Ⅱ 適応指導教室「すだち」の学級経営

Ⅱ 適応指導教室「すだち」の学級経営
1 経営目標
(1) 児童生徒の状態に応じた指導・支援を行う
(2) 「すだち」での集団活動を通して自立心,社会性を高め,学校への適応能力を養う
2 目指す子ども像
(1) 自他を認め大切にできる子
(2) 目標に向かって活動できる子
(3) 自分を表現できる子
3 経営方針
(1) 児童生徒と指導者の心のふれあいを深め,通級に対する不安を軽減し適応指導教室が「心の支え
となるようにする
(2) 多くの体験活動を計画実施することにより,自信と意欲を養う
(3) 集団活動を通して,望ましい対人関係の確立と,社会性を養う
(4) 教育相談を行っていくことで,児童生徒の実態に沿った指導・支援を行う
(5) 家庭・学校,必要に応じて各専門機関と情報交換を密にし,連携協力して児童生徒の学校復帰を
支援する
4 指導・支援方針
(1) 一人一人の自主性,主体性を大切にする
(2) 共感的な態度で人間関係を深めていく
(3) 自分で判断し,選択し,行動するという自己決定の場を多く設定する
(4) 言葉や行動の背景に目を向け,内面に寄り添う
(5) 個々の状態に応じた段階的支援計画を立て支援する
5 指導・支援体制
(1) 適応指導教室学級担任【崎浜 史子】
適応指導教室の学級経営にあたって,家庭・学校・関係機関と連携していく。又,教育相談活動
を日々行うことによって,実態に即した支援を行う
(2) 適応指導教室教育相談員 【宮里 麻子】
適応指導教室に通う子どもたちの内面に寄り添い教育相談を行うとともに,子どもたちや保
護者に対する学級担任や指導員の支援のあり方等について助言する.
(3) 適応指導教室指導員 【納山 愛子・伊藝 大輔】
適応指導教室学級担任の学級経営を補佐するとともに,児童生徒への体験活動等の指導・支援に
あたる。
(4) 沖縄市教育相談員 【渡名喜 早苗】
市内小中学校の不登校児童生徒・保護者等の教育相談にあたる。その際,適応指導教室入級が望
ましいと思われる児童生徒に対し入級までの間,適応指導教室と連携して相談活動にあたる。
(5) スーパーバイザー 【臨床心理士 金武 育子】
スーパーバイザーは,医師又は臨床心理士があたり,適応指導教室指導者に対し,入級児童生徒
への指導・支援に関して助言を行う。また、必要に応じては入級判定会議への参加を行う。
6
原籍校・
「すだち」及び家庭の役割と連携
(1) 原籍校の役割
①
入級手続き(申請書類はホームページよりダウンロード)
ア 申請書類の作成
イ 生徒情報交換会及び支援会議
②
出席状況の確認・出席簿の処理(来所相談,適応指導教室通級は出席扱い)
③
評価に関する適応指導教室との連携
ア 評価方法について本人及び保護者への説明を行う。
イ 学習プリント等を定期的に、本人(すだち教室)に届ける。
ウ 「すだち」定期テストを受験する際には、テスト日程・範囲を事前に本人へ連絡する。
(テスト問題や答案の受け渡しの連絡を確実に行う。
)
④
進路指導及び諸手続きについて
ア 保護者及び本人へ適切な進路情報の提供を行う。
イ 三者面談等を実施し、適切な進路指導及び、諸手続きを行う。
⑤
指導要録等への記録
ア 月々の「すだち」からの出席状況報告を記載する。また,次年度の引継ぎの資料として指導
要録に添付して保管する。
イ 成績に関してはテスト成績,提出物等の参考資料があれば本人の不利益にならないよう配慮
する。
ウ 備考欄に、すだち教室での活動内容を文章表記することができる。
⑥ 安心感を抱ける居場所となるよう年間を通した配慮
ア 机,靴箱(上履き),掲示物(係・当番活動等)への名前の記載
イ すだち通級についての学級への説明(本人及び保護者の要望を確認)
ウ 登校チャレンジの受け入れ(対応職員及び待機場所の確保)
⑦
適応指導教室「すだち」への訪問及び連絡
ア 「すだち」の交流行事への参加や,空き時間を利用しての「すだち」を訪問する。
イ 時間が取れないときは,教室に電話を掛ける等して「すだち」で頑張っている事を評価する。
ウ 夏休みの出前授業の協力
⑧
児童生徒・保護者への文書等の伝達
