣議決定され,平成 2 年 を 年 とする今後5か年の政策目標や
施策の基本的方向, 体的な施策がまとめられたが,その中には,東京圏から
地方への新しいひとの流れをつくることが基本目標の つとして
られて
おり,今まさに 部
が整ったことも
として
られる。
具
外 環境
7 度 初 度
理由
1
挙げ
掲げ
【ポイントとなる問題の要因】
【問題の要因】定年世代の地方移住の観点に着目していなかった
表 4-2
広島県における理由別・都道府県別・年齢階級別の転出超過の状況
理由別(主因者)
都道府県別(主因者)
年齢階級別
第1位
就職(△1,458 人)
東京都(△1,773 人)
20~24 歳(△2,077 人)
第2位
就学(△1,189 人)
大阪府(
△597 人)
25~29 歳(
△361 人)
第3位
婚姻(
兵庫県(
△322 人)
15~19 歳(
△183 人)
△166 人)
(出典)広島県統計課「広島県人口移動統計調査(乙調査)」結果概要(平成 26 年)を基に作成
- 11 -
表 4-3
年代別東京圏の転入超過と広島県の転出超過の比較
広島県の人口移動を抽出すると,若年層の東京圏への流出が圧倒的に多く,この状況
は名古屋圏(岐阜県・愛知県・三重県),大阪圏(京都府・大阪府・兵庫県・奈良県)
を除く他県も同じ状況である。
- 12 -
表 4-4
東京圏と広島県の転出の主な要因である就学・就職の比較
事業所数・従業員数の比較
0
5,000,000
東京圏
10,000,000
15,000,000
20,000,000
1,474,605
16,560,923
東京都
701,848
8,655,267
広島県
事業所数
従業者数
135,296
1,287,533
平成24年経済センサス
都道府県別事業所数従業員数
学校数の比較
0
200
400
600
800
1,000
単位:校
1,200
82
東京圏
224
727
1,033
43
東京都
139
409
短期大学
大学
専修学校
合計
文部科学統計要覧(平成27年版)都道府県別学校数
591
6
20
29
55
広島県
在学者数の比較
0
東京圏
単位:人
200,000
400,000
600,000
800,000 1,000,000 1,200,000 1,400,000 1,600,000
32,253
1,165,628
208,059
1,405,940
東京都
16,466
738,362
144,840
短期大学
大学
専修学校
合計
文部科学統計要覧(平成27年版)都道府県別在学者数
899,668
広島県
2,477
60,304
12,819
75,600
雇用・就学を増やすことは重要な課題だが,東京圏には広島県の約 10 倍の事業所・
約 20 倍の学校があるため,これを覆すことは不可能。
- 13 -
- 14 -
イ
SWOT分析(内部・外部環境分析)
営
手法
主
広島県や設
問
様々 環境 析
最終
設定するた
オプシ
導
まず本 節では,SWOT分析 (※ )の手法 を用い,広島県をとりまく内 部・
外部環境分析を行う。
ここからは,経 戦略策定の
を用い,政策の実施 体となる
定した 題をとりまく
な
分 を行い,
的に政策課題を
めの戦略
ョンを いていく。
※
外部環境や内部環境を強み(Strength),弱み(Weakness),機会(Opportunity),脅
威(Threat)の4つのカテゴリーで要因分析し,事業環境変化に対応した経営資源の最
適活用を図る経営戦略策定方法の1つ。
だし,何らの前提なく内部・外部環境分析を行うことは,いたずらに分析
範囲を拡大し,その分析に膨大な労力を要することとなるため,ここでは「東
京圏の定年世代の 広島県への 移住促 進事業」を前提 として分析 を行うこととす
る。SWOT 分析 の結果 は, 次のとおりである。
た
内 部 環 境
強み
(Strength)
弱み
(Weakness)
○
○
○
○
○
瀬戸内海の温暖な気候がある。
自然豊かな風光明媚な土地柄である。
県内市町の受入体制の充実への積極的な取組みがある。
地域の魅力づくりへの積極的な取組みがある。
広島県観光キャンペーンにより認知度が向上している。
(おしい!広島県,カンパイ!広島県など)
○ 広島県ブランドショップ「TAU」(アンテナショップ)があり,売り上
げが好調である。
○ 広島県出身者の地縁組織「広島県東京県人会」があり市町単位でも地縁組
織がある。
●
●
●
●
定住を決定づける魅力に乏しい。
効果的な情報発信ができていない。
広島市(政令市)又は福山市(中核市)以外は主だって働く場所に乏しい。
県内の市町がそれぞれに定住対策に取り組んでいる。
外 部 環 境
機会
(Opportunity)
脅威
(Threat)
○ 「まち・ひと・しごと創生総合戦略」において,東京圏から地方への新し
いひとの流れをつくることが基本目標の1つとして掲げられている。
○ 「東京在住者の今後の移住に関する意向調査」によれ ,
ーライ を
とした定
の移住
者が い。
ば スロ
フ
年世代
希望 多
定住対策を講じて誘致する競合自治体が,近隣 にも全国的にも多い。
移住を 希望 しても生活上の不安 要 素 が移住を 抑止 しているとい う現状 が
理由
●
●
ある。
- 15 -
ウ
市場環境分析(STP分析)
節では,SWOT分析のうち外部環境をより深く掘り下げるため,STP
分析( ※)の 手法 を用いてミクロの 外部 環境,すな わ ち市 場環境 分 析 を行う。
本
※
(ア)
マーケティングの目的である,自社が誰に対してどのような価値を提供するのかを明
確 にす る た め の要 素 ,「 セグメ ン テ ー シ ョン ( Segmentation )」,「 タ ー ゲ テ ィ ン グ
(Targeting)」,
「ポジショニン グ(Positioning)」の3つの頭文字をとり,効果的に市
場を開拓するための手法。
※
顧客 見
果 次
セグメンテーション( )
ま ,市 を 分化して
を つける
を行う。4つの
より市 を 分化した結 は, のとおりである。
※
ず 場 細
場 細
作業
細分化変数に
万人向けの製品を販売することは,顧客の満足度,自社の経営資源とコストの点から
