バラバラだった知識を1つにしよう! 動名詞 分詞 分詞構文 × 分詞 分詞

1
バラバラだった知識を1つにしよう!
《Ving+●●●》
《Vp.p.+●●●》
名詞用法
形容詞用法
副詞用法
動名詞
×
分詞
分詞
分詞構文
分詞構文
全体像(表①+表②)
+
ポイント×23
で文法も読解もデキル!
2
~もくじ~
まえがき&本書の使い方
Part1
【一歩を踏み出す前に】… Ving・Vp.p.の大まかな全体像
Part2
【ポイント一覧】 … 予習に復習に役立ててください!
Part3
【基礎理解編】… 基礎を理解&暗記で頭の中を整理しよう!
①動名詞その1
→ 動名詞の基本と SVO=《Ving》の理解をしよう!
②動名詞その2
→ 不定詞 vs 動名詞と動名詞のポイントを一気に攻略しよう!
③動名詞その3
→ 動名詞を使った決まり文句を覚えよう!
④分詞
→ 「興奮している人」を英語で言えるようにしよう!
⑤分詞構文その1
→ 分詞構文の作り方・考え方をマスターしよう!
⑥分詞構文その2
→ 分詞構文の応用を勉強しよう!
⑦分詞構文その3
→ with のついた分詞構文と慣用表現の習得をしよう!
Part4
【演習編】… 文法問題でポイントの確認 ⇒ ポイント自分のものにしよう!
Part5
【文法を使って読解編】…
ポイントを使って英文読解に挑戦ダー!
読解問題①~読解問題④ → 最後の仕上げ!文法が読解にどう役立つか実感して下さい
Part6
【問題集】… 今まで解いてきた問題で確認ダー!
3
まえがき&本書の使い方
本書は英文法の考え方・使い方に焦点を当てた本です。特に英語を読み・書き・話す上で
欠くことのできない、動詞の使い方・不定詞・Ving・Vp.p.(動名詞・分詞・分詞構文)・
接着語(関係詞・接続詞)の4つの分野に分けて詳しい解説・体系だった理解をしていた
だくための本です。ボクのの英語学習の経験から言えば、この4つの分野がキチント体系
的に分かれば、後は語彙力の問題で、ほとんど全ての英文を読み、また、書けるのではと
考えています。
ボクには昔から、そして、今も大きな不満が1つあります。それは、なぜ同じ形をして
いる文法項目を、例えば when とい単語に焦点を当てるならば、関係詞・接続詞・疑問詞
という3つの項目に細分化して教えるのかという不満です。細かく分けたところで,実際に
は使いものにならないのでは?という大きな不満を持っているわけです。例えば when なら
ば、when+完全な文で①名詞のカタマリ「いつ…か」・②形容詞のカタマリ・③副詞のカ
タマリ「…するとき」と記憶していなければ実際の場で使えないことは目に見えてるわけ
です。これを従来の方式では、①を疑問副詞・②を関係詞・③を従属接続詞などと分類し
全くべつのものとして教えてしまっているわけです。このままでは、when という単語を自
在に使いこなせないのも当然のことだと思います。みなさんは、ボクの提案する文法の学
習体系と従来の学習体系のどちらをより効率的なものだと考えますか?
そこで、本書はこの細分化されていた文法項目を4つにまとめ、より実践の場で使える
ように、皆さんの頭を整理して行きたいと考えております。
今は苦手な人でも、本書の中学レベルからの解説を辛抱強く読むことによって、基礎の
基礎から一気に受験レベル・実用レベルまで英語力を引き上げることが可能です。
4
Part1【一歩を踏み出す前に…】
Ving ・Vp.p. の全体像
この【一歩を踏み出す前に…】では、これから勉強していく Ving や Vp.p.の大まかな全
体像を示して行くぞ!Ving や Vp.p.の働きや訳し方が文中で分からなくなったら、このペ
ージに戻って働きやその訳し方を確認してね。特にそれぞれの用法が使われる位置が分か
るようになれば英文をスムーズにまた、速く読んでいけるはずだよ。適宜、
(⇒表②-
その3―②)のようにこれから勉強する表①・表②の参照個所を示したので、ぜひ、参考
にして下さいね。また、超直訳法の所には最も基本的な訳し方が書いているので、ぎこち
ない訳になる場合もあるけど、慣れるまではこれに従って訳すように心がけて下さい。
それでは、次に示す表①・②を使って大枠を確認して行こう。基本的な英文なら表①・
②を駆使すれば Ving・Vp.p.の働きを正確につかめるようになるぞ!
【表①】
Ving・Vp.p.が動詞になる場合
【Ving の場合】
be 動詞+Ving
⇒
【Vp.p.の場合】
be 動詞+Vp.p.
⇒
have(has・had)+Vp.p.
進行形 でこのカタマリでV!
受け身形 でこのカタマリでV!
⇒ 完了形 でこのカタマリでV!
【表①】のど
れにも当ては
まらない場合
は、次のペー
ジの【表②】
のどれか!
5
【表②】
《Ving+●●●》
・《Vp.p.+●●●》のカタマリで
↓
名詞・形容詞・副詞と同じ働き!
《Ving + ●●●》
=
名詞のカタマリ(動名詞) ⇒S・O・C、前置詞の目的語
形容詞のカタマリ(分詞) ⇒名詞を修飾 or C
副詞のカタマリ(分詞構文)⇒文全体を修飾
《Vp.p. + ●●●》
=
形容詞のカタマリ(分詞) ⇒名詞を修飾 or C
副詞のカタマリ(分詞構文)⇒文全体を修飾
注意…Vp.p.には名詞のカタマリを作る力がないヨ!
《Ving/Vp.p.の位置と訳し方を確認!!》
その1【名詞のカタマリ(動名詞)を作る Ving の位置】
① Ving + ●●● V ~~ ⇒ Sの位置ダネ!
超直訳法…「●●●することは(が)~」
② S V Ving + ●●● ⇒ S=Ving+●●●ならCだし、S≠Ving+●●●ならOダネ!
超直訳法…「Sは●●●することだ。」
(Cの場合)
「Sは●●●することをVする。
」(Oの場合)
③ 前置詞(in・on・at ・of など) + Ving + ●●●
超直訳法…「●●●することで(に)
」など
⇒ 前置詞の目的語の位置ダネ!
6
その2【形容詞のカタマリを作る Ving/Vip,p の位置】
④ a・an・the・those・these など + Ving・Vp.p. 【名詞】⇒【名詞】を修飾
超直訳法…「~する(している)
【名詞】」(Ving の場合)
「~された(されている)
【名詞】
」(Vp.p.の場合)
⑤【名詞】 Ving・Vp.p.+●●● ⇒【名詞】を修飾
超直訳法…「●●●する(している)
【名詞】」(Ving の場合)
「●●●された【名詞】
」(Vp.p.の場合)
⑥ S V C=Ving・Vp.p.+●●● ⇒ Cの位置ダネ!
超直訳法…「S=●●●している状態だ」(Ving の場合)
「S=●●●している状態だ」(Vp.p.の場合)
⑦ S V O C=Ving・Vp.p.+●●● ⇒ Cの位置ダネ!
超直訳法…「SはOが●●●する状態をVする」
(Ving の場合)
「S は O が●●●される状態を V する」(Vp.p.の場合)
その3【副詞のカタマリ(分詞構文)を作る Ving/Vp.p.の位置】
⑧ Ving・Vp.p. + ●●● , 完全な文
完全な文 , Ving・Vp.p. + ●●●
……, Ving・Vp.p. + ●●● , ~~~
つなげると完全な文になる!
超直訳法…「●●●する時(なので、なら、だが、して など)…」
(Ving の場合)
「●●●される時(なので、なら、だが、して など)…」(Vp.p.の場合)
まずは、直感的に英文を読めるようにそれぞれの用法が出てくる位置を意識しよう。
これが分かるようになれば左→右に英文を楽に読んで行けるはずだよ。入試問題を見れば
分かるように、長文を後ろからひっくり返って読むヒマなんかないもんね。なるべく英語
の語順にそって英語を読んで行けるように文法も学習していこうね。
それでは、この表①・②を使って具体的に英文を訳す練習をしよう!今はあくまでも
Ving・Vp.p.の大枠を掴むことを心がけてね。先ほどの表①・表②と対応させながら自力で
次の【例文】を訳してみよう!
7
【例文】――Ving・Vp.p.の識別
各文の Ving・Vp.p.の位置が表①・②のどの位置にあたるかを考えよ。その上で各文の
Ving・Vp.p.が動詞(の一部)
・名詞・形容詞・副詞のどの働きをしているか考え和訳せよ。
1.Reading a book gives pleasure to us.
2.He likes reading books.
3.His hobby is reading books.
4.He studied French by reading a book.
5.The girl reading a book is Nancy.
6.A drowning man will catch a straw.
7.Turning to the left, you will see the library.
8.He is running in the park.
9.I saw him running in the park.
10.I have known him for three years.
11.I know the language spoken in America.
12.Seen from the top of the mountain, the building looks very small.
1. 【位置を確認】⇒
Ving+●●●
V ~~
Reading a book gives pleasure ( to us ).
S
V
O
表②-その1-①を確認してね。これは、Reading a book が名詞のカタマリを作って
gives のSになっているんだね。
《何のカタマリ》⇒【名詞のカタマリ】
《訳は?》⇒「本を読むことは私達に喜びを与える。」
2.【位置を確認】⇒ S V Ving+●●●
(S ≠ Ving+●●●)
He likes reading books.
S
V
O
like が他動詞で「~が好き」という意味だね。よって、後ろの reading books はこの like
の O になっているぞ。また、He(彼)≠reading books(本を読むこと)ということから
も reading books は O だと判断できるね。分からなかった人は表②-その1-②を見てね。
《何のカタマリ?》⇒【名詞のカタマリ】
《訳は?》⇒「彼は本を読むことが好きだ。
」
8
3.【位置を確認】⇒ S V Ving+●●●
(S=Ving+●●●)
His hobby is reading books.
S
V
C
この文の動詞を is reading(現在進行形)
「~を読んでいます」ってした人はいないかな?
これで訳すと“
「私の趣味は本を読んでいます」???”というわけの分からない意味にな
ってしまうね。こうやって、C になる Ving は現在進行形と間違いやすいので注意しよう。
ここでは、reading books がひとカタマリになって is の C になっているよ。
His hobby「彼の趣味」 = reading books「本を読むこと」という関係が成り立ってい
るね。これは、表②-その1‐②を参照してね。
《何のカタマリ?》⇒【名詞のカタマリ】
《訳は?》⇒「彼の趣味は本を読むことです。」
4.【位置を確認】⇒ 前置詞(in/on/at/of など)+Ving+●●●
He studied French ( by
S
V
O
reading a book ).
前置詞+ 動名詞
これは by が前置詞でることから前置詞+Ving の形なので、表②-その1‐③より名詞
のカタマリだと判断できるね。
《何のカタマリ?》⇒【名詞のカタマリ】
《訳は?》⇒「彼は本を読むことによってフランス語を勉強した。」
5.【位置を確認】⇒ 【名詞】
The girl
S
《 reading a book
Ving+●●●
》is Nancy.
V
C
『reading a book の前に名詞 The girl があること』と『The girl is Nancy でもう文は完
全に出来ている』ことから reading a book は修飾の働き(形容詞か副詞の働き)で The girl
を修飾している形容詞のカタマリだと判断できるぞ!これは、表②-その2‐⑤を見てね。
《何のカタマリ?》⇒【形容詞のカタマリ】
《訳は?》⇒「本を読んでいるその女の子はナンシーです。
」
9
6.【位置を確認】⇒
a/an/the/these/those など+Ving+【名詞】
A drowning man will catch a straw.
S
V
O
a…man までが1つのカタマリになっているね。…の部分にくる語は a や man を飛び越
えて何かを修飾することはできないので drowning は man(名詞)を修飾する形容詞のだ
と判断できるぞ。これは、表②-その2‐④のパターンだ。
《何のカタマリ?》⇒【形容詞(のカタマリ)】
《訳は?》⇒「溺れている人はワラをつかむだろう」
(ことわざ:溺れるものはワラをもつかむ)
7.【位置の確認】⇒
Ving+●●● , 完全な文
《Turning to the left》, you will see the library.
副詞のカタマリ
S
V
O
まずこの文はコンマから後ろが you will see the library で SVO の完全な文だね。完全な
文より前の部分は副詞(のカタマリ)だから Turning to the left は副詞のカタマリだと判
断できるね。これは表②-その3‐⑥のパターンだ。一応ここでは「~なら」で訳してお
くよ。
《何のカタマリ?》⇒副詞のカタマリ
《訳は?》⇒「左に曲がれば、図書館が見えます。
」
8.【位置の確認】⇒
be 動詞+Ving
He is running ( in the park ).
S
V
is+Ving の形をしているね。よって、進行形で is running で1つの動詞を作っていると
考えよう。これは表②に進むまでもなく表①の段階で訳が決定するぞ。また、同じ形をし
ている 3.と比較しておいてね。
《何のカタマリ?》⇒【進行形で動詞のカタマリ】
《訳は?》⇒「彼は公園で走っている。
」
10
9.【位置の確認】⇒ S V O C=Ving+●●●
I saw him running in the park.
S V
O
C
⇒He was running.「彼が走っていた」という文が隠れている!
see が SVOC をとる動詞であり、him と running の間に「彼が走っていた」という文が
隠れていることから、running in the park は形容詞のカタマリが C になったものだと考え
れるね。これは、表②-その2‐⑦のパターンだ。
《何のカタマリ?》⇒【形容詞のカタマリ】
《訳は?》⇒「私は彼が公園の中で走っている状態を見た」
(意訳:私は彼が公園で走っているのを見た。)
10.【位置を確認】⇒
have+Vp.p.
I have known him ( for three years ).
S
V
O
これは表①のパターンだね。つまり、have known で現在完了を作って、このカタマリで
動詞の働きをしているわけだ。
《何のカタマリ?》⇒【現在完了で動詞のカタマリ】
《訳は?》⇒「僕は 3 年間彼を知っている。
」
11.【位置を確認】⇒ 【名詞】+ Vp.p.+●●●
I know the language 《 spoken in America 》.
S V
O
I know the language「僕は言葉を知っている」の部分で文型は SVO で完全だね。よっ
て、spoken…は修飾の働き(形容詞か副詞)をしなければならない。さらに、直前に the
language(名詞)があることからこれを修飾する形容詞のカタマリだと判断すればいいね。
これは、表②-その2‐⑤のパターンだぞ!
《何のカタマリ?》⇒【形容詞のカタマリ】
《訳は?》⇒「私はアメリカで話されている言葉を知っている。
」
11
12.【位置を確認】⇒
Vp.p.+●●● , 完全な文
《Seen from the top of the mountain》, the building looks very small.
副詞のカタマリ
S
V
C
the building looks very small の部分で S look C「S=C のように見える」となり文型は完
全だね。よって、完全な文より前の部分は副詞のカタマリなのだから Seen from ……は副
詞のカタマリと決めれるね。これは表②-その3-⑧のパターンだ。また、今回のように
Ving や Vp.p.が先頭に来る場合はコンマの有無が副詞のカタマリだと僕達に気づかせてく
れる目印になるよ!特に文頭に来る Ving は動名詞で主語になる場合もあるので要注意(⇒
表②-その2-①)!この文頭の大まかな見分け方をまとめておくね。
<文頭の Ving の読み方>
《Ving ●●●》のあとにコンマがあれば、副詞のカタマリ(⇒表②-その3-⑧)。コン
マがなければ、名詞のカタマリで主語(⇒表②-その1-①)になる。
副詞のカタマリの Ving・Vp.p.には訳し方がいろいろあるけど、こでは「~なら」で訳し
ておくね。
《何のカタマリ?》⇒【副詞のカタマリ】
《訳は?》⇒「山の頂上から見られれば、その建物はとても小さく見える。
」
今、全ての例文が完璧にわからなくても、これから1つづつ丁寧に解説して行くので安
心してね。ここでは、Ving・Vp.p.の使われ方の大枠をしっかりと頭に叩き込んでおいて下
さい。これからは《今やった例文の内容》+《もっと難しい内容=受験の主流》をやって
行くのでちゃんとついてきてね。
12
Part2 ポイント一覧表
ここでは、この本で扱うポイントの一覧を一度に載せています。これらのポイントを本
書を通して身につけることができれば、Ving・Vp.p.に関しては怖いものなしだよ。ポイン
トが出てくるたびに本書ではその対応個所を示しているので、このポイント一覧を使って
ぜひ、全てのポイントを自分のものにしてね。
①動名詞 その1
②動名詞 その2
③動名詞 その3
④分詞
⑤分詞構文 その1
⑥分詞構文 その2
⑦分詞構文 その3
演習編
ポイント1 動名詞の基本
ポイント2 動名詞のポイント
(再掲)SVO=to V
ポイント3
SVO=Ving
ポイント4
SVO=to V と SVO=Ving
ポイント5
動名詞の否定
ポイント6
動名詞の意味上の主語
ポイント7
動名詞の受け身
ポイント8
完了動名詞
ポイント9
to の後ろは動名詞ダゼ!
ポイント10 動名詞の慣用表現
ポイント11 【名詞】を修飾する分詞
ポイント12 注意すべき分詞
ポイント13 Cになる分詞
ポイント14 to V・Ving・Vp.p.の整理
ポイント15 分詞構文の攻略ポイント
ポイント16 分詞構文の作り方と意味上の主語
ポイント17 完了分詞構文
ポイント18 分詞構文の not の位置(分詞構文の否定)
ポイント19 接続詞+分詞構文
ポイント20 分詞構文の慣用表現
ポイント21 《 with + 【名詞】 + ~~ 》
ポイント22 there being A(動名詞)
ポイント23 there being A(分詞構文)
13
Part3【基礎理解編】
さぁー、いよいよ本格的に Ving・Vp.p.の勉強の開始だ。妥協のない詳しい解説をつけた
ので最後まで頑張ってついてきてね。また、みんなの大嫌いな暗記の負担を極力へらすた
めに、僕が開発した(?)語呂合わせや暗記法も披露したので特に暗記の苦手な人は活用
してね。あと、少し遠回りなように見えるけど、理屈を押さえれば暗記量を減らすことが
出来る個所もあるので、しっかりと理屈を理解するようにしてくださいね。
今までよく分からなかったこと・あやふやだったことがこの本を読んで少しでも分かっ
てもらえればとっても嬉しいです。
14
①
動名詞 その1
動名詞の基本と SVO=《Ving》の理解をしよう!
1. 基本の解説 動名詞 その1
今日から Ving と Vp.p.の入試レベルの勉強にはいっていくぞ。Ving と Vp.p.は、
動名詞(名詞の働き)
分詞(形容詞の働き)
分詞構文(副詞の働き)
と3種類のカタマリを作ることができるんだったね。まずは、今回から 3 回に分けて動名
詞を攻略していくよ。
動名詞とはその名が示すとおり”動詞が名詞になったもの”なんだ。だから、英文中
での働きは名詞と同じ。つまり、S・O・Cか前置詞の目的語のどれかの働きをするとい
うことだ。この前置詞の後ろに来れるという点が不定詞の名詞的用法と大きく異なる点だ
ぞ。また、不定詞の時と同じように動名詞をみたら、《
ようにしよう。こうすれば、後は《
》でくくってカタマリを作る
》で括ったカタマリを名詞(例えば、代名詞の
it)と同じように扱えばいいわけだね。
訳し方は不定詞の名詞的用法と同じで「~すること」って訳せば大体の場合は用が足り
るからね。
では、具体的に動名詞を使った例文を見て行くことにしよう。
【例文】
次の各文の Ving(動名詞)がS・O・C・前置詞の後ろのどの働きをしているか考えよ。
1. He is fond of reading books.
2. I enjoy taking a walk every day.
3. Watching TV is fun.
4. My hobby is watching TV.
15
1. 動名詞が前置詞の目的語になっている例
He is fond of reading books.
前置詞 of の後ろに《reading books》という動名詞のカタマリが来ているね。また、be fond
of ~で「~が大好きだ」っていう意味になるぞ。
(⇒表②―その1-③)
He is fond of readings books.
S
V
O
「彼は本を読むことが大好きだ。
」
2. 動名詞が O になっている例
I enjoy taking a walk everyday.
I(S) enjoy(V) 《taking a walk everyday》(O)。enjoy が「~を楽しむ」という他動詞だ
から後ろに来ている動名詞のカタマリ《taking a walk every day》
(毎日散歩すること)は
O(目的語)になっていると判断できるね。
(⇒表②-その1-②)
I enjoyed 《taking a walk everyday》.
S V
O
「私は毎日散歩することを楽しんでいる。」
3. 動名詞がSになっている例
Watching TV is fun.
文の動詞が is だからこれより左側のカタマリ(Watching TV)はS(主語)になってい
ると考えればいいね。
(⇒表②-その1-①)
《Watching TV》is fun.
S
V C
「テレビを見ることは楽しい。
」
4. 動名詞がCになっている例
My hobby is watching TV.
形が is watching だから現在進行形と間違えそうだね。でも、「私の趣味がテレビを見て
16
います」???これじゃ-、おかしいね。だから、ここは is が動詞で《watching TV》を
動名詞と考えてCになっていると考るべき。
My hobby is《watching TV》.
S
V
C
「私の趣味はテレビを見ることです。」
《私の趣味》=《テレビを見ること》
では、ここまでの動名詞に関する基本的なポイントをまとめるよ。
★★ポイント1★★ 動名詞の基本
●基本的な訳し方 「~すること」
●動名詞の働き ⇒ 名詞と同じく以下の4つの働きをすることができる
(1)S(主語)になれる
(2)O(目的語)になれる
(3)C(補語)になれる
(4)前置詞の目的語になれる
●不定詞の名詞的用法との大きな違い
⇒ 不定詞の名詞的用法は前置詞の後ろに来ることは出来ないが、動名詞は前置詞の後
ろに来ることができる!
それでは、実際に入試ではどういうところが狙われるのか見て行くことにしよう。狙わ
れるポイントを先に示しちゃうね。こうすることで、自分がどういう目標を持ってこれか
ら勉強して行けば良いか分かるはずだ。
英語、特に文法って狙われるポイントがほぼ決まっているので狙われるポイントを押さ
えたら、後は演習を通じて“ここが、狙われるポイントだなぁ-!”って反応できるように
なれば良いだけ。
“また、あのパターンかぁー”と思うようになれればしめたもの。とにか
く、入試に関してはこの狙われるポイントを意識するのとしないのとでは大違いなので、
ぜひ、意識して狙われるポイントを押さえて行ってね。
17
★★ポイント2★★ 動名詞のポイント
☆1.SVO=Ving(動名詞) →O に不定詞ではなく動名詞しかとれない動詞
☆2.SVO=to V と SVO=Ving →O に不定詞も動名詞も取ることが出来るが意味が違う動詞
☆3.動名詞の否定
☆4.動名詞の意味上の主語
☆5.動名詞の受け身
☆6.完了動名詞
☆7.動名詞を使った慣用表現
今回は☆1のみを扱うね。
“②動名詞 その 2”
で☆2~☆6 までを勉強し、“③動名詞 そ
の3”で☆7を勉強していくよ。
では早速 SVO=Ving(動名詞)の説明に入っていこう。不定詞の名詞的用法を勉強した
ときに、SVO=《to V ●●●》をとる動詞を勉強したのをおぼえているかな?これは、後
ろに O として Ving(動名詞)ではなく to V しかとれない動詞で、このパターンの動詞は
意味的に大きく分けて【希望】
・
【意図】・【決定】などを表す動詞だったね。
復習の意味も込めてこの時に勉強した SVO=《to V ●●●》をとる動詞をもう一度次に
示すのでキッチリ確認して下さいね。
18
★★(再掲)★★
S V O=《 to V ●●● 》をとる動詞を押さえよう!
ココが重要!
○V とのセットで覚えてね!
○V は未来志向の動詞(これから~する)に多い!
⇒丸暗記ではなくなるべく理解しよう!
○未来への【希望】
・
【意図】
・【決定】・【その他】に分けて整理しよう!
○ここでの動詞は O=《動名詞》はダメ!
【希望】
hope ~することを望む ・wish(できたら)~したいと思う・want ~することを望む
would like ~したい
【意図】
manage なんとかして~する ・ promise ~することを約束する
intend ~するつもりだ
【決定】
determine ~することを決心する・ decide ~することに決める
【その他】
refuse ~することを拒む ・ afford
come
~するようになる ・learn
pretend ~するふりをする ・ fail
cease ~するのをやめる
~する余裕がある
~できるようになる
~しない
重要注意!
become 《to V ●●●》はないゾ!come があるからって惑わされちゃダメ。
⇒良く引っ掛けの選択肢に出て来るので要注意
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思い出してもらえたかな?この不定詞をOにとるパターンの動詞は「これから~
する」っていう意味の”未来志向”の動詞に多かったんだね。
逆に今回はOに Ving(動名詞)をとるパターンの動詞をやるんだけどこれは、
「実際に~する(した)」って意味を表す”現実・過去志向”の動詞に多いんだ。
入試では”Oに不定詞をとる動詞なのかそれとも動名詞をとる動詞なのか”が頻繁に問わ
れるのでしっかりと区別して覚えること。
それでは、O に to V(不定詞)が来る場合と Ving(動名詞)が来る場合の基本的な違い
を比較してまとめておくね。この基本的な違いを理解できれば暗記の負担が一気に減るハ
ズだよ。
Oに不定詞をとる動詞とOに動名詞をとる動詞の比較
I hope《to see you》.