ア 定期的に電話,家庭訪問等で保護者と連絡を取り児童生徒の様子を聞く。
イ 学級通信や学習プリント等を定期的に届ける。(家庭訪問)
ウ 学級の他の児童生徒と同様に保護者会への参加を呼びかけ,面談等を実施する。
エ 学校行事への参加呼びかけ (
「すだち」と相談・確認の上)
オ 保健行事(健康診断・検尿などの)連絡
⑨
支援会議への参加
校長,担任,教育相談担当,その他関係者等が参加し,入級時,8 月,終了時,必用に応じて
話し合いの場を設定し、情報交換及び今後の支援について確認する。
(2) 「すだち」の役割
①
相談員による入級受付(学校及び保護者)
②
相談員による入級相談
ア 本人との相談(入級の意思確認)
イ 保護者と相談をする。
ウ 学校と連携を図る。
エ 関係機関等との情報交換を図る。
③
入級判定委員会の開催及び結果の通知
ア 判定委員会を開催する。
イ 判定結果を学校長宛に通知する。
④
入級児童生徒の適応指導
ア 個別の支援計画作成をする。
イ 集団適応を図るための段階的指導・支援を実践する。(体験活動,教育相談,学習支援等)
ウ 定期テスト受験に関する支援する。
(テスト勉強支援,原籍校での受験のための登校支援,適
応指導教室でのテスト実施等)
エ 「すだち」での自主学習や活動体験のワークシートを提出する。
(校内基準により評価の参考
資料としてもらう。)
⑤
保護者との連携
ア 電話,来所等によるきめ細かな情報交換及び連携をとる。
イ 専門機関への連携が必要な場合,専門機関等の紹介を行う。
⑥
原籍校との情報交換連携
ア 支援会議の実施(入級時,8月 終了時 その他必用に応じて)
イ 日常の諸連絡(担任や担当職員へ電話やFAX等での情報交換)
⑦
出席状況報告
行事,出席状況,活動の様子,今後の対応等について個別に学校へ報告する。
⑧
児童生徒の登校チャレンジの実施
ア 登校支援(日程調整 送迎等)
イ 担任その他学校関係者との共通理解を図る。
⑨
「すだち」についての広報活動 活動内容の周知
ア 4 月 市定例校長会において,
「すだち」職員の紹介および概要について説明する
イ 4 月 生徒指導主任連絡会・教育相談担当者会等で,
「すだち」の紹介および概要について説
明する。
ウ 各学校へポスター・リーフレット等を配布する。
⑩ 児童生徒への指導について
ア 「すだち教室」は公立の学校に準じた学校生活の規律のもと運営する。
イ 服装容姿については各学校の規則に準ずる。
(制服<指定ジャージ>小学生は小学生らしい服装)
ウ 通級は、本人の状況に応じて家族で話し合い決める。(家族の送迎・自力通級<徒歩・バス>)
エ 通級時間・曜日の確認(朝の活動開始は9時)をする。体調などによって相談して決める。
オ 目標を持って、すだち学級活動や体験活動等、積極的に参加する。
カ 欠席や通級が遅れるときは、必ず連絡をする。
キ 通級時の飲食物・学用品以外(携帯電話・ゲームなど)の持込の禁止(相談に応ずる)
ク すだち学級担任と毎週面談を行う。
ケ 相談員との面談を定期的に行なう。
(3) 家庭の役割
①
学校及び「すだち」との連携協力
ア 学校の保護者会や諸説明会,行事等へ参加する。
イ 「すだち」学級担任や教育相談員,スクールカウンセラーや専門機関等との情報交換を行う。
② 家庭での基本的な生活リズムの確保
ア 適切な起床,就寝の指導
イ 食生活の指導
③
「すだち」での保護者面談への参加
「すだち」での児童生徒の様子や,学校からの連絡,今後の計画等についての話し合いへ参加
④
県立総合教育センター主催の保護者交流会や不登校フォーラム等への参加
児童生徒の理解を図るとともに保護者同士の交流,連携を図る。(希望者)
⑤
各行事への参加
ア 入級式等の「すだち」で行う親子体験活動及び保護者交流会への参加,協力をする。
イ 「すだち」で行う体験活動等への支援,協力をする。
※行事等でのお願い(時間延長、持参、調理実習・施設見学の際の実費負担)
ウ 子どもの理解を図るとともに「すだち」へ通う児童生徒の保護者同士の交流を行う。
⑥
教室への送迎
徒歩やバス等での通級への協力。
(帰宅後の過ごし方の確認)
⑦
欠席の連絡
保護者から「すだち」へ欠席の連絡をする。