2015 年度在宅医療助成(前期) 「在宅医療」知っていますか?家で最期まで療養したい人に ~在宅が一番ではなく、選択肢のひとつと考える~ 開催日時 開催場所 主 催 後 援 平成 27 年 9 月 12 日(土)14 時~17 時 鹿追町民ホール フォークロア倶楽部・十勝 2015 実行委員会 鹿追町・新得町・清水町 訪問看護ステーションかしわのもり 松山 なつむ 平成 27 年 10 月 18 日 提出 1 はじめに 2012 年に鹿追町で、訪問看護ステーションかしわのもり主催で始めたシンポジウム。十 勝の関係者にも広く参加協力して頂けるようにと、2014 年からフォークロア倶楽部・十勝 主催で開催するようになって 4 年目、通算 5 回目のシンポジウム開催になります。毎回町 内外から多くの方が参加下さり、今回も 180 名の方が参加下さいました。 記念すべき第 1 回は、訪問看護ステーションかしわのもりの 10 周年記念シンポジウムで した。当初は 10 年に 1 回のつもりで開催しましたが、反響が大きく、開催後も登壇者との ご縁は続き、皆が驚くほど様々な活動への原動力となってきました。今回のシンポジウム を振り返り、さらに今後の活動にどのようにつなげていくかを考えます。 2 開催後の感想 別添のかしわのもり季刊誌(一部抽出)の中に掲載していますように、参加下さった方 から様々な感想をいただき、これらの声が活動の励みになっていることは言うまでもあり ません。 3 波及効果 今回遠くは和歌山・富山・東京から、道内からは函館・札幌・釧路・北見と全道から大 勢の方が参加下さり、リピーターの方も増えています。 「また来るよ」 「来年も続けよう」 と声をかけあい、シンポジウム参加をきっかけに新たなつながりも生まれているのを目の 当たりにし、その波及効果は目に見えない形で広まっているようです。 一方で、そもそも地域住民の方に在宅医療・訪問看護を知って欲しい。そして日常の生 活の中で自身の生き方を考え、治療の選択や終末期医療の場面で意思決定を迫られたとき 慌てないために。これらのメッセージを送り続けたいと再認識しました。地域包括ケアは 医療・保健・福祉関係者だけで出来ること少なく、教育関係者や何より地域住民とのつな がりや協働が不可欠です。集う場や話をするきっかけ作りも、住民と多職種が一緒に作っ ていくものだと考えています。制度に縛りがあると嘆いたり、行政に頼っていては何も始 まらない。この地域でどのような生き方をしたいのかを原点に、一人ではなく家族や地域 の仲間と一緒に考え、一歩ずつ活動を広げていけば結果大きな一歩につながると実感して います。そして、その活動を継続するために、地域以外の方の応援やアドバイスが大きな 力となっているのです。 「こんな小さな町で、こんな派手なこと毎年できるの?」と感想を頂く事もあります。 マザーテレサの言葉に、 「無関心ほど恐ろしいことはない」という言葉があります。毎回鹿 追町長に開催前にご挨拶にうかがいますが、年を重ねるごとに「毎年やってるよね」 「沢山 の方が来てくれているね。あなたたちの頑張りの結果だよ」と、2 年続けて参加・感想を下 さいました。実際には会場に足を運ばれない方でも、小さな町で毎年シンポジウムを開催 している事自体が、何かしらのメッセージは届いていると感じています。 4 おわりに 大勢を対象にしたシンポジウム以外に、地域住民お一人お一人の声が聞こえる距離も大 切です。40 名規模の「ケアカフェしかおい」 、高校 3 年生を対象にした、生きること、自分 が大切にしたいことを考える鹿追高校での「いのちの授業」 。これら大小様々な活動をシン ポジウムと並行して続けています。今後も場づくり役割づくりを、参加する皆さんと気負 いすぎず楽しみながら続けていきたいと思います。