TA-EUSO - 東京大学宇宙線研究所

最先端研究 V
テレスコープ・アレイ(TA)実験
- 最高エネルギー宇宙線で宇宙を探る 佐川 宏行
高エネルギー宇宙線研究部門
2015年3月5日
1
概要
• 宇宙線の発見から最高エネルギー宇宙線の観測まで
• 最高エネルギー宇宙線の起源探索とTA装置
• TAの最近のおもしろい結果
• その他の研究
• 国際化の中で
2
宇宙線
宇宙線:宇宙空間を飛び交う高エネルギーの極めて小さな粒子
主成分は陽子。その他アルファ粒子等の原子核など
ほぼ一様に降って来る (これまでの有意な異方性~0.1%)
• 1912年 宇宙線の発見
• 1930年~1940年代 宇宙線による素粒子発見
• 陽電子、ミューオン、パイ中間子・・・
• 1938年 空気シャワー現象の発見
• 1950年代以降 素粒子発見は粒子加速器実験
に譲り、宇宙線による宇宙観測などに移行
• 1962年 最初の最高エネルギー宇宙線の検出
3
宇宙線のエネルギーに限界はあるか
この画像は後の
WMAPによる観測
• 1964年 宇宙背景放射 (CMB) の発見
• 1965年 GZK (Greisen-Zatsepin-Kuzmin)限界の予言
• 特殊相対性理論によると、最高エネルギー宇宙線(~1020eV)はCMB光子と
相互作用して1.5億光年程度しか伝播できず、地球に届くときには頻度が急
激に減少する
陽子
E ~ 1020 eV
𝐸𝐸𝛾𝛾 ~ 10-3 eV
中性子
陽子
陽子静止エネルギーの1011倍
(1000億のローレンツ変換)
プランクスケールに最も近い最高エネルギーでの特殊相対性理論の検証
4
宇宙線のエネルギースペクトル
頻度とエネルギーの関係
102
10-1
10-4
宇宙線の頻度
10-7
10-10
10-13
頻度 ∝
1
𝐸𝐸 3
最高エネルギー宇宙線
~1020 電子ボルト
10-16
10-19
100平方キロメートルに
1年に1個来るかどうか
10-22
10-25
10-28
LHCビーム
エネルギー
1000万倍以上
109 1010 1011 1012 1013 1014 1015 1016 1017 1018 1019 1020 1021
エネルギー (電子ボルト, eV)
どのようにして1020電子ボルトのエネルギーが得られるかはいまだに謎
5
(頻度)×(エネルギー)3 (eV2m-2sec-1s-1)
宇宙線のエネルギーに限界はあるか
1026
1990年代~2000年代半ば
米国 ユタ州 ダグウェイ
日本 山梨県 明野村を中心
AGASA
1025
HiRes
1025
大気蛍光望遠鏡
シンチレータ地表検出器アレイ
100平方キロメートル
1024
1024
限界がない?
1023
1023
1019
1020
エネルギー (電子ボルト, eV)
限界がある?
1017
1018
1019
1020
1021
エネルギー (電子ボルト, eV)
エネルギーの限界があるかどうかの検証
⇒次世代の測定器:米国のTelescope Arrayと南米Auger
より広範囲な地表検出器アレイ+大気蛍光望遠鏡
6
地表検出器と大気蛍光望遠鏡
宇宙線空気シャワー
大気蛍光望遠鏡
大気蛍光
空気シャワーからの
大気蛍光を撮像
鏡
カメラ
地表検出器
通過する二次宇宙線を
直接観測
7
概要
• 宇宙線の発見から最高エネルギー宇宙線の観測まで
• 最高エネルギー宇宙線の起源探索とTA装置
• TAの最近のおもしろい結果
• その他の研究
• 国際化の中で
8
最高エネルギー宇宙線の到来方向と発生源
宇宙線の
発生源
低エネルギー宇宙線:宇宙磁場に曲げられる
最高エネルギー宇宙線:ほぼ真っ直ぐ進む⇒発生源特定の期待
9
宇宙の最強加速器候補は?
