「第 8 回 石巻支援活動」(報告)

東京掃除に学ぶ会
波多野 勝彦
「第 8 回
石巻支援活動」(報告)
1、 開催日
8 月3日(金)~5 日(日)
2、 参加者
関東ブロック
31 名(2 名キャンセル、教師 6 名、高校生 9 名他 16 名)
大阪便教会、関西ブロック
山形掃除に学ぶ会
47 名
13名
3、 活動場所、内容
①
石巻市立釜小学校
・トイレ掃除
14 箇所
・ 教室掃除、ワックスがけ
・ 体育館ギャラリー及び窓掃除
② 大川小学校
③ 藤坂雄一先生講話、グループディスカッション
④ 門脇小学校
前鈴木洋子校長先生の案内
避難経路を辿る
⑤ 浅野仁美さんのお話
4、 報告
今回の活動は、ボランティアセンターを通じての活動ではなく、今までの活動の中
で得られた縁で石巻市立釜小学校の掃除のお手伝いをさせていただけることになり
ました。
学校内は、普段掃除はしているが、震災後充分に掃除をするゆとりもなく行き届か
ない面も多々あり、一日も早く震災前の学校環境に戻したいという学校側の意向から、
今回の活動になりました。当日は、市内の用務員さんたちが集り体育館の錆びを落と
して新たに塗装作業もしており、町ぐるみで復興に向けて尽力されていることが伝わ
ってきました。
活動のみならず、被災された方々の話を直接聞き、体育館に泊めさせていただくと
いう被災した時と同じような体験もしてみて、あらためて感じることが多かった活動
でもありました。
石巻市立釜小学校、藤坂先生は「震災後、避難所として活用されていた体育館、運
動場が元の学校生活に戻ってきてはいるが、未だに生徒達の心は不安定な状態が続い
ています。先生達もその対応に日々追われているのが現状で、未だ被災中であると言
えます。
」とお話されていました。
浅野さんは「娘は石巻を離れて仙台市内の中学校へ行かせることにしました。なぜ
なら、石巻の被災している環境から離れることが、心の癒しや転換になると判断した
からです。実際、仙台の学校に行くようになったら、今まで以上に明るく、元気に
笑顔は絶えない子に戻っていることを実感しています。
」
お二人の話から、まだまだ石巻は被災中であることが思い計られました。
避難所生活ができるようになり家族で暮らせるようになったとは言え、、元の生活が
取り戻せているのではないことも分かりました。
今回の活動は、私達が、今後被災地(復興地)とどのように関わって行けば良いの
かのテーマを持ってのぞんだ活動でした。
3・11 から 1 年 5 ヶ月が経過した石巻は、街の瓦礫はきれいに撤去されて、ひまわり
が咲いたり夏の景色も見られましたが、未だに心の不安をもって生活をしてる、どこ
か緊張感があることを感じました。
心の不安は、日々の生活の中で次第に解消していくかもしれないです。一年に何度
も石巻に行けない私達が関わるようなことは難しいです。
私達ができることは、被災地のこと、今回の震災のことを忘れないように伝えてい
くことであると思います。
それは、参加した方々がそれぞれの立場で伝えていくことも是非していただきたい
ですが、
「日本を美しくする会」関東ブロックとしては、今回の活動を機に年に一度
釜小学校のトイレ掃除大会を開催し続けていくことで、被災地への思いを伝えていけ
ればと考えます。
今回は、私達だけの活動でしたが、将来的には生徒、先生、PTAも地域のひとも
含めて一緒に掃除をして、一緒にカレーを作って、食べて共に復興を喜べるような活
動にしていけることを望みます。
いつか、年月が経つと風化されてしまうかもしれませんが、釜小学校の掃除に一年
に一度行くことの意味を考える機会を創ることで風化していく速度を緩めて行けれ
ばと思います。
ただし、迎え入れる学校側が、被災のことを忘れるためにもボランティア、外部の
ひとを受け入れないほうが良いのでないかという見方もあるようです。
学校内と私達外の力を上手くつなげていくことで、復興ができた良い事例になれる
ことを理解していただくことが課題として残るかもしれません。