2015年3月23日 日本物理学会 第70回年次大会 @早稲田大学早稲田キャンパス 23pCC-6 ANKOK実験 4: 現状の課題と今後の展望 早大理工 木村眞人 五十嵐貴弘,加地俊瑛,川村将城,鈴木優飛, 田中雅士,中新平,藤崎薫,横山寛至, 寄田浩平,鷲見貴生 ANKOK実験の現状 光量 検出信号理解 背景事象理解 ! 光量最大化 ! S1特性の理解 ! S2特性の理解 ! 分離能力評価 ! 環境BGの理解 ! 内部BGの理解 ! BG事象の分離 ∼当初目標達成 物理感度のある 検出器設計 2015/03/23 70 @ ANKOK実験の現状 光量 検出信号理解 背景事象理解 ! 光量最大化 ! S1特性の理解 ! S2特性の理解 ! 分離能力評価 ! 環境BGの理解 ! 内部BGの理解 ! BG事象の分離 ∼当初目標達成 本講演: 物理感度のある 検出器設計 2015/03/23 1) S2発光の電場依存性の理解 2) MPPCを用いた位置分解能 3) ANKOK実験 今後の展望 70 @ S2発光 ER NR Gas EExt 4 3 e EDrift 2 S2 S1 S2 S2発光:検出信号 Anode Extraction Grid Time Time 定量的な理解が必要 S2の発生には... ① 電子 & S1発生 1 Liquid S1 Cathode ② 電子のドリフト(純度依存) ③ 気相への取り出し(電場依存) ④ 比例蛍光発生(電場依存) 2015/03/23 70 @ Grid電極 (100μm径) S2発光 Gas EExt 4 3 e EDrift 2 気相 Anode 比例蛍光+電子増幅の可能性 (JPS2014秋 鷲見講演) Extraction Grid S2の発生には... ① 電子 & S1発生 1 Liquid 電場計算結果 (Femtet®) Cathode ② 電子のドリフト(純度依存) ③ 気相への取り出し(電場依存) ④ 比例蛍光発生(電場依存) 2015/03/23 70 @ 透明電極膜 (ITO) S2発光 電場計算結果 (Femtet®) 気相 Gas EExt 4 3 e EDrift 2 Anode 比例蛍光量の電場依存性を 求める S2の発生には... Extraction Grid ① 電子 & S1発生 1 Liquid 一様な電場、電子増幅がないと予想 Cathode ② 電子のドリフト(純度依存) ③ 気相への取り出し(電場依存) ④ 比例蛍光発生(電場依存) 2015/03/23 70 @ 比例蛍光量の測定 γ線事象により測定 PMT S2 γ 252Cf 2015/03/23 検出器中央付近で 発生した事象 Grid S1 60Co " ドリフト電場を固定 " 取り出し電位差を変化 # コリメートした60Coによるγ線事象 # 鉛容器に入った252Cfによるγ線事象 Event Selection 60Co Anode Cathode PTFE PMT Drift Time = tS2 tS1 252Cf 有感領域内で 発生した事象 70 @ 比例蛍光量の測定 ΔV=4.5kV • S1:電離電子 = 一定 • 電離電子:S2 = 一定 60Co 252Cf S2/S1を評価 # 60Co: Eγ = 1.173MeV # 252Cf: Eγ:連続スペクトル 2015/03/23 70 @ ΔV=5.0kV 比例蛍光量の測定 • S1:電離電子 = 一定 • 電離電子:S2 = 一定 60Co S2/S1を評価 # 60Co: Eγ = 1.173MeV # 252Cf: Eγ:連続スペクトル 252Cf Compton Edge 付近の事象 エネルギーの高い 3つの領域 60Co 252Cf ΔV=4.5kV ΔV=5.0kV 2015/03/23 70 @ S2/S1 取り出し電場依存性 $ 60Coと252Cfの3つのエネルギー領域で比較 S2/S1は線源や エネルギーによらず, 指数関数的に増加 % 気相への電子取り出し率 % 電離電子とS1の関係 Gas E Liquid e- e- 2015/03/23 e- e- e- 今後,1電子あたりの比例蛍光量の 評価を進める. 