考えると,必ずしも効率的ではないため,不特定多数の人々を同じニーズや性質を持つ
固まり(セグメント)に分けること。市場細分化。これにより,他社に対する優位性を
築くことを目指す。
セグメンテーション(市場細分化)
【地理的変数】
【人口統計的変数】
口が一極集中している東京圏
50 歳代以降の定年世代
【心理的変数】
【行動変数】
東京在住の 50 代・60 代の移住意向が高い
(※1)。 東京圏において若年層は大幅な転入超過である
(50 代)男性 50.8% 女性 34.2%
一方,定年世代は転出超過となっている(※3)。
(60 代)男性 36.7% 女性 28.3%
東京在住の 50 代・60 代は,地方移住の検討に
転入超過
転出超過
当たって,①情報が不十分であることや,② 20~24 歳(60,374 人) 60~64 歳(4,030 人)
何から考えてよいのか分からないことに困っ 15~19 歳(25,815 人) 65~69 歳(2,127 人)
ている(※2)。
25~29 歳(17,136 人) 55~59 歳(1,843 人)
①(50 代)男性 26.2% 女性 29.3%
(60 代)男性 25.0% 女性 23.5%
②(50 代)男性 13.1% 女性 34.1%
(60 代)男性 20.5% 女性 38.2%
人
※1 内閣官房「東京在住者の今後の移住に関する意向調査」(平成 26 年8月)。表 4-5 参照。
※2 内閣官房,同調査。表 4-6 参照。
※3 総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告」(平成 26 年),日本版CCRC構想有識者会議(第
1回)(平成 27 年2月 25 日)資料2「日本版CCRC構想を巡る状況」に引用。表 4-3 参照。
以上の細分化を評価すると,次のとおり,適切に細 分化されていると考える。
a 顧客層について,人口が一極集中している東京圏において移住意向が高
いが実行するに至 っていない(転出 超過が 多 くない)定年世代を 最優先し
ている点で, 適切 な位置付けと考える。
- 16 -
絞
なお,東京圏の定年世代に っているのは,平成 26 年 12 月に閣議決定
された「まち・ひと・しごと創生総合戦略」において,東京圏から地方へ
の新しいひとの流れをつくることが基本目標の つとして
られてお
り,国の 極的な後 しがあることを
したものである。
【優先順位付け(Rank)
】
積
b
押
考慮
1
掲げ
場規模について,定年世代に限定しても人口規模的には申し分なく,
潜在需要も見込まれる(定年世代の移住意向割合が高い一方で転出超
多くない)ことから,問題ないと考える。【有効規模(Realistic)】
c 顧客層からの反応について,東京圏からの移住という明確な行動に表れ
るため,反応 を把握 し分析 することが可能 である。
【測定可能性(Response)】
d 顧客への到達について,広島県ブランドショップ「TAU」や,ふるさ
と回帰支援セ ンターを利 用した情報発信 により,顧客に対 し効 率的に マー
ケティングコミュニケーションを行うことができる。【到達可能性(Reach)】
表 4-6
市
また
過が
東京都以外への移住を検討する上で困っていること(複数回答)
- 17 -
(イ)
ト
ターゲティング
に,成 確率が高くなる
を つける
を東京圏の定年世代に ることとする。
次
功
絞
顧客 見
作業を行う。今回は,ターゲッ
【ターゲティング】東京圏の定年世代
ターゲティングに当たっては,次の3つの観点から検討を行った。
a
細分化した市場で収益が上げられるか
この点,市 規模は,東京圏の在 者のうち定年世代に 定しても人口
規模的には し分なく,また 在 要も
まれる(定年世代の
向
合が高い一方で転出 過が くない)。
なお,東京圏の定年世代に っているのは,平成 26 年 12 月に閣議決定
された「まち・ひと・しごと創生総合戦略」において,東京圏から地方へ
の新しいひとの流れをつくることが基本目標の つとして
られてお
り,国の 極的な後 しがあることを
したものである。
題となり るのは,
に たって っていることが レ
をかけ
ている点 が(
6
),これについては的確な
によりカ
で るものと える。
また,東京圏において大 な転入 過となっており,定年世代と
大
な規模を つ若年 を
にすることも えられるが,
「
題
の要 分
」において分 したとおり,東京圏における若年 の転入
過の流れを 期的に えることは しいと えられるため,
としない
こととする。
割
場
申
住
潜 需 見込
超 多
絞
積
押
考慮
問
得
移住 当
困
だ 表 4- 参照
ー き
考
幅
超
き
持
層 ターゲット
因 析)
析
短
変
難
考
b
限
1
考
移住意
掲げ
ブ ーキ
情報発信
層
対象
比べ
ア問
バ
超
ターゲット市場で広島県の強みが発揮できるか
「
分 ( 部・ 部
分 )」において分 したとおり,
の
な
や
かな
な 地 は大 な
であ
り,
を希望する東京圏の定年世代(
)を
け
るのに 分であると える。
題となり るのは, じように
に する 県や定 施策を行
っている の
体等, 合 者との差 化であるが,これについては地
域の
くりへの 極的な取組 や,一定の
を
ている
県
ン
ンの
といった
を活用していくことが えられ
る。
イ SWOT 析 内 外 環境 析
析
瀬戸内海 温暖 気候 自然豊 風光明媚 土 柄 き 強み
スローライフ
表 4-7 参照 惹き付
十
考
問
得
同
瀬戸内海 面 各
住
他 自治
競 他
異
魅力づ
積
み
効果 挙げ
広島 観
光キャ ペー ノウハウ
強み
考
- 18 -
c
広島県の理念と市場の整合性があるか
東京圏の定年世代の
進によって転出 過を
とする目標は,
に人口を増やす けではなく,
希望者の 数が地域の人たちとの
流・ れあいを希望しているという
けもあることから(
),
「定 から生まれる新たな
の創 と 流による地域活性化」という
念と合 するものである。
なお,
者の 入市 から,高齢者の し けであって
体の
が増える けであるといった
もあり, 念との整合性が
視され
るとこ であるが,これに して 生労働 が した え方の 要は
のとおりであり,