S
V
O
⇒”あなた”にはまだ会ってなくて、「これから会う」んだね。だから、hope は未来志向の
動詞って言えるわけだ。
I enjoyed《watching TV》.
S
V
O
⇒「これからテレビを見る」のを楽しむわけじゃないね。これは「テレビを見て」から「楽
しかった」と思うわけだから先ほど見た不定詞のパターンとは考え方が逆だね。
ここまで理解できたら後は O に Ving(動名詞)しかとれない動詞を覚えて行くだけ。こ
れは、昔からある便利な語呂合わせで覚えてしまおう!
20
★★ポイント3★★ SVO=《Ving ●●●》をとる動詞を押さえよう!!
ココが重要!
○V とのセットで覚えてね!
○V は”現実・過去志向”の動詞(実際に~する(した)
)の動詞に多い!
⇒丸暗記ではなくなるべく理解しよう!
○語呂合わせで覚えちゃおう!
○ここでの動詞は O=《不定詞》はダメ!
○【再掲】した”O に不定詞をとる動詞”と比較して覚えること!
◆◆暗記用語呂合わせ◆◆
コレ、MEGAFEPS!出ない!
”コレ”は consider と resist の co と re。MEGAFEPS は各グループの頭文字をつなぎ
合わせて出来た造語(これは昔からかる語呂合わせだそうです)。
”出ない”は deny のこと。
暗記用作り話(イメージしてね)
ある日、塾の教室でインチキ講師サトウ トオルが動名詞を後ろにとる動詞の造語
"MEGAFEPS"を指して「コレ、MEGAFEPS!出ない! からねー」と目茶苦茶な授業を
している。
【”コ”グループ】
【”レ”グループ】
【Mグループ】
【Eグループ】
【Gグループ】
【Aグループ】
【Fグループ】
【E グループ】
【Pグループ】
【Sグループ】
【”でない”グループ】
consider よく考える
resist 抵抗する
mind 嫌に思う
miss しそこなう
escape 免れる
give up あきらめる
admit 認める
avoid 避ける
fancy 想像する
finish 終える
forbid 禁止する
enjoy 楽しむ
ptactice 練習する
postpone = put off 延期する
suggest 提案する
deny 否定する
いっぱいあって大変そうだけど語呂合わせを駆使して覚えてしまってくださいね。知っ
21
ていれば 0.0005 秒(計ったのか-!)で問題が解けちゃうからね。語呂合わせとは対照
的に”出ない”どころではなくすごく良く“出る”ところだからね。
それでは、勉強したことを復習していこう!まずは、暗記用ドリルでキチット語呂合わ
せを覚えてね。
暗記用ドリル
次の各空欄に語呂合わせで覚えた単語を入れてみよう!
《動名詞しか O にとれない動詞》
コ
レ
M(2コ)
E
G
A(2コ)
F(3コ)
E
P(3コ)
S
出ない!
(
(
(
)
)
) ・ (
(
(
(
(
(
)
)
)
) ・(
)・(
(
)・(
(
(
)
)・(
)
)=(
)
)
)
)
解答
コ
レ
M(2コ)
E
G
A(2コ)
F(3コ)
E
P(3コ)
S
出ない!
consider
resist
mind ・ miss
escape(または enjoy)
give up
admit ・avoid
fancy ・ finish ・ forbid
enjoy(または escape)
practice ・ postpone = put off
suggest
deny
たくさんあって大変そうに見えるけど、ごろ合わせを呪文のように寝る前・起きてすぐ
に、そして昼食の前と 1 日 3 回、1 週間つづけて唱えて、このドリルを毎日こなせばキット
覚えれるはずだよ。暗記の苦手な人はぜひ、実行してみてね。
22
2.演習問題
◆1.(慶応大学)
難易度:★☆☆☆☆
You should practice (
) violin everyday.
(1)playing (2)playing the (3)to play (4)to play the
◆2.(関西外語大学)
難易度:★★☆☆☆
We considered (
) but finally decided against it.
(1) go (2)to go (3)going (4)about going
◆3.(大阪経済大学 改題)
難易度:★★☆☆☆
The professor decided (
) the paper.
(1)accepting (2)acceptance (3)to accept (4)accepted
◆4.(新潟交国際情報大学)
難易度:★☆☆☆☆
He has given up (
).
(1)smoking (2)to smoke (3)smoked
3.演習問題 解答・解説
◆1. You should practice (
) violin everyday.
(1)playing (2)playing the (3)to play (4)to play the
知っていれば簡単だけど、知らないとなかなか出来ないのがこういう問題だね。まずは、
動詞 practice に注目しよう。これは、MEGAFEPS の P だから後ろに O として不定詞では
なく動名詞しか取れない単語だったね。だから、不定詞の選択肢(3)と(4)はサヨウナラー。
正解は動名詞の(1)か(2)かなんだけど、これは「楽器を弾く」= play the 楽器を知ってい
るかどうかがポイントになるよ。今回は空所の後ろに violin(バイオリン)が来ているから
the の付いている(2)が正解だ。
You should practice《playing the violin everyday》.
S
V
(⇒表②-その1-②)
O
23
◆2. We considered (
) but finally decided against it.
(1)go (2)to go (3)going (4)about going
動詞 consider に注目できればいいね。consider は”コレ”の”コ”で後ろに動名詞を O
にとるんだったね。よって、一発で正解は(3)going だと選べるね。ちなみに問題文の but
以下にある動詞 decide は後ろに不定詞をとる動詞だぞ。
We conseidered 《going》…
S
V
O
(⇒表②-その1-②)
◆3. The professor decided (
) the paper.
(1)accepting (2)acceptance (3)to accept (4)accepted
今までの問題が動名詞だからって(1)accepting を選んだ人は反省してね。
decide は未来志向の動詞で「これから~するのを決定する」んだよね。だから、O には
動名詞ではなく不定詞が来るんだよ。よって、正解は(3)to accept になるね。
(2)acceptance は名詞で「受け入れ」という意味だけどこれだと空所の後ろの名詞(the
paper)の説明がつかないのでサヨウナラ。
(4)accepeted は過去形か過去分詞だけど、このどちらでもやっぱり文法的な説明をつけれ
ないね。
◆4. He has given up (
).
(1)smoking (2)to smoke (3)smoked
動詞 has given up に注目できればOK。give up は MEGAFEPS のGで O には動名詞が
来るんだったね。よって、正解は(1)smoking になるぞ。
has+Vp.p.で現在完了形だね⇒表①
He has given up smoking.
S
V
O
(⇒表②-その1-②)
この手の問題は覚えちゃえば本当に簡単でしょ。だから、ポイント3を覚えきってない
24
人は早めに覚えちゃって下さいね。TOEIC や英検などの試験でも頻出の問題なので、大学
入試が終わっても解けなくちゃいけない問題だよ。
☆☆正解と訳☆☆
1.(2)
(訳)
「あなたは毎日バイオリンを弾く練習をするべきだ。」
2.(3)
(訳)
「私達は行こうと考えたが、結局行かないことにした。
」
3.(3)
(訳)
「教授はそのレポートを受理することに決めた。」
4.(1)
(訳)
「彼は禁煙した。
」
不定詞と仲の良い動詞と動名詞と仲の良い動詞がある
んだね。この2つの区別をしっかりとつけて覚えることが
大事なんだよ。
25
②
動名詞 その2
不定詞 vs 動名詞と動名詞のポイントを一気に攻略しよう!
1. 基本の解説 動名詞 その2
“①動名詞 その 1”で SVO の O に Ving(動名詞)や to V(不定詞)がくる動詞を勉
強したね。これを踏まえた上で、今回はまず、SVO で O に to V も Ving も来ることができ
て意味が異なる動詞を勉強するよ。イメージ的には次のような感じだ。
S+V+
O=《 to V ●●● 》
《 Ving ●●● 》
両方来れるけど意味が違う!
これは、不定詞が未来・能動を表す場合と、動名詞が過去(現実)
・受け身を表
す場合の2つに分けておぼえると分かりやすいぞ。不定詞。動名詞がそれぞれ、未来・過
去(現実)を表わす場合は既に勉強済みだからいいとして、どうして、能動・受け身の意
味が出てくるのかを考えてみよう。
【不定詞(to V)】
《未来志向(これから~する)》⇒ 積極的 ⇒《能動》
未来志向ってことは「これから~する」ということだから気持ちが未来に向けて積極的
だね。例えば、“明日はサーフィンに行こう!”とか、“今週の日曜日は勉強しよう!”と
か、ということだね。つまり、積極的ということは「(自分が)~する」ということ。自分
(主語)が自ら未来に向けて働きかけを行うということなんだ。ここから、
“(自分が)~
する”→《能動》の意味が出て来るわけだ。
26
【動名詞(Ving)】
《現実・過去志向(実際に~する(した))
》⇒ 消極的 ⇒《受け身》
現実・過去志向ってことは「(実際に)~する(した)」ということだから、気持ちがや
ってしまった過去に向けて後ろ向き(消極的)だね。例えば、“あーぁ、昨日の試験に失敗
しちゃった”とか、
“あーぁ、今日も勉強しなかった”とか。消極的ということは自分では
何もしなくて他人から”される”状態にあるわけだ。ここから最後の《受け身》の意味が
出て来るんだ。
これらの流れを踏まえて早速、例文で実際の使われ方を確認していこう。
【例文】
次の各文の意味の違いに注意して和訳せよ。
1-1 Please remember to wake me up.
1-2 I remember seeing him at the station.
2-1 You need to cut the grass.
2-2 The grass needs cutting.
1-1 と 1-2 は不定詞・動名詞がそれぞれ未来・過去を表す場合で、2-1 と 2-2 は不定詞・
動名詞がそれぞれ能動・受け身を表す場合なんだ。だから、それぞれの例文を訳すと次の
ようになるぞ。
1-1「私を起こすのを覚えていてください。」
(未来)
1-2「私は彼にその駅で会ったのを覚えている。」
(過去)
2-1「君は芝生を刈る必要がある。
」(能動)
2-2「芝生は刈られる必要がある。
」(受け身)
このように O に不定詞が来るか動名詞が来るかで意味が違う、つまり不定詞が来るとき
は未来・能動で、動名詞が来るときは過去(現実)
・受け身を表わす、動詞をポイント 4 に
まとめるからしかっりと覚えてね。
27
★★ポイント 4★★ S V O=to V と S V O=Ving
●O に不定詞も動名詞も取ることが出来るが意味が違う動詞!
不定詞=未来・動名詞=過去(現実)を表すパターン
(1)
remember 《to V ●●●》
remember 《Ving ●●●》
(2)
forget《to V ●●●》
forget《Ving ●●●》
(3)
try《to V ●●●》
try《Ving ●●●》
…
…
~するのを覚えておく
~したのを覚えている
…
…
~するのを忘れる
~したのを忘れる
…
…
~しようとする
実際に~してみる
不定詞=能動・動名詞=受け身を表すパターン
(4)
need《to V ●●●》
need《Ving ●●●》
(5)
want《to V ●●●》
want《Ving ●●●》
…
…
~する必要がある
~される(してもらう)必要がある
…
…
~したい
~してもらう(される)必要がある
《注意》
このパターンは Ving を to be Vp.p.(不定詞の受け身)を使って表すことも可能。
The grass needs cutting.
=The grass needs to be cut.
「芝生は刈られる必要がある。
」
【その他】のパターン
(6)
stop《to V ●●●》
stop《Ving ●●●》
…
…
~するために立ち止まる
~するのをやめる
《注意》
stop 《to V ●●●》の《to V ●●●》は副詞的用法の目的(~するために)で O にはな
っていない!
意味の区別をしっかりとつけて覚えてね。出るポイントが決まっているから、こういう
問題で点を落とさないようにしよう。
28
さて、それでは動名詞の否定・意味上の主語・受け身と完了動名詞を攻略していこう。
最初に、これらのポイントがギューッと凝縮された次の例文の意味を考えてください!
【例文】⇒ポイントが凝縮されているよ!
She is proud of her son never having been defeated at boxing.
この例文を正しく理解するためには”動名詞の否定”、”動名詞の意味上の主語”、”動名
詞の受け身”、
”完了動名詞”の計4つのポイントが理解できていなければならないんだ。
これら、4つのポイントをこれからまとめていくのでしっかりと理解して下さいね。これ
から述べるポイント 5~ポイント 8 を理解できれば、この例文も理解できるハズだからね。
(*例文の訳はポイント 8 を解説した後に載っています。)
それでは早速、動名詞の否定のポイントを示すぞ。
動名詞の否定
★★ポイント 5★★ 動名詞の否定
動名詞(Ving)の直前に置くのがミソ!
動名詞の否定は、not(never)+《Ving
●●●》の形をとる!!
不定詞と同様に動名詞の直前に not(never)を置いて動名詞を否定するんだね。ここで、
注意して欲しいのは例えば、I was afraid of seeing him.「僕は彼に会うことを心配してい
た」という文で、
☆① I was afraid of seeing not him.(×)
☆② I was afraid of not seeing him.(○)
となることだ。
“not の位置は動名詞の直前になる!”ということをキチント意識してね。
試験では引っ掛けの選択肢として☆①の形がよく出て来るぞ。
では、次に動名詞の意味上の主語についてまとめるよ!
29
動名詞の意味上の主語
★★ポイント 6★★ 動名詞の意味上の主語
動名詞の意味上の主語を示したい時は、動名詞の前に【目的格】か【所有格】を置いて意
味上の主語を表す!
A:目的格・所有格+《Ving ●●●》 「Aが●●●すること」
(ただし、文頭では目的格は使えないので注意!)
【例文で使い方を確認しよう!】
1.My mother doesn't like watching TV.
2.My mother doesn't like me(my) watching TV.
1. これは普通の動名詞の文で“文の主語”=“動名詞の意味上の主語”だね。つまり、
「テ
レビを見る」(watching TV)のは文の主語の「私の母」だね。
(訳)
「私の母はテレビを見るのが好きじゃない。
」
2. 動名詞(watching TV)の前に目的格 me がついているからこれが動名詞の意味上の主語
だ。つまり、
“me”=“動名詞の意味上の主語”なわけだ。よって、
「テレビを見る」(watching
TV)のは「私」だね。
(訳)
「私の母は私がテレビを見るのを好きじゃない。」
まとめ
動名詞に意味上の主語がついていなければ、通常、意味上の主語は文の主語になる。し
かし、動名詞の前に目的格・所有格がついていれば、これが意味上の主語になる。
意味上の主語があるのとないのとで全然意味が違ってきちゃうね。英文読解上、ここを
読み違えると全く違う意味に文意をとらえてしまうのでしかっりとマスターしておこう。
また、この動名詞の意味上の主語は節→動名詞への書き換え問題でも頻出だぞ。ちょっと、
例を出して確認しておこう。
【例題】次の文を(
)の指示に従って書き換えよ。
She insisted that I should go there. ( She insists on ではじめて)
この問題の場合は文の主語が She で that 節の中の主語が I だね。つまり、go するのは I
だということだ。さらに、insist on Ving…「…することを強く言う」という表現を知って
いれば次のように She insists on の後ろには go の動名詞である going がくると分かるはず。
30
She insits on going there.
「彼女は(自分がそこに行くと)強く言う」
でも、このままだと going するのは文の主語、つまり She になっちゃうね。ここでは、
going するのは I(私)にしたいのだから、going に意味上の主語をつけなくちゃ行けない。
よって、正解は次のようになるぞ!
She insisted on me(my) going there.
「私がそこに行く」という意味上の主語をつける!
(⇒表②-その1-③)
このように、文の主語と節の中の主語が違う場合、これを動名詞を使って書きかえる時
は動名詞の前に意味上の主語をつけなくちゃいけないんだ。もちろん、文の主語と節の中
の主語が同じ場合は、意味上の主語を付ける必要はないよ!
《書き換え問題で役立つ意味上の主語》
S+V…… 《 that など+S’+V’~ 》
文
節
を動名詞を使って書きかえるとき……
Sと S’を比べて、
① S≠S’なら ⇒ 動名詞に意味上の主語が必要!
② S=S’なら ⇒ 意味上の主語は必要なし!
この考え方は不定詞や後でやる分詞構文の意味上の主語でも同様の考え方を応用できる
ので、しっかりと理解しておいてね。
それでは、次は動名詞の受け身の話だ。
31
動名詞の受け身
★★ポイント 7★★ 動名詞の受け身
動名詞の受け身(~されること)は、being+Vp.p.~の形で表す!!
不定詞の受け身は to be Vp.p.だったね。考え方は不定詞の場合とほぼ一緒だよ。確認の
ために1つだけ例文を出しておくね。
【例文】
I don’t like being treated like this.
(⇒表②-その1-②)
「僕はこのように扱われるのは好きじゃない」と“僕が”が“扱われる”という受け身
の関係が成り立っているね。厳密に言うと、意味上の主語(I)と動名詞(being treated)との関
係が受け身の関係なら、この動名詞の受け身を使ってあげればいいということだね。
32
完了動名詞
★★ポイント 8★★ 完了動名詞
文の動詞よりも動名詞が表す時間が前の場合、動名詞は
《having Vp.p. ●●●》
の形をとる!
比較
1.He is proud of being rich.
2.He is proud of having been rich.
普通の動名詞を使っている1は「金持ちである」(being rich:現在)のと「誇りに思って
いる」(is proud:現在)のが同時だね。
逆に 2.は完了動名詞を使っているから「誇りに思っている」(is proud:現在)よりも前に「金
持ち」(heving been rich:過去)だったんだね。つまり、文の動詞と動名詞(having been rich)
の表わす時間にズレがあるわけだ。
発展
完了動名詞の受け身形 ⇒《having been Vp.p.》
She is proud of having been loved by him.
「彼女は彼に(過去に)愛されたことを(今)誇りに思っている」
これも完了不定詞と考え方はほぼ同じだね。完了不定詞や不定詞の意味上の主語の話を
忘れてしまった人は今すぐ不定詞の所を復習して下さいね。では、以上ポイント 5~ポイン
ト 8 を踏まえて例文を訳してみよう!
33
She is proud of 【1.her son】
【2.never】【3.having been defeated】 at boxing.
●【1.her son】
⇒ポイント 6 より、これは動名詞の意味上の主語だね!
●【2.never】
⇒ポイント 5 より、動名詞の否定だね!
●【3.having been defeated】
⇒ポイント7・ポイント 8 より、完了動名詞の受け身形だね!
この 3 つを考えれば例文の訳は次のようになるぞ!
《例文の訳》
「彼女は自分の息子がボクシングで一度も負けたことがないことを誇りに思っている。
」
今日勉強したことは、
“③動名詞 その 3”でやる動名詞を使った慣用表現とも絡んで入
試では頻繁に出題されるのでしっかりとマスターしておこうね。
暗記用ドリル
①次の各文の選択肢より適切なものを選べ。
(1) 忘れずに君の手紙を投函します。
I will remember ( to mail / mailing ) your letter.
(2) 私は彼女にどこかであったのを覚えている。
I remember ( to see / seeing ) him somewhere.
(3) 彼は彼女に手紙を書いてみたが、彼女は返事をくれなかった。
He tried ( to write / writing ) to her, but she didn’t answer.
(4) 私は彼女に手紙を書こうとしたが、書けなかった。
I tried ( to write / writing ) to her, but I couldn’t.
(5) 私の時計は修理を必要とする。
My watch wants ( to repair / repairing ).
(6) 私はあなたに会いたい。
I want ( to see / seeing ) you.
34
②次の各英文の意味が同じになるように空所に的語を入れよ。
(1) He is proud that he was handsome.
= He is proud of (
)(
) handsome.
(2) I insisted that he should pay the bill.
= I insisted on (
)(
) paying the bill.
解答
①(⇒ポイント4参照)
(1)to mail
(2) seeing (3)writing (4)to write (5)repairing (6) to see
②
(1) having / been(⇒ポイント8参照)
「彼はハンサムだったことを誇りに思っている。」
(2) his(him) / paying(⇒ポイント 6 参照)
「僕は彼女が勘定を払うことを主張した。
」
それでは、演習問題を通して今日のポイントを確認していこう!!
2.演習問題
◆1.(聖徳大学)
難易度:★★☆☆☆
You must remember (
) this letter today. Don't forget.
(1)post (2)posting (3)to post (4)posted
◆2.(西南女子学院短期大学)
難易度:★★☆☆☆
I am ashamed that I did such foolish things.
= I am ashamed of (
)(
) such foolish things.
◆3.(東海大学)
難易度:★★★☆☆
Mary's father approved of (
) in the United States for another year in order to
work toward her M.A.
(1)her to stay (2)she staying (3)her staying (4)she to stay
◆4.(京都産業大学)
難易度:★★★☆☆
The mother insisted on her children (
) in the park after dark.
(1) not playing (2)not to play (3)having not played (4)not to have played
35
3.演習問題 解答・解説
◆1. You must remember (
) this letter today. Don't forget.
(1)post (2)posting (3)to post (4)posted
.まず、選択肢(1)post と(4)posted は論外だね。どちらが入っても文法的に説明できない
もんね。
これは、remember to V と remember Ving の意味の相違をキチント覚えているかどうか
を試す問題だ。
ポイント4の内容を確認すると、
remember 《to V ●●●》~するのを覚えておく
remember 《Ving ●●●》~したのを覚えている
だったね。
ここでは、文意を考えて「
(これから)手紙を出す」わけだから、正解は不定詞の(3)to post
になるぞ。
◆2. I am ashamed that I did such foolish things.
= I am ashamed of (
)(
) such foolish things.
これはポイント8の完了動名詞に関する問題だ。まずは、上の文を見て行こう。
時間にズレ
I am ashamed that I did such foolish things.
「私はそのような愚かなことをしたのを恥じている」
ここで気をつけたいのは文の動詞(am)と that 節の中の動詞(did)で時間がずれているとい
う点だ。
I am ashamed. 「私は恥じている」
【現在】
I did such foolish things. 「そんな愚かなことをした」
【過去】
36
ここまで確認した上で書き換えの作業に移ろう。that 節の I did の部分を前置詞 of の後
に続けて表したいんだね。まず、①前置詞の後ろだから不定詞ではなく動名詞を使うって
いうのはいいね(ポイント1参照)
。
次に②that 節の内容は過去で文の動詞よりも前をあらわしているのだから、
having Vp.p.
(完了動名詞)を使わなきゃならない。さらに、元々の文 (I am ashamed that I did such
foolish things.)で③文の主語=(that)節の中の主語だから動名詞の意味上の主語をつける必
要はなし。以上より、正解は having・done とすればいいね。
I【am ashamed(現在)
】of【having done such foolish things(過去)
】.
(⇒表②-その1-③)
◆3. Mary's father approved of (
) in the United States for another year in order
to work toward her M.A.
(1)her to stay (2)she staying (3)her staying (4)she to stay
まず、前置詞 of の後ろに空所があることからこの後ろには動名詞が続かなくちゃいけな
いね。前置詞の後ろに不定詞は来ることが出来なかったのだから選択肢(1)や(4)はハズセル
ね。
正解は動名詞を使っている(2)か(3)だけど、これは動名詞の意味上の主語の表し方をキチ
ント覚えていれば簡単。ポイント6より、動名詞の意味上の主語は【A:目的格・所有格】
+≪Ving ●●●≫の形で「Aが●●●すること」ってなるんだったね。よって、主格(she)
を使っている選択肢(2)はダメ。正解は her を使っている(3)になるよ。全体の構造は次のよ
うになるね。
Mary's father approved 【of
S
V
her staying in the United States for another year】
前置詞 + 動名詞「彼女がもう一年アメリカ合衆国に滞在すること」
[in order to ....].
…するために
「メアリーの父は彼女が…するために彼女がもう一年アメリカに滞在することを認めた。
」
(⇒表②-その1-③)
37
◆4. The mother insisted on her children (
) in the park after dark.
(1)not playing (2)not to play (3)having not played (4)not to have played
まずは文の構造を考えてみよう。
The mother insisted【on her children (
S
S'
V
) in the park after dark】.
V'
彼女の子供達が~すること
前問と同様に前置詞 on の後ろだから空所には不定詞ではなく動名詞がはいるね。この時
点で選択肢(2)not to play と(4)not to have played は消せるぞ。
(1)か(3)かだけど、ポイント5より動名詞の否定は not
≪Vign ●●●≫のように動名詞
の直前に not を置くのだったね。よって、not の位置がおかしい(3)も消去できて、正解は
(1)not playing になるぞ。
not の位置に注意!
The mother insisted on her children not playing in the park after dark.
(⇒表②-その1-③)
☆☆正解と訳☆☆
1.(3)
(訳)
「あなたは今日この手紙を出さなければならない。忘れるな。」
2.having / done
(訳)
「私はそのような愚かなことをしたのを恥じている」
3.(3)
(訳)
「メアリーの父は彼女が修士号をとる勉強をするためにもう 1 年合衆国に滞在するこ
とを認めた。
」
4.(1)
(訳)
「暗くなってから公園で遊ばないようにとその母親は子供達に言い聞かせた。」
38
③
動名詞 その3
動名詞を使った決まり文句を覚えよう!
