からOEM供給をうけた。 ガス給湯器と太陽熱温水器を一体 化することで、ガスと太陽熱の最適 ∼ %のC O 2削 減 効 な組み合わせを実現、既存の給湯器 に比べて約 果をもたらす。太陽熱エネルギーの 発売、来年にはガス給湯機と簡単に接続で きるソーラーシステムの新商品、さらに、 オール電化対応へエコキュートと一体化さ まで成長させていきたい方針だ。 おり、太陽熱利用システムの 〝復権〟 に向けた下地は整いつつある。 企業側でも新たな取り組みを進め ようという動きが活発化してきてい る。太陽熱温水器のトップメーカー の ひ と つ で あ る 矢 崎 総 業 で は、 ﹁ソ ーラーの矢崎をもう一度広く知らし め た い﹂︵環 境 シ ス テ ム 事 業 部・ 清 水一雄事業部長︶として、太陽熱温 水器事業の再構築を進めている。 ﹁太 陽 熱 温 水 器 ま ず 商 品 面 で は、 単体で完結するのではなく、給湯器 の進化に対応するために、 〝つなぐ〟 と い う 機 能 を 強 化 し た﹂ ︵清 水 事 業 部長︶という。 これまでの太陽熱温水器について は、給湯器と接続しようとすると、 そこで、矢崎総業では今年 月に ガス給湯器一体型貯湯ユニットと一 対し、付加価値という点で遅れをと 体化させた住宅用ソーラーシステム ってしまっていたのだ。 陽熱温水器などに対する補助制度を 東京都では今年度から﹁住宅用太陽 スタートさせた。東京都以外でも、 ﹁エ コ ソ ー ラ ー タ イ プ Ⅰ ﹂ を 発 売 した。ガス給湯器の部分はノーリツ を開始、太陽光発電だけでなく、太 ステムに対する補助制度を用意して 100以上の自治体が太陽熱利用シ れまでは主に取り替え需要の開拓を 進めてきたが、今後は新規導入を促 していくための営業展開を進めてい く﹂︵清水事業部長︶としている。 そのための方策として、まず既存 の商流以外の販売ルートを開拓して るのではなく、屋根面に直接取り付 気の熱を利用してお湯を作り出すエ これは、同社と東京電力、デンソ ーが共同で開発したもの。夜間に空 プの他事業部門の特約店なども加え 売する販売会社。ここに矢崎グルー 現在、同社の太陽熱温水器を主に 販売しているのは住設機器などを販 いく。 けるワイヤーレス施工︵ラック方式︶ ていく方針だ。 を採用している。 太陽熱温水器の利用を妨げていた 大きな要因のひとつが、そのデザイ ン性だろう。太陽光発電システムと 比べると、住宅の外観デザインに与 価格については 万円を切る価格 で販売する予定だという。タイプⅠ 器への接続が可能だ。 っており、全メーカーの全自動給湯 徴を生かし、小型化や多機能化を図 来年4月には﹁エコソーラー タ イプⅡ﹂も発売する。タイプⅠの特 の開発にも着手している。 慮しており、建材一体型のシステム 矢崎総業の新商品ではその点にも配 天候予測により1日の太陽熱の集 熱量を高精度に計算する機能をはじ 新商品を武器に一気に攻勢をかけて いきたい考えだ。 ﹁現 在 の 清 水 事 業 部 長 に よ る と、 太陽熱温水器の売上高が約 億円。 年間システム効率は5・0にまで高 1であるのに対して、新システムの コキュート単体の年間給湯効率3・ 現在の 倍の売上を上げていた時期 倍にまでもっていきたい。過去には これを3年後に5倍、5年後には を学習する機能も搭載している。エ るためのワイヤーも目立ってしまう。 め、家庭に応じた1日の給湯使用量 える影響が大きく、機器を取り付け ーシステムを融合させ、より環境配 加えて、給湯器メーカーなどとの 慮型で高機能な機器に仕上げている。 相互OEM供給などを進めるなど、 コキュートと、昼間に太陽熱を利用 来年2月には﹁太陽熱集熱器対応 型エコキュート﹂も発売する。 エコキュートの一体化も実現 になりそうだ。 と、市場競争力が大幅に高まること エネルギー利用機器導入促進事業﹂ と言わざるを得ない。こうしたなか、 面で飛躍的な進化を遂げた給湯器に 手間とコストがかかってしまうとい 億円の倍にあたる億円規模の事業に う問題があった。その結果、省エネ 給などを進め、5年後には現在の売上高 太陽熱利用システムは、太陽光発 電よりもエネルギー効率が高いこと 開拓や給湯機器メーカーとの相互OEM供 性やコンパクト化、多機能化という く。既存の商流だけでなく、新たな商流の が知られているが、ここ数年、わが また、販売面でも積極的な攻勢をかけてい 国では太陽光発電の陰に隠れていた せたソーラーシステムも発売する予定だ。 して効果的にお湯を作り出すソーラ ようにワイヤーで屋根面に取り付け した。施工方法も既存のシステムの 同じような1平方㍍タイプを商品化 太陽熱エネルギーを集める集熱器 については、太陽光発電システムと 度の﹁見える化﹂を推し進める。 タリングシステムも導入、環境貢献 利用状況を居住者が把握できるモニ 向けて、太陽熱事業のテコ入れを進めてい の価格が 万円であることを考える れるエネルギーの約9割を再生可能 まっており、家庭で給湯用に消費さ て無理な目標ではない﹂と語ってい もあった。それを考えると、けっし ていこうとしている。 ﹁ソーラーの矢崎﹂の復権に向け て、今後も総合的な取り組みを進め エネルギーでまかなうことが可能だ。 る。 新規商流の開拓や相互OEM などで販売ルートを充実 販売面での取り組みとしては、﹁こ 5年後に売上高300億円を目指す 来年2月に発売予定の「太陽熱集熱器対応型エコキュート」。家庭で給湯用に消費さ れるエネルギーの約9割を再生可能エネルギーでまかなうことが可能。 Housing Tribune. 2009. 20 Housing Tribune. 2009. 20 「ソーラーの矢崎」 復権へ向け 太陽熱事業を拡充 る。ガス給湯機一体型ソーラーシステムを 矢崎総業 〈貯湯ユニット〉 〈ヒートポンプ〉 〈集熱器〉 矢崎総業では、 「ソーラーの矢崎」復権に クローズアップ
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