日建設計シビルの許認可取得支援サービス 最近の事例 ∼ 開発事業に

日建設計シビルの許認可取得支援サービス 最近の事例
∼ 開発事業に関連する法の網 ∼
■ 亀山・関テクノヒルズ産業団地【三重県亀山市】
∼ 約 150 の許認可変更 ∼
三重県が掲げる「クリスタルバレー構想」に基づき、シャー
プ亀山工場をはじめとした世界の最先端技術を誇る液晶技術が
集積する産業団地です。住友商事による宅地開発事業であり、
2003 年 5 月第 1 期工事竣工∼2008 年 2 月第 4 期竣工で
あとは第 5 期(約 30ha)を残すのみとなっています。
当該プロジェクトは、1998 年に事業許認可取得後、進出
企業の要望に可能な限り応じた計画を行う「セミオーダーメ
イド造成」を掲げ、2002 年より各種許認可の変更手続きを
実施しました。本業務においては、開発事業に関連する基本
的な法規(都市計画法・農地法・森林法・砂防法)の他、三
重県による環境影響評価条例(いわゆる環境アセス条例)や、
亀山市による環境保全条例(いわゆる開発指導要綱協議)等、
様々な許認可変更手続きを実施し、その総数は約 150 の手
続きに上ります。
∼ 異例の事業スピード ∼
上:造成工事開始から異例のスピードで供用開始を達成した
亀山・関テクノヒルズ産業団地(2007 年撮影)
右:動植物が戻り始めた
団地内のビオトープ
(2005 年 7 月撮影)
また、第 1 期工事および第 2 期工事においては、都市計画法 37 条に基づく建築
制限解除が承認されたため、基盤整備と建築工事および施設整備を平行して進める
ことが可能となりました。
(通常は基盤整備を完了させないと施設整備は着手できな
い。
) また迅速な許認可変更手続きを並行実施することで、異例の事業スピードで
各施設の供用開始が可能となりました。
■ 河合町総合福祉会館(豆山の郷)
【奈良県河合町】
∼ 建築と造成の調和∼
町民の活発な世代間交流を目的とし、デイサービスルームを中心に、畳
の大広間、アトリエ、セミナールーム、お風呂、ボランティア支援等の機
能を持った総合福祉施設です。
計画地は昔ながらの里山風景に囲まれた高低差約20mの尾根筋で、
「里
山の風景を継承する」ことに重点を置きました。このコンセプトに基づき、
建築(日建設計)と土木(日建設計シビル)が協働することで、建築物が
南斜面に埋め込まれるような、地形に馴染んだ施設配置としました。
特に、外周の隣接土地(田畑、池)との収まり部分においては、敷地内
造成法面の法先に、
「法止め工」と称する鉄線籠に栗石を詰め込んだもの
上空写真
(改変面積を必要最小限に収めて施設を配置した)
を配置し、法先を補強すると共に、小動物等が開発前と同様に暮らせる空
間造りにも配慮しました。
∼ 効果的な建築・土木の総合力 ∼
計画地は宅地造成等規制法が適用され、法の主旨から言えば、まずは土
木工事で宅地盤を造り、その後に建築工事となるため、施工が分離されま
す。しかし、建築物を斜面にはめ込む計画性から、建築工事と土木工事の
一体施工が最も効率よく、それを実現するべく許認可のための協議に建築
担当者や造成担当者など各種専門スタッフが参加し、日建設計グループの
総合力を発揮することができました。
南面全景
(開発前の稜線を復元するような
建物形状・配置)