となる。
単
得
○
ふ
住
だ
致
移住
だ
ろ
受
参考
移住促
超 “ゼロ”
多
移住
裏付
価値 造 交
町
押 付
反対論
理
対 厚
省 示
交
表 4-7 参照
理
自治 負担
疑問
考
概 次
移住した高齢者が全員要介護状態となる訳ではない。
○ 高齢者の移住により,地域消費喚起,税収増,保険料増等の収入増が見込
まれる。
○
介護費用の負担のうち第1号保険料は,調整交付金による財政調整等の結
果,その地域の高齢化率や後期高齢者の割合と第1号保険料との間には,現
時点では相関関係がほとんどみられない。
(出典)日本版CCRC構想有識者会議(第6回)(平成 27 年7月3日)資料8「厚生労働省提
出資料」
表 4-7 農山漁村への定住を希望する都市住民が,農山漁村地域に定住して過ごしたいこと(複数回答)
- 19 -
(ウ)
ポジショニング
後に,経
が活かせる市 を つける
を行う。
ジ ョ ン に たっては,
と 合
との市
け(
・
),及び
に しての
からの
ジ(
ン ・
)を分 した上で
(
けを決定する。
最
営資源
場 見
作業
ポ シ ニ グ 当
自社製品 競 他社製品
場での位置
付 マーケット シェア
自社製品 対
ターゲットとする顧
客
イメー マイ ド シェア
析
自社 広島県)の位
置付
そこで, 価値 「軸 」として,「地域の 魅力×発信力 」の大小を 縦軸 に,そ
の地域が売りとする自然 を横軸(左 へ行く ほ ど野山 が豊か,右へ行く ほど海
が 豊か, 真ん 中は 野山 と 海の バラ ン スがとれていることを示 す。)に 設 定し
て作成したポ ジシ ョニン グマップは,次 のとおりとなる。
図 4-2 東京圏在住者を対象とした移住促進市場におけるポジショニングマップ
以上のポジショニングマップから,次の点を指摘することができる。
a 広島県は,風光明媚な瀬戸内海の温暖な気候の沿岸地域のほか,中国山
地沿いには雪深い 山間地域も 抱え,気候の 変 化に富んでいる。感覚的には,
瀬戸内海のイメージがより強い(横軸)。
b 地域の魅力について,瀬戸内海地域でくくれば,広島県と同様に瀬戸内
海に面した岡山県や山口県等との差異化が難しいものの,魅力に「発信力」
を乗じることにより,観光キャ ンペー ンによる情報発信に成功 したノウハ
ウを持つ広島県は,顧客からのイメージの点でより優位な位置に立ってい
る(縦軸)。
- 20 -
【ポジショニング】
○ 広島県は変化に富んだ自然を有するが,「瀬戸内海」のイメージが
より強い。
○ 地域の魅力に発信力を加味することにより,他の瀬戸内海に面し
た県との差異化が可能であり,独自のポジションを築いているとい
える。
- 21 -
エ
競争環境分析
本 では,市
( )を行う。
ある。
節
析 ※
※
場環境分析と同じくミクロの外部環境分析として,競争環境分
移住促進市場を想定した競争環境の概念図は,次のとおりで
競争
界
手
社 仕 先 係
代替製品
5
造 競争 ギ 見
め フレ ムワ ク 競 他社
買 手
社 顧客 係
規参
fv f c
界 収益構
戦略において,業 環境を分析するた の
ー
ー 。
「 合
の力」,
「売
り の力」
(自 と 入 の関 ),
「 い の力」
(自 と
の関 ),
「新
入業者
の力」,「
の力」の つの力( i e or es)を分析することで,業 の
や
のカ を発 する。
競争環境分析(five forces)
【新規参入】
○ 外国(リゾート地を有す
る東南アジア等)
○ 民間企業(移住斡旋)
【売り手】
○ 人(地域の世話人,すで
に移住している者,広島県
人会)
○ 物(移住者の働き口とし
ての民間企業)
○ 金(国等からの補助金)
○ 情報(住宅情報,就職情
報,自治体の定住者情報)
【競合他社】
○ 他の都道府県
【買い手】
○ ライフスタイルの
変更(移住)を考え
ている定年世代
○ UIJターンを考
えている若年層
【代替製品】
○ 移住に至らない居住(季
節移動・地方の別荘)
○ グループホーム等の施
設
以上の分析図を整理すると,次のとおりとなる。
(ア) 競合他社(他の都道府県)との関係について,「まち・ひと・しごと創生
総合戦略」で 掲げられた全国的な取組みであって,基本的に撤退 の選択肢は
ない,各 都道府県がそれ ぞれの 魅力 を打ち出す,といったことから競争が激
しいといえる。
(イ) 売り手との関係について,人などの売り手(仕入れ先)の売り上げ(利益)
は,市場(移住促進市場)に依 存していない点で売 り手の 力が 強くなり得 る
が,自社(広島県)の活 動を 圧迫するほ どではない。
- 22 -
(ウ) 買い手との関係について,買い手の数が多く,都道府県はそれぞれの魅力
を打ち出すため製品が標 準化されない,といったことから 買い 手の力 は大 き
くないといえる。
(エ)
(オ)
参 業
関係
移住促 事業
参 制限
参
外 移住 顧客 内移住 顧客 複
外 移住 富裕層 想 移住促
打
企業 参 余
参 業 脅威
新規 入 者との
について,
進
には特に 入
はないた
め,新規 入しやすいが, 国
の
は国
の
と重 が少ない
こと( 国
は
を 定),
進は国策として ち出されている
ため民間
の 入の 地は少ないこと,ことから新規 入 者の
は高
くないといえる。
替製品
関係
移住
移住 至
居住 顧客 断のハード
替製品
得
替製品 脅威は高いと
移住 至
居住 移住 至 程 捉えること
代
との
について,
に らない
は,
の決
ルが低くなる点で
の代
となり るため,代
の
いえる。しかしながら,
に らない
を
へ る過 と
も可 である。
能
- 23 -
オ
事業領域(ドメイン)の設定
節
事業領
ドメイン)(※)を定める。イからエまでの分析を踏
事業領域は,次のとおり。
本 では,
域(
まえた上で 定した
※
設
動
野 規
無謀 多角 抑
展開
社員 ベクトル 同じ
集 させ め
当
現
代表 顧客
軸 技術軸
他社 差別
展開
性 義
示
メ
能軸
活 する事業分 を 定することで
な
化を 制し,事業
の方向を すこ
とで経営資源と
の
を
方向へ 中
るた に用いられる。事業ド イ
ンを定 するに たっては, 在最も
的な「
(市場) 」,
「
」,
「機
」
