ご参考資料 Vol. 117 (対象期間:2015年11月2日~2015年11月13日) 11月8日に開票されたインド東部ビハール州の州議会選挙でモディ首相率いるインド人民党(BJP)を中心とした国政与党連合 が大敗したことなどを受けて、インドの代表的株価指数であるSENSEX指数は、対象期間中に3.9%安となりました。インド10年 国債利回りは州議会選挙結果や米国の12月利上げ観測を受けて上昇(価格は下落)しましたが、その後、低下に転じて対象 期間を通して見るとほぼ横ばいとなりました。為替市場では、対米ドルでインドルピー安となったものの、対円ではインドルピー 高となりました。州議会選挙については、ニュース欄をご参照ください。 [株式市場] [株式市場]SENSEX指数の推移 個別銘柄では、ジェネリック医薬品(後発薬)メーカーのドクター・レ ディーズ・ラボラトリーズが対象期間中に20.7%下落して、SENSEX 指数構成銘柄の中で値下り率トップとなりました。同社が米食品医 薬品局(FDA)から製造工程に関して警告を受けたと発表したことか ら 米国における医薬品承認や販売への影響が懸念されました ら、米国における医薬品承認や販売への影響が懸念されました。 (2002年12月31日~2015年11月13日) 週間騰落率 日付 終値 (ポイント) (前週末比) 40,000 10月30日 26,656.83 11月6日 26,265.24 26 265 24 -1 1.5% 5% 11月13日 25,610.53 -2.5% 30,000 [債券市場] 20,000 10,000 0 2002年12月 2005年12月 2008年12月 2011年12月 2014年12月 10% 日付 利回り 10月30日 11月6日 11月13日 7.64% 7.69% 7.65% [為替市場] 為替市場では、州議会選挙での国政与党連合の大敗や米国が12 為替市場では 州議会選挙での国政与党連合の大敗や米国が12 月にも利上げに踏み切るとの見方から、対象期間中に対米ドルで は1.2%のインドルピー安となりました。一時1米ドル=123円半ばま で円安が進むなか、対円では0.7%のインドルピー高となりました。 [債券市場]インド自国通貨建て10年国債利回りの推移 (2002年12月31日~2015年11月13日) インド10年国債利回りは、州議会選挙結果や米国の12月利上げ観 測から上昇(価格は下落)しましたが、その後低下に転じ、対象期間 を通して見るとほぼ横ばいとなりました。11月6日に発表された10月 の米雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を大幅に上回る 増加となったこと等から、米国の12月利上げ観測が強まりました。 変化幅 (前週末比) 0.05% -0.04% [ニュース] モディ政権: 州議会選挙大敗も、着実に改革推進 9% 8% 7% 6% 5% 政治 4% 2002年12月 2005年12月 2008年12月 2011年12月 2014年12月 [為替市場]インドルピーの対円レートの推移 (2002年12月31日~2015年11月13日) ( 年 月 日 年 月 日) (円) 3.5 円安インドルピー高 日付 為替レ ト 為替レート 10月30日 11月6日 11月13日 1.842 1.853 1.854 週間騰落率 (前週末比) 0.6% 0.1% インドの国政与党であるBJPは、ビハール州の州議会選 挙で大敗を喫しました。開票は11月8日に行われ、ジャ ナタ・ダル統一派など州与党連合が現有の117から178 ナタ ダル統 派など州与党連合が現有の117から178 に大きく議席数を伸ばす一方、BJP連合は93から58に議 席数を減らしました。接戦との事前予想に反して、BJP 大敗となった選挙結果を受けて、モディ政権が進める構 造改革に支障が出るとの懸念から、インドの株、債券、 通貨は下落しました。しかしながら、格付会社フィッチの 関係者が「中期的な(インドの)経済見通しを変更させる ものではない」と述べるなど、今回の選挙結果はあくま でも州レベルであり、インド経済全体に与える影響は限 定的との見方も少なくありません インド政府は10日に 定的との見方も少なくありません。インド政府は10日に 15業種における外資規制緩和を発表して、一歩ずつ着 実に改革を進めていく姿勢を示しました。 CPI上昇率: 14ヵ月連続で目標の6%を下回る 3.0 2.5 2.0 経済 15 1.5 円高インドルピー安 1.0 2002年12月 2005年12月 2008年12月 2011年12月 2014年12月 出所:上記のグラフはいずれもBloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベ ストメンツ作成。 11月12日に発表された10月の消費者物価指数(CPI)上 昇率速報値は、前年同月比+5.00%でした。2013年11月 には同+11%を超えていたCPI上昇率は、インド準備銀 行(RBI、中央銀行)による金融引締めの効果や原油安 等の影響で大きく鈍化しました。インフレの落着きにより 利下げ余地が生じ RBIは今年1月から4回にわたって政 利下げ余地が生じ、RBIは今年1月から4回にわたって政 策金利を引き下げています。10月のCPI上昇率は9月の 前年同月比+4.41%からは加速したものの、昨年9月以 降14ヵ月連続で2016年1月までの目標である前年同月 比+6%を下回る水準で推移しており、RBIの金融緩和継 続方針に大きな変更はないと考えられます。 英国プルーデンシャル社はイーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社です。最終親会社およびそのグループ会社は主に米国で事業を展開 しているプルデンシャル・ファイナンシャル社とは関係がありません。 1/2 ご参考資料 Vol.117(対象期間:2015年11月2日~2015年11月13日) [インド基礎講座] 消費: 高い乗用車販売台数の伸び率、世界一の消費者景況感などで、高成長をけん引 11月10日に発表されたインドの10月の国内乗用車販売台数は26万8,629台で、前年同月比+21.5%の高い伸び率となりました。