1. 基本の解説 動名詞 その3
さーて、今日で動名詞の講義も終わりだね。今日やるのは動名詞を使った慣用表現、ま
ぁ、決まり文句だよね。この決まり文句なんだけど、入試では動名詞の項目の中で一番問
われることが多いところなのでしっかりとマスターしよう。
覚えることがたくさんあるけど、こういうのを後に後に回して勉強しているとあとが辛
くなるからね。これから、1 週間で今日のポイントはしっかりと覚えるようにしよう。英語
は毎日毎日、コツコツとやらないと本当に後から大変になってくるぞ。
では早速、次の問題を解いてみてください。
【例題】適する語を選べ。
「私はあなたにもう一度会うのを楽しみにしている。」
I am looking forward to [ see / seeing ] you again.
この問題って思わず動詞の原形 see を入れちゃいそうになるよね。でも、この問題の to
は不定詞の to ではなくて前置詞の to なんだ。前置詞の後ろなんだから、後ろに
は動名詞が来なくちゃいけないね。だから、正解は seeing になるぞ。
前置詞の to!
I am looking forward to seeing you again.
動名詞
(⇒表②-その2-③)
試験ではこのように to の後に思わず動詞の原形を入れたくなっちゃうような表現が狙わ
39
れるんだ。よく、狙われるものをポイント 9 にまとめるからしっかりと覚えてね。
★★ポイント 9★★ to の後ろは動名詞ダゼ!!【ベスト10】
《ここに注意!》
「私はあなたにもう一度会うのを楽しみにしている。」
I am looking forward to see you again.(×)
⇒I am looking forward to seeing you again.(○)
01.「●●●するのを楽しみにして待つ」
02.「●●●するのはいかがですか」
03.「●●●するのに慣れている」
(⇒【注意&出る!】を見てね)
04.「●●●するのに慣れる」
05.「あやうく●●●しそうになる」
look forward to 《Ving ●●●》
What do you say to 《Ving ●●●》?
=How about 《Ving ●●●》?
=What about《Ving ●●●》?
be used(accustomed) to 《Ving ●●●》
get used(accustomed) to 《Ving ●●●》
come near (to) 《Ving ●●●》
=narrowly escape 《Ving ●●●》
=have a narrow escape from《Ving ●●●》
《一口メモ》
escape「~するのを逃れる」は後ろに動名詞を目的
語にとる動詞だったね。「あやうく●●●しそうにな
る」⇒「かろうじて●●●するのを逃れる」って考え
れば narrowly escape Ving や have a narrow escape
from Ving が同意表現になるね。
06.「●●●することに反対する」
07.「●●●する目的で」
08.「●●●することに専念する」
09.「●●●することになると」
10.「●●●することが習慣になっている」
object to 《Ving ●●●》
with a view to 《Ving ●●●》
devote oneself to 《Ving ●●●》
when it comes to 《Ving ●●●》
take to 《Ving ●●●》
03 の be used to Ving…について注意して欲しい大事な点があるのでここを確認しておこ
う。紛らわしいところなので、しっかりと整理してね。では、
【注意&出る!…used の使い
分け】を見てください。
40
【注意&出る!…used の使い分け】
次の3つの意味の違いに注意しよう。紛らわしいので入試ではよくねらわれるゾ!!
(1)be used to Ving ●●●
(2)used to V(原形)●●●
「●●●することに慣れている」
「よく●●●したものだ」(=would V)
(3)be used to V(原形)●●● 「●●●するために使われる」
◎(3)の to V は不定詞の副詞的用法の目的「~するために」だよ。
《発音問題でも重要ナノダ!》
(1)と(2)の used は[--s(t)]で濁らず、(3)は[--zd]で濁る発音になる。このポイントも発音問
題では頻出なので押さえておこう!では、最後に例文でそれぞれの使われ方・訳し方の違
いを確認しておこう。
《例文》
☆I am not used to speaking in public.
「私は人前で話すことに慣れていない。」
☆I used to go fishing every Sunday.
「日曜日にはよく釣りに行ったものだ。」
☆This pen is used to write letters.
「このペンは手紙を書くために使われる。」
お次は、to の有無に関わらず狙われる純粋な慣用表現だ。これは同意文完成問題、つま
り、
「次の 2 つの文が同じ意味になるよう空所に適語を入れよ」っていうで問題よく狙われ
るゾ!だから、書き換えもしっかりと覚えて下さいね。また、次のポイント10には《一
口メモ》として大事なポイントや記憶に残すための理屈を解説したので、ここもしっかり
と読んでおいてね。それでは、頻出のものを書いていくよ。
41
★★ポイント 10★★ 動名詞の慣用表現
□書き換えもちゃんと頭に入れてね!!□
01.「●●●することができない」
There is no 《Ving ●●●》
= It is impossible 《to V ●●●》
= We cannot V ●●●
≪一口メモ≫
最後の We は一般の人を表す We だから訳にはでないよ!また、「できない」だから、impossible や cannot で書きか
えれるのもいいね。
02.「●●●してもムダだ」
It is no use(good) 《Ving ●●●》
= It is useless 《to V ●●●》
= It is of no use 《to V ●●●》
≪一口メモ≫
of+抽象名詞で形容詞になるんだったね。例えば、of importance= important「重要だ」とか、of use = useful「役に
たつ」だったね。だから、of no use = useless になるのだよ。
03.「●●●せずにいられない」
cannot help 《Ving ●●●》
= cannot but V(原形)
≪一口メモ≫
help は avoid「~を避ける」の意味で使われているぞ!だから、help の後ろは動名詞になるんだ。だって、avoid は
後ろに動名詞をOにとる動詞だったでしょ(⇒ポイント3参照)
04.「●●●したいような気がする」
feel like 《Ving ●●●》
= feel inclined 《to V ●●●》
= be in the mood for 《Ving ●●●》
= be in the mood 《to V ●●●》
≪一口メモ≫
mood は「気分」っていう意味で使われているよ!ちなみに、“店などのムードが良い”は atmosphere だ。英作文の
時に間違わないようにね。
05.「~する価値がある」
S is worth Ving
= It is worth (while) 《Ving ●●●》
≪一口メモ≫
「この本は読む価値がある」
This book is worth reading.
= It is worth while reading this book.
S is worth Ving(上の例)は Ving が受け身の意味を表しているんだ。だから直訳すると、「この本は”読まれる”
価値がある」っていうふうになるよ。
42
06.「●●●するとすぐに」
on 《Ving ●●●》
= as soon as S+V ●●●
≪一口メモ≫
「~するとすぐに」は節を用いれば as soon as になるね。on は a picture on the wall「壁にかかっている絵」とか a
book on the desk「机の上の本」というように使うけど、on は"接触"を表す前置詞なんだ。だから、
「壁にかかって
いる絵」は「壁に”接触”している絵」だし、
「机の上の本」は「机に”接触”している本」なんだね。”接触”と言
うことは空間や間がないということ(つまり、“ピタッ”って感じ)だから、これが時間に関して使われると、on 《Ving
●●●》で「時間と時間が”接触”している」⇒「”時間”と”時間”のあいだに間がない」(時間と時間が“ピタ
ッ”とくっついている感じ)⇒「~するとすぐに」というように意味が広がって行くんだ。
07.「今にも●●●しようとしている」
be on the point of 《Ving ●●●》
= be about 《to V ●●●》
≪一口メモ≫
どちらの表現も頻出なのでしっかりと覚えておこう。
08.「●●●することにしている」
be in the habit of 《Ving ●●●》
= makes it a rule 《to V ●●●》
≪一口メモ≫
makes it a rule 《to V ●●●》の方は整序作文でも頻出の表現なのでガッチリとおさえておこう。be in the habit of
《Ving ●●●》は直訳で「●●●するという習慣の状態にいる」となって「●●●することにしている」・「●●●
するクセがある」という訳がでてくるね。
09.「自分自身で●●●した【名詞】
」
【名詞】of one's own 《Ving ●●●》
=【名詞】that S V (for) oneself
≪一口メモ≫
「彼は僕に自分で書いた作文を見せた。
」
He showed me a composition of his own writing.
= He showed me a composition that he had written (for) himself.
下の文の that は関係代名詞の that で形容詞節を作って直前の名詞 a composition を修飾しているね。さらに、for
oneself は「独力で」っていう意味だ。
10. 「●●●するのに忙しい」
be busy 《Ving ●●●》
≪一口メモ≫
元々は be busy "in" 《Ving ●●●》のように前置詞 in があったんだけど、それが取れちゃったのであたかも busy
(形容詞)が後ろに動名詞を目的語に取っているように見えるんだ。
11.「●●●するのに苦労する」
have trouble(difficulty) (in) 《Ving ●●●》
≪一口メモ≫
in は省略可能だよ。また、trouble や difficulty は a hard time に置きかえることもできるからね。
12.「SVということは言うまでもない」
It goes without saying that SV
= It is needless to say that SV
≪一口メモ≫
needless to say は「言うまでもなく」っていう意味だね。It は that 以下を指す仮主語だって考えればいいよ。
43
13.「Vする代わりに S は V’する」
Instead of Ving ●●●, S V’
=not V but V’
《一口メモ》
これも直訳から考えていくと、not V but V’「V しないで V’する」は結局「V する代わりに V’する」と同意表現にな
るよね。つまり、「寝ないで勉強する」=「寝る代りに勉強する」ということだ。
14.「Vすることに加えて、S は V’する」
Besides Ving ●●●, S V’
= not only V but also V’
《一口メモ》
not only V but also V「V するだけでなく V’もする」は「Vすることに加えて V’する」としても同じだね。だから、
結局は Besides Ving ●●●, SV’ = not only V but also V’となるね。また、besides「~に加えて」と beside「~の
そばに」の違いも確認しておこう。
今回は覚えることが多いけど、来週の今日までに”覚えるぞ-”と心に誓って覚えて下
さいね。
「○月×日」までにやるという期限をもうけないとなかなか覚えれないからね。あ
と、何でもそうだけど、丸暗記は厳禁だよ。
《一口メモ》を手がかりにぜひ、理屈を理解し
て覚えてね。そうじゃないと、せっかく覚えた物も“すぐに忘れる”→“使えない”とい
うふうになってしまうからね。
僕の場合、こういう類の暗記物は 1 週間で毎日 5 回、計35回繰り返し見て・読んで(書
かないのがポイント)
、覚えます。こうすると、1 回あたり 5 分くらいで終えれるよ。暗記
の苦手な人は是非実行してみて下さいね。とにかく、何回も繰り返すことが大事だよ。
暗記用ドリル
①ポイント1で覚えた to+動名詞の表現を次の各空欄に入れよ。
01.●●●するのを楽しみにして待つ
02.●●●するのはいかがですか
03.●●●するのに慣れている
04.●●●するのに慣れる
05.あやうく●●●しそうになる
06.●●●することに反対する
07.●●●する目的で
08.●●●することに専念する
09.●●●することになると
10.●●●することが習慣になっている
(
)(
(
)(
(
) 《Ving
(
)(
(
)(
(
) near (
(
)(
(
)a(
(
)(
(
) (
《Ving ●●●》
(
)(
)(
) 《Ving ●●●》
)(
)(
)
●●●》?
)(
) 《Ving ●●●》
)(
) 《Ving ●●●》
) 《Ving ●●●》
) 《Ving ●●●》
)(
《Ving
)
●●●》
)(
) 《Ving ●●●》
) (
) (
)
) 《Ving ●●●》
44
②次の各文の意味が同じ意味になるように空所に適語を入れよ。
(1)「そこに着くとすぐに僕は彼に会った。」
(
)(
=(
) there, I met him.
)(
)(
) I arrived there, I met him.
(2)「彼は約束をするだけでなく、約束も守った。
」
(
)(
= He (
) making a promise, he kept it.
)(
) made a promise (
)(
) kept it.
(3)「彼は学校には行かないで、家にいた。」
(
)(
= He did (
) going to school, he stayed at home.
) go to school (
) stayed at home.
(4)「彼は出かけようとしているところだった。」
He was (
)(
= He was (
)(
)(
)(
) leaving.
) leave.
解答
①01.look forward to 02.What do you say to 03.be used(accustomed) to
04.get used(accustomed) to
07.with / view / to
05.come /to
06.object to
08.devote / oneself / to 09.when / it / comes / to
10.take to (⇒ポイント9参照)
②
(1) On / arriving / As / soon / as
(2) Besides / making / not / only / but / also
(make a promise「約束する」
、keep a promise「約束を守る」は頻出熟語ダ!)
(3) Instead / of / not / but
(4) on / the / point / of / about / to
(⇒ポイント10参照)
それでは、入試問題で締めくくりをしよう!
45
2.演習問題
◆1.(北海学園大学)
難易度:★☆☆☆☆
As soon as he saw his daughter, he smiled and ran up to her.
=(
)(
) his daughter, he smiled and ran up to her.
◆2.(北海学園大学)
難易度:★★☆☆☆
When it comes (
), he always beats me.
(1)to be playing tennis
(2)to having been played tennis
(3)to play tennis
(4)to playing tennis
◆3.(南山大学)
難易度:★★☆☆☆
My mother objected (
) the mountain alone.
(1)to my climbing (2)on my climbing (3)for me to climb (4)me in climbing
◆4.(仏教大学)
難易度:★★☆☆☆
It goes (
) saying that there are many exceptions to this rule.
(1)towards (2)besides (3)without (4)no
◆5.(上智大学)
難易度:★★★★☆
Some people are not (
) a foreign country.
(1)used to live in (2)used to live (3)use to living in (4)used to living (5)used to living in
3.演習問題 解答・解説
◆1. As soon as he saw his daughter, he smiled and ran up to her.
=(
)(
) his daughter, he smiled and ran up to her.
これはポイント 10-06 の問題だね。
「~するとすぐに」は On 《Ving ●●●》=As soon
as SV だもんね。よって、空所には On seeing が入るゾ。
On seeing his daughter, he smiled and ran up to her.
(⇒表②-その1-③)
46
◆2. When it comes (
), he always beats me.
(1)to be playing tennis (2)to having been played tennis
(3)to play tennis
(4)to playing tennis
ポイント 9-09 の問題だ。When it comes to で to があるからって動詞の原形が続くって
考えちゃダメだよ。
When it comes to 《Ving ●●●》で「●●●することになると」だったね。
(1)や(3)は to の後に動詞の原形が続いているからバイバイ。(2)の having been played
tennis は完了動名詞の受け身形(ポイント8)だね。完了動名詞はそもそも文の動詞との
時制がズレていることをあらわすために使われるんだったよね。ここでは、時制のズレは
考えられないからおかしい。また、受け身になっているのも変だよね。
以上より、正解は(4)to playing tennis になるぞ。.
When it comes to playing tennis, he always beats me.
(⇒表②-その1-③)
◆3. My mother objected (
) the mountain alone.
(1)to my climbing (2)on my climbing (3)for me to climb (4)me in climbing
ポイント 9-06 を覚えていれば答えを選ぶのはそれほど難しくないね。object to 《Ving
●●●》で「●●●することに反対する」だったね。よって正解は一発で(1)to my climbing
を選べるぞ。
動名詞の意味上の主語がついているので、そこだけ確認しておこう。
object to
my
climbing the mountain
S'(意味上の主語)
V'
⇒「”私が”山を登ること」
また、object は他動詞と間違いやすい自動詞というやつで入試では頻出の問題だね。忘れ
た人のために復習をしておこう。
47
復習! 他動詞とまちがい易い自動詞
graduate from... 「…を卒業する」
object to ... 「…に反対する」
complain of(about)... 「…に文句を言う」
arrive at ... 「…に着く」
apologize to 人 for 物事 「
【人】に【物事】のことで謝る」
暗記法
自動詞は グラ・コン・オブで あら!アポロ!
5
7
5
<忘れてしまった人は動詞編のポイント3を復習してね!>
My mother objected to my climbing the mountain.
(⇒表②-その1-③)
◆4. It goes (
) saying that there are many exceptions to this rule.
(1)towards (2)besides (3)without (4)no
これは、覚えてないと正解を選べないね。ポイント 10-12 で、
「SVということは言うまでもない」
It goes without saying that SV
= It is needless to say that SV
というのをやったね。よって、正解は(3)without になるぞ。
It goes without saying that there are many exceptions to this rule.
(⇒表②-その1-③)
◆5. Some people are not (
) a foreign country.
(1) used to live in (2)used to live (3)use to living in
(4)used to living (5)used to living in
ポイント 9 でやった【注意&出る!used の使い分け】に関する問題だ。
まず、空所の後ろに a foreign country という名詞があるからこの名詞に役割(ここでは
O)を持たせるために live in a foreign country というふうに前置詞 in を付けなきゃダメだ
ね。よって、前置詞のついてない(2)と(4)はバイバイ。(live は自動詞だから、live America
も live a house も×。前置詞の in を使って live in America、live in a house としなきゃダ
メ!)
48
では、ポイント9の【注意&出る!!used の使い分け】でやったことをもう一度、復習
しておこう。
A.be used to Ving ●●● 「●●●することに慣れている」
B.used to V(原形)●●● 「よく●●●したものだ」(=would V)
C.be used to V(原形)●●● 「●●●するために使われる」
だから、
(1)が入るとCのパターンで、
Some people are not used to live in a foreign country.
⇒「人々が住むために使われない」????
(5)が入るとAのパターンで、
Some people are not used to living in a foreign country.
⇒「人々は住むのに慣れていない」→ 良さそうだね
(3)が入るとどのパターンでもなく、use を名詞で「使用」
・動詞で「~を使う」のどちら
で考えても???よって、正解はやっぱり(5)になるよ。
Some people not used to living in a foreign country.
(⇒表②-その1-③)
☆☆正解と訳☆☆
1.On / seeing
(訳)
「自分の娘をみるとすぐに彼は駆け寄った。
」
2.(4)
(訳)
「テニスとなると彼はいつも私に勝つ。
」
3.(1)
(訳)
「母は私が一人でその山に登ることに反対した。」
4.(3)
(訳)
「この規則に多くの例外があることは言うまでもない。
」
5.(5)
(訳)
「外国暮らしに慣れてない人もいる。」
49
④
分詞(形容詞)
「興奮している人」を英語で言えるようにしよう!
1. 基本の解説 分詞(形容詞)
前回まで動名詞の勉強をしてきた動名詞っていうのは《Ving+●●●》のカタマリで名
詞と同じ働きをして S とか O とか C になれるんだったね。これに対して、今回やる分詞は
《Ving+●●●》や《Vp.p.+●●●》のカタマリで形容詞と同じ働きをするも
のなんだ。形容詞と同じ働きなのだから【名詞を修飾】か【C になる】のだね。
それでは、まず名詞を修飾する分詞から考えていこう。
【例文】
1. a flying bird
2. the man standing over there
3. the language spoken in America
1.では flying(現在分詞)が 1 語で前から後ろの名詞 bird を修飾してるね。通常、現在
分詞は「~している【名詞】
」と訳せばいいから、訳は「飛んでいる鳥」となるぞ。
a flying bird
「飛んでいる鳥」
(⇒表②-その2-④)
2.では、
《standing over there》が1つのカタマリになっているね。1では前から後ろの名
詞を修飾していたけど、
今回のように現在分詞(Ving)や過去分詞(Vp.p.)が 2 語以上のカタマ
リになると、後ろから前の名詞を修飾するんだ。
the man《standing over there》
「あそこにたっている人」
(⇒表②-その2-⑤)
50
3.では《spoken in America》という過去分詞がつくる(2 語以上の)カタマリが後ろから
前の名詞を修飾しているね。過去分詞の場合は修飾される【名詞】との間に受け身の関係
があるから、通常「~される【名詞】
」って訳せばOKだ。
the language 《spoken in America》
「アメリカで話されている言葉」
(⇒表②-その2-⑤)
日本語では、
「あのソファーで眠っている
人
」とか、
「会津大学に通っている日新塾講師の
男
」
のようにどんなに説明が長くても、これを修飾したい名詞の前に置けば良いだけだね。で
も、英語では今見てきたように一語なら前から、二語以上のカタマリを作るなら後ろから
名詞を修飾しなきゃいけないんだね。特に、後ろからの修飾は日本語と発想が全く逆にな
るので要注意だぞ。
訳し方は分かったと思うけど、もっと重要なのは現在・過去分詞の意味上の主語なんだ。
不定詞や動名詞にも意味上の主語があったように、名詞を修飾する現在分詞・過去分詞に
も意味上の主語があるんだよ。あまり、指摘されないことだけど問題解法の重要なヒント
になるのでぜひ、知っておこう。結論から先に言うと、修飾される【名詞】が分詞の意
味上の主語になるんだ。さっきやった例文でこのことを確認しておこう。
1 では、a flying bird で「鳥が飛んでいる」
2 では、the man standing over there で「人がたっている」
3 では、the language spoken in america で「言葉が話されている」
結局、まとめると、修飾される【名詞】と修飾する分詞の間には次のような文が隠れて
いるといえるね。
51
<現在分詞・過去分詞と【名詞】の間に隠れた文>
【名詞】
《Ving+●●●》
間に be 動詞を補って、
【名詞】be 《Ving+●●●》 「【名詞】が●●●している」
という 進行形の文(能動態の文) が隠れている!
【名詞】
《Vp.p.+●●●》
間に be 動詞を補って、
【名詞】be 《Vp.p.+●●●》「【名詞】が●●●される」
という 受け身の文 が隠れている!
問題を解く際に正解を現在分詞か過去分詞かを決めるにあたって、上のような隠れた文
を作って考えるといいゾ!それでは、ここまでの話をポイント 11 にまとめるね。
52
★★ポイント 11★★ 【名詞】を修飾する分詞
□修飾する分詞の位置□
≪1 語≫なら 《Ving・Vp.p.》
【名詞】のように【名詞】を前から修飾する!
(例)a 《flying》 bird
≪2 語以上≫なら、
【名詞】
《Ving+●●●・Vp.p.+●●●》のように名詞を後ろから修飾
する! ⇒ 日本語との発想が全く逆になるので要注意!
(例)the man 《standing over there》
□訳し方□
現在分詞なら「●●●する・している【名詞】」と訳せ!
(例)the baby 《sleeping in the bed》
⇒「ベッドで寝ている赤ちゃん」
過去分詞なら「●●●される【名詞】
」と訳せ!
(例)the language 《spoken in Japan》
⇒「日本で話されている言葉」
□意味上の主語と隠れた文□
現在分詞・過去分詞のどちらの場合でも意味上の主語は修飾される【名詞】 になる!
また、隠れた文は修飾される【名詞】と Ving・Vp.p.の間に be 動詞を入れて作ってあげれ
ばOK!よって、
①現在分詞の場合は進行形(能動態)の文が、
②過去分詞の場合は受け身の文が隠れていることになる!!
(例)
a flying bird
⇒A bird is flying(進行形)
the man standing over there
⇒The man is standing over there(進行形)
the language spoken in America
⇒The language is spoken in America(受け身)
53
ここまでは、たぶん中学でもやった学習事項だよね。これに加えて大学入試では日本語
に惑わされて現在分詞と過去分詞を誤って使ってしまうような現在分詞・過去分詞が狙わ
れるんだ。例えば、次の空所に適切な英語を入れてみて!
【例題】空所に適切な 1 語を入れよ。
「興奮している人」
the (
) man
いいかい、日本語に惑わされちゃダメだよ。
「興奮している」で能動だから exciting が正
解だ!なーんて、やったらダメ。正解は the excited man になるんだけど、英語では excite
は、
【物事】excite【人】
のように「【物事】が【人】を興奮させる」のように使うんだ。だから、「人が興奮する」
と言いたい場合は【人】をSの位置に持ってきて、
【人】is excited
のように受け身形で使わなくちゃいけないんだ。受け身形(厳密には、SVC)で使うんだ
から、今回の正解はやっぱり過去分詞を使った the excited man になるよね。
このように、英語と日本の考え方が違う分詞は要注意なので、しっかりと押さえておこ
う。英語では excite のような感情を表す語は、「《外からの力:神の力》が《人》にある感
情を引き起こさせる」と考えられているので、能動態、つまり、exciting のような Ving 形
が使われる時は、
《物事》が主語になるんだ。だから、日本語の発想と英語の発想とでズレ
が生じてしまうんだ。日本語の場合は、
「僕は驚いた」とか「僕は退屈した」のように感情
は《人》が自分で引き起こすって考えるからね。
また、このパターンの分詞は、
The game exciteed me.
「その試合が僕を興奮させた。」
だから、
The game was exciting me.
54
と理屈的にはなるはず。しかし、このように O(me)を取った形は非常にマレなんだ。exciting
を代表とするこのパターンをとる分詞はほぼ完全に形容詞として意識されていて、
The game(S) was(V) exciting(C).
のように O を取らないで使うんだ。この点も他の普通の分詞と違う点だから注意しておい
てね。
このような要注意の分詞は特に「感情」を表わす動詞から派生したものに多いんだ。こ
のことを知っておくと暗記の効率がグーンと良くなるよ。それでは、このパターンをとる
要注意の分詞を示して行くね。
55
★★ポイント 12★★ 注意すべき分詞
【物事】excite【人】 「
【物事】が【人】を興奮させる」
⇒【人】is excited 「【人】が興奮する」
(能動的意味になる!)