の つの により,
との
化や事業
の方向 を定 する。
3
義
軸
事業領域(ドメイン)
顧客軸
(誰に who)
○
東京圏の定年世代
機能軸
(何を what)
○
自分らしい生
広島県 ブラン ドショップ「TAU」(アン テナショッ
プ)を活用して情報を発信する。
○ PR大使 として,東京広島県人 会等の地縁団体を活用
する。
○ 各市町が 持つ地域の魅力を分 析・分類し,魅力と生活
環境をセットでPRする。
○ 広島県と県内 市町が協働し,
「ひろしま」のブランド
力でPRする。
○
技術軸
(どのように how)
きがいのあるセカンドライフ
- 24 -
カ
クロスSWOT分析
節では,問題分析の締めくくりとしてクロスSWOT分析(※ )を行う。
イ のSWOT分析を基に 作成したクロスSWOT分析図は 次のとおりであ
り,これをもって,次節以降において政策課題を設 定するための戦略 オプショ
本
ンとする。
※
SWOT分析をベースとして強み・弱みの内部環境と機会・脅威の外部環境をクロス
させ,様々な戦略オプションを検討する手法。
クロスSWOT分析
内部環境
外部環境
機会
(Opportunity)
強み
弱み
(Strength)
(Weakness)
【強み・機会の活用】
【弱みを克服し機会を活かす】
◎ 地方創生元年を契機と捉え,国の ○ 広島県と県内市町が協働し,「ひろ
補助金も活用しながら東京圏からの しま」のブランド力でPRする。
移住を促す。
◎ 移住への興味を抱く定年を迎える
世代に対し,セカンドライフとして
移住をPRする。
【脅威を回避し強みを活かす】
○
脅威
(Threat)
広島県ブランドショップ「TAU」
(アンテナショップ)を活用して情
報を発信する。
○
大 として,東京広島県人会
の地縁 体を活用する。
○
市町が つ地域の魅力を分析・
分 し,魅力と生活環境を ッ で
する。
PR 使
団
各
持
類
PR
等
セ ト
- 25 -
【専守防衛 or 撤退】
5 政策課題
環境分析(SWOT)の結果「強み」と「機会」を生かして次
ターゲットを定める。
政策課題として
のとおり
東京圏からの
東京圏からの定住
からの定住者
定住者(転入者)
転入者)を促進する
促進する。
する。
定年後の
定年後の世代の
世代の定住者
定住者(転入者)
転入者)を促進する
促進する。
する。
内閣官房まち・ふるさと・しごと創生本部において,現在,『まち・ひと・し
ごと創生長期ビジョン~国民の「認識の共有」と「未来への選択」を目指して~』
が示され,
「東京圏への人口の集中」も重要な 問題として共有認識化が 図られ,
「東
京一極集中」の是正が課題として挙げられている。
その中で『東京在 住者の今後の移住 に関 する 意 向 調査 』が行 わ れ,その結 果 ,
50 代から 60 代までの世代について移住 に対 する意 識が高く,一方的な人口流入
の流れを変えることがで きる可能性があるということが 示されている。
人口集中する
人口集中する東京圏
する東京圏からの
東京圏からの
定住者
定住者の促進
これからの定年後
これからの定年後の
定年後の定住
者の促進
TARGET
- 26 -
6 解決策
(1)
観光の動向と定住(移住)への発展
ア 物見遊山の観光からまち歩き観光へ
現在,観光消費者は,物見遊山 の観光から,体験や人,まち 歩き など,そ
この地域風土 に触 れる観光へと,観光の仕 方が変 化している。また,画一的
な団体 旅行ではなく,引 っかかるキーワード を検索 し,自 分だけの観光とし
て,アレンジをした 観光を 楽しむ人が増えている。一方,着 地(受け 手)側
の意識も,滞 在時間をより長く,そして,繰 り返し来てもらえるような観光
へとシフトしている。
イ 観光での取り組みを土台として定住(移住)へ
県 内市 町 の 観光担当 者は,このような環境 の 変化から,世 界遺 産,国 宝 ,
テーマパークのような歴史・文化や財政的なアドバンテージ(優位性)がな
くても,地域の魅力 を掘 り下げ見直 すことにより,交流人口の増加,さらに
経済効果へとつな げていくことに活 路を 見 いだし,その取り組 みを行ってい
る。
このような“地域の魅力”に 着目した観光 の取り組み は,情報通信技術 の
発達,顧客ニーズの多様化などの環境変化,また,ターゲットに応じた戦略
思考を取り入れることによって,定住(移住)に関しても有効な施策に発展
するは ずである。
ウ 『里山資本主義』の追い風
NHK広島取材班と藻谷浩介氏が著した「マネー資本主義」に左右される
ことない心豊 かな 楽しい生活は地方にあることを 説いた『里山資本 主義 』
(角
川新書 )が,定年世代にも共 感を得て 40 万部を超 えるベ ストセラー になっ
ている。
これに続 き,
『里海資本 論』
(井上 恭介氏 ,NHK「里海」取材班著,角 川
新書)が出版 され,両 者は,それ ぞれ中国山 地と瀬戸内海を取り上げており,
この地域がスローライフ の代 表的な地域 イメージとして 伝わ っている。
- 27 -
(2)
アンケート調査の結果及び分析
査依頼日:平成 27 年7月8日(水)
回答 期 限:平成 27 年7月 10 日(金)
回答件数:県内 23 市町のうち 22 市町(回答率 95.7%)
調
【結
果】
◆
住促
み ?
… 町
…
町
積 度:消 … 町
消極的…3 市町
積 …7 町 積極的…8 市町
定
進への取り組 は
・取組なし
2市
・取組あり
20 市
極
極的 2 市
やや
やや 極的
市
施策に積極的(やや積極的も含む)に取り組んでいる市町 … 15/22 市町(68.2%)
※2 積極的に取り組んでいない市町は,成果について「全くなし」もしくは「無回答」であ
※1
定住
った。
◆ 積極的(やや積極的も含む)に取り組んでいる 15 市町の中で周知活動への
取り組 みは?
・取組なし,不明 … 2 市 町
・取組あり … 13 市町
積極度:消極的…0 市町 やや消極的…3 市町
やや 積極的…6 市町 積 極的…4 市 町
※
3 周知活動に積極的(やや積極的も含む)に取り組んでいる市町 …
/
. %)
10 15 市町(66 7
◆ 積極的(やや積極的も含む)に取り組んでいる 10 市町の中で成果につなが
っているのは ?
