TVA型流量計 基本順守事項

ET-457
Rev.1
TVA型蒸気流量計
性能保証をするための基本順守事項
警告
T V A 型蒸気流量計の設計施工にあたっては事前に本書をご一読いただき、順守していただきたきます
ようお願い申し上げます。下記の事項が順守されてない場合は、性能保証並びに品質保証をすること
ができない場合がありますので予めご了承願います。
記
1. 配管施工上のご注意
・ 本機器を設置する場合は、水平配管に必ず設置してください。
・ ヘッダー直後の垂直配管および一般垂直配管に設置することを禁止致します。
・ 表示部(青色のケース)は必ず下側になるように施工してください。
流れ方向
本体部 : 水平配管
表示部 : 下側設置
* 重要
TVA 本体は、保温しないでください!!
フランジに挟み込む部分を含めて、TVA 本体は保温しないでください。
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2. 性能保証のための機器配置フロー図
・ 下記は性能を保証をするための機器構成および機器配置フロー図です。
・ 流量計を除く下表の機器型式および口径は一般仕様です。
実設計時には個々のプラント仕様により適切な口径及び接続仕様を選定してください。
尚、流量計前後の直管距離については必ず弊社 TVA 取扱説明書(No.ET-433)をご覧の上、
設計施工に反映をお願い致します。
③
②
⑥
①
*
*このような配管の場合
には、スチーム・トラップの
設置をお奨め致します。
④ ⑤
参考構成機器
No. 機器
型式
接続
口径
材質
数量
1
TVA
JIS10K
50A
ステンレス鋼
1
JIS20K
80A,100A
蒸気流量計
2
ストレーナー
Fig33YF(#100)
JIS10K
50A、80A、100A
鋳鉄
1
3
セパレーター
S5
JIS10K
50A
炭素鋼
1
S6
JIS10K
50A
ステンレス鋼
1
S7
JIS10K
80A、100A
炭素鋼
1
S8
JIS10K
80A、100A
ステンレス鋼
1
4
スチーム・トラップ
FF22
JIS10K
15A、20A、25A
ダクタイル鋳鉄
1
5
ディスク式逆止弁
DCV2
ウエハー
15A、20A、25A
ステンレス鋼
1
6
スペーサー短管
ー
JIS10K
50A
炭素鋼
1
JIS20K
80A、100A
( 注記)No.2 のストレーナーの設置は、特に汚れが想定される場合に設置されることを推奨致します。
No.3 セパレーター:S7 型 ,S8 型 100A の場合は第二種圧力容器に該当します。この場合、受注生産となり、
約 1 か月の納期が必要になります。
2
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3. 前項 2 のフロー図は、流量計の性能を確保し、且つ計測精度を維持して行くために流量計廻りに
弊社の最適なバルブ機器類を選定し図示しています。これらが他社製品にて構成されている場合
は計測性能について保証を致しかねますことを予めご了承願います。
また、この場合、不具合の対応や性能保証についてのご相談や対応をお断りする場合があります
ので予めご了承願います。
4.
前項 3 に絡み、流量計の上流側配管や下流側配管においては始動時に個別ブローが行えるよう
施工上の配慮をしてください。これよりプラントの始動時には十分なブローを実施のうえ定常
運転に入られるようにお願い致します。これらが不十分な場合は、流量計に初期不良を生じる
恐れがあります。この場合、弊社と致しましては責任を負いかねますことを予めご了承願います。
5. 配管のローポイントや配管の立ち上がり箇所、並びに管末端には原則に基づき適切なトラップを
選定のうえ設置してください。これらが適切に設置されていない場合は、ウオーターハンマーを
生じる可能性があります。この場合、流量計に定格を超える衝撃力が作用して流量計に損傷を
与える恐れがあります。これに伴う損傷の場合は、弊社品質保証期間に関わらず弊社と致しまし
ては責任を負いかねますことを予めご了承願います。
6. 蒸気流量を正確に計測管理するためには、蒸気が清浄であることが基本要件です。
流体内に鉄錆やスケール成分、等の異物の混入がある場合は、正確に計測できなくなる恐れが
あります。また、流量計のみならず他の計測機器の寿命に影響を及ぼす恐れがあります。したがって
蒸気流量計測の精度並びに信頼性を確保するために蒸気配管システム全体においてこれらの
有害物質を最小限に抑えるように機械設計だけではなく、蒸気の質の観点から設計、施工上の
配慮をお願いいたします。
7. ボイラー出口は、蒸気配管設計の基本に基づき必ずスチーム・ヘッダーを設置してください。
この場合、適切なスチーム・トラップを必ず設置してヘッダー内にドレンの滞留を生じないよう
設計・施工願います。ドレンが流量計測ラインに飛散しますと湿り蒸気ではなく気液二相流となり
正確な流量計測ができなくなります。また、飛散したドレンに含まれる異物により流量計計測部
に何らかの障害を及ぼす可能性があります。したがって計測精度を確保する基本要件として
ドレン排除の徹底を設計・施工時に配慮願います。
8. ボイラーの運転がバッチ運転の場合には、停止時に配管底部にドレンが多量に滞留することが
予想されます。
この場合、運転開始時にウオーターハンマーを生じる恐れが高く、流量計や制御機器のみならず
配管システム全体にとって極めて有害な状態を誘起します。
このようなことを防止するために必ずスチーム ・ トラップを適切な箇所に設けて配管中から
ドレンを完全に除去願います。
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9. コジェネレーション・システムにおける排ガス・ボイラーの出口側にはシステム設計の基本に
基づいて他システムからの逆流を防止するために必ず逆止弁を設置してください。
10.前項 2 のフロー図は、配管設計施工図ではなく弊社の機器配置フロー図です。蒸気配管全体の
設計施工においては貴社の経験や設計基準に基づきメンテナンス等が安全に且つ容易にできる
ように配管施工や必要なバルブ機器を設置してください。
11.前項に絡み、現場作業において安全性の確保が不十分であったり危険が予知される場合は、弊社
の対応をお断りする場合がありますので予めご了承ください。また、たとえ弊社の商品上の不具合
であっても人身事故防止の観点から対応をお断りする場合がありますので合わせてご了承願います。
12.流量計を高所に設置する場合は、メンテナンスができるように予め恒久的なメンテナンス足場の
設置をお願い致します。この足場が設けられていない場合は、弊社総務規則(従業員の事故防止)
に基づき点検やメンテナンスをお請けすることができなくなりますことを予めご了承願います。
以上
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