そのためにも、私達医療者から地域に 足を運んで、話を聴いて地域の課題をみつける。この当り前のことを当たり前にやり続け る。丁寧に繰り返し、思いを届ける活動を続けたいと思います。そして、その活動を応援 していただける愛される鹿追町になればと願っています。 今回のシンポジウム開催にご登壇下さいました北澤彰浩先生、佐藤伸彦先生、村上智彦 先生、川口篤也先生、宇野雅樹先生に心から感謝申し上げます。後援下さった鹿追町、新 得町、清水町さま、開催にあたりましてご協力下さった鹿追町の皆さま、鹿追町を応援し て参加下さった皆さま本当にありがとうございました。 「公益社団法人 在宅医療助成 勇美記念財団の助成による」 フォークロア倶楽部・十勝 2015 シンポジウム 「在宅医療」知っていますか?家で最期まで療養したい人に ~在宅が一番ではなく、 選択肢のひとつと考える~ とき:平成 27 年 9 月 12 日(土)午後 2 から 5 時 Folklore Club 十勝 since 2014 ところ:鹿追町民ホール・ミュージカルホール 「この市民の集いは、公益財団法人在宅医療助成 勇美記念財団の助成を受けています。」 「在宅医療」知っていますか? 家で最期まで療養したい人に Ⅰ 基調講演 「地域の暮らしの中にある医療とは」 北澤彰浩氏 平成 4 年 (長野県厚生連佐久総合病院 診療部長) 滋賀医科大学卒業 杏林大学付属病院救急医学教室入局後 スリランカにて 1 年間のボランティア活動に従事。 平成 6 年長野県厚生連佐久総合病院へ 平成 11 年地域ケア科医長を経て、現在診療部長 としてご活躍中。 佐久総合病院とは 第二次世界大戦中の昭和 19 年 1 月に 20 床の病院として開院。 翌昭和 20 年 3 月に赴任した故 若月俊一氏が、その生涯をかけた実践により大きく発展し、今日に至っています。現在は 3 つの病 院、2 つの老人保健施設、1 つの診療所に加え、農村保健研修センター、農村医学研究所、東洋医 学研究所などの関連施設から成り、JA 長野厚生連に所属する健康管理センター、および佐久総合病 院看護専門学校の運営も担っています。 佐久総合病院グループの診療圏は神奈川県よりやや広い診療圏を有するものの、人口密度はその 20 分の 1 に過ぎない。ことに南部には多くの過疎地が存在し、医療機関は極端に少ない。このよう な地域の国保診療所に常勤医師を派遣し、その中核となる分院や付属診療所、老健、特養、訪問看 護ステーション、居宅介護支援事業所、地域包括支援センター、さらには宅老所を運営し、これら が有機的、機能的にネットワークを形成し、面としての地域包括的医療を担っています。 基本理念: 佐久総合病院は「農民とともに」の精神で、医療および文化活動をつうじ、住民のい のちと環境を守り、生きがいのある暮らしが実現できるような地域づくりと、国際保 健医療への貢献を目ざします。 ( 「佐久総合病院のご案内」のパンフレットより抜粋) 倶楽部・十勝 フォークロア ~在宅が一番ではなく、選択肢のひとつとして考える~ Ⅱ シンポジウム テーマ: 「地域に住む人と一緒に考え、行動してみよう」 座長: 佐藤伸彦氏(ものがたり診療所所長) 鹿追町でのご登壇は 3 年連続。全国を飛び回るご活躍ですが、飛行機が大の 苦手で小型機には乗られません。哲学・倫理・死生学・民俗学・ぷー(plot) について語り始めると、止まらなくなります。好奇心旺盛、優しさ満点の佐藤 先生は、皆さまもよくご存知のナラティブ先生です。 シンポジスト: 村上智彦氏(ささえる医療研究所理事長) 鹿追町でのご登壇は、飛び入り参加も含めて 4 年連続のレギュラー。カレーと 珈琲があれば童心の笑顔を見せて下さいます。雪かきには独自の信念があり、薬 学について語り始めると止まりません。