連 結 納 税 の 加 入 ・ 離 脱 の 重 要 論 点

価額修正額に相当 する金額を、その
脱する連結子法人の株式について帳簿
具 体 的には、連 結 法 人が有 する離
三・五・③・④、9の2①四・②・③)
。
式を有する連結法人の課税所得に影
法人株式の帳簿価額修正額がその株
または③に該当する場合は、連結子
この場合、離脱事由が図表6の①
される(法令9③、9の2③)。
同一の連結納税グ
ループへの再加入
の制限
に連結親法人による連結完全支配関
譲渡損益調整資産
の繰延譲渡損益の
実現
譲渡損益調整資産の繰延譲渡損益
係 を 有 しな く なった日以 後5年 を 経
響することはないが、離脱事由が図
法人株式の帳簿価額修正額のうち譲
について、譲渡法人が譲受法人との
過 する日の属 する事業年度終了日ま
株式を有する連結法人の連結利益積
渡した株式に対応する部分につい
間に完全支配関係を有しなくなった
では、同一の連結親法人による連結納
連結子法人が、連結親法人との間
て、その株式を有する連結法人の課
ときは、譲渡法人において、完全支
税グループには、再 加 入でき ない
(法
表6の②に該当する場合は、連結子
離脱 する連結子法人の株式の帳簿価
税所得の計算上、株式譲渡損益を修
配関係を有しなくなった日の前日の
立金額に加算 するとともに、同額を
額に加算する。
正することとなる。
の ③)。
金 ま た は 損 金 に 算 入 さ れ る( 法 法
令 の6①四)。 なお、他の連結親法
ここで、連結子法人が離脱する場
合の離脱する連結子法人株式の帳簿
価額修正額は、図表8のように計算
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とは可能となる
(連基通1―3―5)。
人の連 結 納 税グループに加 入 す るこ
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パート
の100%を取得しておき、その後、
取引先や業務提携先に被買収会社の
とする際に、買収の受け皿会社とし
先や業務提携先と共同で買収しよう
社 )が あ る 会 社( 被 買 収 会 社 )を 取 引
企 業 買 収 で は、 あ る 会 社( 買 収 会
おいて売主が売却直前にその子会社
では、100%未満子会社の売却に
表 9 の ケ ー ス 1)
。 ま た、 企 業 売 却
三者割当増資をすることがある
(図
引先や業務提携先が被買収会社に第
株式の一部を譲渡し、あるいは、取
ていったん買収会社が被買収会社を
Ⅰ 短期間に加入・離脱する場合
の留意点
2
短期間に連結納税
への加入と離脱が
生じる場合とは
完全子会社として、その発行済株式
連結納税の加入・離脱の
重要論点
パターン・ケース別に考える
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属する事業年度に繰延譲渡損益が益
(図表8) 離脱する連結子法人株式の帳簿価額修正額
離脱する連結子法人株式の帳簿価額修正額=
(イ+ロ-既修正等額)
×持分比率
イ:連結納税適用事業年度内の離脱する連結子法人の
(連結個別)
利益積立金額の増加額
これは、連結納税開始時または加入時から離脱日の前日までの
(連結)
事業年度の利益積立金の増
減額となる。
したがって、最初連結事業年度終了日前に連結子法人が連結納税から離脱する場合を
含め、離脱する連結子法人の離脱直前の連結単体申告における利益積立金の増減も修正額に含まれ
ることとなる。
ロ:離脱する連結子法人が有する他の連結子法人株式
(連結孫法人株式)
の帳簿価額修正額
なお、持分比率とは、離脱する連結子法人の離脱直前の発行済株式等
(離脱する連結子法人が有す
る自己株式を除く)
の総数のうちに連結法人が離脱直前に有する株式等の数の占める割合をいう。
また、既修正等額とは、離脱する連結子法人株式について、過去に帳簿価額の修正があった場合の
すでに修正対象となった金額をいう
(法令9④、
9の2③)
。
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経理情報●2015.2.1(No.1403)