デジカメを もっと使いこなす 5大キーワード 徹底解説!

高感度
手ブレ
ピント
撮影モード
ゴミ対策
Key Word
No.1
デジカメを
もっと使いこなす
5大キーワード
徹底解説!
「高感度」
「手ブレ補正」
「ダストリダクション」――最近、こうした単語を店頭やカタログなどで見
聞きすることが増えたのではないだろうか。先進テクノロジーによりデジカメの性能は、飛躍的に
アップしている。高画質や操作性を追及する中で開発されたこれらの機能を理解することは、写
真の上達につながるはずだ。最新機能キーワードとして、①高感度、②手ブレ補正、③フォーカシ
ング(ピント合わせ)
、④撮影モード、⑤ゴミ対策――この5つに注目。その機能と活用ポイントな
どを、デジタル一眼レフを中心に基礎から徹底解説しよう。
高感度
「感度」とは、デジカメが感じ取る
トタイプではカシオ計算機の「Z1000」
できない。この結果、被写体の動き
や富士フイルムの「F30」といった機
がシャッタースピードよりも速くな
種のようにISO3200対応の超高感度モ
ると被写体がブレ、手持ち撮影の限
デルも登場している。
界を超えれば手ブレが生じることに
高感度のメリットは、
「被写体/手
やISO800と表されているもの。数値
ブレの防止」と「ノンフラッシュ撮
が大きいほど、暗所でも明るい写真
影」だ。この理由を解説する前に、
ロールしきれない場合、ISOの設定
の撮影が可能となる。
デジカメの原理を確認しておこう。
をあげてやる。つまり、感度アップ
最近のデジカメでは、高感度化が
レンズを通して入ってくる光を撮像
することで、撮像素子が感じ取れる
進んでおり、デジタル一眼/コンパ
素子に当て、電気信号に変換。信号
光量を増やすわけだ。被写体や撮影
クトともISO1600相当まで対応する機
は画像処理されてメディアに記録さ
シーンごとのISO感度変更は、フイ
種が増えている。デジタル一眼では
れるというのが基本的な仕組み。こ
ルムカメラでは不可能なこと。デジ
ペンタックスの「K100D」
、コンパク
の時、取り込まれる光量が多ければ
タルならではの大きな特徴である。
明るい写真、少ない
では、高感度を活用した「被写体
と暗い写真となる。
ブレ/手ブレ防止」のポイントを見
基本的に、光量は
てみよう。基本的にISO感度は100/
シャッタースピード
200/400/800/1600というように
と絞り(F値)によ
倍々になっており(*1)
、感度を1つ
りコントロールされ
アップさせると、シャッタースピー
る。当然、暗所では
ドを1段ほど速くすることができる
シャッタースピード
メーカー各社から出揃ったデジタル一眼レフカメラ。搭載機能を研究しつつ、じっくりと選びたい。
70
なる。
ことのできる光量のことで、ISO400
SHANIMU #17
こうしたブレを露出だけでコント
(絞りが一定の場合)
。
を遅くしないと十分
例えば、ISO100でシャッタースピ
な光量を得ることが
ードが30分の1なら、ISO200で同60分
の1、ISO400で同125分の1といった具
た機種をチェックすることも1つの手
補正機構は、
「光学式」がメインだ。
合だ。ISO3200対応モデルなら、1000
だろう。
さらに光学式は、
「ボディ内方式」と
分の1秒という高速シャッターを切る
「レンズ内方式」に分けられる。前者
ことも可能だ(*2)
。このように、光
を搭載しているのはペンタックスの
量が不足するシーンであっても感度
Key Word
No.2
手ブレ補正
をアップすることで、被写体ブレや
手ブレを防止できるというわけであ
「K100D」やソニーの「α100」など。
後者の方式はニコンやパナソニック
ブレによるミスを防ぐため、高感
が採用している。
度とともに注目されている機能が
ボディ内方式は、カメラ内の撮像
「ノンフラッシュ撮影」とは、スト
「手ブレ補正」だ。文字通りシャッタ
素子を駆動させて手ブレを補正する
ロボを発光させることなく、室内撮
ーを押した際、カメラが動いてボケ
方式だ。メリットは装着可能なすべ
影などで見たままに近い自然な雰囲
た写真になるのを防ぐための機能で