人一倍の愛情と好奇心の村上先生。虜に なるファンの方もまた愛情豊かな方が多いです。 川口篤也氏(勤医協中央病院総合診療センター副センター長) キーワードは Rising Sun Rock Festival と Care Do 北海道!自らバンド活動も されている巨人です。臨床倫理 4 分割・Advance Care Planning を語ると、深く ユーモアたっぷりにお話し下さいます。何事も最後の〆の言葉は「おつか!」 良い事も悪い事もこの一言で一旦〆て、次に進むがモットー…!? 宇野雅樹氏(とかち薬剤師会会長) 十勝のネットワークに欠かせない薬剤師の要です。車とカメラが大好きです。 役職にこだわらず、遊び心たっぷりの宇野さん。フットワークの良さと誠実で丁 寧なお仕事ぶりは、訪問薬剤の道を切り開くにぴったりの方。今回は十勝代表で お父様との最期の時間を振り返ってお話し下さいます。 Ⅲ 鼎談 「人づくりにつながる覚悟・愛着・物語とは」 北澤彰浩氏 x 佐藤伸彦氏 x 村上智彦氏 倶楽部・十勝 フォークロア フォークロア倶楽部・十勝 2015 Ⅳ シンポジウム 開催趣旨について 鹿追町の人口は平成 27 年 7 月末で 5,547 人。 日本の将来人口推計 H24.1 推計(国立社会保障・人口問 題研究所)データによりますと同町人口は 25 年後には 3,892 人、 若年女性(20~39 歳)人口変化率マイ ナス 52.8%と、消滅可能性都市に分類されています。 たとえ少子高齢・人口減少が避けられない農村山 間地域であっても、 そこで暮らす人々が生き生きと過ごすことが出来るまちを目指したい。 最期まで生 ききることを支え合い、 病気や障がいがあっても 「家に帰りたい」 と願っている方がおられたら、 そ れを選択できる地域でありたい。 もちろん在宅が一番ではなく、 選択肢の一つであることを地域の方に 伝え続ける役割があります。 「場づくり」 「人づくり」 「役割づくり」、 どれも一朝一夕には成し得ないのですが、 仲間と一緒 にいればあきらめず一歩一歩まちづくりを目指してあゆむことができます。 今回もそんな 「場」 のひ とつになることを目指しています。 倶楽部・十勝 フォークロア 主催:フォークロア倶楽部・十勝実行委員会 後援:鹿追町・新得町・清水町 NPO法人かしわのもり Vol. 28 Oct. はる ・ なつ ・ あき ・ ふゆ 2014 <四季のようす> 夏:となみのチューリップも仲間入り、八重はめっちゃ綺麗でした。 以前から気になっていた白い花は『オーニソガラム』やっと判明しました! 秋:クリとクルミも収穫の秋、野良ネコが少なくなったので例年になくリスが大忙しで走り回っています。 かしわのもり <在宅が一番ではなく、選択肢のひとつと考える> 春・夏・秋・冬 平成 27 年 9 月 12 日 鹿追町民ホール 〇 基調講演「地域の暮らしの中にある医療とは」 今年のシンポジウム第一部は、村上智彦先生が「神様の主治医」と評される、JA 長野厚生連佐久総 合病院診療部長 北澤彰浩先生の講演でした。 「死は敗北でなく人生の集大成」で悪い病気になった運命は、たまたまではなくよっぽどの理由。 周りの人やその後を生きる人に何か伝える為(家族の絆や優しさに気付くきっかけだったり、障害者に やさしい街づくりに繋がったり)だと思うと… やっぱり救われる。 だから亡くなられた方の家族の為に、丁寧なエンゼルメイクを施し追悼のグリーフケアに伺うことは 尊くて。悲喜こもごも、歩まれた「ものがたり」は子や孫にと受け継がれ、今日も生き続けるのです ね。在宅死が 6 割を超えるという佐久地域の様子を伺っていると、病院頼みの十勝、一訪問看護師と して引け目は感じます。が、しかし 数にはこだわらずお一人でも「住み慣れた家で最期を」という方 がいれば、諦めなくてもいい地域にしたい。