□このパターンをとる分詞は《感情》を表す分詞に多い!□
≪感情系≫
①
★exciting 興奮させる(ような)
★excited 興奮している
②
★surprising 驚かせる(ような)
★surprised 驚いてる
③
★amazing びっくりさせる(ような)
★amazed びっくりしている
④
★interesting 興味を持たせるような
★interesed 興味を持っている
⑤
★disappointing がっかりさせる(ような)
★disappointed かっかりしている
⑥
★frightening ぎょっとさせる(ような)
★frighten
ぎょっとしている
⑦
★terrifying ぞっとさせる(ような)
★terrified そっとしている
⑧
★pleaseing 喜ばせる(ような)
★pleased 喜んでいる
⑨
★embrassing 困惑させる(ような)
★embrassed 困惑している
⑩
★boring 退屈させる(ような)
★bored 退屈している
⑪
★amusing 面白がらせるような⇒おもしろい
★amused 面白がる
⑫
★irritating イライラさせる(ような)
★irritated イライラしている
⑬
★annoying 悩ませる(ような)
★annoyed 悩んでいる
⑭
★discouraging がっかりさせる(ような)
★discouraged がっかりする
≪その他≫
⑮
★tiring 疲れさせる(ような)
★tired 疲れた
⑯
★wounding けがさせる(ような)
★wounded けがした
(injure,hurt も使い方は同じ!!)
別に、丸暗記する必要はないけど、特に感情を表す動詞にこのパターンの動詞が多いっ
56
ていうことは覚えておいてね。
今度は、
【Cになる】分詞を考えていこう。実は、これはもう『文型』の所で学習済みな
ので、簡単に説明していくよ!
まず、C になるってことは SVC か SVOC の C に Ving か Vp.p.が来るってことだね。
□S+V+C=≪Ving+●●●・Vp.p.+●●●≫
□S+V+O+C=≪Ving+●●●・Vp.p.+●●●≫
具体的には次の例文のように使われるぞ。
【例文】
1.She looks very tired.
2.He heard the girl singing in the park.
1.では She(S) looks(V) very tired(C)で、過去分詞(tired)がCの働きをしているね。この場
合、意味上の主語は当然、文の主語 She になるよ!!
「彼女は疲れているように見える」
She looks very tired.
(⇒表②-その2-⑥)
2.では He(S) heard(V) the girl(O) singing in the park(C)になっているね。SVOC なんだか
ら、意味上の主語はOの the girl ダネ。
「彼はその女のこが公園で歌っているのを聞いた。
」
He heard the girl singing in the park.
O と C の間に The girl was singing in the park.という文が隠れているぞ!
(⇒表②-その2-⑦)
分詞がCになる場合でもやっぱり分詞と意味上の主語との関係で現在分詞か過去分詞か
を決めなきゃダメだよ。それでは、ポイント13に【Cになる分詞】のポイントを書くね。
57
★★ポイント 13★★ Cになる分詞
1. S+V+C=≪Ving+●●●・Vp.p.+●●●≫
⇒ 意味上の主語=S(文の主語)
2. S+V+O+C=≪Ving+●●●・Vp.p.+●●●≫
⇒ 意味上の主語=O(目的語)
暗記用ドリル
次の各文から適当なものを1つ選べ。また選んだ現在分詞・過去分詞の意味上の主語も
指摘せよ。
(1) I am sorry to have kept you ( waiting / waited ) so long.
(2) We had our picture ( taking / taken ) with the castle in the background.
(3) It is ( surprising / surprised ) that she should be working so late.
(4) I didn’t find the game ( exciting / excited ).
(5) I have to get this work ( doing / done ) by tomorrow.
58
解答
(1) waiting
to have kept you waiting so long
V
O
C 「あなたが待つ」
(⇒表②-その2―⑦)
意味上の主語=you
「長い間、待たせちゃってごめんね。」(⇒ポイント13参照)
(2) taken
We had our picture taken
S V
O
C「写真が撮られる」
(⇒表②-その2―⑦)
意味上の主語=out picture
「私達は城を背景にして写真を撮ってもらった。」
(⇒ポイント13参照)
(3) surprising
It が仮主語で本当の主語は that 以下。that 以下は【物事】だから、surprising が正解。
It is surprising【 that she should be working so late 】.
(⇒表②-その2―⑥)
意味上の主語=that she should be working so late【物事】
「彼女がそんなに遅くまで仕事しているなんて驚きだ。」
(⇒ポイント12参照)
(4) exciting
I didn’t find the game exciting.
S
V
O
C「その試合が興奮させる」
(⇒表②-その2―⑦)
意味上の主語=the game【物事】
「私はその試合が面白くないと分かった。」(⇒ポイント12・13参照)
(5) done
to get this work done
V
O
C 「この仕事が終えられる」
(⇒表②-その2―⑦)
意味上の主語=this work
「私は明日までにこの仕事をおえなければならない。」(⇒ポイント13参照)
59
それでは、問題演習で今まで学習してきたことを確認していこう!
2.演習問題
◆1.(桜美林大学)
難易度:★★★☆☆
I felt so (
) I felt asleep before the film ended.
(1)bored (2)boring (3)bore (4)boredom
◆2.(南山短期大学)
難易度:★★★☆☆
次の文の誤りを指摘せよ。
Men [1.have been] [2.interesting] in the stars [ever since] they first [4.looked up into]
the sky.
◆3.(桜美林大学)
難易度:★★★☆☆
He looked so (
) when he got his birthday present.
(1)please (2)pleasantly (3)pleased (4)pleasing
◆4.(東京経済大学-改題)
難易度:★★★☆☆
The goods (
) from an England firm last month have not arrived yet.
(1)ordered (2)ordering (3)which ordered
3.演習問題 解答・解説
◆1.I felt so (
) I felt asleep before the film ended.
(1)bored (2)boring (3)bore (4)boredom
まずは、文の構造からとっていこう!
I felt so (
SV
) <I felt asleep before the film ended>.
C
S feel C で「S=Cのように感じる」っていう意味だったね。
まず、(3)は動詞の原形だけどこれはCの位置にくることは出来ないね。(4)boredom は名
詞で「退屈」という意味だけど、SVC で C に名詞が来る場合は S=C が厳密に成り立たな
60
くちゃダメなんだ。ここでは、I(人)=boredom(人じゃない)とは言えないね。だから、
(4)もダメ。
あとは、(1)と(2)タイマン勝負だ。今回は SVC なので意味上の主語は文の主語の I だね。
I は人だから、ポイント 12より、正解は(1)bored になるね。
so~that SV「とて~なのでSV…」の that が省略されてるよ!
I felt so bored (that) I felt asleep before the film ended.
(⇒表②-その2-⑥)
◆2.次の文の誤りを指摘せよ。
Men [1.have been] [2.interesting] in the stars [ever since] they first [4.looked up
into] the sky.
正解は 2 なんだけど、どうしてか考えてみよう!まず、[2.interesting]の意味上の主語は
Men で人だね。でも、interesting の主語は【物事】でなければならないから、ここでは
interesting ではおかしい。だから、ポイント 12より、interesting⇒interested にすれば、
「
【人】が興味を持つ」になって問題なしだ。
Men have been interested in the stars …
(⇒表②-その2-⑥)
◆3. He looked so (
) when he got his birthday present.
(1)please (2)pleasantly (3)pleased (4)pleasing
まずは、文の構造から確認していこう!!
He looked so (
S
V
)
C
<when he got his birthday present>.
副詞節 S’ V'
O'
空所にはCになれる語がはいるね。なぜかって言うと、S look C で「S=Cに見える」
だったからだよ。
(1)please は動詞の原形だからCになれないのでダメ。(2)pleasently は語尾が--ly で終わ
っているので副詞だから、これもやっぱりCになれないのでダメだね。
あとは、(3)pleased と(4)pleasing のタイマン勝負だ。今回は SVC だから、意味上の主語
61
=文の主語の He で人。だからポイント12より「【人】が喜ぶ」の過去分詞形、pleased
を入れればOK。
He looked so pleased when …
(⇒表②-その2-⑥)
◆4. The goods (
) from an England firm last month have not arrived yet.
(1)ordered (2)ordering (3)which ordered
この問題もやっぱり文構造を確認していこう!
The goods (
) from an English firm last month have not arrived yet.
S
修飾 形容詞のカタマリ
V
分詞と修飾される【名詞】との間に隠れている文は、
【修飾される名詞】 is ≪Ving+●●●・Vp.p.+●●●≫
だったね。
(⇒ポイント11参照)
(1)が入れば受け身で、The goods were ordered.「商品が注文される」でよさそうだ。こ
れが正解だね。
(2)が入れば The goods were ordering.「商品が注文する」という能動の関係が隠れてい
ることになるんだけど、これはおかしいね。
また、(3)which orederd は結局は(2)と同じく能動で「商品が注文した」になっちゃうね。
よって、(3)もダメ。ちなみに、which were ordered と受け身なら(3)も正解になるぞ。
The goods ordered from an English firm last month have not arrived yet
(⇒表②―その2-⑤)
62
☆☆正解と訳☆☆
1.(1)
(訳)
「とても退屈で映画が終わる前に眠ってしまった。
」
2.(2)interesting ⇒ interested
(訳)
「人類ははじめて空を見上げて以来ずっと星に興味を抱いてきた。
3.(3)
(訳)
「彼は誕生日プレゼントをもらってとても喜んでいるように見えた。
」
4.(1)
(訳)
「先月イギリスに注文した商品はまだ届いていない。」
中学校で勉強した分詞に加えて、いろいろ新しい考え方が出
てきたね。でも、一つづつ着実に理解して行けば分詞も簡単だ
よ。ミソは分詞の意味上の主語・隠れた文を見ぬいて Ving を
入れるのか、Vp.p.を入れるのかを考える点だ。絶対にこの考え
方をマスターしてね。
63
⑤
分詞構文 その1
分詞構文の作り方・考え方をマスターしよう!
1. 基本の解説 分詞構文
その1
もう、動名詞・分詞はバッチリ?今回からは、Ving・Vp.p.の最後の山でもある分詞構文
を勉強していくぞ。まずは、今までやって来たことを整理&確認しておこう。
不定詞には≪to V ●●●≫のカタマリで名詞的用法・形容詞的用法・副詞的用法があっ
たね。これと同じように、Ving や Vp.p.にも名詞的用法・形容詞的用法・副詞的用法があ
るんだ。“どういうこと?”と思った人はさっそく、次のポイント14 を見てね。
★★ポイント 14★★ to V・Ving・Vp.p.の整理
to V
Ving
Vp.p.
名詞的用法
○
○(動名詞)
×
形容詞的用法
○
○(分詞)
○(分詞)
副詞的用法
○
○
○(分詞構文)
結局、名詞と同じ働き 結局、形容詞と同じ働き 結局、副詞と同じ働き
⇒S・O・C・前置詞の ⇒名詞を修飾か C になる ⇒名詞以外を修飾
目的語になる
□to V の各用法についての詳しい説明は『不定詞』編を参照
□Ving の名詞的用法は本書の“①動名詞その1”~“③動名詞その3”を参照
□Ving・Vp.p.の形容詞的用法は本書の“④分詞”を参照
学校ではカリキュラムの関係上、バラバラに動名詞・分詞・分詞構文と分けて教えられ
64
るけど、大きくとららえれば結局はポイント14のように整理できるんだね。このように
整理できれば、今まで難しく見えていたことも結構単純だよね。このポイント14の Ving・
Vp.p.の副詞的用法がこれから勉強していく分詞構文と呼ばれるやつだよ。
それでは、この分詞構文の攻略ポイントをポイント 15 に示すので何をこれから勉強して
行くのかを確認してね。
★★ポイント 15★★ 分詞構文の【攻略ポイント】
□1.
□2.
□3.
□4.
□5.
□6.
分詞構文の作り方と意味上の主語
完了分詞構文
分詞構文の not の位置
≪接続詞≫+Ving・Vp.p.
慣用的な分詞構文
【付帯状況】を表す《with+【名詞】+~~》
今回は上のポイントの□1.を勉強していくぞ。これが、キチント分かれば分詞構文は半分
終わったも同然だよ。
そもそも分詞構文とは、
《接続詞+SV》で表されていた副詞節を《Ving・Vp.p. ●●●》
の副詞句で表現したものなんだ。言葉だけではちょっと分かりにくいと思うので、具体的
な例を使って勉強していこう。
「私を見ると、彼は逃げた
☆1.《When he saw me》, he ran away.
副詞節
☆1'.《Seeing me》, he ran away.
副詞句(分詞構文)
では、どうやって《接続詞+SV》
(今回は、When he saw me)から分詞構文が出来あ
がったのかを考えていこう。この出来方が分かれば分詞構文はもう、楽勝だよ!
65
Step1
Step2
《接続詞+S'+V' ~》, S + V ...を《分詞構文》, S + V にするには…
接続詞を消す!
Step3
S'と S を比べて、
① S' = S なら S’を消す!
② S' ≠ S なら S’をそのまま残す!
V を Ving にする!
Step4
もし、Ving が Being ならこれは省略できる(もちろん省略されなくてもOK)!
この4つの Step を踏めば分詞構文を作ることができるんだ。では、このステップを1つ
づつ踏みながら、先ほどの When he saw me, he ran away.が Seeing me, he ran away.にな
った過程を追って行こう!
△▽分詞構文が出来るまで▽△
When he saw me, he ran away.
Step1 接続詞を消す!
He saw me, he ran away.
Step2 S'(he) = S(he)だから S'(he)を消す!
Saw me, he ran away.
Step3
V(saw)を Ving(seeing)にする!
Seeing me, he ran away.【完成】
これで、分詞構文が出来あがったね。でも、もともとは接続詞の When があったので「~
するとき」と訳せば良いとわかったけど、分詞構文になったら When がなくなちゃってい
るのでどう訳せばいいか分からないよね。この《”どう訳せばいいか分からない”
》⇒
《”意味が曖昧”》というのが分詞構文のポイント・存在意義なんだ。
つまり、英文を書いている人が分詞構文がどういう意味になるかを、それを読んでいる
読者と文脈に任せてしまいたいときに使うんだ。だから、もし文脈のない状況で Seeing me,
he ran away.という文をみたら、
「私を見たが、・・・」とも「私を見ので、
・・・」とも訳
すことができるんだ。
以上の説明から、分詞構文をみたら適当な接続詞(if,because,as,while,though,and など)
を補って読んであげればいいと分かるね。≪どの接続詞の意味になるかは読み手であるア
66
ナタと文脈が決定する≫んだよ。あまり、細かい意味にとらわれず適当にだらしなく読ん
であげるのが大事。それでは、もうちょっと《接続詞
S'V'》⇒分詞構文の書き換えの練
習をしていこう。
【例題】次の各文を分詞構文を用いて書き換えよ。
▲1.「雨が降り始めたので彼はタクシーに乗った。
」
As the rain began to fall, he took a taxi.
▲2.「重労働で疲れていたので、彼はいつもより早く床についた。」
Because he was tired from hard work, he went to bed earlier than usual.
Step1~Step4 を着実に踏んで分詞構文を作っていこう!
▲1.
As the rain began to fall, he took a taxi.
Step1
接続詞(As)を消す!
The rain began to fall, he took a taxi.
Step2
S'(the rain) ≠ S(he)だから the rain をそのまま残す!
The rain began to fall, he took a taxi.
Step3
V'(began)を Ving(beginning)にする!
The rain beginning to fall, he took a taxi.【完成】
(⇒表②-その3-⑧)
67
▲2. これも、丁寧に1つづつ Step を確認しながら読み進めていってね。
Because he was tired from hard work, he went to bed earlier than usual.
Step1 接続詞(Because)を消す!
He was tired from hard work, he went to bed earlier than usual.
Step2 S'(he)=S(he)だから S'(he)を消す!
Was tired from hard work, he went to bed earlier than usual.
Step3 V'(was)を Ving(Being)にする!
Being tired from hard work, he went to bed earlier than usual.
Step4 Ving が Being だからこれを省略しよう!
Tired from hard work, he went to bed earlier than useal.【完成】
(⇒表②-その3-⑧)
今までの例を考えれば分かるけど、分詞構文の Ving・Vp.p.の意味上の主語は、Ving・
Vp.p.の前に【名詞】がなければ文の主語で、
【名詞】があればその【名詞】が意味上の主語
になるね。
さらに、Ving で始まっている場合は意味上の主語と能動の関係、Vp.p.で始まっていれば
意味上の主語と受け身の関係があるっていえるね。これら、意味上の主語、能動・受け身
について今やったばかりの▲1と▲2で確認しておこう。
▲1 の場合
As the rain began to fall, he took a taxi.
⇒The rain beginning to fall, he took a taxi.(分詞構文)
意味上の主語…Ving(beginning)の前に【名詞】The rain がついているのでこれが意味
上の主語。
(元々の文で As soon as the rain beagn…となっていること
を確認せよ。
)
関係は?
…beginning なので能動の関係。結局、「“雨が”降る」という関係が隠
れている事になる。
68
▲2 の場合
Because he was tired from hard work, he went to bed earlier than usual.
⇒Tired from hard work, he went to bed earlier than usual.
意味上の主語…Tired の前に【名詞】がないので意味上の主語は文の主語(he)になる。
(元々の文の Because he was tired…, he went~で he=he となってい
ることを確認して下さい。
)
関係は?
…Tired なので受け身の関係が隠れている。結局、
「“彼が”疲れさせら
れる」⇒「
“彼が”疲れている」という文が隠れていることになる。
入試ではこの意味上の主語と Ving・Vp.p.の関係が見ぬければ大抵の問題は解けるように
なるのでしっかりと確認しておいてね。それでは、ここまでの話をポイント 16 にまとめる
ね。
★★ポイント 16★★ 分詞構文の作り方と意味上の主語
分詞構文の作り方《
【接続詞】+ S' + V'》, S + V …⇒《分詞構文》, S + V …
Step1
Step2
Step3
Step4
→ 【接続詞】を取る!
→ S' = S なら S'を消せ!
→ S' ≠ S なら S'はそのまま残せ!
→V'を Ving にしろ!
→Ving が Being ならこれを省略!
意味上の主語と Ving・Vp.p.
意味上の主語
●Ving・Vp.p.の前に【名詞】がない
●Ving・Vp.p.の前に【名詞】がある
能動か受け身か?
●意味上の主語との関係が能動
●意味上の主語との関係が受け身(受動)
⇒意味上の主語は文の主語ダゼ!
⇒【名詞】が意味上の主語ダゼ!
⇒Ving を使え!
⇒Vp.p.を使え!
分詞構文の訳し方
when<~するとき>,because<~なので>,though<~だが>,if<もし~なら>,and<
そして~>などの接続詞から適当なものを補って訳す!
⇒分詞構文の意味の決定は文脈と読者であるアナタに任せられている!
69
意味上の主語と Ving・Vp.p.の関係を考えてあとは文脈に合わせて意味を決めていければ
分詞構文は楽勝だね。
暗記用ドリル
次の各文を分詞構文で書き換えよ。
(1)「日本は海に囲まれているので、気候が温暖だ。
」
Since Japan is surrounded by the sea, it has a mild climate.
⇒ (
)(
) by the sea, Japan has a mild climate.
(2)「何もすることがなかったので、彼は友達とつりに出かけた。
」
Because he had nothing to do, he went fishing with his friends.
⇒(
) nothing to do, he went fishing with his friends.
(3)「窓が開いていたので、その部屋は涼しかった。
」
Because the window was open, the room was cool.
⇒ (
)(
)(
) open, the room was cool.
(4)「彼は突然ぱっと後ずさりし、顔は血の気を失っていた。
」
He started back suddenly, and his face was white.
⇒ He started back suddenly, (
)(
)(
).
解答
ポイント16の Step1⇒Step4 を確認しながら解答を確認して行ってください。
(1) Surrounded / by
(2) Having
go ~ing「~しに行く」は頻出表現!go shopping「買い物に行く」go skiing「スキーに
行く」などは押さえておこう。
(3) The / window / being /
(4) his / face / white
(4)は普通に考えると、
He started back suddenly, his face being white.
となるハズ。しかし、分詞構文は being の省略が可能ということを思い出せば、解答のよ
うに being を省いた his face white となるね。またこれと関連して、次のように文頭で being
が省略された分詞構文もあるので知っておこう!これは、結構、読みにくい分詞構文なの
で、しっかりと押さえておこう。
70
《文頭で Being の省略された分詞構文》…盲点ダヨ!
「彼は裕福な貿易商の息子だったので、マサチューセッツ工科大学で教育を受けれた。」
Because he was the son of a well-to-do merchant, he was educated at MIT.
Step1 接続詞(Because)をとる
He was the son of a well-to-do merchant, he was educated at MIT
Step2 S’ = S なので、Because 中の he を消去
Was the son of a well-to-do merchant, he was educated at MIT
Step3 V’(was)を being にする
Being the son of a well-to-do merchant, he was educated at MIT.
Step4 Being を省略
The son of a well-to-do merchant, he was educated at MIT. 【完成】
コンマより前(The son of a well-to-do merchant)はいっけんただの名詞のカタマリだが、
Being を補えば分詞構文だと分かるね。また、読解しているときに役割を説明できな
い名詞や形容詞が出てきてしかも、コンマがあるならこの分詞構文の Being の
省略を疑おう。特に、下線部和訳などで狙われる所なのでしっかりとこの形に対するイメ
ージを持っておこうね。
《盲点
役割の説明できない名詞・形容詞⇒Being を補って分詞構文と考えよ!》
コンマがある
役割を説明できない名詞・形容詞 ○
,
《
前に Being を補って分詞構文を考えよ!
それでは、今日やったことを演習問題で確認だ-!
完全な文
》
71
2.演習問題
◆1.(センター試験)
難易度:★★☆☆☆
(
) children the way she does, Sue should become a teacher.
(1)Like (2)Liked (3)Liking (4)To like
◆2.(法政大学)
難易度:★★★☆☆
(
), the baseball game was cancelled.
(1)Being rainy weather
(2)As being rainy weather
(3)The weather being rainy (4)Because the weather being rainy
◆3.(関西外国語大学)
難易度:★★★☆☆
Romeo, (
) that Juliet was dead, decided to kill himself.
(1)believes (2)believing (3)believed (4)to believe
◆4.(獨協大学)
難易度:★★★☆☆
(
) through a telescope, the planets take on completely a new appearance.
(1) Seeing (2)Seen (3)To see (4)On seeing
3.演習問題 解答・解説
◆1. (
) children the way she does, Sue should become a teacher.
(1)Like (2)Liked (3)Liking (4)To like
コンマから後ろが Sue(S) should become(V) a teacher(C)「スーは先生になるべきだ」で
完全な文が出来ているね。【完全な文より前の部分は副詞の働き】をするから、≪(
)
children the way she does≫のカタマリで副詞のカタマリだって言えるね。
(1)Like はまず論外。
(2)Liked が入るなら分詞構文と考えれるけど、意味上の主語が文の主語(Sue)になるはず
だから、Sue is liked children ...という文が隠れていることになるね。でも、S like O 「S
は O が好きだ」が受け身になると O is liked で後ろに直接名詞をもって来れないから
children(名詞)の働きを説明できなくなってしまう。よって、(2)もバイバイ。
72
(4)To like はよさそうにみえるけど、不定詞の副詞的用法の意味は目的「~するために」
・
条件「もし~なら」
・結果「そして~」
・感情の原因「~して」
・判断の根拠「~するなんて」
だったね。しかも、今回の問題のように文頭の場合は、目的か条件に限られるんだ。この
うちのどちらの意味でも文意が通らなくなってしまうので(4)もサヨウナラ。
(3)Liking がはいれば分詞構文で、意味上の主語が Sue で Sue likes chilren...「スーは子
供がすき」という文が隠れていることになるね。さらに「子供が好きなので…」のように
because を補って訳してあげれば意味も通るよね。よって、正解は(3)。
the way S+V… ①S が V する仕方 ②SがVするように
⇒今回は②の方!
Liking children the way she does, Sue should become a teacher.
(⇒表②-その3-⑧)
◆2. (
), the baseball game was cancelled.
(1)Being rainy weather
(2)As being rainy weather
(3)The weather being rainy (4)Because the weather being rainy
the baseball game(S) was cancelled(V)「野球の試合が中止になった」で完全な文が出来
あがっているね。
【完全な文より前の部分は副詞の働き】なんだから、どの選択肢が入って
も副詞のカタマリを作らねばならないと判断できるぞ。
(1)が入れば分詞構文になるね。でも、意味上の主語がこれだと文の主語、つまり、the
baseball game になり The baseball game was rainy というわけの分からない文が隠れてい
ることになる。よって、(1)はバイバイ。
(2)・(4)が入るなら As も Because も接続詞と考えれるので、後ろにSVが続かなきゃい
けないからこの2つもバイバイ(being は単独では動詞になれないね⇒表①参照)。
(3)が入ると、分詞構文で前に The weather という名詞がくっついているからこれが意味
上の主語になるね。だから、隠れている文は The weather was rainy これなら意味も通っ
て問題ないよね。さらに、ここでは because を補って「雨だったので…」と訳せば意味的
にもうまくいくね。よって、これが正解。
73
意味上の主語
The weather being rainy, the baseball game was cancelled.
