IRP Herald Vol. 8 日 - International Recovery Platform

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2015 Vol.8
トピックス
「IRP国際復興フォーラム
2015」
を開催
「IRP国際復興フォーラム 2015」開催、36カ国179名が参加
∼世界各地から防災の英知が兵庫に集結、大規模災害からの復興を語る∼
国際復興支援プラットフォーム(IRP)は、大規模災害からの
「ビルド・バック・ベター(Build Back Better)」を促進するための
国際的な協力の枠組として、2005年5月の設立以来、国連機関
inundated area
等と連携しつつ、
日本政府(内閣府)、兵庫県の支援のもと、復興
支援ツールの開発や人材育成事業の実施、知識の集約と情報
発信を行ってきました。
この活動の一環として、IRPでは、毎年1月、国内外からハイ
レベル政策決定者や実務家、著名な専門家を兵庫県に招いて、
「IRP国際復興フォーラム」を開催、毎年多くの出席者による活
発な意見交換を通じて、阪神・淡路大震災の被災地である兵庫
県から海外へ大きく発信を続けています。
今回のフォーラムは、IRP設立10周年および阪神・淡路大震
災20年事業として、特別プログラムにより、世界各地の巨大
災害からの復興について、アジアなどの災害多発国の政府高
官等による講演、国連機関等によるプレゼンテーションやパネ
ルディスカッションを通じて、災害からの「Build Back Better」を
実現する方策について討議を行いました。2015年1月16日に
開催された今回のフォーラムには、政府、国際機関、企業、大学
など36カ国179名が参加し、意見が活発に交わされました。
まず、
フォーラム冒頭では、内閣府の赤澤副大臣、IRP運営委
員会議長および国連開発計画公共政策・
支援局長のショウヤー氏の挨拶に続き、
兵庫県の井戸知事の基調講演「ポスト兵庫
行動枠組に向けて∼阪神・淡路20年の取
組から∼」
では、新しい防災枠組みについて
5つの提案(①創造的復興の推進、②自治
体による国際防災協力、③自治体における
防災力の強化、④防災教育や学習の重視、
⑤災害教訓を整理・発信)が行われました。
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次に、セッション「国及び地域における復興計画及び復興枠
組への取組」では、米国連邦緊急事態管理庁(FEMA)のジマー
マン副長官(応急対応・復興担当)、バングラデシュ災害復興戦
略研究所 (ISRSDRR) のチャウドリー理事長、中米防災調整セン
ター (CEPREDENAC) 研修・教育コーディネーターのトーレス氏
が、それぞれの国・地域における災害からの復興の取り組みを
報告しました。
続いて、セッションⅡ「復興における経済的影響」では人と防
災未来センター センター長の河田氏、元UNDP上級アドバイザ
ーのシン氏、神戸大学名誉教授の豊田氏の報告では、L復興に
は生活再建の観点を評価手法に組み込むべきだ」
という提案
が行われました。
IRP 関連予定イベント
国際復興支援プラットフォーム
(IRP)
2015年3月14∼18日
「第3回国連防災世界会議」
日本、仙台市
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〒651-0073
兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通
1丁目5番2号 東館5階
Tel: 078-262-6041 Fax: 078-262-6046
[email protected]
さ た る
編集者:佐太留 ぐりさ
IRP Herald
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パネルディスカッション「復興に向けた取組∼阪神・淡路大震
災の教訓を2015年以降の国際防災枠組に生かす∼」の中で、
全インド減災研究所(AIDMI)共同代表のバット氏、WHO神戸セ
ンターコンサルタントの加古氏、
フィリピン・マニラ・ボニファシ
オ開発ゼネラル・マネージャーのパウレ氏より理論と実践、地域
の復興や保健、都市部の開発というそれぞれの視点から防災、
復興の枠組が話し合われました。
最後のセッションⅢ「東北からのメッセージ∼阪神・淡路大震
災20年と東日本大震災 」
では、株式会社日本政策投資銀行東
北復興支援室の大沼氏、東北大学災害科学国際研究所教授の
小野氏、宮城県震災復興・企画部理事兼次長の大塚氏より東日
