『私の履歴書』 プルデンシャル生命保険株式会社 菊池 諒介 (1)会計士から保険屋へ 「えっ、保険の営業やってるの?会計士やめて?もったいない…。」口に出すか出さないかは別として、私 のキャリアを紹介すると多くの人がこんな感想を持ちます。私は新卒から3年間勤めた会計事務所を昨 年3月に退職し、現在プルデンシャル生命のライフプランナー(営業職)として働いております。 私がプルデンシャルを自身のキャリアとして考え始めたのは修了考査対策が頭にチラついてきた J3 の秋。 ひょんなことからとある経営者のご縁でプルデンシャルのセミナーを受けることになったのです。「がんばっても、 がんばらなくても変わらない人生では、がんばれない。」研修室で見つけたフレーズが印象的でした。会社 で話を聞くにつれ、貢献と報酬が完全にイコールとなる独立自営家の世界でどこまで自分が通用するか、 本気でトライしてみたくなったのです。選考が進んでからは合格をもらうのに必死で立ち止まる時間もありま せんでしたが、振り返ってみると思い切った決断だったといえるかもしれません。 (2)会計事務所時代 「そこそこの会社に入って定年まで漫然とサラリーマンを続けたくない。」私が会計士を志したそもそもの思 いは至ってシンプルです。この業界に足を踏み入れたときから将来的な独立、というのを念頭に置いて仕 事をしていました。会計士試験合格後、小規模な会計事務所に入社。監査業務も経験しつつ、税務 やコンサルティングといった業務も幅広く経験させていただきました。大学卒業直後のひよっこだったうちから 直に中小・ベンチャー企業の経営陣と接して仕事をさせていただき、貴重な経験を積むことができました。 大手事務所にはない良さといえるかもしれません。 (3)ライフプランナーという仕事 では独立を目指して歩んでいた自分がなぜプルデンシャルなのか。なぜ保険屋なのか。私にとっての独立 の魅力、それは「好きなときに好きな人と好きな仕事をする」ことでした。ライフプランナーは、まさにこんな働 き方を実現できる仕事です。「ここに営業しに行け、これを売ってこい」などと会社から指示されることは一 切なく、見込客の開拓や商品の設計はすべて個人の裁量に委ねられます。 生命保険は正しく設計し、正しく販売すれば多くの人の経済的な問題の解決策になりえます。その価 値を自分に関わってくれた1人でも多くの人に伝えたい、そんな思いで毎日仕事をしています。 とはいえ、一般的に保険の営業というと押し売りされるんじゃないか、騙されるんじゃないか、などの懸念 や嫌悪感を抱く人も少なくなく、決してイメージは良いとはいえません。特に営業未経験から転職してセー ルスを始めたばかりの頃は、自分の未熟さゆえにたくさんの人に断られ、心が折れそうになったことも多々あ りました。残念ながら連絡がつかなくなってしまった友人もいます。 その甲斐あってか、一つ一つの失敗から学び改善することで、今では所属する支社ではトップクラスの営 業成績を維持し、また月 12 件のご契約をお預かりする、という業界の平均水準を大きく上回る指標も 入社以来達成し続けています。自分の成長を客観的に実感できるという点もこの仕事の魅力です。 (4)会計士×ライフプランナーというキャリア 私は現在個人保険を中心に扱っておりますが、お客様の大部分が会計士、それも若手の方々が中心 です。1 人でも多くの会計士の人生に寄り添い、今まさに広がりつつある業界内での繋がりを活かして保 険だけでなく様々な面で彼らのキャリアのサポートができればと思っています。時に人との出会いで人生は 大きく変わります。キャリアのこと、将来のこと、お金のこと。「まずは菊池に相談しよう」、そんな存在でいら れるように、日々自己研鑽を続けます。 将来的には個人保険だけでなく、法人、経営者への保険提案や相続対策といったより一層会計や税 務の知識を活かせるステージにも進出し、プルデンシャル全社のトップを目指したいと思っています。その時 には、様々な得意分野を持つ会計士のみなさんとコラボレーションして仕事ができれば最高です。 (4)後輩たちへ 会計士のキャリアという観点からはかなりアウトローな道なので有用な情報になるかは分かりませんが、ラ イフプランナーの仕事は生命保険の知識だけがあれば良い、というわけではありません。長期間に渡ってお 客様の大切な資産をお預かりするため、お客様が安心してご決断いただけるよう、金融の知識、世界経 済の流れ、隣接業界のことなど、様々な知識や最新の情報が要求されます。私は毎日 30 分でも 15 分 でも、本を読む時間を確保するようにしています。 そして何よりも大切なのが、数回会っただけで「この人に任せておけば間違いない」と思っていただけるだ けの人間的な魅力と、心から目の前の相手の役に立ちたいと思う奉仕の心。これは一朝一夕で身につく ものではありませんので、日々の積み重ねでしか培われません。 ライフプランナーという観点で述べましたがこれらは今後どんな仕事をするにしても、重要なファクターでは ないでしょうか。 近年会計士業界を取り巻く状況は決してポジティブとはいえません。合格さえすれば一生安泰、という時 代ではなくなってしましました。そんな時代でも、公認会計士は大きな可能性を秘めた価値ある資格だと 私は信じています。私自身まだまだこれからの人間ですが、今後業界内外の多くの人を巻き込んで、会 計士の価値、可能性を世に広めていきます。 生意気に聞こえるか点も多々あるもしれませんが、以上で「私の履歴書」とさせていただきます。 最後に執筆の機会をいただきました国見先生、御礼申し上げます。
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