Shiga University Seeds No. 11 しゃ 2015–January 【代表的な研究テーマ】 ■ キャリアカウンセリング ■ グループ ガイダンス ■ 全員面談 ■ 教職就職率向上 キャリア支援の取り組み 課題解決に役立つシーズの説明 1. これまでの取り組み 平成 22 年度以来取り組んできたキャリア支援室に係る事業は、本年で最終年を迎えている。初 年度から実施してきた 1 回生全員のグループガイダンスを始め、4 回生への教員採用試験に向け た対応準備、教職や一般職へのキャリア相談などにおいて多くの学生諸君が本キャリア支援室を 訪れた。 過去 5 年における来室者数は下記の通りである。 平22年度 平23年度 平24年度 平25年度 平26年度 351名 473名 586名 545名 386名 合 計 2,341名 (注:平 23~25 年度は中井清津子研究室も含む。平 26 年度は 11 月末日現在) 中居 和平 キャリア支援において必要なのは、何より直接面談による人間的な接触をはかる中で、個人の悩 Wahei Nakai みや不安に寄り添いつつ適切な助言やサポートをすることである。その意味では入学時の早い段 教育学部/特任教授 階で全員が面談を経験することで、その後も気軽に支援室を再訪することが可能となり、来室者の 増加につながっている。また、支援室来訪に向けての学生課との緊密な連携による効果も大きい。 【プロフィール】 ●専門分野 ・キャリア支援 ●略歴 ・1947 年 長浜市生まれ ・1965 年 東洋レーヨン工務研究所 ・1970 年 北アイオワ州立大学留学 ・1973 年 滋賀大学教育学部 卒業 ・1973 年 滋賀県立高校教諭(英語) ・1977 年 同志社大学大学院文学部 (英文科)卒業 ・1985 年 ミシガン州交換教員派遣 ・1987 年 滋賀県教育委員会事務局 ・1996 年 滋賀県立高校教頭・校長 ・2007 年 滋賀の教師塾事務局長 ・2010 年 滋賀大学 教育学部 特任教授 2. アンケート調査からわかったこと 過去 5 年間に亘って 1 回生面談時に記入を求めた調査の質問項目は同一のものであり、経年 変化を知ることができる。例えば本学へ入学した動機として「教職を目指しているから」を理由とし て上げた比率の年次変化は 平22年 平23年 平24年 平25年 平26年 59.6% 54.3% 60.2% 68.7% 70.4% と年々上昇している。また、「現時点で教職を目指す気持ちはどの程度か」との問いに対する回 答でも「是非」と「できるだけ」を合わせた数は 平22年 80.8% 平23年 70.6% 平24年 平25年 平26年 82.5% 83.3% 88.8% との結果が出ており、入学時点から教職を目指すという目的意識の明確な学生が入学する比率 が高まっている。これは、学科改編により平成 24 年度から情報教育課程が廃止され、学校教育教 員養成課程が増員されたことも多分に影響していると思われる。そして、来年度からの環境教育 課程の廃止に伴って、この傾向は一層顕著になっていくことが十分予想される。 3. 今後に向けて 「教育は人なり」とは教育現場で言い古されている言葉である。教師の質が教育の質を規定して いく。人を育てることに喜びと情熱と矜持を持てることが何より欠かせない。将来の教師の卵とし て、この先を見通した学びこそが学生諸君の大学生活で求められる最大のものと言える。キャリア 支援もその方向性を絶えず視野に入れながら、取り組んでいきたいと考えている。 99
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