過去1年間の 推移を見ると、2014年10月には前年同月比7.5%の減少となりましたが、その後は同0.5%のわずかな減少となった2015年6月を除いて前年 比プラスが続いています(図表1) 米国の調査会社ニールセンがインターネットを通じて世界61ヵ国で実施した2015年7-9月期の消費者景況 比プラスが続いています(図表1)。米国の調査会社ニ ルセンがインタ ネットを通じて世界61ヵ国で実施した2015年7 9月期の消費者景況 感調査では、インドの消費者景況感指数は131ポイントと、米国の119ポイントを大きく引き離して世界一となりました(図表2)。経済協力開発 機構(OECD)は11月9日に発表した経済見通しにおいて、新興国全般の景気が一段と減速したことなどを理由に、今年の世界経済の実質成 長率を従来予想より0.2%低い前年比+2.9%に引き下げました。その一方で、インドについては民間消費の加速などで2015年以降も7%台の 高い経済成長が続くという見通しを示しています。 (図表2)消費者景況感指数上位10ヵ国 (2015年7-9月期、ニールセン調査) (図表1)国内乗用車販売台数の推移 (2014年10月~2015年10月) (万台) (%) 28 台数(左軸) 30 インド 20 フィリピン 前年同月比(右軸) 26 131 119 米国 117 116 インドネシア 24 10 22 20 14年10月 0 15年2月 15年6月 111 タイ デンマーク 109 サウジアラビア サウジアラ ア 109 アラブ首長国連邦 107 中国 106 ベトナム 105 -10 15年10月 75 出所:Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。 100 125 150 (ポイント) 出所:ニールセンのデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。 イーストスプリング・インベストメンツ株式会社について 165年以上の歴史を有する英国の金融サービスグループの一員です。 ●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社は、1999年の設立以来、日本の投資家のみなさまに資産 運用サービスを提供しています。 ●イーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社は、英国、米国、アジアをはじめとした世界 各国で業務を展開しています。 ●最終親会社グループはいち早くアジアの成長性に着目し、アジアでは14の国や地域で生命保険および 資産運用を中心に金融サ ビスを提供しています 最終親会社グル プの運用資産総額は 2014年 資産運用を中心に金融サービスを提供しています。最終親会社グループの運用資産総額は、2014年 12月末現在、約4,960億ポンド(約92兆円、1ポンド=187.03円)に上ります。 イーストスプリング・インベストメンツ(シンガポール)リミテッドについて ■アジア地域を幅広くカバーする資産運用会社で、インドを含むアジア株式・債券に関する専門知識と豊富な経験を最大限活用した 運用を行います。 イーストスプリング・インベストメンツの属するグループのインドの運用会社(ICICIAM)について ■1993年にインド大手の民間銀行ICICI銀行の資産運用会社として設立され、1998年からはイーストスプリング・インベストメンツの属 するグループとの合弁で事業を展開しています。ICICI銀行は、50年以上の歴史を持ち、2015年3月末現在、総資産は約6兆4,612億 す 弁 展 す 銀 、 、 月 、 資産 約 , ルピー(約12兆3,798億円、1ルピー=1.916円で換算)となっています。 ■設立以来、インドで資産運用事業に注力している、インド大手の運用会社です。2015年6月末現在、運用資産総額は約1兆5,552億 ルピー(インドにおけるシェア約12.7%)となっています(出所:Association of Mutual Funds in India)。 [当資料に関しご留意いただきたい事項] 当資料は、インドの証券市場と政治、経済、文化等にかかる情報提供のみを目的として、イーストスプリング・インベストメンツ株式会社(「当社」)が株式 会社DZHフィナンシャルリサーチに情報提供を依頼し作成したもので、特定の金融商品等の勧誘・販売を目的とするものではありません。また、金融商品 取引法に基づく開示資料でもありません。当資料には、現在の見解および予想に基づく将来の見通しが含まれることがありますが、事前の通知なくこれら を変更したり修正したりすることがあります。また、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。当資料で使用しているグラフ、パフォーマン を変更 り修 りする あります。ま 、将来 市場環境 変動等を保証するも ありま 。当資料 使用 るグラ 、 ォ ン ス等は参考データをご提供する目的で作成したものです。数値等の内容は過去の実績や将来の予測を示したものであり、将来を保証するものではありま せん。当資料は信頼できると判断された材料を使い、十分な注意を払って作成していますが、当社および株式会社DZHフィナンシャルリサーチは、必ずし もその正確性、完全性をお約束するものではありません。また、掲載された企業につきましては、あくまで直近のトピックとしてご紹介させていただいたも のであり、個別銘柄の売買の推奨を意図したものではなく、当社が運用を行う投資信託への組入れを示唆するものでもありません。 イーストスプリング・インベストメンツ株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第379号 加入協会 一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会 2/2 151118(01)
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