てのレンズで補正機能を使えること。
気を描写したり、フラッシュ撮影が
ある。
デメリットは、撮影画像を見るまで
る。
禁止されている場所などで使うテク
初心者に限らず、撮影で最も多い
ニックだ。スローシャッターを切る
失敗が手ブレといわれている。デジ
のが基本的な撮影テクニックで、本
タル時代になり、写真を大きく印刷
一方、レンズ内方式は、レンズを
来は三脚が必須。だが、常に持ち歩
することが簡単になり、少しのブレ
構成するレンズ群の1枚を駆動させる
いているわけではなく、コンパクト
でも目立つようになった。また、光
ことで、手ブレを補正する方式だ。
デジカメでは三脚などほとんど使わ
学10倍ズームクラスのコンパクトが
メリットには、撮影中にファインダ
ないだろう。
増え、デジタル一眼でも望遠撮影の
ーで手ブレ補正の効果を確認できる
機会が多くなっている。ズームや望
ことや、レンズに最適な補正機構を
感度設定を上げることで、手ブレを
遠撮影では少しの振動でも手ブレに
実現できることなどがある。デメリ
起こさないシャッタースピードを使
つながる。こうした背景を考えると、
ットは、この機能を搭載したレンズ
い、背景までしっかりと写すことが
手ブレ補正は必須の機能ともいえる
でしか手ブレ補正を行なえない点で
できる。
だろう。コンパクトで先行したが、
ある。
そんな時に役立つのが高感度だ。
ただし、感度が高くなるほどノイ
最近はデジタル一眼
ズが生じて画像が粗くなる点には、
でも搭載機が増加し
留意したい。最近はノイズを低減で
ている。
きる技術も進み、高感度設定時の画
手ブレ補正には
質もかなり向上している。それでも
「光学式」や「電子
ノイズが気になるなら、感度を下げ
式」
(*3)などメー
ればいい。撮影シーンや被写体など
カーによって方式が
に応じて、うまく感度設定を使い分
異なるが、いずれで
けたいものだ。
あっても確実に手ブ
とはいえ、
「感度を使いこなすのは
レは軽減されるの
難しい」なら、コンパクトデジカメ
で、デジタル一眼/
やデジタル一眼のエントリー向けモ
コンパクトとも効果
デルには、感度のオート設定機能を
について方式にこだ
持った機種が多い。例えば、パナソ
わる必要はない。だ
ニックの「インテリジェントISO感
が、使い勝手の面で、
度コントロール」のように、被写体
特にデジタル一眼レ
の動きや撮影シーンに応じて感度を
フの場合は違いが見
自動調整してくれる機能を搭載した
られる。
モデルもある。高感度のみならず、
それを効果的に使える機能を搭載し
デジタル一眼に採
用されている手ブレ
手ブレが補正されたかどうかを確認
できないことである。
写真上:ISO感度200、絞り
(F値)4.5、シャッタースピードは30分の1。外部ストロボを装着してTTL
モードで撮影した。被写体の後には約100m離れて高層マンションが建っているが、その光をとらえ
ることができず、背景は真っ暗だ
写真下:ISO感度を1600に設定した以外、撮影条件はすべて同じ。高層ビルに灯った淡い光にしっ
かりと反応し、背景にマンションが建っていることがイメージできる
71
前述したように、補正効果の点で
以前は、
「デジカメの光学ファインダ
ーを使う方法に加えて、コンパクト
は遜色はない。それぞれの特徴を理
ーは小さくて見にくい」と不満の声
と同じ操作で撮影できること。特に
解して、自分の撮影スタイルに合っ
があがっており、被写体をとらえに
E-330は上下に可動式で、ロー/ハイ
た方式を選択するべきだろう。
くくマニュアルフォーカスによるピ
アングルからの撮影に適している。
ント合わせなども難しかった。
また、電子ビュー方式ならではの機
だが、最近はファインダー倍率が
能も実現されている。最初に構図を
上がり、見やすさが大幅にアップし
決めカメラを固定したまま、液晶モ
ている。ファインダー倍率とは、肉
ニター上でフォーカシングしたい部
フォーカシングとは、ピントを合
眼で見た場合の被写体がファインダ
分にフォーカスエリアを移動。さら
わせること。写真を“撮る”という
ー内ではどのくらいで見えるかとい
に、そのピントを合わせたいポイン