70 @ MPPCによる位置分解能の向上 PMT PMT Gas PMT MPPC 気相側面にMPPC配置 水平方向の位置分解能を向上し, 壁際事象を分離. " 検出光量の位置依存性を実測 " 測定結果を再現するシミュレーションの 構築 e $ 直接光のみの条件下では再現 MPPC Liquid PMT PMT PMT LED (JPS2014春 五十嵐発表) 乱反射がある場合を検証 2015/03/23 70 @ 光量測定実験 R 容器内でLEDを光らせ, MPPCにより光量測定. $ 常温空気中で測定 側面は白壁(乱反射) MPPC 円筒直径:75mm 円筒高さ:78mm MPPC :第2世代(S12572-050C) 白壁 :3M ダイノックフィルム © HAMAMATSU 2015/03/23 70 @ 光量測定実験 R 容器内でLEDを光らせ, MPPCにより光量測定. $ 常温空気中で測定 側面は白壁(乱反射)で覆う MPPC設置位置 LEDレール 円筒直径:75mm 円筒高さ:78mm MPPC :第2世代(S12572-050C) 白壁 :3M ダイノックフィルム © HAMAMATSU 2015/03/23 70 @ 光量測定実験 R 容器内でLEDを光らせ, MPPCにより光量測定. $ 常温空気中で測定 Pulse Height [mV] A.U. 側面は白壁(乱反射) 800 LEDの位置を5mmずつ ずらして測定 600 400 LED 入力電圧 200 0 2015/03/23 MPPC -20 0 20 MPPC 信号波形 R [mm] 70 @ R 容器内でLEDを光らせ, MPPCにより光量測定. $ 常温空気中で測定 ー 直接光成分 ー 反射光成分 側面は白壁(乱反射) MPPC 全光量 = (1f) 直接光 + f 反射光 f Pulse Height [mV] 光量測定実験 Reflection [%] 最適なfを求め,白壁の反射率を決定 構築したシミュレーションを評価 2015/03/23 70 @ Pulse Height [mV] シミュレーションとの比較 反射率 = 94.1% 1.5% ● 測定値(Data) ー 全光量(Simulation) ー 直接光成分 ー 反射光成分 シミュレーションは測定結果を再現 • 鏡面反射,液面,波長変換材などの理解. • 実検出器に近い環境下での測定 シミュレーションによる検出器内位置分解能の見積もり 2015/03/23 70 @ 反射率 = 94.1% 1.5% # 直接光のみの場合(Simulation) Efficiency efficiency[%] [%] Pulse Height [mV] シミュレーションとの比較 100 ● 測定値(Data) ー 全光量(Simulation) ー 直接光成分 ー 反射光成分 80 60 40 20 0 0 10 20 30 X [mm] r [mm] 40 50 # Ar蛍光に直接感度のあるMPPC の開発(鷲見講演:24aDL-7) シミュレーションは測定結果を再現 • 鏡面反射,液面,波長変換材などの理解. • 実検出器に近い環境下での測定 シミュレーションによる検出器内位置分解能の見積もり 2015/03/23 70 @ ANKOK実験 今後の展望 検出光量 " ∼初期目標達成 " 窒素含有量の低減 検出信号の理解 " PSDの分散の理解 " S2発光特性の理解 % 事象分離能力の評価 2015/03/23 背景事象への対応 " 環境中性子測定 " 内部BGの見積もり " MPPCを用いた 位置分解能の向上 " VUV-MPPCの研究開発 (鷲見講演:24aDL-7) 70 @ ANKOK実験 今後の展望 検出光量 " ∼初期目標達成 " 窒素含有量の低減 検出信号の理解 " PSDの分散の理解 " S2発光特性の理解 % 事象分離能力の評価 2015年度∼ 背景事象への対応 " 環境中性子測定 " 内部BGの見積もり " MPPCを用いた 位置分解能の向上 " VUV-MPPCの研究開発 (鷲見講演:24aDL-7) 地上 地下 (10GeV領域探索) % 検出器シミュレーションの構築 % 本検出器設計・製作 2015/03/23 70 @ ANKOK実験4 : 現状の課題と今後の展望 BACK UP 2015/03/23 70 @
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