バルジ班の状況報告 長島雅裕(長崎大教育) メンバー 長島雅裕(班長) 羽部朝男(北大) 泉浦秀行(国立天文台岡山) 岡本崇(筑波大) 河田大介(UCL) 斎藤貴之(国立天文台理論) 馬場淳一(国立天文台理論) 榎基宏(東京経済大) 巨大ブラックホール 形成 2 バルジの形成 ● バルジ(渦巻銀河中心の膨らみ)はどうやってできた? ► ● 全然わかっていない おそらく、宇宙初期に銀河同士が合体し、小さい楕円銀河 を作り、その後、ガスが降ってディスクを作った? ► ガスが降着する際に、遠心力のため円盤状になる Classical Bulge? ガスがないので 赤くなる 合体、 スターバースト SMBH形成 新たなガス の供給 現在の姿 3 バルジは回転しているか ● ● ● ● small bulge は回転してい るっぽい major merger 形成モデル では説明難しそう “secular” evolution や minor merger がトリガー する disk instability/minor burst が効けば、角運動量 をバルジに持ち込めるかも しれない minor merger で落ちてき た satellite 自体は方向が ランダムなので角運動量 には寄与しなさそう ► phase space に痕跡? Kormendy & Kennicutt (2004) バルジの形成過程 ● Classical Bulge ► ● Pseudo-bulge ► ● ● ディスクの不安定性(トリガーはminor merger>bar?) など (“secular” evolution) Bar ► ● major mergerによる「ミニ楕円銀河」、速度分散支持 pseudo-bulge との関係は? phase space 上でどのように違って見えるか、どの程度の 違いなのか minor merger は phase space 上の stream となるだろう が、JASMINEで見えるか? 観測と理論の分解能 ● JASMINEの限界 ► ► 奥行が決まらない 狭い観測領域と限定された精度(エキストラサクセスレベル) – region 1: 高精度、(0.61deg)^2 ● ● – region 2: (3deg)^2 ● ● ● 年周視差:〜10μ秒角(9-11.5mag)→ 〜640pc @ 8kpc 固有運動:〜9.4μ秒角→ 380m/s @ 8kpc 年周視差:〜50μ秒角(9-11.5mag)→分光視差を利用 固有運動:〜47μ秒角→ 1.9km/s @ 8kpc 答えのわかっている問題を解いてみる ► シミュレーション結果を疑似観測する ● 宇宙論的にどのようなバルジがあり得るかを予想する ● 理論の限界 ► 多数の星をまとめて扱っている APOGEE計画との結合 ● ● ● Sloan 2.5m (地上)を使った分光サーベイ計画 ► 視線速度の誤差が0.5km/s、元素組成は0.1dex程度 ► 2011-2014にかけて観測 距離が求まらないので、APOGEE data の重要性は高い だろう bulge star の metallicity がわかると面白い ► disk star [α/Fe]~0, halo star [α/Fe]~0.4 ► disk的なのか、elliptical 的なのか ► bulge star であるという「保障」を与えられるか Local Group dwarf spheroidals ● 矮小楕円銀河(dwarf spheroidal galaxies; dSph) ► ● [Fe/H]~-1.5 かつ low-[O/Fe] の星が多い? 矮小銀河は本当に銀河系の building block か? 1 [α/Fe] Halo Disk 0.5 0 dSph Tolstoy et al.(2003) -4 -3 -2 [Fe/H] -1 0 バルジ班の課題 ● ● phase space での分布をどれくらいの精度で区別できる のか明確にする ► classical/pseudo bulge, bar を見分けられるか? ► JASMINEの精度で見分けられるか? realistic には、classical と pseudo の間かもしれない。 (少なくとも)宇宙論的シミュレーションでは、どれくらい phase space での違いが出るものなのか、クリアにする ● bar のサイエンスをクリアにする(そこから何が言えるか?) ● metallicity から言えることを整理する ● SMBH と classical/pseudo/bar の関係の違いを理解する ● どういう観測があれば何がわかるのかを整理する ● 「我々の」バルジの情報から、「一般の」バルジにどうつな げるか このあとのトーク ● 天の川銀河モデルとバルジの疑似観測(馬場) ● バルジ形成: 宇宙論的シミュレーションから(岡本) ● 我々の銀河のinner barについて(羽部) secular ev. affects M-σ relation? ● ● ● ● secular evolution で SMBH までガスが落ちる か? 落ちないとすると、bulge は太るが SMBH は太らな い “classical” bulge と “pseudo” bulge で systematic な違いが出る と考えられる ただし “SMBH Mass” が “BH 付近”しか意味してい ないのならば、見かけ上違 いはないかも。 pseudobulge の場合? Gas accretion onto SMBHs ● ● gas→SMBH during major merger major merger の時、starburst で星になる質量の fBH 分 のガスが SMBH に降着すると仮定 M BH = f BH M ∗, burst ► ● SFRに比例 だいたい Magorrian 関係を再現 Enoki, Nagashima & Gouda (2003) Growth of SMBHs high-z では gas accretion で、 low-z では BH merger で太る (low-zにはガスがあまりない) Enoki, Inoue, Nagashima & Sugiyama (2004)
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