視点で見れば、重要な機能だ。デジ
う大きさの比率を表したものだ。例
トを10倍に拡大できるので、精密な
タル一眼では「AFシステム」
「ファ
えば、ニコン「D80」のファインダ
フォーカシングが可能となる。商品
インダー倍率/視野率」
「電子ビュー
ー倍率は約0.94倍と、かなり肉眼に
や接写など正確なピント合わせが必
方式」
、コンパクトでは「顔検出」を
近いサイズで被写体を見ることがで
要な撮影に威力を発揮する機能であ
解説する。
きる。
る。
Key Word
No.3
(ピント)
フォーカシング
また、視野率とはファインダーを
一方、注目のフォーカシング機能
は多機能化が進んでいる。例えば、
覗いた時に見える画像の範囲と、実
として、
「顔検出」があり、主にコン
ファインダーをのぞいてピント合わ
際に撮像素子に記録される範囲の比
パクトに採用されている。カメラを
せを行なうフォーカスエリアが増加。
を表したもの。視野率が100%なら、
人物に向けてシャッターボタン押す
ニコン「D80」やペンタックス
見たままが記録される。だが、例え
と、液晶モニター上にある顔を自動
「K100D」などは、11点測距AFシステ
ば90%になると、実際にはファイン
検出して、フォーカシングから露出
ムを搭載している。メーカー各社と
ダー内で見た画像よりも10%ほど広
設定まで行なってくれる便利な機能
も、複数のフォーカスエリアを駆使
い範囲が記録されることになる。
である。
まず、デジタル一眼のAFシステム
した多彩なAF機能により、様々な撮
デジタル一眼では構造上、光学フ
影シーンで高速・的確なフォーカシ
ァインダーを使って撮影する。だが、
アを顔に合わせ、フォーカスロック
ングを実現している。中央のフォー
コンパクトと同じように液晶モニタ
をした状態で構図を決めるといった
カスエリアでピントを合わせるだけ
ーを使った撮影も可能な「電子ビュ
手間が不要。最初に構図を決めてシ
では宝の持ち腐れ。こうした機能も
ー方式」を搭載したモデルがある。
ャッターを切ればよく、表情の撮り
使いこなしたい。
オリンパス
「E-330」
とパナソニック
「L1」
逃しや中抜け(*4)防止につながる。
「ファインダー倍率/視野率」もフ
が電子ビュー方式を採用している。
ォーカシングでは重要なポイント。
そのメリットは、光学ファインダ
液晶モニター内のフォーカスエリ
「写真撮影の主な被写体は、8割以上
が人物」
という調査結果もあるだけに、
顔検出は注目しておきたい機能だ。
写真の楽しみが広がる1000万画素
カシオ計算機の
「EXILIM Z1000」
●画素数:約1010万
●液晶サイズ(画素数)
:2.8型(約23万画素)
●ISO感度:オート/50∼400/800/3200
●ズーム:光学3倍/デジタル4倍
※詳細スペックを76ページに掲載
コンパクトタイプにもデジタル一眼レフの画素数に匹敵す
るモデルが出てきた。カシオ計算機の「EXILIM Z1000」
もその1つだ。約1000万画素の同モデルなら、大きく引き
伸ばしたり、
トリミングしても高画質を保持できるので、撮
影後の写真活用の幅が広がることは間違いない。小型ボディ
に高機能も満載だ。ISO3200に対応しており、被写体/手ブレを防ぐ
「Anti Shake DSP」搭載。1秒間に最大3枚の連続フラッシュ撮影が可能で、
37種類の撮影モードも備えている。2.8型液晶や約360枚の長寿命バッテリーな
ど、EXILIMの特長を継承しており、コンパクトユーザーはもちろんのこと、デジタル一眼ユー
ザーの普段使い用としてもお勧めだ。http://dc.casio.jp/product/exilim/ex_z1000/
72
SHANIMU #17
現在、数社から搭載モデルが発売
されており、富士写真フイルム
「FinePix S6000(顔キレイナビ)」、
ニコン「フェイスクリア(顔認識AF)
」
(*5)
、ペンタックス「顔認識AF&
AE」などがある。
Key Word
No.4
撮影モード
デジカメには、撮影シーンに合わ
せて最適な露出や画像処理を自動設
定してくれる様々な「撮影モード」
ー向けデジタル一眼