活動的銀河核AGN
約1.5億光年以内の銀河分布
おおぐま座
銀河団
宇宙最大
ブラックホール
非一様的な分布
超銀河面
おとめ座
銀河団
銀河集団
宇宙最大重力束縛系
John P. Huchra, et al 2012, ApJ, 199, 26
2MASS カタログより
赤道座標
ガンマ線バースト
宇宙最強爆発
GZK限界が成り立ち、最高エネルギー宇宙線の発
生源が近傍に限られると以下が期待される
・発生源の特定
・到来方向の異方性観測
10
日米韓国ロシアベルギー5カ国 130名 (日本75名)
30 km
テレスコープアレイ(TA)
大気蛍光望遠鏡
30 km
米国ユタ州
1.2 km間隔
700 km2
2008年5月より
ハイブリッド観測開始
地表検出器
3平方メートル
シンチレータ
大気蛍光望遠鏡
大気蛍光望遠鏡
11
12
大気蛍光望遠鏡と地表検出器による
空気シャワー同時観測例
(2008年10月26日5時51分50秒UTC)
上空
大気蛍光望遠鏡による観測
地表検出器による観測
北
6キロメートル
丸のサイズ大:信号大
)
°
検出器南北番号
南
仰角(
地面
方位角(°)
遅い
早い
西
検出器東西番号
2×1019電子ボルトの宇宙線
東
13
概要
• 宇宙線の発見から最高エネルギー宇宙線の観測まで
• 最高エネルギー宇宙線の起源探索とTA装置
• TAの最近のおもしろい結果
• その他の研究
• 国際化の中で
14
TAのエネルギースペクトル
銀河系外陽子宇宙線伝播の理論計算(曲線)
宇宙背景放射光子と反応して伝播
6年間の地表検出器データ
(2008年5月~2014年5月)
([頻度J(E)]×[エネルギー E]3)の対数
くぼみ
電子陽電子対生成
○
6-year TA SD data
急激な頻度の減少
GZKカットオフと矛盾なし
(エネルギー E)の対数
15
最高エネルギー宇宙線の到来方向の分布
• 2008年5月~2014年5月(6年間)のデータ
• 5.7x1019 電子ボルト以上: 87事象
青:2014年7月
プレスリリース
TAの視野
1019電子ボルト付近は
一様等方的
3316事象
超銀河面
赤道座標
E > 1019 eV
16
銀河系(天の川銀河)
4万5千光年 2万5千光年
側面図
17
超銀河面
1億光年
ケンタウルス
座超銀河団
おとめ座
超銀河団
かみのけ座
超銀河団
ほうおう座
超銀河団
ペルセウス座
うお座超銀河団
18
最高エネルギー宇宙線の到来方向の分布
• 2008年5月~2014年5月(6年間)のデータ
• 5.7x1019 電子ボルト以上: 87事象
青:2014年7月
プレスリリース
1019電子ボルト付近は
一様等方的
3316事象
超銀河面
赤道座標
• 赤い半径20度の円内
E > 1019 eV
• 等方的到来分布の期待数:5.5 ↔ 観測数:23 (23/5.5 ∼400%)
19
最高エネルギー宇宙線の到来方向の異方性
ホットスポット
異方性有意度マップ
最大有意度
5.55σ
有意度
実際の観測数と
一様到来の場合
その差が有意か
を表す指標
世界初の高い有意度で
異方性をとらえる
• 最大の有意度(5.55𝜎𝜎)が偶然に生じる確率は約10万分の3
最高エネルギー宇宙線天文学の創出
20
最高エネルギー宇宙線の到来方向の異方性
ホットスポットの方向
天の川銀河(我々の銀河)からはずれた方向→銀河系外からやってきた
21
6年間のデータ
超銀河面
Constellation map:
http://sky-map.org
カシオペア座
はくちょう座
北斗七星の近く
おおぐま座の足元の方向
22
最高エネルギー宇宙線の到来方向の異方性
ホットスポット
異方性有意度マップ
最大有意度
5.55σ
世界初の高い有意度で
異方性をとらえる
• 最大の有意度(5.55𝜎𝜎)が偶然に生じる確率は約10万分の3
今後データを増やして
ホットスポット
・ 発生源天体は?
・ 構造は?
・ エネルギー分布は?
・ 他にホットスポットは?
23
最高エネルギー宇宙線のクラスター探索
(E > 1020 eV)
3度程度以内にかたまっている
E > 5.7x1019eV
TA:
2008/5月 – 2014/5月 ( 6年)
Auger: 2004/1月 – 2014/3月 (~10年) arXiv:1411.6111
点源のヒント?