(⇒表②-その3-⑧)
◆3. Romeo, (
) that Juliet was dead, decided to kill himself.
(1)believes (2)believing (3)believed (4)to believe
まずは、文の構造を確認していこう!!
Romeo,(
) that Juliet was dead, decided《to kill himself》.
S
V
O
コンマとコンマで挟まれた部分を飛ばせば SVO で文は完全に成り立っているね。この事
実を踏まえた上で各選択肢を吟味していこう。
(1)believes は動詞の働きをしてしまうのでこれはダメ。
(4)to believe が入れば不定詞の副詞的用法と考えれるけど、意味がオカシイし、普通は不
定詞の副詞的用法は文頭か文尾にくるので位置もおかしい。よって、これもバイバイ。
(2)believing や(3)believed が入れば分詞構文になるね。今回は、前に【名詞】がついてい
ないので、
“意味上の主語”=“文の主語”(Romeo)になるぞ。Romeo との関係が能動なら
(2)で受け身なら(3)がはいるね。S believe O 「S が O を信じる」で受け身になれば O is
believed となり後ろに名詞は直接これないね。今回は空所の後ろに that 節がきていて、こ
れは O になっていると考えれるから(2)believing が正解になるぞ。
分詞構文
Romeo ,believing <that Juliet was dead>, decided《to kill himself》.
S
V'
O'(名詞節)
V
O
(⇒表②-その3-⑧)
「ロミオはジュリエットが死んだと思ったので自殺した。」
ちなみに、kill oneself で「自分自身を殺す」⇒「自殺する」という意味だよ。
74
◆4. (
) through a telescope, the planets take on completely a new appearance.
(1) Seeing (2)Seen (3)To see (4)On seeing
この問題もやはり、コンマから後ろで文が完全に成り立っているね。だから、これより
前の部分は副詞のカタマリだって判断できるぞ。
(3)To see は不定詞の副詞的用法になるけど、意味が合わないのでダメ。ちなみに、文頭
なので、意味は目的か条件だね。
(4)が入れば On+Ving~で「~するとすぐに」という動名詞を使った重要表現だったけど、
これもやっぱり意味がおかしいね。
(1)Seeing、(2)Seen のどちらが入っても分詞構文になるけど、ここまできたらあとは意
味上の主語と能動・受け身の関係を考えればOK。今回は意味上の主語は(前に名詞がく
っついてないことから)文の主語で the planet になるね。the planet「その惑星」は「見ら
れる」んだから受け身の関係を作る(2)Seen が正解。
Seen through a telescope, the planets take on completely a new appearance.
(⇒表②-その3-⑧)
☆☆正解と訳☆☆
1.(3)
(訳)
「あんなに子供が好きなのだから、スーは先生になるべきだ。」
2.(3)
(訳)
「天候が雨だったので野球の試合は中止になった。
」
3.(2)
(訳)
「ロミオはジュリエットが死んだと思ったので自殺した。」
4.(2)
(訳)
「望遠鏡で見ると、その惑星は全く新しい外観を帯びる。」
75
⑥
分詞構文 その2
分詞構文の応用を勉強しよう!
1. 基本の解説 分詞構文
その2
前回は分詞構文の作り方とその基本について勉強したね。今日はそこからさらに1歩進
んで、完了分詞構文と分詞構文の not の位置(分詞構文の否定)、
《接続詞》+分詞構文に
ついて勉強していくゾ!
では、まず完了分詞構文から説明していくよ。不定詞・動名詞の勉強をした時に完了不
定詞とか完了動名詞とかいうやつをやったね。これらの内容を思い出しつつ、完了分詞構
文を攻略していこう。
完了分詞構文
まずは、軽く完了不定詞・完了分詞構文のおさらいをしておこう。
完了不定詞《to have Vp.p. ●●●》
He is said to have been honest.
●文の動詞は is said【現在】で、完了不定詞 to have been はこれより前の時間を表す!
「彼は正直者だったと言われている。」
★《彼が正直者だった:to have been honest》
⇒【過去】のこと
★《彼が~だと言われている:He is said》
⇒【現在】のこと
完了動名詞《having Vp.p. ●●●》
He is proud of his son having graduated from Harvard.
●文の動詞は is【現在】で、完了動名詞 having graduated はこれよりも前の時制を表す!
「彼は自分の息子がハーヴァードを卒業したのを誇りに思っている。
」
★《彼の息子がハーヴァードを卒業した:his ★《彼は誇りに思っている: He is proud …》
son having graduated ...》
⇒【現在】のこと
⇒【過去】のこと
76
この完了不定詞や完了動名詞というのは結局、
”不定詞や動名詞が文の動詞よりも前の時
間を表す”ときに使うんだったね。
これと同様に、
”完了”分詞構文も《Having Vp.p. ●●●》の形で分詞構文が文の動詞
よりも前の時間をあらわす時に使うんだ。完了不定詞・完了動名詞のことが分かっていれ
ば簡単だね。それでは、次の各文を完了分詞構文を使って書き換える練習をしてみよう。
【例文】次の各文を分詞構文を用いて書き換えよ。
■1.「私は以前彼女に会った事があるので、私は彼女だと分かる。」
As I met her before, I can recognize her.
■2.「彼らは太陽が沈んだので家路についた。」
Since the sun had set, they started for home.
■3.「彼女はアメリカで教育を受けたのでとても上手に英語を話す。
」
Since she was educated in America, she speaks English very well.
それでは、前回学習した分詞構文の基本・作り方(⇒ポイント16参照)も踏まえて各
文を分詞構文になおしていこう!一応、ポイント16がまだアヤシイ人のために Step1~
Step4 の流れを最初に付けておくね。これを見ながらでも良いので、まずは自力でやってみ
よう。
《ポイント 16 の復習!⇒これを見ながら自力やってみよう!》
Step1
Step2
Step3
Step4
→ 【接続詞】を取る!
→ S' = S なら S'を消せ!
→ S' ≠ S なら S'はそのまま残せ!
→V'を Ving にしろ!
→Ving が Being ならこれを省略!
■1.As I met her before, I can recognize her.
met が【過去】で can recognize が【現在】だね。As 節の中が文の動詞よりも前の時間
を表しているから、Having Vp.p. ~で書き出せば良いわけだ!
Having met her before, I can recognize her.
(⇒表②-その3-⑧)
■2.Since the sun had set, they started for home.
まず、Since の中のS’(the sun)と文のS(they)が等しくないからS’(the sun)はそのま
77
ま残さなきゃいけないね。
had set が【過去完了】で started が【過去】なので、had set が文の動詞よりも前の時
間を表しているね。
(【過去完了:had+Vp.p.】は過去よりもっと前を表す時に使
われる!)だから、完了分詞構文を使って次のようになるぞ。
The sun having set, they started for home.
(⇒表②-その3-⑧)
■3.Since she was educated in America, she speaks English very well.
Since の中の動詞が was educated で【過去】
、文の動詞が speaks で現在だね。だから、
やっぱりこの文も完了分詞構文を使ってあげればいいとわかる。さらに、was educated が
受け身形だから分詞構文も受け身形にしてあげなければならないよ。
完了分詞構文の受け身形は《Having been Vp.p. ●●●》と書くので正解は次の
ようになるぞ。
Having been educated in America, she speaks English very well.
(⇒表②-その3-⑧)
また、
【Having been】は省略されて単に、
Educated in America, she speaks English very well.
と普通の受け身形の分詞構文のように書かれることもあるので注意しよう!
それでは、完了分詞構文についてまとめるぞ!
78
★★ポイント 17★★ 完了分詞構文
☆形:
《Having Vp.p. ●●●》, S + V ~
(受け身形は《(Having been) Vp.p. ●●●》)
☆どういう時に使うか?
文の動詞よりも表す時間が前のときに使え!!
完了不定詞・完了動名詞・完了分詞構文のまとめ
完了不定詞
to have Vp.p. ●●●
いずれも、文の動詞よりも
完了動名詞
having Vp.p. ●●●
前の時間を表わす時に使わ
完了分詞構文
having Vp.p. ●●●
れる表現!
考え方は今までやってきた完了不定詞や完了動名詞と同じだね。では、次に否定語 not
の位置について勉強していこう。これも、不定詞や動名詞と考え方は同じだから、まずは
こちらを先に復習していこう。
分詞構文の否定
【例題】
次のそれぞれの不定詞・動名詞を否定せよ。
■1. He told me to go there.
■2. Sorry for coming sooner.
■1.He told me to go there.
不定詞の否定は”不定詞の直前に not を置く(not to V 《●●●》)”んだった
ね。よって、正解は次のようになるぞ!
He told me not to go there.
「彼は僕にそこへ行かないように言った。」
■2.Sorry for coming sooner.
動名詞の否定は”動名詞の直前に not を置く(not 《Ving ●●●》)”んだっ
79
たね。だから、これも簡単に次のように書けるね。
Sorry for not coming sooner.
「もっと早く来なくてスミマセン。
」
じゃ-、
”分詞構文は?”って考えると自動的に”分詞構文の否定は分詞構文の直前に not
を置く”って言えるね。
ネェ-ッ!不定詞や動名詞と一緒でしょ!じゃー、ポイント 18 に分詞構文の not の位置に
ついてまとめるね。
★★ポイント 18★★ 分詞構文の not の位置(分詞構文の否定)
『
not+《分詞構文》
』のように分詞構文の直前に not を置け!
不定詞・動名詞・分詞構文の否定のまとめ
不定詞の否定
not to V ●●●
動名詞の否定
not Ving ●●●
分詞構文の否定
not 分詞構文
not は全て直前!
結構、簡単でしょ。それでは最後に《接続詞》+分詞構文について考えていこう。
《接続詞》+分詞構文
前回、分詞構文について《分詞構文はどう訳せばいいか分からない(決まっていない)
》
⇒《意味が曖昧》というのを勉強したね。例えば、
Seeing me, he ran away.
これは、
「彼は私を見た」+「彼は逃げた」という分詞構文だね。何も文脈や状況が与え
られていなければ、
「私をみたので、彼は逃げた」のように理由で訳してもいいし、「私を
みたとき、彼は逃げた」のように時で訳してもいいわけけだね。
80
しか-し、筆者(英文を書いている人)が読者にどの意味かを分かってもらいたい場合
があるよね。こういう時は筆者が読者に分かってもらえるようにわざと《接続詞》を分詞
構文の前に残すことがあるんだ。
接続詞(while)のあとはSVとくるはずななに SV がない!
While crossing the street, he met her.
「通りを渡っている間、彼は彼女に会った。
」
普通《接続詞》の後は、
《When》I met her とか、
《While》I was crossing the street の
ようにSVが続くはず。だけど、
《接続詞》のあとにSVがなければこの形を疑うようにし
よう。それでは、ここまでの話をポイント 19 にまとめるよ!
★★ポイント 19★★ 《接続詞》+分詞構文
『
《接続詞:when・while・once/など》+分詞構文 』の形は・・・
↓
分詞構文の意味の曖昧さをなくすために使われる手法である!
⇒《接続詞》のあとにSVがなければこの形を疑え!
暗記用ドリル
次の各組の文を意味の違いに注意して和訳せよ。また、4-1 は同じ意味になるように空所
に適する語を入れよ。
1-1 Being ill, he stayed at home.
1-2 Having been ill since then, he stayed at home.
2-1 Being hungry, he ate anything.
2-2 Having been hungry since he got up, he ate anything.
3-1 Not having seen the bird, I cannot explain it.
3-2 Not having seen the bird, I could not explain it.
4-1 As I did not know what to do, I telephoned to the police.
=(
)(
) what to do, I telephoned to the police.
81
解答(⇒いずれの文も表②-その3-⑧を参照)
1-1 「病気だったので彼は家にいた。」
1-2 「そのとき以来病気だったので彼は家にいた。
」
1-1 Being ill, he stayed at home.
⇒「病気」なのも「家にいた」のも過去で同時。
1-2 Having been ill since then, he stayed at home.
⇒「家にいた」よりも前から「病気」だった。(完了分詞構文)
2-1 「おなかがすいていたので、彼は何でも食べた。」
2-1 「起きてからずっとおなかがすいていたので、彼は何でもたべた。」
2-1 Being hungry, he ate anything.
⇒「おなかがすいていた」のも「なんでも食べた」のも過去で同時。
2-2 Having been hungry since he got up, he ate anything.
⇒「なんでも食べた」よりも前から「おなかがすいていた」。(完了分詞構文)
3-1 「その鳥を見たことがないので、私はそれを説明できない。
」
3-2 「その鳥を見たことがないので、私はそれを説明できなかった。
」
3-1 Not having seen the bird, I cannot explain it.
⇒「それを説明できない」のは現在で、現在よりも前に「その鳥をみたことがない」。
3-2 Not having seen the bird, I could not explain it.
⇒「それを説明できない」のは過去、過去よりも前に「その鳥をみたことがない」
。
3-1
それを説明できない cannot explain(現在)
◎◎◎◎◎
●【現在】
その鳥をみたことがない Not having see the bird
3-2
それを説明できなかった could not explain it(過去)
◎◎◎◎◎
●【過去】
その鳥を見たことがない Not having seen the bird
基準となる時間が違えば完了分詞構文の表す時間も違うゼ!
82
4-1 Not knowing(分詞構文の否定は直前に not を置く!)
「どうしたらいいか分からなかったので、私は警察に電話した。
」
2.演習問題
◆1.(玉川大学)
難易度:★★★☆☆
(
) his work, the clerk couldn't go to the party.
(1)Having not finished (2)Not having finished
(3)Finishing not
(4)Not finished
◆2.(京都産業大学)
難易度:★★☆☆☆
While (
) your plan makes sense, I still think it will be very hard to carry out.
(1) admit (2)admitted (3)admitting (4)being admitted
◆3.(京都産業大学)
難易度:★★★☆☆
(
) anything else to buy, she went out of the store.
(1)Having not (2)Having not had (3)Not having (4)Not having had
◆4.(慶応大学)
難易度:★★☆☆☆
(
) there before, Jim knew what to see.
(1)Being (2)Been (3)Having been (4)Be
3.演習問題 解答・解説
◆1. (
) his work, the clerk couldn't go to the party.
(1)Having not finished (2)Not having finished
(3)Finishing not
(4)Not finished
後半部分が、the clerk(S) couldn't go(V)で完全な文だから、完全な文より前は副詞のカ
タマリ。これを利用して(
) his work は分詞構文になるって分かるね。
ポイント 18 より not は分詞構文の直前に置かなければならない。だから、not の位置の
おかしい(1)Having "not" finished と(3)Finishing "not"はサヨウナラ。
(4)Not finished が入れば受け身形の分詞構文だが、これが入ると The clerk was finished
「その事務員が終えられる」???となってしまうのでこれもサヨウナラだ。
83
よって、正解は(2)Not having finished で not の位置は問題なしだし、完了分詞構文にな
っていて文の動詞 couldn't go よりも前の時間を表しているので時間の上でも問題ないね。
だって、
「仕事を終えた」後に「パーティーに行く」んだからね。
●not having finished his job【過去よりもっと前】
●he couldn't go to the party【過去】
Not having finished his work, the clerk couldn't go to the party.
(⇒表②-その3-⑧)
◆2. While (
) your plan makes sense, I still think it will be very hard to carry
out.
(1)admit (2)admitted (3)admitting (4)being admitted
《接続詞》の While で文が始まっているけど、うしろにSVがないね。よって、これは
ポイント 19、つまり、
《接続詞》+分詞構文に関する問題だと気づけるね。
まず、(1)admit は論外だね。
(2)や(4)が入れば受け身の分詞構文だけど、これだと“意味上の主語”=“I”を考えて、
I am admitted your plan となってしまうのでこれもダメだね(S admit O⇒O is admitted
となって後ろに名詞節 that your plan makes sense が直接来れない!)。
よって、正解は(3)admitting になるぞ。答えはわかったと思うけど、ちょっと難しいと
ころがあるので説明しておくね。まず、make sense で「意味をなす・道理にかなう」とい
う熟語だ。つぎに、it(=your plan) will be very hard to carry out の部分は It will be very
hard to carry out your plan のように仮主語を使って書き換えれるんだったね。これは、
『不定詞編』でやったので分からなかった人はよ-く復習しておいてくださいね。
admit that SV…「…を見とめる」の that が省略されている!
While admitting (that) your plan makes sense, I still think it will be very hard to carry
out.
84
◆3. (
) anything else to buy, she went out of the store.
(1)Having not (2)Having not had
(3)Not having (4)Not having had
全ての選択肢に not が入っているね。ということで、まずは、not の位置から確認してい
こう。
(1)Having "not"と(2)Having "not" had は not の位置がおかしいね。分詞構文の否定は分
詞構文の直前に not を置くんだったもんね。よって、この2つは消去。
(3)が入るなら普通の分詞構文だから表す時間は文の動詞 went と同じ、(4)がはいるなら
ポイント 17 でやった完了分詞構文だから went よりも1つ前の時間をあらわすことになる
ね。ここで、意味をちょっと考えてみよう。
(
) anything else to buy, she went out of the store.
「他に買うものがなかった」
「彼女は店を出た」
「買うものがない」のと「店を出た」のは同時だね。よって、正解は普通の分詞構文(3)
になるよ。
Not having anything else to buy, she went out of the store.
(⇒表②-その3-⑧)
◆4. (
) there before, Jim knew what to see.
(1)Being (2)Been (3)Having been (4)Be
選択肢(4)Be は論外だね。(2)が入ると受け身の分詞構文になるけど、be 動詞は元々、S
VC「S=Cだ」かSV「Sがいる・ある」でしか使わないので受け身形を作ることは不
可能。よって、これは除外できるぞ。
(1)Being が入れば文の動詞 knew と同じ時間をあらわし、(3)が入れば完了分詞構文で
knew よりも前の時間をあらわすことになるね。今回は before があることを考えると、分
詞構文の部分は文の表わす時間よりも前になるので、(3)Having been(完了分詞構文)が
正解になるよ。
85
Having been there before ⇒「以前そこに言ったことがあった」【過去よりもっと前】
Jim knew what to see
⇒「ジムは何を見物すべきか知っていた」【過去】
Having been there before, Jim knew what to see.
(⇒表②-その3-⑧)
☆☆正解と訳☆☆
1.(2)
(訳)
「仕事が終わっていなかったので、その事務員はパーティーに行けなかった。」
2.(3)
(訳)
「君の計画はもっともだと認めるが、それでも実行するのはかなり難しいと思う。」
3.(3)
「他に買うものがなかったので、彼女は店を出た。
」
4.(3)
「以前そこにいったことがあるので、ジムは何を見物すべきかしっていた。
」
もう少しで、Ving・Vp.p.の全範囲を攻略で
きるぞ!最後まで、気を抜かずにガンバロ
ウ。むずかしく見えた Ving・Vp.p.も結構簡
単だね。
86
⑦
分詞構文 その3
with のついた分詞構文と慣用表現の習得をしよう!
1. 基本の解説 分詞構文
その3
今日は分詞構文の3回目だね。これで、
『不定詞編』と合わせて準動詞(不定詞・分詞・
分詞構文)の勉強が終わるけど、英文を読む上でもスゴク重要な所なのであやふやな所が
ある人は、しっかりと復習しておいてくださいね。
まずは、分詞構文の慣用表現を勉強していこう。ここは、熟語として覚えて置かないと
点に結びつかないし、逆に覚えていれば簡単に点に結びつくところだからね。と、単に“覚
えて下さい”といってもなかなか覚える気が起こらないよね。そこで、なぜ熟語として覚
えなきゃいけないのかを例文を通して説明してくぞ。覚える理由が分かれば少しは覚える
気も起こるというものだね。
分詞構文の慣用表現
【例文】
次の2文を意味上の主語に注意して比較せよ。
1. Working at her desk, she fell asleep.
2. Judging from what he says, he is not so happy.
1.【普通の分詞構文】
この文は普通の分詞構文だね。だから、Working の意味上の主語は文の主語と一致する
ぞ。
「”彼女が”働く」わけだ。
《Working at her desk》, she fell asleep.
「
(彼女が)机に向かって働いてた時、彼女は眠りこんだ。」
2.【分詞構文の慣用表現】
1と同様に“Judging の意味上の主語”=“文の主語”(he)と考えると「”彼が”判断す
87
る」となるけど、これだとおかしいね。だって、「彼が言うことから( 彼が)判断すると、
彼は幸せでない。
」???。ワケが分からないね。このように、ある決まった形の分詞構文
(つまり、分詞構文の慣用表現)は文の主語と意味上の主語が一致しないんだ。具体的に
言うと、自分で一般の人を表わす we を意味上の主語として補ってあげなければいけないん
だ。特に we を訳に出す必要はないので、訳すと次のようになるね。
ここに、自分で一般の人(We)を補ってあげなきゃいけない!
⇒ただし、we は日本語の訳にはでないよ!
○○○ Judging from what he says, he is not so happy.
(⇒表②-その3-⑧)
「彼がいうことから判断すると、彼は幸せではない。」
覚えなきゃいけない理由が分かれば、覚える気が一気に沸いてきたね(笑)。それでは、
このパターンをとる分詞構文の慣用表現をまとめるぞ。
★★ポイント 20★★ 分詞構文の慣用表現
●意味上の主語が文の主語と一致しない!⇒ we を意味上の主語として補って読め!
01.frankly speaking
02.strictly speaking
03.generally speaking
04.speaking(talking) of...
05.judging from ...
06.assuming that ...
07.considering ...
08.taking … into consideration
⇒
⇒
⇒
⇒
⇒
⇒
⇒
⇒
率直に言って
厳密に言えば
一般的に言って
…と言えば
…から判断すると
…と仮定すると
…を考慮すれば
…を考慮すると
…が長い場合は、taking into consideration …の語順
覚える数はそんなに多くないでしょ!だから、早めに覚えてしまってね。それでは、次
に《with+【名詞】+~~》というやつを勉強していくぞ!
88
《with+【名詞】+~~》(付帯状況の with)
普通、前置詞の with って I go there "with" Tom.のように、
【with+名詞】の組み合わせ
で使われるよね。でも、今回やる《with+【名詞】+~~》(付帯状況の with と言います)
は後ろに【名詞】が来るだけでなく、その後ろに~~がくっつくという形で使われるんだ。
この~~の部分も含めて1つのカタマリと考えなくちゃいけない。ココが普通に使われる
with と違う点だ。
【例文】
● He cannot work with you standing there.
それでは、Step を1つづつ踏みながら考えていこう。踏まねばならない Step は全部で3つ。
1つづつ丁寧に確認していってね。
Step1『with が作るカタマリを決定しましょう!』
He cannot work 《 with you standing there 》.
Step2『
【名詞】(you)と~~(standing there)の間に be 動詞を補って文を作る!』
He cannot work 《 with you standing there 》.
You are standing there.
「あなたがそこに立っている。
」
Step3『
“主節(He cannot work)”と“《Step2 で作った文》状態で”をくっつける!』
He cannot work.「彼は働けない」
+
○
You are standing there.「あなたがそこに立っている状態で」
⇒「あなたが、そこに立っている状態では、彼は仕事が出来ない」
(
「あなたが、そこに立っていては、彼は仕事が出来ない。」
)
このように1つづつ Step を踏んで考えれば決して難しくないね。また、~~の部分には
Ving・Vp.p.・形容詞・副詞・前置詞+名詞がくるよ。でも、結局は Step2 でやったように、
【名詞】と~~の間に be 動詞を補うことが出来れば、Ving が来る場合は【名詞】との間
に「
【名詞】が~する(している)
」という能動の関係が、Vp.p.が来る場合は【名詞】との
間に「
【名詞】が~される」という受け身の関係が隠れていると見ぬけるね。
89
★★ポイント 21★★ 《with+【名詞】+~~》(付帯状況の with)
with +
【名詞】 +
Ving ~
Vp.p. ~
形容詞 ~
副詞 ~
前置詞+名詞
Step1
⇒ with が作るカタマリを決定しましょう!
Step2
⇒ 【名詞】(you)と”~~”の間に be 動詞を補って文を作る!
Step3
⇒ “主節(He cannot work)”と“《Step2 で作った文》状態で”をくっつける!
試験では~~が Ving になるのか Vp.p.になるのかが良く問われる!
⇒隠れた文を作る作業(Step2) を通して【名詞】との関係が能動か受け身かを考えよう。
⇒能動なら Ving を受け身なら Vp.p.を選べばOK!
暗記用ドリル
①次の独立分詞構文の意味を答えよ。
01.frankly speaking
02.strictly speaking
03.generally speaking
04.speaking(talking) of...
05.judging from ...
06.assuming that ...
07.considering ...
08.taking … into consideration
90
②次の各文の空所に適当な英語を入れよ。
(1) 率直に言えば、彼女は彼らが好きでなかった。
(
)(
), she did not like them.
(2) 彼女の能力を考えると、もっとうまくできたはずだ。
(
)(
) abilities, she should have done better.
(3) 彼の様子から判断すると、彼はセールスマンに違いない。
(
)(
) his appearance, he must be a salesman.
(4) 彼女は目を輝かせながら入ってきた。
She came in (
) her eyes (
).