が搭載されている。完全カメラ任せ
モデルでは、これら
の「プログラムモード」しか使って
の機能が使いやすく
いないユーザーが多いが、撮影モー
工夫されて搭載され
ドを活用することで、ワンランク上
ている。
の写真を撮ることが可能だ。特に、
撮影モードの活用
様々な撮影シーンで使う機会の多い
は、表現の幅や撮影
コンパクトは、多彩なモードを備え
の楽しさを確実に広
ている。
げてくれる。ぜひ、
例えば、カシオ計算機の「EXILIM
Z1000」
。37種類もの撮影モードを揃
積極的に活用しても
さらなる高画素化と多機能化が進むコンパクトタイプ。最新機能トレンドは、
「いかに人物を簡単き
れいに撮影するか」だ
らいたい機能の1つである。
えた「ベストショット機能」を搭載
毎秒約3万回の超音波振動でゴミを払
している。
「風景と人物」
「子供」
「緑
を鮮やかに」
「紅葉」
「逆光」などの
のダストリダクションシステムは、
Key Word
メニューが、サンプル画像とともに
No.5
撮像素子の
ゴミ対策
い落とすというもの。起動ごとに自
動的に作動し、落とされたゴミや埃
は下部に設置された吸着部に固定さ
表示され、そこから選択するだけで
デジタル一眼で、
「ゴミ対策システ
プログラムモードよりも撮影シーン
ム」は見逃せない機能といえる。そ
基本的にデジタル一眼では、ゴミ
に最適な写真を撮ることが可能。テ
もそもゴミ対策を講じなければなら
や埃が付着する原因となる静電気を
キストだけのメニューと異なり、実
ない理由は、その構造にある。レン
抑える帯電防止などの処理がなされ
際のサンプル画像を参考にできるの
ズ交換時にはボディ内部にゴミや埃
ている。ボディ内部のゴミをブロア
で、使いやすさの点でも進化してい
が入り込み、シャッターの開閉など
ーなどで吹き飛ばすなど、こまめに
る。
で摩擦粉が発生する。こうした異物
メンテナンスすればゴミや埃の付着
「人物」
「風景」
「スポーツ」といっ
が、ローパスフィルター(*6)や撮
は十分に防げるものだ。とはいえ、
た基本メニューはほぼすべての機種
像素子に付着し、画質を劣化させて
画質を劣化させ、場合によっては撮
に搭載されている。
「水中」
「オーク
しまうからだ。
像素子の交換という事態になりかね
れる。
ション」
「美術館」などの特殊モード
この対策として、メーカーは様々
ないことを考えれば、特に初心者は
を搭載しているモデルもあり、目的
な機能を盛り込んでいる。例えば、
ごみ除去システムを搭載したモデル
や好みに合った撮影モードを搭載し
キヤノンが「EOS Kiss Digital X」に
の選択を一考してみる価値はあるだ
た機種を選ぶといいだろう。Z1000の
搭載した「インテグレイテッドクリ
ろう。
ように、
「文字」
「名刺や書類」
「ホワ
ーニングシステム」
、オリンパスの
デジタル一眼レフの醍醐味は、何
イトボード」といった撮影モードを
「ダストリダクションシステム」
、ソ
といってもレンズ交換により、思い
搭載しているモデルなら、ビジネス
ニーの「アンチダスト」など。パナ
通りの作品づくりが可能なことだ。
にも役立つはずだ。
ソニックも「L1」でオリンパスと同
この意味で、デジタル一眼を使うな
様のごみ除去システムを搭載してい
ら、少しずつでもレンズを揃え、ゴ
る。
ミ除去システムを搭載したモデルで
一方、デジタル一眼では、オリン
パスの「E-330」のように31種類の撮
影モードを搭載したモデルもあるが、
例えば、キヤノンのシステムは
撮影者の思いを反映した作品づくり
「発生の抑制」
「付着の抑制」
「除去」
に主眼が置かれているため、色調整
という3つの視点から対策されてい
などの機能が搭載されている。例え
る。摩擦粉の出にくい機構・素材、
ば、キヤノンの「ピクチャースタイ
ゴミや埃が付着する原因となる静電
ル」やニコンの「仕上がり設定」な
気の起こりにくい構造を採用すると
ど。ネガやポジ、モノクロといった
ともに、付着したゴミを超音波振動
フイルムを選ぶような感覚で、色調
で払い落とすという仕組みだ。
を設定できる機能である。エントリ
ゴミ対策の元祖であるオリンパス
