平成27年11月9日 ~我が国初の木造6階建て実験棟~ ツーバイフォー6階建て実大実験棟着工! 一般社団法人日本ツーバイフォー建築協会(会長:市川俊英 三井ホーム株式会社 代表取締役社長)で は、再生産可能な循環資源である木材の利用促進に寄与すると共に、ツーバイフォー工法の一層の発展・ 普及を期するリーディングプロジェクトとして、我が国初の木造6階建ての実大実験棟を建設するプロジ ェクトを進めており、このたび建設工事に着手しましたのでお知らせいたします。この実験棟は、国立研 究開発法人建築研究所との共同研究のもと、国土交通省の補助を受け同研究所敷地内に来年 3 月の完成を 目指して建設いたします。 既に木造4階建ての実績のあるツーバイフォー工法で6階建て建築物を建築する要件としては、以下が 求められます。 1)1~2階部分でより高い構造強度や耐火性能を有すること。 2)高層化に伴いより高い耐風圧、水密性能、耐震性能等を有すること。 そこで、本プロジェクトでは耐震・耐火構造をはじめとする先導的な技術の開発とその施工性、耐久性、 居住性等の検証を行うと共に、実験棟の積極的公開により幅広く高層建築物の木造化について普及啓発を 促します。 また、本プロジェクトによる6階建ての実用化に向けた実験・検証の成果については、『ツーバイフォー 建築物の設計の手引き』等に反映し普及を図ると共に、ツーバイフォー中低層建築物において従来よりも 大開口や大空間を確保する設計等にも適用し、幅広く有効に活用されることを目指しております。 1.実験棟概要 ・建 設 地:茨城県つくば市立原1番地(国立研究開発法人 建築研究所敷地内) ・構造・規模:枠組壁工法 地上6階建て 建築面積 39.85 ㎡ 延べ床面積 201.75 ㎡ ・工 期:平成 27 年 11 月 2 日~平成 28 年 3 月下旬 ・設 計: (基本設計)日本ツーバイフォー建築協会 6階建て実験棟建設委員会 (実施設計)一級建築士事務所 株式会社日本システム設計 ・施 工:西武建設株式会社 2.実験・検証の概要 ①高強度耐力壁の開発・検証 6階建ての実現に必要な高強度耐力壁(利用部位等に応じた高強度の耐力壁の開発、カナダで開発 されたミッドプライウォールやタイダウン金物の導入も含む)を実大実験棟に適用し、施工・性能検 証等を行います。 ②2時間耐火構造の開発・検証 これまで研究を進めてきている6階建て建築物の実現に必要な2時間耐火壁・床を実大実験棟に適 用し、施工等の検証を行い、建築基準法に基づく大臣認定等につなげ普及を図ります。 ③パネル工法等による床構法の適用・検証 最近注目されているCLT(直交集成板)を含め、複数の床構法を実大実験棟に適用し、中高層木 造建築物における施工・性能検証等を行います。 ④高層化による影響への対処 建物荷重や積載荷重による沈み込みに対処するための設計手法の開発・施工や、沈み込み量の計測 を行います。また、開口部における耐風圧、水密性能の検証等も行います。 ⑤その他各部位部材の性能検証等 地震動等に対する振動計測、床衝撃音遮断性能の検証、外壁部材の経年変化の観測等を行い、中高 層ツーバイフォー建築の設計施工のための技術・ノウハウの蓄積・普及を図ります。 3.見学について 現地見学会は平成 28 年 4 月以降に開催いたします。開催日程等は当協会の Web サイトに掲載いた します( http://www.2x4assoc.or.jp/ )。 なお、本実験棟は研究所内に建設される試験体であり、一般の建築物として認められたものではあ りません。 以 ■本件に関するお問い合わせ先 一般社団法人日本ツーバイフォー建築協会 技術部 辻村・青山 企画部 坂本 TEL 03-5157-0831 上 一般社団法人 日本ツーバイフォー建築協会 ツーバイフォー6階建て実大実験棟(イメージ図) 洋室 平行弦床トラス 洋室 廊下 I型ジョイスト 洋室 廊下 LVL 洋室 廊下 ストレストスキンパネル 洋室 廊下 CLT ポーチ 南側立面図 玄関 廊下 断面図 廊下 廊下 UP DN UP 洋室 DN 洋室 洋室 洋室 ルーフ バルコニー 玄関 ポーチ 1階平面図 3・5階平面図 6階平面図
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