(5) 彼女は目を閉じて、その音楽に聞き入っていた。
He was listening to the music (
) his eyes (
).
解答
①(⇒ポイント20参照)
01.「率直に言って」
02.「厳密に言えば」
03.「一般的に言って」
04.「...と言えば」
05.「...から判断すると」
06.「...と仮定すると」
07.「...を考慮に入れると」
08.「…を考慮すると」
②(⇒(1)~(3)はポイント20・(5)~(6)はポイント21を参照)
(1) Frankly / speaking
(2) Considering her
主節の she should have done の部分が良く分からなかった人は次の助動詞+have+Vp.p.
をよ-く読んで下さい。大事なポイントですよ。
《 助動詞+have+Vp.p. 》
⇒過去の推量と過去のことについての後悔の 2 パターン
過去の推量
●may(might) have Vp.p.
「~したかもしれない」
●must have Vp.p.
「~したに違いない」
●cannot have Vp.p.
「~したはずがない」
●should( ought to) have Vp.p. 「~したはずだ」
過去のことについての後悔
●should(ought to) have Vp.p. 「~すべきだったのに(しなかった)」
●need not have Vp.p.
「~する必要はなかったのに(した)」
☆should(ought to) have Vp.p.には 2 パターンあるヨ!
【例題】
(センター)
I(
) you last night, but I was too busy.
91
(1) had to telephone
(2)must have telephoned
(3)should have telephoned (4) should telephone
解答
but I was too busy「でも、僕は忙しすぎた」から実際には電話をしてないことが分かる
ね。よって、ここの正解は「電話すべきだったのに(実際はしなかった)」という意味に
なる(3)should have telephoned が正解だ。
(訳)
「昨日の夜あなたに電話すべきだったのに(しなかった)、私は忙しすぎた。
」
(3) Judging / from
(4) with / shining
(5) with closed
(5)と(6)で Ving を入れるべきか、Vp.p.を入れるべきかで迷った人はいませんか?そうい
う人は便利なテクニックがあるのでぜひ、参考にして下さい。
《
with+【名詞】+~~の解法テクニック 》
(5)も(6)も【名詞】=her(his) eyes だったのに、(5)では shining が(6)では closed とそれぞ
れ違うものが入っているね。この eyes のように、
【名詞】=人間の体の一部(目・髪・手
など)のときは、Ving も Vp.p.も両方とも入る可能性があるんだ。この形を取っていると
きは次のテクニックを使うと便利だよ。
with 【体の一部】Ving ⇒ 意識的に出来ない!
with 【体の一部】Vp.p. ⇒ 意識的に出来る!
つまり、(5)では「目を輝かす」だけどこれは意識的にできないね。だから、shining がは
いるんだ。
また、(6)では「目を閉じる」だけど、これは意識的にできるね。だから、Vp.p.の closed
が入るわけだ。
『「目は光によって輝かされる」から shone(shined)かなぁ-?』(>受験生
の頃の僕)なんてやらないようにね。
それでは、演習問題でポイントの確認をしていこう!
92
2.演習問題
◆1.(駒沢大学)
難易度:★☆☆☆☆
「厳密に言えば、ジョンは私の妹の友人です。」
(
) speaking, John is my sister's friend.
(1)Frankly (2)Generally (3)Strictly
◆2.(愛知女子短期大学)
難易度:★★☆☆☆
John was standing alone in the room (
).
(1)with his arms folding (2)with his arms folded
(3)with folding his arms (4)with his folded arms
◆3.(名古屋外国語大学)
難易度:★★★☆☆
「頬杖を付かないで座りなさい。
」
[your hand / chin / with / sit / on / your / don't]
3.演習問題 解答・解説
◆1.「厳密に言えば、ジョンは私の妹の友人です。
」
(
) speaking, John is my sister's friend.
(1)Frankly (2)Generally (3)Strictly
この問題はポイント 20 を押さえていれば楽勝だね。
(1)Frankly を入れると「率直に言え
ば」だし、(2)Generally を入れても「一般的に言えば」だから違うね。
「厳密に言えば」は Strictly speking だから、(3)が正解だ。
Strictly speaking, John is my sister’s friend.
(⇒表②-その3-⑧)
93
◆2. John was standing alone in the room (
).
(1)with his arms folding (2)with his arms folded
(3)with folding his arms (4)with his folded arms
.選択肢のどれを見ても with がついているね。あとは、選択肢の形から、《with 【名詞】
~~》の問題だと分かれば正解は(1)か(2)に絞れるね。
ここで、
【名詞】(his arms)と~~(folding・folded)の間に be 動詞を補って文を作ってみ
よう。
(1)なら
His arms "were" folding.「彼の腕が組んでいた」???
(2)なら
His arms "were" folded. 「彼の腕が組まれていた」
(○)
というわけで、正解は(2)だね。直訳すると、「腕が組まれた状態で、ジョンは部屋の中で
一人で立っていた」となるね。
また、暗記用ドリルの所でやった“with+【名詞】+~~の解法テクニック”を使って考
えても、「腕を組む」は意識的に出来る動作だから、やっぱり、Vp.p.の(2)with his arms
folded を選べるね。
John was standing in the room 《
ジョンは立っていた
+
with his arms folded 》.
彼の腕が組まれた状態で
◆3.「頬杖を付かないで座りなさい。
」
[your hand / chin / with / sit / on / your / don't]
まず、don't と動詞の原形 sit があることから don't sit のカタマリが出来あがるね。さら
に設問の日本語より命令文だから、これが Don't sit と最初にくるのはいいね。
つぎに、
「頬杖をつく」を処理しよう。残った選択肢は[ your hand / chin / with / on /
your ]だね。これらを使って普通に書くと、Your hand are on your chin.「あなたの手があ
ごの上にのっている」⇒(意訳)
「頬杖をつく」となるはず。だからあとは、《with
【名
詞】 ~~》を使って、with your hand on your chin とすれば「頬杖をついた状態で」⇒
「頬杖をついて」となるぞ。ということで、正解は次のようになるね。
94
Don't sit 《
with your hand on your chin 》.
座るな + 頬杖をついた状態で
☆☆正解と訳☆☆
1.(3)
2.(2)
(訳)
「ジョンは腕を組んで一人で部屋の中に立っていた。」
3.Don't sit with your hand on your chin
これで一通り Ving・Vp.p.の学習が終わったね。まずは、確認のためにも、先に進む前に
今まで解いた問題を”Part6”の問題集で解きなおしてね。特に文法は繰り返し何度も同じ問
題にあたって学習することが大事だよ。
95
Part4
【演習編】… 文法問題でポイントの確認をし、ポイント自分のものにしよう!
ここでは、Part3 で身につけた内容がちゃんと使えるかどうかを試すために演習をこなし
ていきます。今までやった内容に関する問題を配列しているので、分かった気になってい
る部分は間違えてしまうはず。そういう部分は各問題に示されている“使うポイント”に
戻って必ず復習してくださいね。ここが、キミのウィークポイントですよ。さらに、この
演習を通して今まで知識だけだった各ポイントの使い方を身につけましょう。
問題演習とはいえ、この Part も妥協のない徹底した詳しい解説をつけたので、納得がい
くまで何回も読み返してください。それでも、わからない場合は、僕まで授業後に質問を
もってきて下さいね。
96
◆1.(センター試験)
難易度:★★★★☆
“How do you like this park?”
“It’s wonderful! I never dreamed of (
) such a quiet place in this noisy city.”
(1)being (2)having been (3)there being (4)there to be
使うポイント ⇒ ポイント1+ポイント 22
二人の会話で最初の人が“How do you like this park?”「この公園を気に入った?」と聞
いているわけだね。そして、次に問題の部分が続くわけだけど、ちょっとこの部分を図解
してみよう。
I never dreamed 《of (
S
) such a quiet place in this noisy city》.
V
空所は前置詞 of の後ろだから、空所には名詞の働きを出来るものがはいらないといけな
いね。選択肢(4)there to be は不定詞を使っているけど、不定詞は前置詞の目的語になれな
いので、これは消去。
(1)being や(2)having been が空所に入ったら意味が不自然(「静かな公園があるこ
と」???)
。よって、(1)being も(2)having been も消去。
結局、正解は(3)there being がになるね。これは、例えば、There is a park.「公園があ
る」という文を動名詞にしたいときに、is を動名詞 being にかえて there being a park「公
園があること」のように使うんだ。
★★ポイント 22★★ there being A(動名詞)
there being A 「Aがあること」
●being の意味上の主語はA!
これを踏まえて、全体の構造を考えると次のようになるね。
97
I never dreamed 《of there being such a quiet place (in this noisy city)》.
S
V
V’
S’「静かな公園があること」
(⇒表②-その1-③)
また、dream of ~「~を夢見る」は頻出熟語なのでここで覚えておこうね。
解答 (3)
(訳)
「この公園は気に入りましたか。」「すばらしいね。この騒々しい街にこんなに静かな
場所があるなんて夢にも思いませんでした。
」
98
◆2.(千葉工業大学)
難易度:★★★☆☆
He is proud (
) late for school.
(1)never having been (2) never of being (3) of never having been (4) in never being
使うポイント ⇒ ポイント5+ポイント8
まず、be proud of ~で「~を誇りに思う」だったね。この時点で of 以外の前置詞を使
っている(4)in never being はバイバイ。また、of のついてない(1)never having been も消
去できるね。
残った選択肢(2)never of being と(3)of never having been の勝負だ。これは、否定語
never の位置を考えればいいね。動名詞の否定は not(never)+Ving のように動名詞の直前に
置くんだったから、正解はこの語順をとっている(3)of never having been となるぞ。
動名詞の否定は直前ダ!
He is proud 《of never having been late for school》.
完了動名詞
(⇒表②-その1-③)
上のように、完了動名詞を使っているわけだけど、is proud「誇りに思っている」のが現
在で、never having been late for school「学校に遅れたことがない」のは【現在よりも前】
に遅れたことがないということだね。完了動名詞はこのように、
“文の動詞の時間よりもと
にかく前の時間を表す”のだったということも確認しておこう。
解答 (3)
(訳)
「彼は今まで学校に遅刻したことがないことを誇りにしている。
」
99
◆3.(センター試験)
難易度:★★★☆☆
There is (
) what will happen to us tomorrow.
(1)no having told (2) no telling (3) not telling (4) not to tell
使うポイント ⇒ ポイント 10
問題文と選択肢を見てポイント10で勉強した“動名詞の慣用表現の問題”だというこ
とに気づくのが第一歩だ。
「●●●することができない」
There is no 《Ving ●●●》
= It is impossible 《to V ●●●》
= We cannot V ●●●
上記の内容がキチント頭に入っていれば、(3)not telling や(4)not to tell は消去できるハ
ズだよ。
(1)no having told は完了動名詞を使っているけど、
「~できなかった」と言いたい場合は
is を過去形にして There was no 《Ving ●●●》というのでこれもダメ。
【例】There was no knowing who they might meet there.
「彼らがそこで誰にあったかは分からない。
」
よって、正解は残った(2)no telling になるぞ。
「私達に明日なにが起こるかは分からない」
で意味的にも問題ないね。
There is no telling what will happen to us tomorrow.
「私達には明日何が起こるかは分からない」
解答 (2)
(訳)
「私達には明日何が起こるかは分からない」
100
◆4.(センター試験)
難易度:★★☆☆☆
This symphony is a real masterpiece. I think it’s worth (
) over and over again.
(1)be listened to (2) listening to (3) to listen to (4) to be listend to
使うポイント ⇒ ポイント 10
前半は This symphony is a real masterpiece.「この交響曲は本当に傑作だ。
」という意
味だね。masterpiece「傑作」は結構でてくるので知らなかった人は今、覚えちゃってね。
では、問題部分にいこう。I think it’s worth (
) over and over again.これは worth
を使った動名詞の慣用表現の問題だ。worth を見た瞬間に次の知識がひらめくようになろう。
「~する価値がある」
S is worth Ving
= It is worth (while) 《Ving ●●●》
これは、It is worth while 《to V ●●●》と動名詞と同じように不定詞を使って「~す
る価値がある」という意味を表わせるのだけど、①不定詞が来るときは while が必要、②
この It は仮主語の It で《to V ●●●》を指している、という2点から選択肢(3)や(4)は消
去できるぞ。I think it’s worth (
)…の it は前の文の This symphony を指しているわ
けだし、while もないもんね。また、動詞の原形を使った(1)be listened to は論外だね。
結局、正解は(2)listening to になるぞ。これが入ると、
「何度も聞き返す価値がある」と
なって、前半部分とも意味的にうまくつながるね。
I think
it
’s worth listening to over and over again.
=this symphony
解答 (2)
(訳)
「この響奏曲は本当に傑作だ。私はそれは何度も聞き返す価値があると思う。
」
101
◆5.(成城大学)
難易度:★★★☆☆
No matter how hard I may try, I cannot help (
) a few mistakes in every essay I
write.
(1) make (2) to make (3) making (4) but to make
使うポイント ⇒ ポイント 10
これは、cannot help の部分を見て動名詞の慣用表現の問題だと気づけたかどうかが勝負
の分かれ目だ。
「●●●せずにいられない」
cannot help 《Ving ●●●》
= cannot but V(原形)
上の公式が頭の中に入っていれば、正解は動名詞を使った(3)making を一発で選べるはず
だよ。
《No matter how hard I may try:副詞節》,
「たとえどんなに~しても」
I cannot help making a few mistakes (in every essay) I write.
S
V
O
解答 (3)
(訳)
「どんなに一生懸命やってみても、僕の書くエッセーにはどれにもいくつか間違いが
ある。
」
102
◆6.(センター試験)
難易度:★★★★☆
The (
) to the students were very difficult.
(1)given tests (2)giving tests (3) tests given (4) tests giving
使うポイント ⇒ ポイント 11
「与えられたテスト」と言いたいだけなら(1)given tests でOKなんだけど、これだと空
所の後ろにある to the students とうまくつながらないね。
(1)を入れた場合
うまくつながらない!!
The given testes (to the students)were very difficult.
S
V
C
また、(2)を入れると The giving tests となってしまうね。つまり、Ving や Vp.p.が名詞
を修飾するときは、
【修飾される名詞:tests】が意味上の主語になるのだったから、これだ
と「テストが与える」???となってしまってオカシイわけだ。
では、考え方を少しかえて形容詞のカタマリが後ろから名詞(tests)を修飾していると考え
てみよう。すると、(3)や(4)を入れた場合がこれに当てはまると考えれるね。
(3)を入れた場合
The tests 《given to the students》 were very difficult.
⇒【隠れた文】The tests were given to the students.「テストが生徒達に与えられた」
これは何の問題もないね。よってこれが、正解だ。
ちなみに、(4)を入れた場合は次のようになるね。
The tests 《giving to the students》 were very difficult.
⇒【隠れた文】The tests were giving …「テストが与える.
..」???
結局、(2)を入れた場合と同じで意味上の主語との関係が変になってしまう。以上より、
正解はやっぱり(3)tests given だ。
103
The tests given to the students were very difficult.
(⇒表②-その2-⑤)
解答 (3)
(訳)
「学生に与えられたテストはとても難しかった。」
104
◆7.(甲南女子大学)
難易度:★★★☆☆
I want (
) as soon as possible.
(1)this watch repair
(2)this watch to repair
(3)this watch repairing (4)this watch repaired
使うポイント ⇒ ポイント 13
選択肢をみると this watch までは全て一緒だからこの部分を入れて全体の構造を考えて
みよう。
I want this watch
S V
as soon as possible.
O
C
上のように、各選択肢に動詞の原形 repair・不定詞 to repair・現在分詞 repairing・過去
分詞 repaired があることから、want が SVOC の第 5 文型を作っていると考えれるね。そ
して、want は SVOC をとるときCは次のような形をとるのだったね。
S + want + O +
C = to V …
Ving …
Vp.p. …
これが分かれば動詞の原形の(1)this watch repair はバイバイできるね。。
次に、C に入る to V や Ving,Vp.p.の意味上の主語は O の this watch になるはず。あと
は、この意味上の主語(this watch)と to repair・repairing・repaired との関係を考えてみ
よう。
This watch「この時計」は「修理される」のだから、受け身の関係をつくれる Vp.p.を使
った(4)が正解だね。(2)や(3)が入ると「この時計が修理する」???というオカシナな関係
になってしまうぞ。
105
This watch is repaired.という関係が隠れている!
I want this watch repaired as soon as possible.
S V
O
C
(⇒表②-その2-⑦)
解答 (4)
(訳)
「私はこの時計をできるだけ早く直してもらいたい。
」
106
◆8.(北海学園大学―改題)
難易度:★★☆☆☆
I am very (
) that you have won.
(1)pleasant (2) pleased (3) pleasing
使うポイント ⇒ ポイント 12
問題文の構造は次のようになっているね。
I am very (
S V
) 《that you have won》.
C
まず、選択肢(1)pleasant は「楽しい・嬉しい」の意味では人を主語に出来ないんだ。よ
って、これは消去。
正解は(2)pleased か(3)pleasing かだけど、please はもともと感情を表す動詞で、【物事】
please 【人】
「【物事】が【人】を喜ばせる」のように使うのだったね。よって、pleasing
を使う場合は【物事】が主語、pleased を使う場合は【人】が主語というわけだ。今回は I
(人)が主語だから、正解は(2)pleased だ。
感情の原因を表わし「~して」と訳す that
I am very pleased 《
that you have won 》.
(⇒表②-その2-⑥)
解答 (2)
(訳)
「私はあなたが勝って嬉しい。
」
107
◆9.(センター試験)
難易度:★★★☆☆
I feel (
) and sleepy during Mr.Brown’s lessons, since he is always using the
same material.
(1)bored (2)boring (3)interested (4)interesting
使うポイント ⇒ ポイント12
大きく全体の構造をとらえよう。
I feel (
) and sleepy 《during Mr.Brown’s lessons》,
SV
C
【結果】
「私はブラウン先生の授業は(
)で眠く感じる」
《since he is always using the same material》.
【原因】
「彼はいつも同じ教材を使うので」
この図解でも分かるように since 以下が【原因】になっているので、空所には良くないこ
とを表す語が入らないといけないね。この時点で(3)interested や(4)interesting はサヨウナ
ラ。
次に(1)bored か(2)boring かを決めるわけだけど、考え方は前問と同じ。bore も【物事】
bore【人】「【物事】が【人】を退屈させる」のように使うのだったね。つまり、人が主語
なら bored を、物事が主語なら boring を使えばいいわけだ。
今回は I(人)が主語なので、正解は(1)bored になるね。
I feel sleepy and bored during Mr. Brown’s lessons.
(⇒表②-その2-⑥)
また、since 以下の is always using の部分は進行形だけど、進行形はこのように always
や constantly, all the time と共に用いて、非難を表し「いつも~ばかりしている」という
意味を表すことがあるんだ。これは、盲点になっているところなのでしっかりと押さえて
おこう。
108
【例題】
(愛知学院大学)
難易度:★★★★☆
She is always (
) the ball.
(1) to miss (2)missed (3)missing (4)being missed
受身になってしまう(2)と(4)はオカシイね(S miss O⇒O is missed となって後ろに the
ball のような名詞が後ろに直接来れない)。あとは、意味から決めればいいんだけど(3)
が入れば always があることと、これが入れば進行形になることから非難を表す進行形に
なると判断できるね。意味は「彼女はいつもボールを取りそこねてばかりいる。」となっ
て意味的にも問題なしだ。
解答(3)
(訳)
「彼女はいつもボールを取り損ねてばかりいる。」
解答 (1)
(訳)
「ブラウン先生はいつも同じ教材を使うので、彼の授業は退屈で眠く感じる。
」
109
◆10.(成城大学)
難易度:★★☆☆☆
It is no use (
) over split milk.
(1) crying (2) to crying (3) cry (4) to cry
使うポイント ⇒ ポイント 10
It is no use の部分を見た時点で動名詞の慣用表現の問題だと気づかなければいけない問
題だぞ。
「●●●してもムダだ」
It is no use(good) 《Ving ●●●》
= It is useless 《to V ●●●》
= It is of no use 《to V ●●●》
今回の問題は It is no use 《Ving ●●●》の形で正解は一発で(1)crying を選べるね。こ
の手の問題は覚えていないとお手上げだからね。しっかりと覚えておこう。
解答 (1)
(訳)
「こぼれた牛乳のことで嘆いてもむだだ。」⇒〈諺〉「覆水盆に帰らず。
」
110
◆11.(城西大学)
難易度:★★★★☆
His report, (
) in haste, had many mistakes.
(1) has written (2) having been written (3) having written (4) had been written
使うポイント ⇒ ポイント 16+ポイント 17
大きく全体の構造をとらえよう。
His report,《 (
) in haste,》 had many mistakes.
S
V
O
構造は上のようになっているね。ここで、どこにも接着語がないという事実に注目しよ
う。接着語がないのだから、空所には動詞の働きをする(1)has written(現在完了)や(4)had
been written(過去完了)は入らないね(⇒表①参照)
。
そこで、空所を含む≪
》に残った選択肢(2)having been written や(3)having
written が入って副詞のカタマリ、つまり、完了分詞構文を作ると考えれるね。
(2)having been written が入るなら意味上の主語との関係が受け身で、(3)having written
が入るなら意味上の主語との関係が能動になるわけだ。この問題の場合、空所の前に【名
詞】がないことから意味上の主語は文の主語と一致するはず。よって、意味上の主語は His
report になるわけだ。あとは、これを利用して(2)か(3)かを決めれば良いだけだね。
(2)having been written なら
⇒ 受け身の関係で、
「彼のレポートが 書かれる 」となって問題ないね。
(3)having written なら
⇒ 能動関係で、
「彼のレポートが 書く 」???これは、明らかにオカシイね。
以上より、正解は(2)having been written になるって自信を持って決めれるぞ。
111
His report, having been written in haste, had many mistakes.
(⇒表②-その3-⑧)
having been written は完了分詞構文だから、「彼のレポートに多くの誤植があった」の
は【過去】の話で、
「急いで書かれた」のはそれよりも、もっと前の話。
解答 (2)
(訳)
「急いで書かれたので、彼のレポートには多くの間違いがあった。」
112
◆12.(桃山学院大学)
難易度:★★★★☆
There (
) no bus service, I had to walk home.
(1) were (2) had (3) being (4) having
使うポイント ⇒ ポイント 16+ポイント 23
この問題もやっぱり全体の構造から確認していこう!
《There (
) no bus service》, I had to walk home.
副詞のカタマリ
S
V
まず、コンマより後ろの I had to walk home「歩いて家に帰らなければならなかった」
は完全な文だね。完全な文より前の部分は副詞のカタマリだったわけだから、There
(
) no bus service はこれで副詞の働きをしなきゃいけないね。
接着語がどこにもないので、動詞の働きをしてしまう(1)were や(2)had は入れられない
ね。
次に、(3)が入っても(4)がはいっても副詞のカタマリ、つまり、分詞構文だって考えれる
ね。ここで、注目したいのが文頭の There だ。There is a park を動名詞にしたいときに
There being a park となったのと同じように、There is a park を分詞構文にしたいときも
There being a park のような形になるんだ。この there is…の絡んだ不定詞・動名詞・分詞
構文は苦手な人が多いのでここで総まとめをしておこう。
113
★★ポイント 23★★ there being A(分詞構文)
There is A「Aがある」を分詞構文にしたいとき There being A の形をとる!
⇒being の意味上の主語は A だよ!
《there is A を不定詞・動名詞・分詞構文にすると…》
for there to be A
不定詞の場合
there being A
動名詞の場合
there being A
分詞構文の場合
このポイントを考えれば先頭の There の説明のつく(3)being が正解となるわけだ。これ
に対し(4)having が入っても説明がつかないね。
《There being no bus service》, I had to walk home.
分詞構文 バスの便がなかったので
(⇒表②-その3-⑧)
解答 (3)
(訳)
「バスの便がなかったので、歩いて家に帰らなければならなかった。
」
114
◆13.(センター試験)
難易度:★★☆☆☆
“Haven’t we met somewhere before?”
“Yes, I remember (
) you at the party last week.”
(1)meeting (2) of meeting (3) to meet (4) to meeting
使うポイント ⇒ ポイント 4
“Haven’t we met somewhere before?”「以前、どこかでお会いしませんでした。」と尋ね
られて、“Yes, I remember (
) you at the party last week.”と答えているわけだね。
まず、(2)of meeting や(3)to meeting はすぐにはずせるね。問題は remember の O とし
て不定詞 to meet が続くのか、動名詞 meeting が続くのかだね。
● meet to V 「~するのを覚えている」(未来志向)
● meet Ving 「~したのを覚えている」(過去志向)
不定詞が続く場合は未来か能動を表わし、動名詞が続く場合は過去(現実)か受け身を
表すのだったね。これを踏まえれば、問題文の意味と last week があることから「~したの
を覚えている」の動名詞が入るとわかるぞ。よって、正解は(1)meeting だ。
「先週、会ったのを覚えている」
Yes, I remember meeting you at the party last week.
(⇒表②-その1-②)
解答 (1)
(訳)
「私達は以前どこかでお会いしませんでしたか。」「ええ、先週パーティーでお会いし
たのを覚えています。
」
115
◆14.(センター試験)
難易度:★★☆☆☆
After a lot of problems she (
) to learn to drive a car.