撮影シーンの幅を広げてほしい。
(*1)デジタル一眼レフなど、機種によってはISO250/
320/500/640といったように中間値が設定されており、
細かいコントロールが可能なモデルもある
(*2)
フイルムカメラの場合の理論値であり、デジタルカ
メラでは機種ごとの特性や撮影環境などにより左右さ
れる
(*3)
撮影後などにカメラが写真の手ブレを自動検出して、
画像加工的なやり方で補正する方式
(*4)被写体が2人の時など、人物の間を抜けて背景にフ
ォーカシングしてしまい人物がピンぼけした状態
(*5)
フェイスクリアは「顔自動認識AF」
「赤目軽減」
「自動
補正」の3機能。顔検出という意味では、特に顔自動認識
AFのことをいう
(*6)撮像素子の前に置かれるフィルターで、光の低周波
成分だけを透過させる役割を果たす
73
●
「デジタル一眼レフ」
最新モデルガイド
ニコン「D80」
http://www.nikon-image.com/jpn/products/camera/slr/digital/d80/index.htm
上位機種の性能を小型ボディに凝縮
●画素数:約1020万
●液晶サイズ(画素数)
:2.5型(約23万)
●ISO感度:100∼1600
●手ブレ補正:レンズ内方式
●ゴミ対策:標準
デジタル一眼レフの真髄を気軽に堪能できるのが「D80」の特徴だ。ニコ
ンのミドルクラス最高峰「D200」に使われている技術を最適化して搭載す
るとともに、小型・軽量を実現することで初心者から中級者にも使いやす
いモデルに仕上がっている。特にピント関連機能は必見。11点の測距ポ
イントがファインダー内を幅広くカバーし、中央のフォーカスエリアが拡大
する「ワイドフレーム」などを搭載。的確なピント合わせや動く被写体の撮
影などに威力を発揮する。これら以外にも多彩なAF機能を備えており、起
動時間約0.18秒や連写スピード3コマ/秒といった高速レスポンスとあい
まって、思い通りの作品づくりができるお勧めのモデルだ。
キヤノン「EOS Kiss Digital X」
http://cweb.canon.jp/camera/eosd/kissdx/index.html
先進機能が満載のエントリーモデル
●画素数:約1010万
●液晶サイズ(画素数)
:2.5型(約23万)
●ISO感度:簡単撮影ゾーン100∼400/応用撮影ゾーン100∼1600
●手ブレ補正:――
●ゴミ対策:インテグレイテッドクリーニングシステム
軽量で使いやすいエントリータイプとして人気の「EOS Kiss Digital」シリー
ズの最新モデルが、
「EOS Kiss Digital X
(エックス)
」だ。レンズやバッテリ
ーなどを装着した実使用下での重さが約740gという携帯性はそのままに、
最新技術でさらなる進化を遂げた。
「1010万画素CMOSセンサー」
、上位
モデルにも搭載されている高性能画像処理エンジン「DIGICⅡ」や「広視
野・高速AF」
、フイルムを選ぶように撮影シーンに最適な色調を再現でき
る
「ピクチャースタイル」など、性能が大幅にアップしている。さらに、センサ
ーのゴミ対策では「EOS Integrated Cleaning System」を搭載し、安
心・快適性もアップ。初心者のみならず、中上級者にも勧めたい。
ペンタックス「K 100D」
http://www.digital.pentax.co.jp/ja/35mm/k100d/
撮影者の“思い”と“行動”に即応
●画素数:約610万
●液晶サイズ(画素数)
:2.5型(約21万)
●ISO感度:オート/200∼3200
●手ブレ補正:ボディ内方式
●ゴミ対策:標準
被写体を思い通りのイメージで残すことを追求したモデルだ。ボディ内方
式の手ブレ補正機構「SR(シェイクリダクション)
」を搭載。装着可能なす
べてのレンズで補正が働き、撮影シーンが広がる。さらに、ISO3200相当
の高感度や11点測距の高速・高精度AFシステムなどを備え、SRとのハイ
ブリッド効果で撮りたい一瞬をシャープにとらえることが可能である。また、
「*ist」シリーズで好評を博している
「デジタルフィルタ」が搭載されており、