・目標 以上の達成 …1 市町
・概ね目標 達成…2 市 町
・達成には 程遠い …6 市町
・全くなし,未記 入…1 市 町
※4
◆
※
成果について,目標達成できている市町 … 3/10 市町(30.0%)
条件
住促進の成果は?
以 達 … 町
・概ね目標 達成…4 市 町
達
程遠 …7 町
・全くなし …2 市町
全体的に,
なしでの定
・目標 上の 成 1 市
・ 成には
い
市
5
定住
・未
記入 …8 市町
促進もしくは周知活動に消極的な取り組みでも目標達成している市町 …
- 28 -
2 市町
【分
◇
析】
果中※4からは,担当者の積極的な取り組みの努力に対して,思うような
成果が出ていない ケース が多 いこと(70.0%)がうかがえる。
→ 成果につながっている3市町については,“橋でつながらない離島”,“映
画のロケ地”,“観光での魅力”の他にはない魅力をPRしている。
→ また,移住希望者がアプローチをしたときにしっかりと対応できる空き
家再生のNPO法人や定住アドバイザーなどの仕組みがある。
→ 移住者住宅に対しての新築や購入への補助制度がある。
◇ 周知活動について,東京圏や関西圏への定住フェアへの参加が多くあったが,
期待した成果 につながっていないことがうかがえる。
→ 成果につながっている市町もあることから,一律のPRではなく,何か
異なる魅力が受け入れられて移住につながっていることが考えられる。
◇ ※5については,大きな工場や広島市に近いことなど働く場所がフックとな
って成 果につながっていることが要 因と 考 えられる。
→ 広島市及びその近郊市町では,定住促進への取り組みを必要ない市町が
結
ある。
- 29 -
(3)
広島県ブランドショップ『TAU』担当者への取材(聞き取り)
【取 材 日】平成 27 年7月 14 日(火)
【応 答 者】広島ブランドショップ『TAU』担当者
広島県商工労働局ひろしまブランド推進課 参事 亀本健介さん
【取材内容】
Q1 広島ブランドショップ『TAU』の状況は,どうですか?
A 昨年度は,売上7.4億円,前年度比 29.3%アップと東京にあるアンテナショッ
プでは,第3位以内に付けています。(1位は北海道。沖縄県は詳細未公表につき,
2位なのか3位なのかが不明)来店者は 781 千人と,前年度比 19.7%アップとなっ
ています。
Q2 それは,すごいですね。この好調を,どのように分析されていますか?
A 周辺の他県のアンテナショップとの連携などによって,店自体の認知度が高まっ
てきたことと,観光キャンペーンなどによる広島県への注目度が上がってきたのが
大きな要因である思います。あと,カープ女子にも代表されるように,カープ人気
も,非常に大きな追い風になっていると思います。
Q3 そもそも広島ブランドショップ『TAU』って,何を目的に開設されたのですか?
A 広島ファンを増加させること,広島の認知度と評価を高めること,県内事業者等
のビジネスチャンスを創出し,県産品の販路拡大につなげていくことにより,広島
のブランド価値を高めることを目的に開設しました。東京は,認められれば全国に
広がっていくという強力な発信力を持っています。ひろしま観光だけでなく,ひろ
しま製品のブランド構築,そして,何より人口の“東京一極集中”の問題の裏返し
になりますが,非常に大きなマーケットとして魅力があります。ここに着目しない
手はないですよね。
Q4 今後,広島ブランドショップ『TAU』は,どのように活用していくのですか?
A 広島の認知度が,さらにアップしていけば良いですね。今後は,常に広島県を意
識してもらえるような関心度のアップ,それが好感度のアップにつながり,広島ブ
ランド志向の潜在力を培って行くような流れで活用できれば良いと思います。
Q5 実は,この研修で,定住施策に広島ブランドショップ『TAU』の情報発信力を
活かせないかと考えています。
A 広島ブランドショップ『TAU』は,観光誘客だけでなく,ひろしま製品の販路
拡大にも取り組んでいます。さまざまな分野における「広島ならでは」の宝を発信
することによって,「選ばれ広島」を目指し,定住にもつながるよう,積極的に取り
組んで行きたいですね。首都圏への発信力の強みを確立して,それを活用して広島
県全体の発展に寄与していければ良いと思います。
以上
写真提供:広島県商工労働局ひろしまブランド推進課
- 30 -
(4)
事業の方針
Step1
Step2
Step3
Step4
Step5
Step6
(5)
ア
培 観光ノウハウ
魅力づ
住 移住
武器
検討
交通利便 医療 福祉
コミュニティ き
き
面
除 フォロー
検討
Step Step セット “魅力
” “
”
営
住商品
移住
イメー
き
検討
べき姿 き
情報
伝達
検討
き 知名度
町単独
先ず
わ
興味 引き 受
攻
姿勢 PR
関 抱 移住
問 わ 対 移住
次ぎ 円滑
移住
手 き
ワ ストップ 支援
き
検討
移住
コミ 広
住 移住 効果 促 検討
リピート効果
サー ス 提供
移住
価値 感
き
検討
今まで った
(地域での
くり)を活かし,定
(
)施策の
とする施策を
する。
性,
・
,地域
,生 がい,働 口
などの生活 での不安を取り く
施策を
する。
1と
2を
にし,
ある地域 で 安心な生活
が める定
をつくることにより,
者の生活が
ジ化
で るようにする施策を
する。
ある
を, ちっと
として
する施策を
する。こ
のと ,
の低い市
で行うのでなく,
は県という
かりやすさで
を
,「 け」ではなく「 め」の
で
を
する。
心を いた
希望者の い合 せに し,
地との間の取
を
に行い,
地での 続 なども ン
で
で
る施策を
する。
者からの口
で がる定 (
)
の 進を
する。
として,
ビ の
後においても,
者と地域
が共に
を共 ・共有し続けることがで る施策を
する。
具体的事業
発地(東京圏)向け情報発信事業
体
県
目
・戦略策定
,
ョン
,
ン
ョ
,東京県人 連携
な
・戦略策定
では,
者の
ルの
の
及び分 を行い,
分 を め東
京圏での定 戦略
ンを策定する。
ン
ョ
では,認
, 心 ,
につながる
を
し,「いつかは,
県に行 たいな,
たい
な」と
せる
体 などの ベン ・
ン
ン等を実施する。
広島県,好感度アップキャンペーン『いつかは,広島県!』
都圏での
は,今後の 。大都市圏からの来 , 国
人への認
,一 ,
に来て なけれ
からないという
のは 極的な戦略。 ル ,お は たり 。
れ ,
り,
, り,カ
,
,
は,
体
を
した けでも,こ なに しい
から,本
で体
するともっと しいは 。いつかは,
へ行っち るけ
ン
ョ
『
』での日
り体
体
ン
事業主 :広島
業務項 :移住ニーズ調査
業務 プロモーシ 業務 ブラ
ドシ ップ情報発信業務
会 業務
主 内容:
◆ 移住ニーズ調査
業務
移住 スローライフスタイ
ニーズ 調査
析
スローライフタイプ 類 含
住 プラ
◆ ブラ ドシ ップ情報発信業務
知度 関 度 好感度アップ
情報 発信
広島
き
住み
思わ 疑似 験
イ ト キャ ペー
首
情報発信
鍵
広 外
知度 UP 度 広島
み
ばわ
消
グ メ 酒 当 前 深掘 ば スポッ
ト巡 伝統芸能 祭
ープ応援 広島弁 先ず 疑似
験 !試 だ
ん 楽 んだ
場広島
験
楽
ず
広島
ゃ ぇ!