(1)gave up (2) managed (3) put off (4) succeed
使うポイント ⇒ ポイント3+(再掲)
全体の構造を大きく捉えよう。
(After a lot of problems) she (
S
) 《to learn to drive a car》.
V
O
選択肢と問題文を見合わせれば上のような構造になっていると見ぬけるね。ここまで、
来れば空所には不定詞を O にとれる動詞を選べばOKとわかるはず。
(1)gave up と(3)put off は後ろに動名詞を O にとる動詞だったね。これ!MEGAFEPS!
出ない!の G と P だ。また、put off = postpone 「~を延期する」という意味になること
も確認しておこう。というわけで、(1)も(3)もサヨウナラ-!
次に、(4)succeed について考えよう。succeed は基本的に自動詞で使われて、succeed to
~「~を継ぐ」という意味になるんだ。でも、この to は不定詞の to じゃなく前置詞の to
なので“~”の部分には名詞が来なきゃダメ。これを考えれば、(4)もサヨウナラだ。ちな
みに、succeed to ~「~を継ぐ」で succeed in ~「~に成功する」の意味になって、続く
前置詞によって大きく意味が違ってくるので注意しておこう!よく、前置詞の部分(to や in)
を埋めさせる問題が出るぞ。
以上の消去法より、正解は(2)managed になるね。managed to V「なんとかして~する」
で manage は後ろに O として不定詞が来る動詞だったね。
解答 (2)
(訳)
「数多くの問題があったが、彼女はどうにか車を運転できるようになった。」
116
◆15.(福島大学)
難易度:★★★☆☆
He was afraid of (
) to catch the last train.
(1)not to be able (2)to be not able (3)being not able (4) not being able
使うポイント ⇒ ポイント1+ポイント 5
空所の直前の of(前置詞)に注目しよう。
of 《
前
(
) to catch the last train 》.
+ 名詞
前置詞 of の後ろなのだから、空所には名詞の働きをできるものが入らなきゃいけないね。
ここで、不定詞は前置詞の後ろに置くことが出来ないのだったから、不定詞を使っている
選択肢(1)と(2)は一気に消去できるね。
残った選択肢は(3)being not able と (4) not being able だ。これは、出題者が「動名詞を
否定する not の位置はどこですか?」と聞いているんだね。動名詞の否定は not+Ving …
の形で動名詞の直前に not をおくんだったから、正解はこの語順をとっている(4)だ。(3)は
not の位置がおかしいのでダメだよ。
He was afraid of not being able to catch the last train.
(⇒表②-その1-③)
問題の解法には関係ないけど、
「
(列車などに)乗り遅れる」は miss・「(列車などに)間
に合う」は catch だということも押さえておこう。最近急増中の動詞の語法を問う問題でネ
ラワレルぞ!軽く、例題に目を通しておこう。
117
【例題】
(流通科学大学)
難易度:★★☆☆☆
I rushed to the station, but unfortunately, I (
(1) passed (2) escaped (3) failed (4) missed
I rushed ( to the station) ,
S V
but unfortunately,
I(
S
V
) the last train.
O
) the last train.
「私は駅へ急いだ」
「しかし、不運にも」
「私は終電に(
)。
」
(
)に入る言葉はどう考えても、
「乗り遅れた」だね。
「(列車などに)乗り遅れる」
は miss だから、正解は(4)missed だ。
正解:(4)
(訳)
「私は駅へ急いだが、不運にも終電に乗り遅れてしまった。
」
解答 (4)
(訳)
「私は終電に間に合わないのではないかと心配していた。
」
118
◆16.(センター試験)
難易度:★★★★☆
“Doesn’t this climate bother you?”
“A little, but after a while one gets used (
(1)be (2) for being (3) to be (4) to being
) hot”.
使うポイント ⇒ ポイント 9
問題文の gets used と選択肢を見て、be used to V・used to V・get(be) used to Ving の
判別を聞いている問題だと見抜こう。この時点でこれらのどの形にもあてはまらない選択
肢(1)be と(2)for being は外せるね。ここで、この3つのパターンを確認しておこう。
①be used to Ving ●●● 「●●●することに慣れている」
②used to V(原形)●●● 「よく●●●したものだ」(=would V)
③be used to V(原形)●●● 「●●●するために使われる」
(3)to be が入れば③のパターンで、(4)to being が入れば①のパターンだね。しかし、(3)to
be が入ると意味的におかしくなってしまうので、正解は(4)to being だと判断できるぞ。
しばらくすれば
( after a while ) one gets used to being hot
「暑いのに慣れる」
(⇒表②-その1-③)
解答 (4)
(訳)「この気候は嫌ではありませんか。」「少しね。でも、しばらくすると暑いのにも慣れ
ます。
」
119
◆17.(横浜市立大学)
難易度:★★★★☆
My mother complains of (
) lazy.
(1)me to be (2) my being (3) I am (4) I being
使うポイント ⇒ ポイント1+ポイント6
この問題はまず前置詞 of に注目するのが解法への第一歩だ。
of
(
) lazy.
前 + 名詞
前置詞の後だから不定詞はこれないね。よって、(1)me to be は消去できるぞ。さらに、
接着語が1つもないのに、SV はこれないから(3)I am も消去だ。
正解は残った(2)my being か(4)I being かだけど、これは動名詞の意味上の主語の表し方
を聞いているわけだね。動名詞の意味上の主語は目的格・所有格+Ving ~「~がVする
こと」と表すので、(4)I being はダメだね。I は主格だからね。よって、正解は(2)my being
となるぞ。
My mother complains of my being lazy.
私が怠けていること
(⇒表②-その1-③)
「私の母は私が怠けていることについて不平を言う。」
解答 (2)
(訳)
「私の母は私が怠けていることについて不平を言う。
」
120
◆18.(センター試験)
難易度:★★★★☆
Cold chicken is delicious (
) salad.
(1) when eaten with (2) when eating (3) with when eaten (4) with when eating
使うポイント ⇒ ポイント 19
この問題は選択肢を見て when の後に SV があるはずなのに、SV がないという事実に
注目できたかどうかが勝負の分かれ目だ。
when のような接続詞の後に本来あるべき SV がないときは、《接続詞》+分詞構文を考え
るのだったね。この形で前に前置詞がつくことはないから、(3)や(4)は with がついてしま
っているので外せるね。
あとは、(1)と(2)のタイマン勝負。どちらかを決めるには意味上の主語との関係を考えれ
ばOK。eaten や eating の意味上の主語は文の主語の Cold chicken になるね。
(1)when eaten with が入った場合
⇒ Cold chicken is eaten with salad.(受け身の関係)
「コールドチキンがサラダと一緒に食べられる」
(2)when eating with が入った場合
⇒ Cold chicken is eating with salad.(能動関係)
「コールドチキンが食べている」???
以上、(1)と(2)を比べれば正解は一目瞭然。正解は(1)だ。
解答 (1)
(訳)
「コールドチキンはサラダと一緒に食べるとおいしい。」
121
◆19.(梅花大学)
難易度:★★★★☆
He hates (
).
(1)calling by his first name
(3)to be calling by his first name
(2) to call by his first name
(4) being called by his first name
使うポイント ⇒ ポイント6+ポイント7
hate は O に不定詞も動名詞もとれるので、O が不定詞か動名詞かという基準ではどの
選択肢も外せないよ。では、どうするか…?まずは、各選択肢の意味上の主語を考えてあ
げよう。すると、どの選択肢が入っても意味上の主語が文の主語 He になるとわかるね。不
定詞の前に for+A や動名詞の前に所有格・目的格がついていなければ、意味上の主語は文
の主語と基本的に一致するはずだからね。
つまり、選択肢(1),(2),(4)が入れば意味上の主語 He と能動関係を作り「彼が呼ぶ」とな
るわけだ。でも、これだと後に続く by his first name とうまくつながらないし、意味もお
かしい。
(4)being called by his name が入れば動名詞の受身形なので He とは受け身の関係を作る
わけだね。これだと、「彼が名前で呼ばれる」になり意味的にも何の問題もない。よって、
正解は(4)となるわけだ。
He hates being called by his first name.
S
V
O 「名前で呼ばれること」
(⇒表②-その1-②)
解答 (4)
(訳)
「彼は名前で呼ばれるのが嫌いだ。」
122
◆20.(京都産業大学)
難易度:★★★☆☆
(
) my homework, I finally could watch television.
(1) Being done (2) Doing (3) Had done (4) Having done
使うポイント ⇒ ポイント 16+ポイント 17
まずは、全体の構造を捉えていこう!
《(
) my homework》, I finally could watch television.
副詞のカタマリ
S
V
O
I finally watched television の部分は SVO の完全な文だね。よって、完全な文より前の
部分は副詞のカタマリだから、
《(
) my homework》は副詞のカタマリだと判断でき
るぞ。
まず、選択肢(3)Had done は過去完了形の動詞だからこれは空所に入れることはできない
ね。
(今、欲しいのは副詞のカタマリでしょ!⇒表①)
つぎに、(1)・(2)・(4)が入れば分詞構文になるのはいいね。ここで、いつものように意味
上の主語を考えてみよう。空所の前に【名詞】がついてないことから意味上の主語=文の
主語となり、意味上の主語は I に決定できるね。
(1)が入れば I との間に受け身の関係があるはずだけど、これをいれると「私がされ
る」???となって意味がヘンだし、S do O⇒O is done のように受け身になったとき is
done の後には直接名詞がこれないね。つまり、my homework(名詞)の説明がつかないわ
けだ。よって、これはバイバイ。
(2)や(4)が入れば意味上の主語との関係は能動関係になるね。そして、(2)が入れば普通の
分詞構文で(4)が入れば完了分詞構文となり、文の動詞 could watch よりも前の時間を表す
ことになるわけだ。それでは、(2)と(4)を入れた場合でどちらが適切か比べてみよう。
123
(2)Doing を入れた場合
《Doing my homework》, I finally could watch television.
⇒これだと、
「宿題をした」のと「テレビを見た」のが同時になっちゃうね。しかも、これ
では、finally「ついに・やっと」という単語と“同時”という時間関係がうまく結びつかな
いね。finally があるからには、
「(先に)Aして、やっと、Bする」というように前後に時
間差がなきゃまずいわけだ。
(4)Having done を入れた場合
Having done my homework, I finally could watch television.
⇒完了分詞構文なので、
「宿題を終えた」あとに「テレビを見た」わけだね。これなら、時
間差をつけれて、finally ともうまく結びつくね。よって、正解は(4)だとわかるぞ。
Having done my homework, I finally could watch television.
(⇒表②-その3-⑧)
解答 (4)
(訳)
「宿題を終わらせたので、私はテレビを見ることができた。」
124
◆21.(京都産業大学)
難易度:★★★☆☆
My ten-year-old son finds all the classes at school (
).
(1)are interested (2) interested (3) interesting (4) to interest
使うポイント ⇒ ポイント12+ポイント13
問題文の文構造は次のようになるね。
My ten-year-old son finds all the classes ( at school ) (
S
V
O
).
C
上のように構造が捉えれれば空所にはCとなるものを入れれば良いと分かる。選択肢
(1)are interested は受け身で動詞なのでCの位置には入れないのでダメ(⇒表①)。次に、
(4)to interest は不定詞だけど find はCに不定詞をとれないのでこれもダメだ。
正解は残った(2)interested か(3)interesting なんだけど、正解を決めるには意味上の主語
を考えればよかったんだね。
今回は SVOC なので、
意味上の主語は O の all the classes だ。
【物事】が主語なら interesting を【人】が主語なら interested を使うのが原
則 だったのだから、all the classes が意味上の主語(人じゃないね)なので、正解は
(3)interesting となるぞ。
My ten-year-old son finds all the classes ( at school ) interesting.
S
V
O
C
All the classes are interesting.という文が隠れている!!
「全ての授業が面白い。
」(⇒表②-その2-⑦)
解答 (3)
(訳)
「私の 10 歳の息子は学校での授業が面白いと気づいている。」
125
◆22.(聖学院大学)
難易度:★★★★☆
The hostess, (
) at the end of the table, was all smiles.
(1)having seated (2) sat (3) seating (4) seated
使うポイント ⇒ ポイント16
やっぱり、全体の構造をキチント確認しよう!
The hostess, 《(
) at the end of the table》, was all smiles.
S
V
(
【人】is all smiles. 「
【人】が微笑みを浮かべている」
)
主節の部分は「その女主人は微笑みを浮かべてた。
」で文は完全に成り立っているね。よ
って、どの選択肢が入っても分詞構文だと考えれるぞ。
ここで、sit と seat について確認しておこう!これは、超重要事項。忘れてた人は必ず、
覚えなおしてね。
sit
sat
sat
seat seated seated
(自動詞)座る
(他動詞)~を座らせる
では、これを踏まえた上で選択肢を1つづつ吟味していこう。空所の前に【名詞】がな
いことから、
“意味上の主語”=“文の主語”で意味上の主語は The hostess になるね。
(1)having seated や(3)seating が入れば能動関係が、(2)sat や(4)seated が入れば受動(受
け身)関係が隠れていることになるね。
●(1)having seated が入った場合
The hostess, having seated at the end of the table, was all smiles.
The hostess had seated at the end of the table.という文が隠れている!!
⇒seat は他動詞のはずなのに、seat の O がないね!よって、(1)は×。
126
●(3)seating が入った場合
The hostess, seating at the end of the table, was all smiles.
The hostess seated at the end of the table.という文が隠れている!!
⇒(1)を入れた場合と同様に、seat の O がないので×。
●(2)sat を入れた場合⇒sit はもともと自動詞なので受け身の関係は作れないので×。
●(4)seated を入れた場合
The hostess, seated at the end of the table, was all smiles.
The hostess was seated at the end of the table.という文が隠れている!
⇒S seat O「S が O を座らせる」の受身で O is seated「O が座っている」なので、
この場合は「女主人がテーブルの端に座っていた」となって文法的にも、意味
的にも問題なし。よって、これが正解。
sit と seat の区別に加えて、分詞構文の意味上の主語も絡んできたなかなか手ごわい問題
だったね。
The hostess, seated at the end of the table, was all smiles.
(⇒表②-その3-⑧)
解答 (4)
(訳)
「その女主人はテーブルの端に座っていたのだが、微笑みを浮かべていた。
」
127
◆23.(早稲田大学)
難易度:★★☆☆☆
All things (
), we cannot say that it is wrong.
(1)asking (2) considered (3)gone (4) curious
使うポイント ⇒ ポイント 16
まずは、全体の構造の把握から出発しよう。
《All things (
副詞のカタマリ
)》, we cannot say 《that it is wrong》.
S
V
O(名詞節)
コンマよりも後ろは文が完全に成り立っているね。よって、これよりも前の部分は副詞
のカタマリになると判断できるぞ。さらに、選択肢が Ving(asking)や Vp.p.(considered・
gone)なので分詞構文だと判断できるね。空所の前に【名詞】All things がついているから
これが意味上の主語だ。
(1)asking が入れば All things との関係が「全てのことが尋ねる」???というオカシナ
関係になってしまうので、(1)はサヨウナラ!
(3)gone はそもそも go が自動詞なので受け身の関係は作れないハズ。よってこれもサヨ
ウナラ。
(4)curious は形容詞だけれども、この前に being が省略されていると考えれば All things
being curious という分詞構文だね。でも、これだと「全てのことは好奇心が強い」???
となって意味的におかしくなるね。よって、これもサヨウナラだ。
(2)considered が入れば All things との間に All things are considered という受け身関係
の文が出来て「全てのことが考慮される」となってこれなら問題なしだね。よって、これ
が正解だ。
128
《All things considered》,
we
「全てのことが考慮されれば」S
cannot say 《that it is wrong》.
V
O
=《If all things are considered》
(⇒表②-その3-⑧)
また、この「全てのことが考慮されれば」All things considered は文法問題で非常によ
く問われる形なので、そのまま記憶しておくと便利だぞ。これと同じようなもので、
「天気
が許せば」Weather permitting というやつも良く問われるのであわせて記憶しておこう。
解答 (2)
(訳)
「全てのことが考慮されれば、私達はそれが間違っているとは言えない。」
129
◆24.(センター試験)
難易度:★★★☆☆
I have a strong objection (
) treated like this.
(1)to be (2)to being (3)whether I am (4)whether I should be
使うポイント ⇒ ポイント 10
objection「反対」という名詞があるけど、この単語の動詞形は object だよね。さらに、
object to の形で後ろに動名詞をとって、
「●●●することに反対する」
object to 《Ving ●●●》
と使われるのだったね。この object の名詞形 objection も後ろに名詞を持ってきたい時は、
前置詞 to を使うんだ。そして、
「~に反対する」
have an objection to ~
=object to ~
というふうになるという点も押さえておこう。
この時点で to のついていない(3)whether I am と(4)whether I should be は消去できるね。
また、(1)to be は不定詞だけど objection to の to は前置詞の to なのでこれもダメだ。
結局、正解は(2)to being になって、先ほど説明した have an objection to《Ving ●●●》
の形になるね。
前置詞の to!
I have a strong objection to being treated like this.
動名詞
(⇒表②-その1-③)
解答 (2)
(訳)
「私はこのような扱いを受けることに強く反対する。
」
130
◆25.(立教大学)
難易度:★★★☆☆
意味の通るように並べ替えよ。
【1 語不要】
The only way to avoid ( to / him / with / for / is / arguing ) agree with him.
使うポイント ⇒ ポイント 3
選択肢の中に is という動詞、
そして空所の後に agree という動詞の原形があることから、
どうやら選択肢の to は agree の直前につき is がこの文の動詞になりそうだね。
The only way to avoid
S
is
V
to agree with him.
C
ここまでで The only way「唯一の方法」=to agree with him「彼に賛同すること」と考
えれるから、全体の構造は上のようになると予測だきるね。次に選択肢の avoid の語法に注
目しよう。これは、avoid はコレ!MEGAFEPS!出ない!の A で後ろに動名詞を O にと
る動詞だったね。よって、選択肢の arguing は avoid と結びついて次のようになると判断
できるね。
The only way to avoid arguing
S
is
V
to agree with him.
C
この時点で残った選択肢は with/for/him の3つだ。不要語は 1 語なので前置詞の with か
for が不要語になると考えれるね。argue with 【人】で「【人】と口論する」という熟語を
思い出せれば、arguing with him が一気につながるね。以上より、不要語は for で正解は
次のようになるね。
avoid は後ろに動名詞をとる動詞!!
The only way 《to avoid arguing with him》is 《to agree with him》.
S
形容詞的用法(同格)
V
C(不定詞:名詞的用法)
「彼との口論を避ける唯一の方法は彼に賛同することだ。」
解答 arguing with him is to
(訳)
「彼との口論を避ける唯一の方法は彼に賛同することだ。」
131
◆26.(立教大学)
難易度:★★★☆☆
意味の通るように並べ替えよ。
Happily, ( life / in / married / getting / didn’t / late ) prevent him from becoming the
father of a large family.
使うポイント ⇒ ポイント1
この問題も空所の直後に動詞の原形 prevent があるね。
これを最初に処理してしまおう。
選択肢の中に didn’t があることから、これが prevent の直前に付くと考えれるね。さらに、
①didn’t prevent は絶対に動詞の働きしかしないということ、②問題文・選択肢に接着語が
ないことから、これがこの文の動詞だと決定していいね。
Happily,
didn’t prevent him from becoming the father of…
V
O
C
確認だけど、prevent O from Ving で「O が~するのを妨げる」という意味だったよね。
次に、主語がないことから didn’t よりも左側が全体で didn’t prevent の S にならないとい
けないと考えることができるね。
この時点で残った選択肢は[ life / in / married / getting / late ]だ。getting に注目すると
動名詞が主語なのでは?と考えれるハズ。また、get married で「結婚する」だからこれで
married の働きも説明できるね。
Happily, getting married
S(動名詞)
didn’t prevent him from becoming the father of…
V
O
C
ここまで来ればあとは、[life/in/late]の3つをどう並べるかだ。early in the morning「朝
早く」や late at night「夜遅くに」などの例を考えればわかる通り、この3つは late in life
の語順に並べれば「人生の後半で」となるね。以上より、正解は次のようになるよ。
132
Happily, getting married ( late in life ) didn’t prevent him
S(動名詞)
V
O
(⇒表②-その1-①)
《from becoming the father of a large family》.
C
(直訳)
「幸運にも、晩婚が彼が大家族の父親になることを妨げなかった」
このように、SVOC で S が無生物の場合(今回は、getting married late in life という動
名詞)は「S のために O は C する」と原因⇒結果で訳せばきれいな訳になるよ!すると、
「幸運にも、晩婚のために彼が大家族の父親になるということが妨げられたということは
なかった。
」と訳せるね。
解答 getting married late in life
(訳)
「幸運にも、晩婚のために彼が大家族の父親になるということが妨げられたというこ
とはなかった。
」
133
◆27.(名城大学)
難易度:★★★☆☆
日本文と同じ意味になるよう空所の語句を並べ替えよ。【1 語不要】
「その老人は孫に囲まれてとても幸せそうに見えた。」
( looked / very / the / by / surrounded / old / happy / man / his / surrounding )
grandchildren.
使うポイント ⇒ ポイント16
まず、選択肢を冷静に眺めると surrounded と surrounding という2つの同じ動詞から
出来た変化形があるね。よって、不要語はこの2つのどちらかであろうと見当をつけよう。
主節の部分「その老人はとても幸せそうに見えた。
」は S look C「S=C のように見える」
という SVC の公式を使えば、The old man looked happy と簡単につなげられるね。ひとま
ず、ここまでで出来た部分を整理すると次のようになるね。
The old man looked very happy
S
V
C
grandchildren.
この時点で主節は完全に成り立っているので、残った
(形容詞か副詞のカタマリ)になると判断できるぞ。さらに、
grandchildren は修飾要素
grandchildren の直前
に修飾できる名詞がないことも確認しておこう(直前は happy という形容詞で終わっている
ね)。というわけで、
grandchildren は副詞のカタマリになると考えれるぞ。
この時点で残った選択肢は[by / surrounded / his / surrounding]だ。これを見れば分かる
通り、
grandchildren の部分は副詞のカタマリなのだから分詞構文だと判断できるね。
The old man looked very happy (surroundes / surrounding )
S
V
C
副詞のカタマリ=分詞構文
grandchildren.
このように考えれば、空所に入るべき分詞の“意味上の主語”=“文の主語”で The old
man と分かる 。「その老人は囲 ま れている」という日 本語の受け身の関係を 考えて
surrounded を選べば OK だ。この時点で不要語は surrounding に決定だね。あとは、残っ
た[by / his]の位置を考えればいいんだけど、①最後が grandchildren という名詞で終わっ
ていること、②S surround O「S が O を囲む」の受身は O is surrounded となって直後に
前置詞なしでは名詞が来れないこと、の 2 点を踏まえて by his grandchildren とつながる
ね。結局、正解は次のようになるぞ。
134
The old man looked very happy 《surrounded by his grandchildren》.
S
V
C
分詞構文(副詞)
(⇒表②-その3-⑧)
「その老人は孫達に囲まれてとても幸せそうに見えた。
」
これなら、問題文の日本文とも合致して問題なしだね。
解答 The old man looked very happy surrounded by his
(訳)
「その老人は孫達に囲まれてとても幸せそうに見えた。
」
135
◆28.(四天王寺国際仏教大学)
難易度:★★★☆☆
日本文と同じ意味になるよう空所の語句を並べ替えよ。
「もっと早くお返事を差し上げることをせずにおりましたことをお許しください。
」
Please excuse me ( answered / having / for / not / your ) letter sooner.
使うポイント ⇒ ポイント1+ポイント5+ポイント8
まず、この文の動詞である excuse の語法を確認しよう。これは、excuse 【人】for 【物
事】
「【物事】のことで【人】を許す」の形で使う動詞なんだ。この知識は純粋な文法問題
でも狙われるので覚えておこう!(特に、前置詞 for の部分が穴埋め問題で狙われるよ!)
これが、分かれば Please excuse me for 【物事】letter sooner.という大枠がみえてくるね。
for の位置が確定したので、残った選択肢は【answered / having / not / your】だ。①前
置詞の for の後ろなのだから名詞のカタマリが欲しいということ、②日本語より、
「許す」
のは現在の話で「返事を出さなかった」のは過去の話と時間にズレがあることを考慮する
と、
完了動名詞を for の後ろに置けばよいということが見えてくるね。
よって、一気に having
answered とつなげることができるぞ。そして、動名詞の否定は not を動名詞の直前に置く
というポイントを使って、not having answered と not の位置も確定できるね。最後に残っ
た your は名詞 letter の前に入れてあげれば OK だ。letter に冠詞がついてないことから、
こう考えることができるね。
時間のズレ
Please excuse me ( for
not having answered your letter sooner).
前置詞+ 動名詞(完了動名詞)
(⇒表②-その1-③)
「もっと早くお返事を差し上げることをせずにおりましたことをお許しください。」
解答 for not having answered your
(訳)
「もっと早くお返事を差し上げることをせずにおりましたことをお許しください。」
136
Part5
【文法を使って読解編】…
ポイントを使って英文読解に挑戦ダー!