撮影後にカメラ本体で画像加工できる。特に、ソフト処理は実際にソフトレ
ンズを使った撮影に匹敵するほどの仕上がりで、作品の幅を広げてくれる
はずだ。
74
SHANIMU #17
オリンパス「E-330」
http://olympus-esystem.jp/products/e330/
初心者から上級者まで納得のモデル
●画素数:約750万
●液晶サイズ(画素数)
:2.5型(約21.5万)
●ISO感度:オート/100∼400(1600まで拡張可)
●手ブレ補正:――
●ゴミ対策:ダストリダクションシステム
「E-330」の特長は、何といっても「フルタイムライブビュー」だ。コンパクト
タイプと同じように液晶画面を見ながら撮ることができる。しかも、上下方
向に可動するので、ハイ/ローアングルも自由自在。子供の撮影などに最
適である。液晶を利用した「高精度マイクロライブビュー」にも注目したい。
カメラを固定したままフォーカスエリアをカーソルで自由に移動させ、ピン
トを合わせたいポイントを10倍に拡大できる。正確なフォーカシングが必
要な商品撮影はもちろん、天文や風景写真などにも威力を発揮する。31
種類の撮影モードや、撮像素子へのゴミの付着を防ぐ「ダストリダクション
システム」など、便利な機能も満載だ。
パナソニック
「LUMIX L1」
http://panasonic.jp/dc/l1/index.html
ハイアマ向けの“こだわり”モデル
●画素数:約750万
●液晶サイズ(画素数)
:2.5型(約21万)
●ISO感度:オート/100∼1600
●手ブレ補正:レンズ内方式
●ゴミ対策:ノンダストシステム
銀塩(フイルム)
カメラの良さと最新のデジタル技術を融合し、
“こだわり”
抜いたモデルが「L1」だ。例えば露出の決定は、レンズを支える左手で「絞
り」
リング、右手でシャッタースピードダイヤルを操作する。フイルム時代と
同じ方式の採用で、直感的な操作感を実現している。一方、
「ライブビュー」
や「ノンダストシステム」など、デジタル技術を駆使した機能も満載だ。ラ
イブビューは光学ファインダーに加え、2.5型液晶モニターを使った撮影を
可能にし、毎秒約3万回の振動でゴミを除去するノンダストシステムはレン
ズ交換時の信頼性を高める。さらに、レンズ内方式の手ブレ補正にも対応。
「持つ喜び」
と
「撮る喜び」を両立したモデルである。
ソニー「α100」
http://www.sony.jp/products/di-world/alpha/
伝統と最新デジタル技術が融合
●画素数:約1020万
●液晶サイズ(画素数)
:2.5型(約23万)
●ISO感度:オート/100∼1600
●手ブレ補正:ボディ内方式
●ゴミ対策:アンチダスト
「誰もがいい写真を撮れる」をコンセプトにしたエントリーモデルだ。ソニー
の先進的なデジタル技術とコニカミノルタが銀塩(フイルム)
カメラ時代か
ら培ってきた伝統が融合し、多機能&シンプル操作が実現されている。特
にピント合わせでは、
「アイスタートAFシステム」に注目したい。カメラを構
えて光学ファインダーをのぞくと、自動的にフォーカシングしてくれる機能
だ。ピント合わせのためにシャッターボタンを判押しする必要がなく、撮影
チャンスを逃す心配がない。ISO感度1600相当、装着レンズすべてで手
ブレを補正できるボディ内防振、撮像素子へのゴミ付着を防ぐ「アンチダ
スト」機能など、いい写真を撮るための最新技術も満載だ。
75
●
「デジタル一眼レフ」
最新モデルガイド
富士フイルム「FinePix S6000」
http://fujifilm.jp/personal/digitalcamera/finepixs6000fd/index.html
簡単撮影機能を満載、ネオ一眼レフ
●画素数:約630万
●液晶サイズ(画素数)
:2.5型(約23.5万)
●ISO感度:オート/100∼3200
●手ブレ補正:――
●ズーム:光学10.7倍/デジタル2倍
コンパクトの使いやすさとデジタル一眼並の高画質を併せ持ち、
「誰でも
きれいに撮れる」
ことをコンセプトにしたモデルだ。最大の特徴は、シャッタ