本大震災の復興への取組が報告されました。
内閣府の齊藤政策統括官(防災担当)付参事官はフォーラム
を総括して、
「ジュネーブではいよいよポストHFA(兵庫行動枠
組)の交渉が本格化しており、
日本政府は「Build Back Better」
を次のポストHFAの中心に据えることを最重要目標として交
渉しております。」
”日本政府は「Build Back Better」を次の
ポストHFAの中心に据えることを最重要
目標として交渉しております。”
Mr. Kaoru Saito, Cabinet Office of Government of Japan
「国際社会では広くこの「Build Back Better」の重要性は浸
透しつつあり、今後もしっかりと交渉に臨み、2015年3月の第
3回国連防災世界会議においては本日のフォーラムの成果
と併せてしっかりと後継枠組の中にこれらの内容が盛り込ま
れるよう、今後とも関係者一同一丸となって取り組んで参りま
す」
と挨拶され、IRPが進めてきた「Build Back Better」の取り
組みの重要性が改めて共有されたフォーラムとなりました。
この件に関するお問合せは、河内
([email protected])
までお願いします。
Cover Story:
「第3回国連防災世界会議」に係る
IRPの参画について
∼仙台で広がる
「Build Back Better」
とIRPの可能性∼
2015年3月14日∼18日にかけて宮城県仙台市において
「第3回国連防災世界会議」が開催されます。国際復興支援プラ
ットフォーム(IRP)では、日本政府や国連機関等と緊密に連絡を
取りながら、開催準備を進めています。
ここでは、国連防災世界
会議の意義や目的、準備状況についてご紹介します。
国連防災世界会議とは、
グローバルな防災戦略について議論
する国連が主催する会議です。世界各地で、毎年多くの災害が
発生し、多くの人命が失われると共に、経済的な損失も大きいで
す。
こうした被害を災害が発生する前の事前の取組によってで
きるだけ軽減することを目指し、1990年代を「国際防災の10
年」
とすることが国連で決議され、その中間レビューを行う目的
で、第1回国連防災世界会議が1994年に横浜市で開催されま
した。
第2回国連防災世界会議は、阪神・淡路大震災の発生からち
ょうど10年となる2005年1月に、兵庫県で開催され、2005年か
ら2015年までの国際的な防災の取組指針である「兵庫行動枠
組(HFA)
:災害に強い国・コミュニティを構築する」が策定され
ました。HFAは、3つの戦略目標と5つの優先行動からなり、
よ
り具体的かつ実践的な防災ガイドラインとして世界各国で活用
されてきました。
「第3回国連防災世界会議」は、2015年以降に発効するHFA
の後継枠組を策定することを目的として開催されます。各国の
HFAに基づく防災の取組は、一定の進捗があるものの、潜在的
なリスクを軽減させるための取組(優先行動4)をはじめとして
、引き続き取り組んでいく必要があります。
「第3回国連防災世界会議」には、各国の首脳・閣僚級を含む
政府代表団、国際機関、NGOなど国内外から5千人以上が参加
し、関連事業を含めると延べ4万人以上の参加が見込まれてい
ます。会議が開催される2015年3月は、東日本大震災から4年
後の被災地の復興の状況を世界に発信するとともに、数多くの
災害の経験を通じてIRPが蓄積、発展させてきた復興の取組を、
世界各国からの参加者と共有する重要な機会です。
国連防災世界会議では、政府間協議を行う本体会議のほか
に、
日本政府や仙台市、東北各県、学術機関、IRPなどの国際機関
等が主催する、一般の方々も対象としたシンポジウムやセミナ
ー、展示などの関連事業が開催される予定です。IRPは、日本政
府および国際機関などと協議しながら、
「第3回国連防災世界
会議」の成功に向けて、ポストHFAの策定に向けた提案や、世界
各国の防災に関する知見や復興の取組などを発信するための
準備を進めています。
SAVE THE DATE
IRP パブリック・フォーラム 1: 復興計画・プログラムの効果的な実施∼ 学術研究と被災国の経験をつなぐ
2015年3月16日
(月)10:00∼12:00
東北大学 川内北キャンパス 講議棟 C101
IRP パブリック・フォーラム 2: 復興における民 間セクターの果たす役割
∼コミュニティの復興
2015年3月16日
(月)14:00∼16:00
東北大学 川内北キャンパス 講議棟 C101
International Federation
of Red Cross and
Red Crescent Societies