さ-て、いよいよ最後の仕上げだ。今までやってきた文法問題をいかに英文読解に応用
していくかを勉強していくぞ。表①や表②の参照をいろいろな文法問題につけてきたけど、
これをあやふやにしてこなかった人は形で、もっと言ってしまうと、英文を左⇒右に滑ら
かに読んでいくことが出来るようになっているはずだ。Ving や Vp.p.が典型的に現れる位
置を文法問題で確認してきたわけだから、これを読解に応用しない手はないよね。
この Part も妥協のない徹底した詳しい解説をつけているので、分かるまで何回も読み返
してくださいね。また、視覚にも訴えるようダイアグラム(英文読解図)を用いて解説し
たので、Ving や Vp.p.がどこに出現しているのかにも注目しながら読み進めてくださいね。
ここでは、激選した 4 題を扱っているけど、授業でさらに、20 問ほど Ving・Vp.p.に関
する問題を扱っていくね。まずは、その時に備えてのウォーミグアップとしてこの 4 題を
しっかりと理解して下さいね。
137
読解問題①
(中央大学)
難易度:★★☆☆☆
Until she became eighteen years old, her parents didn’t approve of her staying out late.
図解を使って読解
《Until
she became eighteen years old》:副詞節,
~するまで
S’ V’
C’
彼女が遅くまで外にいること
her parents didn’t approve ( of
her staying out late ).
S
V
前置詞 + 動名詞
語句
①until (接)~まで (比較⇒ 「~までに」は by the time )
(例文)You must finish the work by the time he comes back.
「君は彼が帰ってくるまでにその仕事を終えなければならない。
」
②approve of … …を認める
解説 使うポイント ⇒ ポイント 6
まず、until は副詞節を作って「~するまで」という意味ダネ。この until の範囲はコン
マまで。ここまでは、問題なく読めるね。主節の SV は her parents(S) didn’t approve(V)
だ。そして、次に前置詞の of があるからこれよりも後は名詞(のカタマリ)が続くはずだ
と考えれるね。ここまでを大きく捕らえると次のようになるぞ。
Until S’ V’, S V of 名詞(のカタマリ)
副詞節
では、of がつくる of+名詞(のカタマリ)を決定していこう。もし、of が(of her)というカタ
マリを作ってしまったら、その後ろの staying out late の働きが浮いちゃうね。
138
働きが浮いちゃうね!
⇒staying out late を分詞・動名詞・分詞構文の
どれで考えてうまく行かない!
her parents didn’t approve ( of her ) staying out late.
S
V
そこで、
“of が作るカタマリ(前置詞句)の範囲を変えねばならない”と発想を転換しよ
う。ここでは、her(所有格 or 目的格)を staying out late(動名詞)の意味上の主語と考
えれば、of のつくるカタマリは( of her staying late )となり、
『彼女が外に遅くまでいるこ
と』となるね。これなら、of 以下の説明がキチントつくぞ。結局、この問題のポイントは
of her でカタマリを作るのか、それとも of her staying out late でカタマリを作るのかを見
分けることだったんだね。
英文の骨組み
( Until S V ~), S didn’t approve of Ving…:意味所の主語つきの動名詞
「~するまで、Sは…することを認めなかった」
(⇒ 表②-その1-③)
(訳)18歳になるまで、彼女の両親は彼女が遅くまで外にいることを認めなかった。
139
読解問題②
(桜美林大学)
難易度:★★☆☆☆
During the war of 1812, British troops invaded Washington and burned the structure,
leaving only a shell.
図解を使って読解
( During the war of 1812 ),
British troops
S
invaded Washington
V
O
and
burned the structure
V
O
,《 leaving only a shell 》.
分詞構文「~そして…」
単語
① troop (名)軍隊
② invade (V) ~を侵略する
③ burn (V) ~を燃やす
④ shell (名)貝殻・骨組み
解説 使うポイント ⇒ ポイント16
この英文で最初に注意しておきたいのは and だ。つまり、and が『何』と『何』を結ん
でいるかをしっかりと見極めることが英文読解上とっても重要になるんだ。この and が結
んでいるものを決定するには、and の直後にきている形に注目しこれと同じ形を前に探して
あげることが大事なんだ。次のイメージを常に頭の中に持っておいてね。
140
<and のイメージ>
A
○
and
B
○
B と同じ形を前に探す…
○
↓
B が V…なら、○
A も V…
○
B が名詞なら、○
A も名詞
○
B が形容詞節なら、○
A も形容詞節
○
など
今回は and の直後が and burned という動詞だから前に動詞を探してあげれば、invaded
という動詞がみつかるね。よって、invaded Washington and burned the structure の2つ
を結んでいる and だと判断できるぞ!そして、ここまでの部分(During …. structure)で
「1812 年の間、イギリス軍はワシントンを侵略し、その建物を焼いた」と完全な文になっ
ているね。よって、
『,』より後ろの《leaving ~》のカタマリは形容詞か副詞のカタマリだ
と判断できるね。さらに、
『,』があって完全な文, 《leaving ~》という形をしているのだ
から《leaving ~》は分詞構文と考えてよさそうだ。
《leaving only a shell》は「骨組みだけ残った」と言っているわけだけど、これと前文を
つなぐためには、
『ワシントンを侵略しその建物を焼いた』その結果⇒『骨組みしか残らな
かった』と考えれる良いね。よって、「そして」という言葉をおぎなって「ワシントンを侵
略しその建物を焼いた。そして、骨組みしか残らなかった。
」としてあげよう。分詞構文は
このように主文と滑らかにつながるような接続詞を適当に補ってあげるのがミソだよ。
以上より、全体の構造は大きく見ると次のようになっていると判断できるね。
141
英文の骨組み
(During …), S V and V, 《leaving ~:副詞のカタマリ(分詞構文)
》
(⇒表②-その3-⑧)
「…の間、SはVしてVした。そして(その結果)~」
(訳)
「1812 年の戦争の間、イギリス軍はワシントンを侵略し、その建物を焼いた。そして
(その結果)
、骨組みしか残らなかった。
」
142
読解問題③
(センター試験)
難易度:★★☆☆☆
This graph shows the proportion of money spent for food in four categories by Japanese
families according to the age of the head of the family.
図解を使って読解
This graph shows the proportion
S
V
O
spend 【金】 for【物】
「金を【物】に費やす」
⇒(受け身)
【金】is spent for 【物】「【金】が【物】に費やされる」
( of money ) spent for food in four categories by Japanese families:形容詞のカタマリ
according to …
(前)①「~によれば」②「~に従って」
( according to the age ) ( of the head ) ( of the family ).
単語
① graph (名)グラフ、表
② proportion (名)割合
③ spend 【金】for(on/in) 【物】
【物】に【金】を費やす(⇒【人】spend 【時間】
in(on) Ving 「
【人】が~するのに【時間】を費やす」も覚えておこう!!)
④ category (名)種類、部門
⑤ according to (前)…によれば、…に従って
⑥ the head of a family(名)家長
解説 使うポイント ⇒ ポイント11
この英文で spent を動詞と取っちゃった人はいないかな?もし、spent が動詞として働い
ているなら、この英文の動詞は全部で shows と spent の2つということになってしまうよ
ね。つまり、もし spent が動詞の働きをしているのなら shows と spent の間に接着語が1
つ必要になるということだね。
143
《もし spent が動詞なら…》
….shows … 《接着語》 …. spent …
⇒shows と spent の間に接着語が必要!
でも、今回はどうみても接着語がない(接着語の省略も考えられない)ね。以上より、spent
は動詞の働きではない。つまり、spent は動詞の働きをする過去形ではなく過去分詞形だと
判断できるわけだ。過去分詞形ならば、カタマリを作って形容詞か副詞の働きをするはず
だね。ここでは、直前に money という名詞があることからこれを修飾する形容詞のカタマ
リを作っていると考えよう。
… money spent for food in four categories by Japanese families:形容詞のカタマリ
日本の家族によって4つの種類の食料品に費やされたお金
上のように spent が形容詞のカタマリを作る過去分詞だとわかれば、後は( according to
… )(of …)(of …)と( 前置詞+名詞 )のカタマリが4つ続くだけだね。以上を踏まえれば英文
の骨組みを次のように捉えることができるはずだ。
英文の骨組み
S shows O←Vp.p.~~:形容詞のカタマリ
(according to …) (of …) (of …)
(⇒表②-その2-⑤)
「S は…に従って~~される O を示している」
(訳)この表は家長の年齢に従って、日本人の家族によって4つの食料品に費やされるお
金の割合を示している。
144
読解問題④
(滋賀大学)
難易度:★★★☆☆
Computers processing the satellite data obtained high above the Himalayas can
determine the depth of snow cover and predict the amount of water drained from
surface soil when it eventually melts.
図解を使って読解
Computers processing the satellite data obtained high above the Himalayas
S
形容詞のカタマリ
形容詞のカタマリ
determine the depth ( of snow cover )
V
can
O
and
predict the amount ( of water ) drained from surface soil
V
《 when
~するとき
O
it eventually melts 》:副詞節.
S’
V’
単語
① process (動)~を処理する
② satellite (名)衛星
③ obtain (動)~を手に入れる
④ determine (動)~を決心する、~を確定する
⑤ predict (動)~を予測する
⑥ amount (名)量
⑦ drain (動) ~を流し出す
⑧ surface (名)表面
⑨ soil (名)土
⑩ eventually (副)ついに
⑪ melt (動)溶ける
145
解説 使うポイント ⇒ ポイント11
まずは、この英文に使われている動詞または動詞っぽく見えるものと接着語を確認して
いこう。
Computers ①processing the satellite data ②obtained high above the Himalayas
③can determine the depth of snow cover and ④predict the amount of water
drained from surface soil when it eventually ⑤melts.
いっぱい動詞や動詞っぽく見えるものがあってちょっと分かりにくいね。あせらずに、
①から順番にその働きを考えていこう!
① processing
前に be 動詞のつかない Ving は動詞の働きをしないんだったね(表①参照)
。よって、
processing は名詞か形容詞か副詞のカタマリを作っていると考えよう。ここでは、直前の
Computers という名詞に注目すればいいね。
Computers 名詞のカタマリ
⇒【名詞】【名詞】と続くのはオカシイので×
Computers 形容詞のカタマリ
⇒Computers を修飾していると考えれば○
Computers 副詞のカタマリ
⇒『,』なしで文中に副詞のカタマリが入るのは変なので×
(表②参照)。
よって、ここは processing が後ろから Computers を修飾する形容詞のカタマリを作って
いると考えよう!すると、ここまでは次のように読めるはずだ。
Computers processing the satellite data・・・・・・
S
形容詞のカタマリ
では、②を考えていこう!
② obtained
obtain は基本的に「~を手に入れる」という他動詞だね。もし、これが過去形で動詞の
働きをしているなら、他動詞なのだから O となる名詞が後ろになくちゃいけない。でも、
後ろには O となれるような名詞がないね。よって、ここは過去分詞の obtained で形容詞か
146
副詞のカタマリを作っていると考えれば OK。直前が the satellite data という名詞だから
これを修飾する形容詞のカタマリだと考えよう。では、ここまでを簡単に整理するぞ。
obtained が動詞なら… obtained 【名詞:O】となるはず!(×)
obtained が形容詞のカタマリを考えると…the satellite data obtained high above …
受け身の文が隠れているので S obtain O⇒O is
obtained となって後ろに O がなくても良い!
Computers processing the satellite data obtained high above the Himalayas・・・・・・
S
形容詞のカタマリ
形容詞のカタマリ
この段階ではまだ動詞が見えてこないね。でも、必ず動詞が出てくるハズ…と考えなが
ら読む姿勢を崩さないようにね。
③ can determine
やったね。やっと来た!助動詞付きの動詞だから絶対に動詞の働きをするはず。よって
これがこの文の動詞だ。そして、後ろを読んで行くと the depth of snow という determine
の O となれる名詞が続いているね。
④ predict
これは動詞の原形だね。さらに、直前に and predict…と and があるのに注目。and が
predict と何を結んでいるかを突き止めるために、
前に動詞の原形を探して行こう!すると、
先ほど見た③can determine の determine が動詞の原形だね。以上より、and は determine
…and predict …の2つをつなげていると判断できるね。
147
Computers processing the satellite data obtained high above the Himalayas
S
形容詞のカタマリ
形容詞のカタマリ
ヒマラヤ山脈の上空から得られた衛星のデータの処理を行うコンピュータは
can determine the depth ( of snow cover )
V
O
and
predict the amount (of water) ・・・・・・
V
O
積雪を測定したり水の総量を予測できる
⑤ drained
drained が過去形で動詞の働きをするなら drained の前に接着語が必要だし、drain「~
を流し出す」の O があるはず。でも、今回は接着語もないし、drained の O もないね。よ
って、
drained は形容詞か副詞のカタマリを作る過去分詞形だと判断できるぞ。直前に water
という名詞があることからこれを修飾する形容詞のカタマリだと考えよう。
Computers processing the satellite data obtained high above the Himalayas
S
形容詞のカタマリ
形容詞のカタマリ
ヒマラヤ山脈の上空から得られた衛星のデータの処理を行うコンピュータは
can determine the depth ( of snow cover )
V
O
and
predict the amount (of water) drained from surface soil ・・・・・・・
V
O
形容詞のカタマリ
積雪を測定したり水の総量を予測できる
地表流れ出る
⑥ melts
これは簡単だね。when という接着語があることから when のまとめる節の中で動詞とし
て働いているわけだ。
148
when は名詞節・形容詞節・副詞節を作ることができるけれども、ここでは when の前ま
でで SVO の完全な文が出来あがっているので名詞節ではないね。また、形容詞節の場合は
直前に時を表す名詞があるはずなので形容詞節でもない。よって、この when が作る節は
副詞節で「~するとき」と訳せばOK。
以上をまとめると最初に示した英文読解図のようになるぞ。
英文の骨組み
S
Ving~~data Vp.p.・・・ can determine O1 and predict O2 Vp.p.……
《when ------》
(⇒すべて、表②-その2-⑤を参照)
・・・されるデータを~~するSは O1 を測定し---するときに……される O2 を予測できる
(訳)ヒマラヤ山脈の上空で得られた衛星のデータを処理するコンピュータは積雪を測定
したり、雪が全て溶けた時に流れ出る水の総量を予測できる。
149
Part6
今まで解いた問題の一覧です。これを利用して最低3回は同じ問題を繰り返し解いてく
ださいね。
基礎徹底理解編
①動名詞その1
◆1.(慶応大学)
難易度:★☆☆☆☆
You should practice (
) violin everyday.
(1)playing (2)playing the (3)to play (4)to play the
◆2.(関西外語大学)
難易度:★★☆☆☆
We considered (
) but finally decided against it.
(1)go (2)to go (3)going (4)about going
◆3.(大阪経済大学-改題)
難易度:★★☆☆☆
The professor decided (
) the paper.
(1)accepting (2)acceptance (3)to accept (4)accepted
◆4.(新潟交国際情報大学)
難易度:★☆☆☆☆
He has given up (
).
(1) smoking (2)to smoke (3)smoked
②動名詞その2
◆5.(聖徳大学)
難易度:★★☆☆☆
You must remember (
) this letter today. Don't forget.
(1)post (2)posting (3)to post (4)posted
◆6.(西南女子学院短期大学)
難易度:★★☆☆☆
I am ashamed that I did such foolish things.
= I am ashamed of (
)(
) such foolish things.
◆7.(東海大学)
難易度:★★★☆☆
Mary's father approved of (
) in the United States for another year in order to
work toward her M.A.
(1)her to stay (2)she staying (3)her staying (4)she to stay
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◆8.(京都産業大学)
難易度:★★★☆☆
The mother insisted on her children (
) in the park after dark.
(1) not playing (2)not to play (3)having not to play (4)not to have played
③動名詞その3
◆9.(北海学園大学)
難易度:★☆☆☆☆
As soon as he saw his daughter, he smiled and ran up to her.
=(
)(
) his daughter, he smiled and ran up to her.
◆10.(北海学園大学)
難易度:★★☆☆☆
When it comes (
), he always beats me.
(1)to be playing tennis
(2)to having been played tennis
(3)to play tennis
(4)to playing tennis
◆11.(南山大学)
難易度:★★☆☆☆
My mother objected (
) the mountain alone.
(1)to my climbing (2)on my climbing (3)for me to climb (4)me in climbing
◆12.(仏教大学)
難易度:★★☆☆☆
It goes (
) saying that there are many exceptions to this rule.
(1)towards (2)besides (3)without (4)no
◆13.(上智大学)
難易度:★★★★☆
Some people are not (
) a foreign country.
(1)used to live in (2)used to live (3)use to living in (4)used to living (5)used to living in
④分詞(形容詞)
◆14.(桜美林大学)
難易度:★★★☆☆
I felt so (
) I felt asleep before the film ended.
(1)bored (2)boring (3)bore (4)boredom
◆15.(南山短期大学)
難易度:★★★☆☆
次の文の誤りを指摘せよ。
Men [1.have been] [2.interesting] in the stars [ever since] they first [4.looked up into]
the sky.
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◆16.(桜美林大学)
難易度:★★★☆☆
He looked so (
) when he got his birthday present.
(1)please (2)pleasantly (3)pleased (4)pleasing
◆17.(東京経済大学ー改題)
難易度:★★★☆☆
The goods (
) from an England firm last month have not arrived yet.
(1)ordered (2)ordering (3)which ordered
⑤分詞構文その1
◆18.(センター試験)
難易度:★★☆☆☆
(
) children the way she does, Sue should become a teacher.
(1)Like (2)Liked (3)Liking (4)To like
◆19.(法政大学)
難易度:★★★☆☆
(
), the baseball game was cancelled.
(1)Being rainy weather
(2)As being rainy weather
(3)The weather being rainy (4)Because the weather being rainy
◆20.(関西外国語大学)
難易度:★★★☆☆
Romeo, (
) that Juliet was dead, decided to kill himself.
(1)believes (2)believing (3)believed (4)to believe
◆21.(獨協大学)
難易度:★★★☆☆
(
) through a telescope, the planets take on completely a new appearance.
(1) Seeing (2)Seen (3)To see (4)On seeing
⑥分詞構文その2
◆22.(玉川大学)
難易度:★★★☆☆
(
) his work, the clerk couldn't go to the party.
(1)Having not finished (2)Not having finished
(3)Finishing not
(4)Not finished
◆23.(京都産業大学)
難易度:★★☆☆☆
While (
) your plan makes sense, I still think it will be very hard to carry out.
(1)admit (2)admitted (3)admitting (4)being admitted
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◆24.(京都産業大学)
難易度:★★★☆☆
(
) anything else to buy, she went out of the store.
(1)Having not (2)Having not had (3)Not having (4)Not having had
◆25.(慶応大学)
難易度:★★☆☆☆
(
) there before, Jim knew what to see.
(1)Being (2)Been (3)Having been (4)Be
⑦分詞構文その3
◆26.(駒沢大学)
難易度:★☆☆☆☆
「厳密に言えば、ジョンは私の妹の友人です。」
(
) speaking, John is my sister's friend.
(1)Frankly (2)Generally (3)Strictly
◆27.(愛知女子短期大学)
難易度:★★☆☆☆
John was standing alone in the room (
).
(1)with his arms folding (2)with his arms folded
(3)with folding his arms (4)with his folded arms
◆28.(名古屋外国語大学)
難易度:★★★☆☆
「頬杖を付かないで座りなさい。
」
[your hand / chin / with / sit / on / your / don't]
演習編
◆29.(センター試験)
難易度:★★★★☆
“How do you like this park?”
“It’s wonderful! I never dreamed of (
) such a quiet place in this noisy city.”
(1)being (2)having been (3)there being (4)there to be
◆30.(千葉工業大学)
難易度:★★★☆☆
He is proud of (
) late for school.
(1)never having been (2) never of being (3) of never having been (4) in never being
◆31.(センター試験)
難易度:★★★☆☆
There is (
) what will happen to us tomorrow.
(1)no having told (2) no telling (3) not telling (4) not to tell
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◆32.(センター試験)
難易度:★★☆☆☆
This symphony is a real masterpiece. I think it’s worth (
) over and over
again.
(1)be listened to (2) listening to (3) to listen to (4) to be listend to
◆33.(成城大学)
難易度:★★★☆☆
No matter how hard I may try, I cannot help (
) a few mistakes in every essay I
write.
(1) make (2) to make (3) making (4) but to make
◆34.(センター試験)
難易度:★★★★☆
The (
) to the students were very difficult.
(1) given tests (2)giving tests (3) tests given (4) tests giving
◆35.(甲南女子大学)
難易度:★★★☆☆
I want (
) as soon as possible.
(1)this watch repair
(2)this watch to repair
(3) this watch repairing (4) this watch repaired
◆36.(北海学園大学―改題)
難易度:★★☆☆☆
I am very (
) that you have won.
(1) pleasant (2) pleased (3) pleasing
◆37.(センター試験)
難易度:★★★☆☆
I feel (
) and sleepy during Mr.Brown’s lessons, since he is always using the
same material.
(1)bored (2)boring (3)interested (4)interesting
◆38.(成城大学)
難易度:★★☆☆☆
It is no use (
) over split milk.
(1) crying (2) to crying (3) cry (4) to cry
◆39.(城西大学)
難易度:★★★★☆
His report, (
) in haste, had many mistakes.
(2) has written (2) having been written (3) having written (4) had been written
◆40.(桃山学院大学)
難易度:★★★★☆
There (
) no bus service, I had to walk home.
(1) were (2) had (3) being (4) having
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◆41.(センター試験)
難易度:★★☆☆☆
“Haven’t we met somewhere before?”
“Yes, I remember (
) you at the party last week.”
(1) meeting (2) of meeting (3) to meet (4) to meeting
◆42.(センター試験)
難易度:★★★☆☆
After a lot of problems she (
) to learn to drive a car.
(1) gave up (2) managed (3) put off (4) succeed
◆43.(福島大学)
難易度:★★★☆☆
He was afraid of (
) to catch the last train.
(1)not to be able (2)to be not able (3)being not able (4) not being able
◆44.(センター試験)
難易度:★★★★☆
“Doesn’t this climate bother you?”
“A little, but after a while one gets used (
(1) be (2) for being (3) to be (4) to being
) hot”.
◆45.(横浜市立大学)
My mother complains of (
) lazy.
(1) me to be (2) my being (3) I am (4) I being
◆46.(センター試験)
Cold chicken is delicious (
) salad.
(1) when eaten with (2) when eating (3) with when eaten (4) with when eating
◆47.(梅花大学)
難易度:★★★★☆
He hates (
).
(1)calling his first name
(2) to call by his first name
(1) to be calling by his first name (4) being called by his first name
◆48.(京都産業大学)
難易度:★★★☆☆
(
) my homework, I finally could watch television.
(1) Being done (2) Doing (3) Had done (4) Having done
◆49.(京都産業大学)
難易度:★★★☆☆
My ten-year-old son finds all the classes at school (
).
(1) are interested (2) interested (3) interesting (4) to interest
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◆50.(聖学院大学)
難易度:★★★★☆
The hostess, (
) at the end of the table, was all smiles.
(1)having seated (2) sat (3) seating (4) seated
◆51.(早稲田大学)
難易度:★★☆☆☆
All things (
), we cannot say that it is wrong.
(1) asking (2) considered (3)gone (4) curious
◆52.(センター試験)
難易度:★★★☆☆
I have a strong objection (
) treated like this.
(1)to be (2)to being (3)whether I am (4)whether I should be
◆53.(立教大学)
難易度:★★★☆☆
意味の通るように並べ替えよ。
【1 語不要】
The only way to avoid ( to / him / with / for / is / arguing ) agree with him.
◆54.(立教大学)
難易度:★★★☆☆
意味の通るように並べ替えよ。
Happily, ( life / in / married / getting / didn’t / late ) prevent him from becoming the
father of a large family.
◆55.(名城大学)
難易度:★★★☆☆
日本文と同じ意味になるよう空所の語句を並べ替えよ。
【1 語不要】
「その老人は孫に囲まれてとても幸せそうに見えた。」
( looked / very / the / by / surrounded / old / happy / man / his / surrounding )
grandchildren.
◆56.(四天王寺国際仏教大学)
難易度:★★★☆☆
日本文と同じ意味になるよう空所の語句を並べ替えよ。
「もっと早くお返事を差し上げることをせずにおりましたことをお許しください。」
Please excuse me ( answered / having / for / not / your ) letter sooner.
文法を使って読解編
◆57.(中央大学)
難易度:★★☆☆☆
Until she became eighteen years old, her parents didn’t approve of her staying out late.
◆58.(桜美林大学)
難易度:★★☆☆☆
During the war of 1812, British troops invaded Washington and burned the structure,
leaving only a shell.
156
◆59.(センター試験)
難易度:★★☆☆☆
This graph shows the proportion of money spent for food in four categories by Japanese
families according to the age of the head of the family.
◆60.(滋賀大学)
難易度:★★★☆☆
Computers processing the satellite data obtained high above the Himalayas can
determine the depth of snow cover and predict the amount of water drained from
surface soil when it eventually melts.
このテキストを何回も何回も繰り返し学習してくれればこの分野で点数を落とすことはそ
うないはずだからね。しっかりと、復習しよう!