24
空気シャワー最大発達深さによる粒子種の同定
p
50 station・
Fe
years
γ
TAデータ
Xmax(Fe)
Xmax(p)
鉄
ν
鉄 陽子
シャワー最大発達深さの平均
ν
最大発達深さXmax
陽子
シャワー最大発達深さXmax
エネルギー
大気の深さ (g/cm2)
陽子モデルと矛盾なし
25
TA×4計画
最高エネルギー宇宙線天文学のフロンティア
500台のシンチレータ検出器
2.1 km間隔で設置(日本担当)
地表検出器を4倍に拡張
2015年度から建設できた場合
2年間で建設
最高エネルギー宇宙線
2020年:TA21年分:~300事象
∼7.7σ
3スポットの
場合の予想
2025年:TA40年分:~600事象
26
概要
• 宇宙線の発見から最高エネルギー宇宙線の観測まで
• 最高エネルギー宇宙線の起源探索とTA装置
• TAの最近のおもしろい結果
• その他の研究
• 国際化の中で
27
宇宙線のエネルギーと観測頻度
銀河系内超新星爆発
による加速?
銀河宇宙線?
観測頻度
銀河系外成分?
Knee
4万5千光年
最高エネルギー
宇宙線
2nd knee
~1015
28
1017 - 1018 1020
エネルギー(電子ボルト)
28
TALE (TA Low-energy Extension)
• E = 1015.6 – 1019 eV
TA MD FD
• Second knee at ~1017.5 eV?
• 銀河系宇宙線から銀河系外宇 TALE FD
宙線へ遷移?
TA×4 SD 計画
• 1017~1018 eVで質量組成の変化?
• LHC p+p反応 (7x1012eVx7x1012eV)
1017 eV 宇宙線空気シャワーと等価
• ねらい
• 最近エネルギーの加速器
実験データ→air shower
simulation ⇔宇宙線空気
シャワーデータ
TALE SD
• 建設
• TALE FD: 10台建設済→稼働
• TALE SD: 105台中35台設置→
部分稼働
TA SD
TALEデータ
29
NICHE
(提案中)
+ TALE + TA + TAx4
全FDと
部分的にSD稼働
(提案中)
黒:TAの測定結果
赤:TALEの測定結果
最高エネルギー宇宙線の起源解明を基軸とし、
5桁 のエネルギー領域に渡って (1015.0 ~ >1020.8 eV)
宇宙線の到来方向、エネルギーとXmax(組成) の測定
NICHE: Non-Imaging CHErenkov detector
PMTアレイ(部分的に建設中)
30
電子加速器を用いた望遠鏡の較正
3基の通信塔
507 台の地表粒子検出器
(1.2km 間隔) 700km2
3つの大気蛍光望遠鏡
ステーション
ELS
(Electron Light Source)
電子加速器
米国ユタ州
39.3 o N, 112.9 o W
alt. 1400 m
31
電子加速器を用いた望遠鏡の較正
• 望遠鏡による空気シャワーエネルギー測定の系統誤差
•
•
•
•
大気蛍光効率:シャワーの電子が大気窒素励起→蛍光(~5個/MeV)
大気透明度
望遠鏡(光子数→デジタル化):鏡、フィルタ、PMT、回路の効果
宇宙線空気シャワーの再構成
⇒エネルギーの全系統誤差21%
• エネルギーが分かった電子ビームで疑似空気シャワーを
生成して再構成⇒望遠鏡の一括較正
ターゲット:すべての見直しで全系統誤差を半分にする
• 電子加速器の製作→ユタへの輸送・TAサイトに設置
• 宇宙線研が中心となり、KEK加速器グループと共同開発製作
32
電子加速器と較正
電子ビーム
BR FD
station
100m
宇宙線
電子ビーム
FDで撮像された
データのイメージ
• 40-MeV, 109 個の電子 (典型例)
• End-to-end FD エネルギー較正
• 実データ
• ELS
電子のエネルギーと
ビーム電流をモニタ
• FDの測定値: FADC カウント
•
.