ーを押すだけで人物写真を美しく撮れる
「顔キレイナビ」を搭載しているこ
と。液晶画面内のどこに人物がいても最短約0.05秒で顔にフォーカシング
し、明るさや露出などを自動設定してくれる機能で、一瞬の表情を切り取る
ことができる。レンズには上位モデル「S9000」で高評価された光学10.7
倍ズームを搭載しており、35mmフイルム換算で28mm-300mmと広角か
ら望遠まで対応。ISO3200の超高感度も備え、風景やスナップ、運動会
や発表会などのイベントまで幅広い撮影シーンも、これ1台でOKだ。
■デジタルカメラ製品スペック表
機種名
メーカー名
タイプ
有効画素数
D80
EOS Kiss Digital X
K100D
E-330
ニコン
キヤノン
ペンタックス
オリンパス
レンズ交換式一眼レフ
レンズ交換式一眼レフ
レンズ交換式一眼レフ
レンズ交換式一眼レフ
約1020万
約1010万
約610万
約750万
撮像素子サイズ(mm)
23.6×15.8
22.2×14.8
23.5×15.7
17.3×13
液晶サイズ(画素数)
2.5型(約23万画素)
2.5型(約23万画素)
2.5型(約21万画素)
2.5型(約21.5万)
ファインダー倍率
約0.94倍
約0.8
0.85倍
0.93倍
ファインダー視野率
約95%
約95%
約96%
約95%
起動時間(秒)
約0.18
約0.2
約0.8
――
連続撮影コマ数
約3コマ/秒
約3コマ/秒
約2.8コマ/秒
3コマ/秒
SDカード
CF(*4)
SDカード
CF(*4)
/xDピクチャーカード
約2700コマ
(*3)
約500コマ
約730コマ
約400コマ
(*5)
132×103×77
126.5×94.2×65
129.5×92.5×70
140×87×72
約585
約510
約560
約550
オープン
オープン
オープン
オープン
2006年9月
2006年9月
2006年7月
2006年2月
LUMIX L1
α100
FinePix S6000
EXILIM Z1000
パナソニック
ソニー
富士フイルム
カシオ計算機
レンズ交換式一眼レフ
レンズ交換式一眼レフ
レンズ一体型
コンパクトタイプ
記録媒体
バッテリー寿命(*1)
本体サイズ
(W×H×Dmm)
本体重量(g)
(*2)
希望小売価格(円/税込)
発売時期
機種名
メーカー名
タイプ
有効画素数
約750万
約1020万
約630万
約1010万
撮像素子サイズ(mm)
17.3×13
23.6×15.8
1/1.7型
1/1.8型
液晶サイズ(画素数)
2.5型(約21万画素)
2.5型(約23万画素)
2.5型(約23.5万画素)
2.8型(約23万画素)
約0.93倍
約0.83倍
――
――
約95%
約95%
――
――
ファインダー倍率
ファインダー視野率
起動時間(秒)
――
約0.9
――
約1.3
連続撮影コマ数
約3コマ/秒
約3コマ/秒
約2.2コマ/秒
約3コマ/秒
SDカード/MMC(*6)
メモリースティックデュオ/CF(*4)
xD-ピクチャーカード/内蔵メモリ
SDカード/MMC(*6)/内蔵メモリ
記録媒体
バッテリー寿命(*1)
本体サイズ
(W×H×Dmm)
本体重量(g)
(*2)
希望小売価格(円/税込)
発売時期
約450コマ
約750コマ
約400コマ
(*7)
約360コマ
145.8×86.9×80
133.1×94.7×71.3
130.7×97.2×119.5
92×58.4×22.4
約530
約545
約570
約139
オープン
オープン
オープン
オープン
2006年7月
2006年7月
2006年9月
2006年5月
※スペックや撮影条件などの詳細についてはメーカー各社のカタログやHPを参照してほしい
(*1)1充電で撮影できる最大コマ数。CIPA規格に準ずる(*2)バッテリー/メモリカード除く(*3)
メーカー条件による測定値(*4)
CF:コンパクトフラッシュ、マイクロドライブ可(*5)
光学ファインダー使用時、フラッシ
ュ使用率50%(*6)MMC:マルチメディアカード(*7)
ニッケル水素電池使用時
76
SHANIMU #17