黄金数による画素分散

補足 G 素数による画素分散
素数の増分による画素分散について,深谷駅の画像を使って評価する。
方法 1)
増分 In として素数を使い,下記方法で分散位置決める。
Rm =MOD((Rm +In), Gn )
MOD((Rm + In),Gn ) は一つ前の余り Rm に増分 In を加えた値を画素数 Gn で割った余りを返す。Rm の初期
値を 0 として 250000 画素の深谷駅の 20%を表示させる。
表示させた画像内を 10×10 画素の矩形で 5000
回ランダムサンプリングして矩形内の表示点数を計数する。表示点数の平均と期待値点数との差として
の偏差を絶対値で求める。例えば,20%表示の矩形内の期待値点数が 20 なので偏差はこの平均表示点
数と期待値点数との差になる。増分 In として画素数/τ2 —1000〜画素数/τ+1000 の範囲の素数について
分散の偏差を求めると下図になる。
元画像
[画素数/τ2 -1000]素数から [画素数/τ+1000]素数についての分散の偏差
[画素数/τ2]素数=95483 付近
[画素数/τ]素数=154501 付近
元画像の素数を使った画素分散の 20%表示の偏差を求める
この結果から[画素数/τ2]素数=95483 付近の偏差は 0.01 となる良好な分散が得られる。
方法 2)
対象画像のアスペクト比(横縦比)と画素数が変化するときの分散の違いを評価する。調べる方法は
方法 1)と同じように増分に素数を使って分散し,サンプリングしてその程度を調べる。元画像の画素
数は 800×800=640000 画素とし 5 種類のアスペクト比での素数分散を調べる。表示決定後の画像につい
てサンプリング領域(10×10)を 5000 個パインサンプリングし,計数された画素数平均と期待値点数
との差の絶対値を偏差として求める。アスペクト比を変えた各画像について画素数/τ2 —1000〜画素数/
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τ+1000 の範囲の素数についての分散の偏差の結果が下図である。
640000 画素の画像を使ったアスペクト比の変化に伴う分散の偏差
アスペクト比の変化に伴って分散の様子も変化するが,矢印の増分数/τ2=244468.5 付近では偏差が常
に 0.01 よりも小さく良好な分散が得られる。
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他方,正方画像において,画素数を変えたときの画素分散は,増分が画素数/τ で規格化した 1 付近で差が
0.01 よりも小さくなる場合が集中し,やはりこの付近で分散が良好になる。
大きさの異なる正方画像の画素数変化に伴う分散
矩形の対象画像についてその画素数と素数の組を使った画素分散によって常に一定程度の良好なバ
ラツキが得られことがわかった。その場合の素数は画素数をτ2 で割って得られる数付近の素数である。
この素数は画素数やアスペクト比が変わってもいつも良好な分散となる。この素数増分による分散の方
法を使えば,元画像からの情報取得が早まり視認性が向上する。
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