◯ 広島ブラ ドシ ップ TAU
替わ 験ブース
◯ 疑似 験キャラバ
- 31 -
イ
県内市町連携事業
体
県
目 市 連携
,
(
ル)及び
,定
,
者向け ン レ
ウ
着地(移住地)環境整備事業
体 県 市
目 地域
くり
, 地(
地) 定
成
,
集
,
者口
な
地(
地) 定
成
では,市 さらには地域の
を
し,安心な生活
と
にし, かりやすくて
ジ
しやすいものに
化する。
集
では,生活に欠かせない小
,
,
施
,
・レジ
施 などの
を 集する。特定の
者への
ととられない 夫を施す。
者口
では,
予定者にとって
性の高い
となる
者からの口
により
を拡 させる。
者
成や地域
ン 識の 成など,
共生の重要な
ン
となる。
事業主 :広島
業務項 : 町 業務 WEB サイト ポータルサイト)作成(リニュー
ア
運営業務 住サポートセンター総合窓口(取次)
業務 移住
パ フ ット作成業務, SNS情報発信事
業
主な内容:
◆ 市町連携業務では,広島県の屋号 のもと集結した市町の連絡調整を
行う。
◆ 定住サポートセンター総合窓口(取次)業務では,広島県に関心や
好感を持って来訪された移住希望者に,定 住サポートセンターが,各
市 町 で 造 成した 移住先 定 住情報 を地域の 魅力 とともに 提供 し,しっか
りと市 町につなぐ 。
事業主 : 内 町
業務項 : 魅力づ 業務 着 移住 型 住商品造 業務
掲載情報収 業務 移住 コミ情報発信業務
主 内容:
◆ 着 移住 型 住商品造 業務
町
魅力
再発見
情報 セット
わ
イメー
商品
◆ 掲載情報収 業務
売店 飲食店 宿泊
設 娯楽
ャー 設
情報 収
事業
優
遇
工
◆ 移住 コミ情報発信業務
移住
信頼
情報
移住
コミ
情報 散
移住 コミ
ュニティ形
ファ 意 醸
価値
ポイ
ト
- 32 -
エ
移住者支援事業
体 県 市
目
事業主 : 内 町
業務項 :支援制度構築業務,移住希望者取次業務,移住者コミュニテ
ィ業務,地域コミュニティ調整業務
主な内容:
◆ 移住希望者取次業務では,地域おこし応援隊が定住サポートセンタ
ーからの取り次ぎを受け,各種手続きの代行・支援などのワンストッ
プ窓口となる。
→ 地域おこし応援隊の継続的な仕事として事業化を図る。
◆ 移住者コミュニティ業務,地域コミュニティ調整業務では,地域お
こし 応援隊 が地域 コミュニティ への 溶 け 込み , 移住 者 コミュニティ の
運営を実施する。
→ 地域おこし応援隊の継続的な仕事として事業化を図る。
◆ 移住者支援制度(移住者優遇制度(2 地域居住にも対応可))
… 移住証明書発行,期限付き割引制度(商店街,飲食店,スポ
ーツ施設,レンタカー,レンタサイクル,タクシー),賃借料補
助,中古物件改修(都市地方間バリアフリー改修)費補助,媒
介手数料補助など。
- 33 -
(6)
概要図
- 34 -
- 35 -
(7)
着地(移住地)型定住商品の
例
商 品 名:
『行きたい,住みたい,つながりたい!さぎしまセカンドライフのススメ』
カテゴリ:瀬戸内海,島,ひろしま,スローライフ
※
※
○
商品名は,キャッチになるフレーズ。分かりやすく,インパクトのある商品名を付けよう!
インターネットでキーワード検索にひっかかりやすい,カテゴリ分類・タグ付けをしよう!
ずは,広島県ってどんな県?
広島県といえば,原爆ドーム,厳島神社の世界遺産,自虐ネタキャンペーン
「おしい!広島県」,広島お 好み焼き( 風な んて言 ったらいけません!),も み
じ饅頭 などがすぐ に出て きますが… ,戦国 武将 毛利元 就,仁義なき 戦い( ?! ),
かなり コアなものまで思 い浮 かびます。
今,広島県の イチ押しは,やっ ぱり 広島カープ!ど んなに弱くても 応援し続
ける地 元愛に 溢れる県民性。この温 かい人 情味と瀬戸内海 の温暖な気候,そ ん
な人の人情と 温暖 な土地 柄で,自然 と人情 とともに,心豊 かにスローライフ を
楽しめる瀬戸内の県として売り出しています。
○ 次に,三原市ってどんな街?そして,いよいよ“さぎしま”へ!
