2016年3月18日 南アフリカ -4対3で利上げを決定– <政策金利とインフレ率の推移> <政策金利を0.25%引き上げ> 3月17日(現時時間)の金融政策委員会で、南アフ リカ準備銀行(以下、SARB)は政策金利を6.75% から7.00%に0.25%引き上げることを決定しました。 食品価格上昇とこれまでの急激な通貨安の影響によ るインフレ圧力が依然として高いことから、前回に 引き続き利上げを決定しました。ただ、利上げ幅は 前回の0.50%から0.25%へと小さくなっています。 会合では利上げ3票、据え置き3票と票が割れました が、最終的にはクガニャゴ総裁が利上げを決定しま した。 <今後も引き締めスタンスが続く見込み> SARBは2016 年の GDP成 長 率の 見 通し を0.9%か ら 0.8%へ、2017年を1.6%から1.4%へ引き下げました。 ま た 、 イ ン フ レ 率 の 見 通 し は 2016 年 を 6.8 % か ら 6.6%へ、2017年を7.0%から6.4%へ修正しました。 南アフリカランド(以下ランド)は、昨年12月に財 政再建に取り組んできたネネ財務相が解任されたこ とや、その後の中国経済の減速懸念再燃や資源価格 の下落が進んだことから、下落傾向が続いていまし た。 南アフリカ経済は資源輸出への依存度が高いことか ら、中国経済や資源価格の影響を受け易い性質を 持っています。足元では世界経済に対する過度に悲 観的な見方が弱まっているほか、資源価格が底打ち し始めています。また、米国の利上げペースが当初 見込みより後退していることからも、新興国からの 資本流出は抑制される可能性が高く、相対的に高金 利であることがランドをサポートするものと見込ま れます。 (%) 12 南アフリカ政策金利:左軸 南アフリカ消費者物価指数(前年比):右軸 8 10 7 8 中央銀行の政策目標範囲 6 6 5 4 4 2 11年 12年 13年 14年 15年 16年 ※政策金利は発表日ベース ※消費者物価指数は2011年1月~2016年1月 インフレ率の見通しは前回よりも引き下げられました が、SARBが目標とするレンジを上回っていることか ら、今後も引き締めスタンスが続く見通しです。 <今後の見通し> (2011/1/3~2016/3/17) (%) 9 <南アフリカランドの推移> (円) (2011/1/3~2016/3/17) 15 (ランド) (ランド高) 4 6 (ランド安) 10 8 10 12 5 14 南アフリカランド/円(左軸) 16 米ドル/南アフリカランド(右軸) 0 18 11年 12年 13年 14年 15年 16年 出所:Bloomberg ■当資料は情報提供を目的として大和住銀投信投資顧問が作成したものであり、特定の投資信託・生命保険・株式・債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。 ■当資料は各種の信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。■当資料に記載されている今後の見通 し・コメントは、作成日現在のものであり、事前の予告なしに将来変更される場合があります。■当資料内の運用実績等に関するグラフ、数値等は過去のものであり、将来 の運用成果等を約束するものではありません。■当資料内のいかなる内容も、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。
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