The Murata Science Foundation 第21回ディスプレイ国際ワークショップ The 21th International Display Workshops (略称 IDW '14) H26会自01 開催日 平成26年12月3日~平成26年12月5日(3日間) 開催地 朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンター 申請者 株式会社島津製作所 基盤技術研究所 東 和 文 関連づけて、会議の構成および運営を行った。 会議の概要と成果 また、Special Topics of Interestとして4つの注目 第 2 1 回ディスプレイ国際ワークショップ 領域、1)Oxide-Semiconductor TFT、2)Aug- (IDW ’14)は、3日間の会期で朱鷺メッセ新潟 mented Reality and Virtual Reality、3)Lighting コンベンションセンターにて開催された。 Technologies、4)Printed Electronicsを選定し プレナリーセッションでは、キーノートアド てプログラムを構成した。Oxide TFTは日本発 レスとして、NHK放送技術研究所の菅原正幸 の技術である酸化物半導体TFTに関するもので 氏が「Recent Progress in 8K Super Hi-Vision」 、 あり、2010年から連続してインバイテッドアド Qualcomm MEMS TechnologiesのJohn Hong レスの講演テーマとして取り上るなど、注目を 氏が「Display Technologies in Mobile Applica- してきた技術領域である。今回はAMD, FMC tions」と題してそれぞれ講演を行った。これら の2つのワークショップによって共同運営され、 の講演は企業で指導的立場にある講演者によ 45件の発表を集めた。Augmented Reality and る大型・高精細ディスプレイ技術および省電 Virtual Realityは、3D, FMC, PRJ,DES, INPの 力モバイルディスプレイ技術の最新開発動向に 5つのワークショップによって共同運営され、 関する興味深いものである。続くインバイテッ 25件の発表を集めた。Lighting Technologiesは ドアドレスでは、KAISTのSang-Hee Ko Park LED、有機ELを中心とするバックライト光源 教授が「Research and Development of Oxide 技術および一般照明技術を取り上げた。FMC, TFTs」、東京大学の染谷隆教授が「Ultraflex- P H , O L E D の 3 つのワークショップによって ible Electronics Using Organic Devices」と題し 共同運営され、23件の発表を集めた。Printed て講演を行った。これら2件はアカデミックサ Electronicsは今回、初めてSpecial Topicsに設 イドから、酸化物TFT技術およびフレキシブル 定し、高生産性、大面積、低コスト技術に繋 デバイス技術の現状と可能性について、将来 がる次世代電子デバイス技術として注目してい に向けて大きな波及効果のある技術を紹介す る。今回はAMD, FLX, OLEDの3つのワーク る講演で、聴講者に貴重な示唆を与える内容 ショップによって共同運営され、22件の発表 であった。 を集めた。 IDW ’14ではディスプレイ技術分野を15の また、昨年AR/VRで試行したデモセッショ Scopeに分類し、それらを各ワークショップと ンを今年は“Innovative Demonstration Session” ─ 329 ─ Annual Report No.29 2015 としてすべてのスコープに拡張し、論文発表さ 名であった。昨年と比べて、いずれも同程度 れた技術を明解に展示する機会を設けた。2日 であり、ここ数年続いてきた減少傾向が改善 間で計31件の展示発表が行われ、活発な議論 された。特に、次世代ディスプレイ関連の技 が行われた。 術分野への参加者が増加する傾向にある。 優れた研究発表に対して、1 2 件の“B e s t 以上、IDW ’14では、新たな試みを含めなが Paper Award”、15件の“Outstanding Poster ら、次世代を見据えたディスプレイ技術および Paper Award”が授与された。また、2件の電気 その周辺技術の最新動向を踏まえ、基礎研究 科学技術奨励学生賞を推薦した。なお、大学 から応用研究までを網羅することで、各ワーク 展示では、若手研究者の育成を目的とした助 ショップの特徴と活力を引き出しつつ、発表 成を本年度も継続した。今回、講演件数は基 者と聴講者が相互に活発で有意義な技術交流 調講演を含めて480件であり、参加者数は1,188 の場とすることができたと考えられる。 ─ 330 ─
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