講師からのメッセージ - 日本心理劇学会---Japan Psychodrama

講師からのメッセージ
A 心理劇を学ぶ-レクチャーと体験-
(春原由紀)
このグループでは、心理劇ってなんだろう、どんなことをするのかしらと関心を持つ方々に、心
理劇のはじめの一歩を踏み出していただこうと思います。心理劇が外林大作先生・松村康平先生に
よって日本に導入されてからすでに半世紀以上がたっています。その間、様々な領域(臨床・教育・
矯正・看護・産業等)で、さまざまな形で心理劇は発展してきました。そうした流れを概括し、さ
らに、心理劇を構成する 5 つの役割(監督・補助自我・演者・観客・舞台)
、自発性の原理(今こ
こに成立している状況で、新しく振舞う)等、心理劇の基本について学んでいこうと思います。そ
して、実際に、今ここで役割を取ってふるまってみる体験を重ねていきましょう。難しいことでは
ありません。会場で初めて会った人たちと、心理劇という状況において新しく関係しあう体験を通
して、何か新しい自分が感じられるといいと思っています。
B 矯正領域でのサイコドラマの応用-ロールトレーニングの活用-
(磯田雄二郎)
現在、矯正領域では SST が取り入れられている盛んに行われているが、より自発性の発揮に重点
を置いたサイコドラマは十分にその真価を発揮できるほどに普及しているとは言い難い。しかしな
がら。歴史的には MorenoJ.L.が渡米後の対象としたのは少年施設の収容少女たちであったことはつ
とに知られている。実際にも Moreno はその少年/少女更生施設での体験を重要な論文として発表し
ているほどである。講師は静岡に来て 14 年間に少年施設において、サイコドラマを利用した授業
を展開してきた。ただしその内容は、施設の特有の条件と制約条件のために、一般的な古典的サイ
コドラマを行う事は不可能であった。このためロールトレーニングの形式を採用した。ワークショ
ップではこれらの転移ついても修正の重点を示し行っていく。
C サイコドラマを実践的に学ぶ-病院臨床の現場から-
(石川淳子)
このグループは、サイコドラマをはじめてみたい人(*^_^*) やってみたもののなかなかうまくい
かないで困っている人(-_-)~~~ 更なるスキルアップを目指している人(―_―)!! のためのグル
ープです。サイコドラマの実践には、長時間のトレーニングが必要と言われ、敷居が高いイメージ
があります。しかし、サイコドラマは『構造』
『枠』がはっきりしているので、これをおさえれば、
「形はできる」と、私は考えています。医療の現場で、長年実践を積んできましたが、
「患者さんに
向けたドラマは、一般の人にも応用が利く」という実感を持っていますので、当日は、そのエッセ
ンスを伝えながら、参加者の経験とニーズに合わせたグループにしていくつもりです。そして、何
と言っても、
サイコドラマですから、
楽しく行いたい! たくさんの人の参加をお待ちしています。