CIM モノリス 抗体精製への応用 ® ● 一般に、 オリゴマー分離にはサイズ排除クロマトグラフィー(SEC) Step 3 が用いられますが、SECは典型的な自然拡散依存の、高速化が難 Step 2 50 (a) 0 Step 1 しい手法です。 また特に分取スケールにおいては高い理論段数と 再現性を満たす高度な充填管理が要求されます。 ジーオペレーションを両立したCIM ® SO3モノリスカチオン交換 カラムを用いて、 わずか数分でIgGオリゴマーを効果的に除去する ことができました。 ● 更に特筆すべき点は、CIM ®モノリスカラムの高速性により、図に Step2 B濃度 (a; %) 14 13 時間の短縮だけでなく、その背景となるメソッド開発の圧倒的な短 優れたスケール再現性と相まって、R&Dの効率化と、研究成果の 2 3 4 5 6 5 8 10 5 8 10 5 8 10 5 8 10 5 8 10 5 8 10 58.2 7 100 溶出時間(min) 温 度 : 室温 : CIMmultusTM SO3(担体容量:1 mL) : オリゴマーを含むヒトIgG 溶液(3 mg/ml) SEC分析 : カラム:Shodex KW403-4F : Buffer A 20 mM クエン酸ナトリウム (pH 5.3) 移動相:0.3 M 塩化ナトリウム Buffer B 1 M 塩化ナトリウムを含むBuffer A / 0.1 M リン酸ナトリウム緩衝液(pH 7.0) 流 速 : 5.0 mL/min 流 速:0.35 mL/min グラジエント条件: 図示のとおり 検 出:UV 280 nm カラム サンプル 移動相 モノマー純度(%) 製造プロセスへのスムーズな移行に貢献します。 10 64.8 9 9 8 70.0 10 縮・省力化をもたらします。CIM®モノリスカラムの高速性は、その 5 74.9 11 10 ̶ aggregate 77.9 12 11 できることです。CIM ®モノリスカラムは、製造工程における精製 (%) オリゴマー (SEC) 83.1 13 12 示したすべての緻密な条件による分取をわずか1時間ほどで完了 IgG収率 (分離前) (a)=14 吸光度(相対値 : 280nm) 自然拡散に依存せず、良好な分離性能と再現性・イー ● 本実験では、 100 Buffer B濃度(%) IgG溶液からの迅速オリゴマー除去検討 95 90 85 50 60 70 80 lgG収率(%) 90 100 ● IgG-プロテインA複合体形成pH領域(中性付近) では、pHが高いほど、複合体 100 はスルーする一方で遊離IgGはよく保持され、簡便かつ効果的にプロテインA を分離することができました。 0 pH ● 複合体非形成pH領域(酸性域)では、IgGと遊離のプロテインAがともにSO3 6 担体に保持されますが、 より低pH領域において良好な分離が得られることが わかります。 複合体形成領域 proteinA ● いずれのメソッドにおいても、分離はわずか数分で完了することができました。 カラム サンプル 移動相 : CIM SO3 ディスク (担体容量:0.34 mL) :ヒト IgG / プロテインA(リコンビナント) : Buffer A 20 mM クエン酸ナトリウム (pH 3.5 - 6.0) Buffer B 2 M塩化ナトリウムを含むBuffer A 流 速 : 4.0 mL/min グラジエント条件 : 図示のとおり 流 速 : 室温 IgG 5.5 5 IgG + proteinA 4.5 ® 複合体非形成領域 4 3.5 0 1 2 3 溶出時間(min) 図 pHと、IgG, Protein Aおよび IgG-Protein A 複合体溶出時間の関係 (CIM® SO3カラム) Buffer B濃度(%) CIM® SO3モノリスカラムによるIgG溶液からの迅速プロテインA除去のガイドライン CIM モノリス 抗体精製への応用 ® CIM® Protein A モノリスカラムのIgGキャプチャ / 溶出におけるIgG濃度および流速の影響 ルーは認められず、高いIgG 回収率が得られました。CIM ® r-プロテインAカラムのIgGキャプチャ能力は、幅広い流速・ 表 CIM® プロテインAカラムを用いた種々のIgG濃度および流速におけるIgG回収率(a)と溶出容積/時間(b) (a)IgG回収率(%) 流速(mL/min) 濃度においてほとんど影響を受けないことがわかります。 ● IgG回収のための溶出容積(またはピーク幅)もまた、非常 に高流速においてもほとんど変化していません。 これは、従 来のパーティクルメディアとは対照的な、 自然拡散速度の制 Buffer B濃度(%) lgG濃度 (mg/mL) 100 2.5 5 12.5 2 99.5 99.5 99.5 4 98.6 98.8 99.1 8 98.5 98.7 99.0 0 A 280nm ● 最大の流速、およびIgG濃度においても、明瞭なブレークス A1 約を受けず、流速依存性の極めて低い CIM ® メディアのユ ニークな特徴であり、CIM ® が条件設定の自由度やスケー ル再現性に優れる大きな理由の一つです。 A0 (b)溶出容積(V1 :mL)および時間(min) 流速(mL/min) ● 本実験はIgG分離における一例ですが、 このようにCIM® メ ディアでは、様々なバイオマクロ分子のキャプチャ/ 溶出に おいて、既存メディアでは決して適用できなかった圧倒的な 高流速を適用することができ、 しかもいずれの分離も通常、 lgG濃度 (mg/mL) 2.5 5 12.5 2 2.27 / 0.91 2.74 / 0.55 2.79 / 0.22 4 2.49 / 1.00 2.54 / 0.51 3.15 / 0.25 8 2.37 / 0.95 2.63 / 0.53 2.94 / 0.24 V1 キャプチャ (⇒ブレークスルー) 溶 出 送液容量(mL) 回収率(%)= 100×A1 /(A0+A1) わずか数分で完了することができます。 (担体容量:1 mL) 検 出 : UV 280 nm カラム : CIM® r-Protein A-1 チューブモノリスカラム サンプル: ヒトIgG溶液 濃度 2 mg/mL∼8 mg/mL (表に示す通り) 解 析 : 回収率(%): 溶出・検出されたIgGピーク面積より算出 導入量 :カタログキャパシティの80 % (図示のとおり) 移動相 : Buffer A (キャプチャ) 20 mM PBS (pH 7.0) ピーク幅(容積・時間) 装置付属の解析プログラムにより、 Buffer B(溶 出) 20 mM クエン酸ナトリウム緩衝液(pH 3.0) 同一パラメーターで自動検出(カットオフ99%) 流 速 : 2.5 mL/min (2.5 CV/min) ∼12.5 mL/min (12.5 CV/min) (表に示す通り) 温 度 : 室温 CIM モノリスと従来メディアとの生産性比較シミュレーション:プロテインAアフィニティ ® 5 IgG濃度(g/L) 培養液量(L) 4 適用メディア バインディングキャパシティ(g/L) 3 メディア容量(L) 適用デバイス数(カラムライン数) 2 ベッド高さ(cm) 線速度(cm/min) 流速(CV/min) 1 (L/hr) 0 従来メディア 運用キャパシティ(%DBC) ® モノリス CIM ローディング(CV) 単位時間当たり処理量(相対値) ローディング+その他セクション(CV) 緩衝液量/サイクル(L) サイクルあたり処理時間(min) CIM® モノリス (27 CV @120 L/hr) IgG処理量/サイクル(g) サイクル数 総処理時間(hr) 従来メディア (30 CV @12 L/hr) 単位時間当たりIgG処理量(g/hr) 単位時間当たり処理量比 120 min 20 従来メディア 800mL 40 0.8 3 20 300 0.25 12 50 5 30 72 120 48 8.3 16.7 24.0 1 CIM® プロテインA 800Tube 10 0.8 3 ̶ ̶ 2.5 120 80 2 27 64.8 10.8 19.2 20.8 3.8 106.7 4.44 ● CIM ® モノリスには、その高速な相互作用、およびプレパックの固体メディアとしての特徴から、 10.8 min 0 4 100 40 60 80 100 120(min) サイクル作業時間比較(ローディング/溶出/再平衡化) 複雑な 「ベッド高」 「線速度」 「レジデンスタイム」等の概念がありません。許容最大流速まで、容易に そのキャパシティ値をフル活用していただけます。 ● 圧倒的な大流速と相まって、単位時間当たりの生産性は従来メディアを大きく上回ることが想定 されました。
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