その為には医療や福祉だけでなく役場も近所の住民も大 人も子供も、地域の力が大事だと強く思いました。 北澤先生、たまたまではなく、よっぽどの理由でこの度お会いできお話が聴けたことに感謝していま す。ありがとうございました。 ~facebook からのメッセージ~ 北澤先生のお話し、とっても勉強になりました。 「入院された患者様で介護サービスを受けている方は、介護保険証を拝見させて ください」と書いたポスターを掲示すると言う発想は、なかなか思いつきそうで思いつかないな〜とハッとさせられました。よく よく今までの患者さんとのやりとりを思い返すと、医療者側が意識して聞かない場合スルーされやすくて、連携の抜け穴になる事 が多かったかもしれません。こういうポスターを貼る事で、患者さんや医療者お互いの意識付けにもなるし、入院した時点からの 連携がスムーズになるなぁと感じました。 (K さん札幌・訪問看護師) 2 かしわのもり <在宅が一番ではなく、選択肢のひとつと考える> 春・夏・秋・冬 平成 27 年 9 月 12 日 鹿追町民ホール 〇 シンポジウム「地域に住む人と一緒に考え、行動してみよう」 川口篤也氏 佐藤伸彦氏(座長) 宇野雅樹氏 村上智彦氏 第二部のテーマは「地域に住む人と一緒に考え行動してみよう」と題し、佐藤伸彦先生の座長で始ま りました。 川口先生からは、どう生きたいかを考えようとレクチャー。書いて自分の考えをまとめ、家族や医療 関係者と分かち合い、価値観を理解し合うこと。その表現は日々変化するものなので、定期的に確認し 合うこと。川口先生の石原さとみさん話も深めたいこところですが、来月ケアカフェしかおいで続きは レクチャー受けます。 宇野さんからはお父様の話。写真は、最期まで弓を引くことで自分らしさを保たれつつ、いのちの終 りが近づくことを感じ、綴った言葉の数々。覚悟と迷いが生々しく伝わり、胸が熱くなりました。 「これ で良かったのか?」という宇野さんの心境に対し、佐藤先生は「決して解決することのない、お父様が 残してくれた最期の教育」と表現され、子や孫に語り継がれていくものだと実感。「いのち」って永遠。 最後に、村上先生から「準備してない」と言いつつも、しっかり「まちづくり」について語っていた だきました。最も興味深かったのは、高齢社会を支える職業を起業し納税するということが「まちづく り」と。住民も保健師も自ら学び予防活動を重ねてきている佐久の姿から、学ぶことはまだまだたくさ んありそうです。 そしてどんどん村上先生は前へ前へと出られていました。 ~facebook からのメッセージ~ 宇野さんのお話素敵でした。お父さんの生き様も、宇野さんの冷静なふるまいも素敵なんですが、 宇野さんの心内がひしひしと 伝わってきました。 (K さん新得・一般) 私も感動し、考えさせられました。綴られた言葉の数々、もう一度拝見したかったです。物は言わねど、ひとりひとりの患者さんも、 それぞれの時に静かに感じているのだろうとスクリーンに映し出された文字を見ながら考えていました。(S さん函館・看護師) 宇野さんのお話はものがたりくらぶ出版で電子本にする計画です。 (N 先生 岩見沢) ⇒ものがたりくらぶ出版 kindle ストアで購入出来ます!「時に想いて:父から息子、そして孫へ語り継ぐ言葉」 3 かしわのもり <在宅が一番ではなく、選択肢のひとつと考える> 〇 鼎談 春・夏・秋・冬 平成 27 年 9 月 12 日 鹿追町民ホール 「人づくりにつながる覚悟・愛着・物語とは」 北澤先生、佐藤先生、村上先生による鼎談。三人の先生の知識や思いがリズムよくぽんぽん飛び出 して、あっと言う間の時間でした。衝撃的だったのは、フィンランドには「徘徊」という言葉はない のだということ。