その広島県の東部に位置します三 原 市。全国的には,映画のロケ地,映画監
督 大林宣彦さんが撮影された尾道三部作などの尾道市が有名です。その隣の
街です。この三原市は,歴史的に遡れば,戦国武将 毛利元就の三男 小早川隆
景が城を築いて始まりました。この城は,河口の三原湾の大島,小島をつない
で築かれた城 で,満潮時には海 に浮 かんだ ように見 えたことから,全国でも有
数の浮城であったとして 知られています。その後,広島藩 の支藩でありながら,
壊されることもなく,福島,浅野と城主を代え,明治を迎えました。
なんと,このお城,現在では城跡しかありませんが,その 無くなった 理由が,
全国的にも珍 しく 鉄道が 通ったことにより 城が壊 され,駅 がで きたことにより
ます。 自虐的ですが,そのおかげで 山陽 新 幹線が 開通して 40 周年を 迎えます
が,開通当初 から新幹線駅が 設置され, 交通の要 衝 として 栄 えて き た 街 です。
今回,紹介する移住提案 のスローライフは,定年世代のセ カン ドライフとし
てもぴ ったりの離島“さ ぎしま ”です。我 々 の中では,この島を新幹線で行け
る一番近い離島と 呼んでいます。
先
- 36 -
《地域の魅力,特長》
項 目
内
容
・塔の峰千本桜,港の丘公園の桜(4 月)
・みかん栽培,みかんの花の香り(5 月)
自 然
・太平山の登山(標高 267.5m)
・周囲 10km の島,電動自転車なら島内の移動は,ま ず問題なし
・トライアスロンさぎしま大会(8 月)
・三原市の歴史と自然豊かな土地柄を活かした, 四季を通じて楽 しめるイベ
イベント・祭り ント
… 三原やっさ祭り,花火大会,神明市,酒蔵(醉心),国史跡三原城址,
城下町散策,佛通寺の参禅体験,佛通寺の紅葉
歴史・文化 ・お大師さん巡り(88 箇所巡り)
コミュニティ ・さぎしまを愛するボランティアガイドの地域活動
・健 康
… 浜辺裸足ウオーキング,海浜ヨガ
・働き場所
… わけぎ,みかんの産地で,繁忙期のお手伝い
…
耕作放棄地も多く,自ら食べる野菜は,自ら作ることも可
その他
… 釣りによって,自ら食べる魚は,自ら捕ることも可
・ライフワーク
… 趣味,生涯学習,自己啓発に良い環境(アート,絵,陶芸,作家活
動,お店開業,おもてなしなど)
… 2 地域居住希望の方にもおススメ!
写 真
写真提供:三原市
左上(佐木島・小佐木島),右上(さぎしまを愛するボランティアガイド),
左下(特産品のみかん畑),右下(トライアスロンさぎしま大会)
://sagisima.web.fc2.com/(さぎしま)
ホームページ http
http://genkisagishima.web.fc2.com/(元気さぎしま協議会)
- 37 -
《生活の安心》
項 目
交通機関
近隣観光
(三原駅から)
医療機関・福祉
施設
(三原港から)
住居物件
(賃貸・売買)
ショッピング
センター
(三原港中心
に 1km 圏内)
ご当地グルメ
娯楽・レジャー
(三原市内)
旅館・ホテル
(三原港中心
に 1km 圏内)
その他
内
容
広島空港,JR 山陽本線三原駅,JR 呉線三原駅,JR 山陽新幹線三原駅
・広島(JR 山陽新幹線で約 28 分)
… 世界遺産(原爆ドーム,嚴島神社),野球観戦,サッカー観戦,広島
お好み焼き
・尾道(JR 山陽本線で約 13 分)
… 日本遺産,映画のまち,さかみち散歩
・竹原(JR 呉線で約 35 分)
… 「マッサン」ロケ地,安芸の小京都
・せら高原(自動車で約 40 分) … 花畑めぐり
・しまなみ海道(三原港~重井港 フェリーで約 40 分) … サイクリング
・病 院
… 三原赤十字病院(徒歩 13 分,1.0km),松尾内科病院(4 分,350m),
興生総合病院(徒歩 12 分,1.0km),三原城町病院(4 分,300m)
・老人保健施設
… 介護老人保健設三恵苑(4 分,350m)
・老人ホーム,ケアハウス,高齢者向け住宅
… くすのき・めぐみ苑(徒歩 3 分,200m),サンライズマリン瀬戸(徒
歩 6 分,500m),サンライズ港町(徒歩 4 分,300m),ケアビレッジ
「なごみ」(徒歩 7 分,500m),うきしろ(徒歩 3 分,240m)
・三原市空き家バンク
… 登録情報なし
・広島県宅地建物取引業協会(ひろしま空き家の 窓口)
… ●●●●,●●●●,●●●●
※ 掲載許可が必要なため,店名,物件等は未 掲 載。
●●●●,●●●●,●●●●,●●●●,●●●●
※ 掲載許可が必要なため,店名,物件等は未 掲 載。
三原タコ
懐石
三原タコ丼(●●●●,●●
天
菓子類(
三原
焼
三原ス ツ
載許可 必
め 店名 物件等 未 載
・ゴルフ場
… ●●●●,●●●●,●●●●,●●●●,●●●●
※ 掲載許可が必要なため,店名,物件等は未 掲 載。
●●●●,●●●●,●●●●,●●●●,●●●●
※ 掲載許可が必要なため,店名,物件等は未 掲 載。
・公共施設
… 市役所(三原港から徒歩 6 分,500m),図書館(三原港から徒歩 10
分,800m)
・レンタサイクル(三原港湾ビル 1 階,みなとオアシス)
・レンタカー
… ●●●●,●●●●,●●●●,●●●●,●●●●
※ 掲載許可が必要なため,店名,物件等は未 掲 載。
・
(たこ
(●●●●,●●●●),
●●),たこ (●●●●),
●●●●))
・
お好み き(●●●●,●●●●,●●●●)
・
イー (●●●●,●●●●,●●●●)
※ 掲
が 要なた ,
,
は 掲 。
- 38 -
8
( )
波及効果(施策発展性)
施策 発展 性として,(7) の商品 を 例によって 移住 (定 住 )が進め ば , 以下 の
施策へつながっていくことが期待で きる。
着地(移住地)型定住商品の
さ
三
ぎしま(地域)では,
・人が交流することにより定期航路の 維持がで きる。
・地域コミュニティの 元気づくりの一 助 になる。
・桜 の植林 への 参加者が増え,さらに 桜 の名所 になる。
・トライアスロ ンさぎ しま大会への運営協力者が増え,継 続でき る。
・ますます 魅力アップ につながり 観光客 が増加する。
・道路,農道, 水路などの ハード環境 整備が充 実する。
・繁忙期の働き手として手伝ってもらえ 農業生産額が増加する。
原市全体では,
