新型放射線治療装 置稼動準備中

最新放射線治療装置
設置完了!!
• お待たせしています。本年春から治療棟着工のお知らせをいたしました
が、建屋完成、装置設置完了し、現在(2015.10月)は放射線ビームが
正確に出力できているかを検証する線量測定という工程をおこなっていま
す。通常型照射開始は来年1月をめざしています。
• 世界に誇るエレクタ社製で、最高機種かつフル装備の機種を導入しまし
た。
• これにより、ピンポイントにビームも出せて、複雑緻密な照射ができるよう
になります。
• 照射ビームの強さを変えながら(強度変調)多方向から形も変えながら、
照射するIMRT(強度変調放射線治療)の一種で、回転しながらこれをお
こなう rotational IMRT(VMAT)を採用いたします。
多軌道回転照射
ビームは多軌道で、形を変えながら照射します。寝台が縦、横、上下、斜めに同調して動くため
あらゆる方向からの照射が可能
極小照射野や、精密照射野でも正確に照射できる
従来方法だと、必ず目標辺縁に線量漏れがあって精緻な照射野はできなかった。
瞬時に形態変化のできる照射野
肺ピンポイント照射
体幹部定位照射の一例です。小焦点で精緻な照射が可能な場合おおむね3cm(最大でも5cm)の大きさの
場合、一度に大線量の寡分割(肺であれば、たとえば48グレイを4回分割など)で、従来方法より成績がよい
ことがわかってきており、おもに肺では、ステージI期が対象です。
ただし定位照射といった場合は大線量でない通常線量の精密照射もふくみます。
1~数回の多軌道で
180度回転で照射します
大幅な照射時間短縮あり
マルチピンポイント
小焦点だけでなく、多発脳転移に一度に照射ビーム回転を数回するだけで照射
できる。
シュミレーション
照射したくない場所、目や
脳の深部(脳幹)
複雑精密な照射野が可能
例:脊椎転移への照射;
このポイントは神経の通る部分を除いて背骨だけに照射できていること!!(→部)
当院の装置 ;取り付け中
ビームの出る場所
照射と一緒にCTを
撮影して、精度の確
認をします
ビームが回転
寝台が縦横上下斜めに動く
当院での放射線治療の今後
• 肺がん治療;
• 早期(I期)肺がんの定位照射が可能になります。
• 進行肺がんでも照射野を必要な部に精密に小さく設定できるため、
正常肺へのダメージを大きく減らせます。
• 少数の小さな脳転移を個別に照射することが可能となります。
• 従来脊椎の骨転移などの再照射で脊髄をはずすことができず、難
渋しておりました。緩和医療でも大切なことでしたが、これが可能に
なります。
• 他部位(肝など)の転移も従来は照射に弱い臓器と隣接して、困難
であった臓器への精密照射が可能になります。
定位照射(肺癌IA期)と手術成績の比較
神奈川がんセンター中川優子先生 作成
Nagata.Y.et.al. ASTRO 2010
Sawabata N.et.al.J Thorac Oncol.2011 照射群成績
Nagata.Y.et.al. ASTRO 2010
2㎝以下肺がんでも手術には劣るが、
かなり良好で統計学的には優位差なし。しかしまだ手術が優位です。
• 肺がん以外の癌の治療
• がんの治療は、もともと放射線治療のみではなく、化学療法や癌の進行もがん
の種類により異なった特徴があり、これらはその領域の専門の医師がご本人と
の信頼関係を形成しながら、終末期まで診療することが最善です。さらに末期
になりますと、緩和専門の施設。あるいは、専門の医師の元在宅で介護となる
のは、肺癌と同様です。肺がん以外の癌については、当院には現在は専門医
がいませんので、もともとの主治医、患者本人との密な連携の上で、照射いたし
ます。
• 最後に
• 定位照射でI期肺がんは非常に好成績であることがわかっております。
が、照射装置は夢の機械ではありません。依然として、照射部のみ
の治療です。
• 新型治療装置は非常に複雑で高度な精度管理と運用技術が求められま
す。装置の性能をフルに使用できるまでの医師や技師の技術向上には最
低1年はかかると思います。技術が万全であるところから初めて行きたい
と思います。しばしお待ちください。