しかし日本と同じように、認知機能が低下し、昼でも夜でも外をウロウロ歩く高齢 者はいる。徘徊している人はいるのに言葉として存在しない。凄いですよね!徘徊を問題行動として 見ていないんです。フィンランドでは子供の頃から教育され、地域で認知症の方を支えているのだと か。ウロウロしている高齢者がいたら、さっとそばに寄り添い、家まで連れて行く…きっとそんなこ とが自然に行えるように身についているんですね、だから徘徊という問題行動はない。 私の娘は小学 3 年ですが、読書が好きで、学校の図書室から毎日本を借りてくるのですが、最近ハ マっているのが、 「○○のふしぎ」というシリーズです。先日は「がんのふしぎ」というのを読んだよ うで、「タバコを吸うと肺癌になるから吸ってはいけないんだよ、人の煙もダメだよ」「乳癌っていう おっぱいの癌もあるんだよ、ちゃんと検査をしないとダメだよ」とかとか、小さなお医者さんみたい に教えてくれました。子供達は老いのことも病気のことも理解する力を持っている、支える力を持っ ているんですよね!ただ教える大人がいない。子供たちに認知症を理解させ、認知症の方をコミュニ ティで支えていくことで地域が良くなる!と熱く語られた先生方の話を聞いて、地域づくりのヒント を得て、まずは自分の子供から老いを教えていきたいと思いました。しかし、3 人の先生の鼎談を眺 められるなんて、夢のような時間でしたね ~facebook からのメッセージ~ 鼎談での北澤彰浩先生の言葉が、頭に強く残りました。佐久総合病院へ視察される方に、 「あっそれ、先人の若月先生が話されて いた言葉ですよね」と言われて、 「えつ、そうなの?」となる事が佐久総合病院のスタッフにもあると仰っていました。 *佐久総合病院の若月先生の意思を継ぐ。 語りは継承され文化となる。→「農民のために」から、 「農民とともに」へ変化した 若月先生のスローガンも意識から無意識へ、そして浸透し継承され文化となったのだと感じました。 (I さん小樽・OT) 4 かしわのもり <在宅が一番ではなく、選択肢のひとつと考える> 春・夏・秋・冬 平成 27 年 9 月 12 日 鹿追町民ホール 〇 懇親会 シンポジウム終了後の懇親会会場は70名近くの参加者で熱気ムンムン! SNS で繋がってまだ 直接会った事がなかった方が、会場で「はじめまして~!」と初対面を喜ぶ姿、北澤先生をはじめ佐 藤先生、村上先生を囲んで記念写真、テーブルで一緒になった人同士で医療や福祉について熱く語り 合う姿をみて、シンポジウムを通じて人と人とが繋がり、こんな素敵な時間や空間が作り出せるんだ なぁと感動しました。懇親会で一番私の心に響いたのは、北澤先生がお話された良寛さんの詩でした。 『お前は お前で丁度良い』 顔も体も名前も姓も それはお前に丁度良い 貧も富も親も子も息子の嫁もその孫も それはお前に丁度良い幸も不 幸も喜びも悲しみさえも丁度良い 歩いたお前の人生は悪くもなければ良くもない 行こうと極楽へ行こうと お前にとって丁度良い 地獄へ 行ったところが丁度良い うぬぼれることも無ければ 卑下することも無い 上も無ければ 下も無い 死ぬ月日さえも丁度良い 御仏と二人連れのこの人生が 丁度良くないはずが無い お前にそれは丁度良い お前にそれは丁度良い お前は お前で丁度良い 良寛 事故で急に亡くなってしまう人、その人にとって丁度良い。がんで早く亡くなる人もその人にとっ て丁度良い。障害を持って生まれ、後に障害を持ってしまっても、それはその人にとって丁度良い… とのお話。私の次男の寛太は、重度の障害を持って生まれてきました。小さい頃は入退院を繰り返し、 心臓の術後の経過がなかなか良くならず長期の入院になったり、腸閉塞で2度もヘリコプターで旭川 に飛んで緊急手術をしたりと、いろんな事がたくさんありました。