・さ ぎしまをフックした市 内観光 の振興 につながる。
・市 街地商店街 の消費 増加により中心市 街地活性化の一助 になる。
・健康高齢者を サンプ ルとした県 立大 学 との連携した 先進的研究 が進む。
・「 福祉 のまち三原 」のブラン ドが向上する。
・医療・福祉分 野での若者の雇用創出の機会ができる。
・出生率アップ などの 他施策への有効効果の確 立があがる。
・農 産物の出荷 も多くなり,道の 駅の 更 なる魅力アップにつながる。
・地域おこし協力隊を活用した事業の 事業化ができる。
- 39 -
7 おわりに
研修
営 担 自治 リーダー
必 能力
習得
ね
プログラム 設
々 各講義 受講
講義 内容
職場
験
野
自治 運営
主
位 占 内容 講義
思
研究
講義 学んだ
意
盛 込んだ
様々
ポート
内容 報告 き
変 満足
研究
盛 込んだ
含 々
研修 学ん
だ
わ
(1) 常にアンテ ナを張って おく(外部要 素,内部要素 )
政治,経済,社会,文化,自然環境等の外部要素の 変化には,常 にアン テナ
を張っておく 必要がある。経営・戦略の分 野 において,機 会は重要な成功要 素
であり,これを見逃 すことは大 変な チャン スロスを招き,企業にとっては損失
を負うことと 同様 である。また,内部要素に向けても同様 であり,役所内の 様々
な部署 が何をしているか,常に アン テナを 張 って把握に努 める 必要がある。そ
れが自社の強みを 把握することにつながる。
C班では,『地方創生』,特に,国の示す『まち・ひと・しごと創生長期ビジ
ョン』の中の“東京一極集中の是正”に着 目した。現在,最も ホット な話 題で
あり,人口減に苦慮 する地方にとっての千 載 一遇の チャン スと 捉え,政策課題
研究のテーマとして,ふさわしく思い,テーマ設定した。
(2) マーケティングにおける価値の共創 (ブランド, ファ ン,リ ピーター)
マーケティングは,一般的には,「顧客が真に求める商品やサービスをつく
り,その 情報 を届け,顧客がその商品を効果 的に得 られるようにする活動」の
ことをいう。大量消費 の時代には,新規 開拓 を続けれ ば良く 効果 もあったが,
今後,市 場規模が縮小していく中では,どれ だけ付 加価値 を高め,繰 り返し 利
用しくれる( リピーター)という 観点から,“モノ” から “サー ビ ス” の 提供
へと転 換していくことが重要である。
C班では,移住者には“広島ファン”になってもらうことを着目し,コミュ
ニティ形成,口コミ情報発信など,継続的な関わりを持つことができることの
事業化に取り組んだ。
(3) 地域との協働(Win & Win,パート ナー)
協働事業は,“手段なのか?”,“目的なのか?”,双方がしっかりと計画立案
から事業実施,評価 ,進 捗管理 を行 わないと 良い結 果にはつながらない。協 働
は,“地域の 問 題” と “ 行政の課題 ” の解決ベ クト ルが一 致した ウイン・ ウイ
ンの関係,かつ,地位・行政,双 方の強み・弱みを 補完し合う パートナー の関
この
は,これからの地域経 を う
体の
としての 要な
を総合的に
することを らいに
が 定され,我 は
を
した。どの
の
も,現在の
において経 していない分 ではあるが,
今後,
体の
において 要な地 を める
の
であったように う。
この政策課題
において,
で
ことを 識的に り
ことは
あり,このレ
にある
で
で たことは,大 ,
している。
この政策課題
の中に り
ことも め,我 が,このたびの
で
ことを「お りに」としてまとめておくこととする。
- 40 -
係を築くことが重要である。
C班では,定住に関して地域と行政の目標が明確にあり,手段となることな
く目標となる 良い マッチ ング の例として 示 すことができ た。
(4)
市町・県との連携
を活用や,子育て世代の
などと って
を す施策が い。
は,
市や
市,行政 の
市 からの
であり,そこから
うような
方 である。全体的に人口が減る中,結 ,
い合い とい
う流れ,また,地域の いとこ の差 が 確でなく,施策
が
り 上
に実らないということにつながっている。 合
は県 にもあり,県 の小
り合いではなく,今後は,連携して大 な
に 戦していく 神が
要である。
では,
を東京圏としたことにより,
は
県に り向い
てもらい, に 市 の
を選択してもらうという り
の 組 を解決
策の中に り むことにより,市 間・県との連携が
であるとした。
空き家
支援
言 移住 促
多 タ
ーゲット 広島 福山
区 近隣 町
移住
誘
PR 法
果 “奪
”
良
ろ 異 明
効果 頑張 以
競 相手 外
内
競
き マーケット 挑
精
必
C班 ターゲット
先ず 広島 振
次 各 町 魅力
絞 込み 仕 み
盛 込
町
必須
(5) 指導者の役割(ワクワク感,ワーク・ライフ・バランス,体調管理・時間管理)
この研修は,指導 者養成 研修 でもあって,部 下・後 輩をどのように 導いてい
くかを 学ぶ良 い機 会となった。人は,行為 そのものから得 られる“関 心”,
“楽
しみ”,
“挑戦”によって動機付けられていると感じるとき,最も積極的,創造
的になる(内 部的 動機付 け)ということである。
部下・後輩には,仕事に 対して「ワクワク感 を持たせてやること」が大切 で
あり,同時に体調( 身体・精神 面)及び時間 管理を施してやることが 必要であ
る。
C班では,この「ワクワク感」と「体調・時間管理」を政策課題研究の中で
意識的に行い,今後の良き指導者としての訓練ができた。
最後に,この研修を終えるにあたって,若輩者の我々にご指導いただいた講師
の方々,広島 県自治 総合 研修セ ンターの職員 の皆様,及び 貴重な 意見 をくだ さっ
た研修 生の皆様にあらためて 感謝したいと 思います。
また,ア ンケート調査にご 回答 くださった県内各市町 の担当者の方々,及び 広
島県ブランドショップ「TAU」について快く取材に応じてくださった広島県商
工労働局ひろしまブランド推進課 参事 亀本健介さんにも,心より感謝いたしま
す。
以上
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