でも、寛太のおかげで素敵な出会 いや体験をいっぱいさせてもらっている今があります。そうやって振り返ると寛太が居る暮らしは、 やっぱり丁度良いですね、きっと。北澤先生のお話で、私自身が一番晴れやかな気分にさせてもらっ た素敵な懇親会でした。 5 かしわのもり <在宅が一番ではなく、選択肢のひとつと考える> 春・夏・秋・冬 平成 27 年 9 月 12 日 鹿追町民ホール 〇ご参加頂いた皆さんからのメッセージ ~facebook から~ 当日は、待ちに待った北澤先生の講演を楽しみに、子どもの保育園の運動会終了後に高速飛ばして 150Km 離れた鹿追町の会場へ GO! ステキなシンポジウムに参加させていただき幸せでした。かしわのもりの皆さん、実行委員の方々、受付担当された鹿追高校 の皆さんに心より感謝いたします。地域の想いのある方々が手づくりで、おもてなしのきめ細やかで、愛情に溢れた会でした。あり がとうございました。 (I さん小樽・OT) 青森での睡眠教育の打ち合わせが終わりました。 青函トンネルを越え函館に向かっています。 鹿追の松山夫妻の勉強会に参加して 勉強差せていただきます。佐藤先生にも会えることを楽しみにしています。北澤先生は、会うのが怖いです。社労士として片山さん にお聞きしたいことが沢山あります。まぁ楽しい仲間に会えて話せるのが楽しみです。 (T 先生 金沢) 今日は最高な 1 日でした!素晴らしい講演にかなり感銘を受けています。この記憶は僕の財産であり、宝物です!懇親会にも出たい 時に…僕の携帯が鳴ります…こんな僕を呼んでくれる携帯の向こうのあなたは幸せです!今日は最高の臨時訪問になりそうです (≧∇≦) (I さん足寄・薬剤師) 自分以外の誰かを強く意識したとき、その関わりから生まれるエネルギー。ときには自分が想像もしていないタイミングで溢れでる 不思議な力。自分の意識以外のところで働いている得体の知れない、湧き上がる力を感じた。ある人に会う前と後で目の前に拡がる 世界がまるで違って見えた。その感覚がいまここに。 (O さん東京・看護師) 語り尽くせない想いがあります。沢山の学び、気づきがありました。沢山、沢山、お話をしました。人が繋がり、語ることで互いを 知る。皆様の絆に感謝致します。本当にありがとうございました。 素晴らしい時間でした。ありがとうございました(*^_^*) (E さん富山・看護師) (M さん和歌山・看護師) 人が亡くなった後、遺体が物体にならないよう人のままお見送りできるようにエンゼルメイクをする、とても腑に落ちるお話でした。 私もいつも大切にする時間です。個人を偲ぶ会もとってもいいなぁ、と思いました。佐久でのいろいろな取り組み、どれも勉強にな りました。おばあちゃんの 2 回目の嫁入りも心に沁みました。 素晴らしい企画でした。また来年も伺いたいとおもいました。ありがとうございました (T さん広尾・看護師) (I さん札幌・看護師) 素晴らしいシンポジウムに参加させて頂きました。まさに、講演者だけでなく、町の首長、医療者、住民参加のシンポジウムでした。 町づくりはこうして行うものですね。マネごとではなくその地域にあった町づくりを考えなければならない。感動と同時に考える事 が沢山でした。人生の残された時間の少ない患者さんと 12 年間にわたり、常に関わってきた私にとって、壇上の先生方や、住民の 方々の言葉は私の心にしっかりと刻まれ、医療者である前に一人の私という人間として、その時、その場面に出会った患者さんにこ れからも精いっぱい関わっていこうと心あらたにしました。関わったすべての方にありがとう。与えられた場面のすべての時間にあ りがとう。(^o^)/ (S さん函館・看護師) 6
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