比較
• MC データ
• シャワー生成
• Geantシミュレーション
• FD シミュレーション・再構成
• TA オフラインソフトウェア
・もう一つの利用
・宇宙線の電波観測の開発研究
33
概要
• 宇宙線の発見から最高エネルギー宇宙線の観測
まで
• 最高エネルギー宇宙線の起源探索とTA装置
• TAの最近のおもしろい結果
• その他の研究
• 国際化の中で
34
TA国際共同実験
5か国
日本、米国、韓国、ロシア、ベルギー
35
日本(23大学・研究所)
• 東京大学
• 宇宙線研究所
• IPMU(数物理機構)
• 地震研究所
•
•
•
•
•
•
•
•
•
東京工業大学
東京理科大学
近畿大学
大阪市立大学
神奈川大学
山梨大学
埼玉大学
理化学研究所
東京都市大学
• 早稲田大学
• 千葉大学
• KEK(高エネルギー加速器研究
機構)
• 高知大学
• 立命館大学
• 広島市立大学
• 放射線医学総合研究所
• 愛媛大学
• 九州大学
• 信州大学
• 中部大学
36
米国
• ユタ大学
ソルトレーク
デルタ市
TAサイト
37
韓国
• Ewha Womans University
• 梨花女子大学
• Yonsei University
• 延世大学
• Hanyang University
• 漢陽大学
• Sungkyunkwan University
• 成均館大学
• UNIST
• 蔚山科学技術大学校
38
ロシア、ベルギー
• モスクワ(ロシア)
• INR(ロシアアカデミー原子核研究所)
• ブリュッセル(ベルギー)
• ブリュッセル自由大学
39
宇宙線研究所のメンバー
• スタッフ(15名)
•
•
•
•
•
•
•
•
•
教授:
福島正己
准教授:
佐川宏行
助教:
竹田成宏、野中敏幸
特任助教:
川田和正、得能久生、池田大輔
特任研究員: 木戸英治
協力研究員: 藤井俊博(学振でシカゴ大学へ)
技術専門職員:大岡秀行、下平英明
技能補佐員: 大木薫、清水兼壽
准教授:瀧田正人、助教:大西宗博 両氏はチベット実験が主
• 秘書:
木次敦子、千田藍
• 学生(2名)
• D2:
武石隆治
• M2:
申 興秀(Shin Heungsu)
• 来年度M1+1名
40
デルタ市(人口約3500人)
• 居住地および作業場
Cosmic Ray Center
作業場
データ収集センター
Delta House #3,#5
Budget Motel
Cosmic Ray Center
TA House : 3+1
Motor Lodge : 10
Dining: 12 +Mac
Gas: 5
41
宇宙線センターと東の土地
(合わせて8400m2)
42
デルタの町
スーパーマーケット
メキシコ料理
セブンイレブン
デルタ市のメイン通り
百円ショップ
43
デルタの借家
外観
居間
乾燥機と洗濯機
キッチン・ダイニングルーム
44
国立公園
アーチーズ国立公園
Zion国立公園
スプリングデール
Zion国立公園の入口付近
2014年にTAが主導して
国際会議UHECR2014開催
45
TAサイトにおけるバラエティに富んだ
国際共同実験
• TA外のグループとTAとのTAサイトでの共同実験
• TAとAugerの共同研究(実験、解析)
• Auger標準光源(ドイツKIT+TA)@TAサイト
• Auger地表検出器(コロラド鉱山大など+TA)@TAサイト
• TA/Auger 全天異方性解析(E > 1019 eV):出版済
• 超高エネルギー宇宙線を電波で観測する試験
• 電波エコー(TA/BNL/カンザス大/ネブラスカ大/宇宙線研/極地研)
• 分子制動放射(ドイツKIT/シカゴ大、甲南大+TA)+電子加速器
• 氷の中のアスカリアン効果(千葉大学/ウィスコンシン大など+TA)+電子加速器
• 南極のニュートリノグループ有志による
• 宇宙からの観測との共同実験
• JEM-EUSOとTA-EUSO
• 新望遠鏡の開発試験
• FAST(シカゴ大+TA)
• 雷と同期したTA SDバースト事象
• TAサイトでの雷観測:TA/LMA(ニューメキシコ工科大+TA)
46
最高エネルギー宇宙線観測装置
680 km2 地表検出器
3箇所に大気蛍光望遠鏡
PAO FD
PAO SD
3000 km2 地表検出器
4箇所に大気蛍光望遠鏡
47
オプトコプター*搭載Auger光源をTAサイトの
大気蛍光望遠鏡で撮像 (2012年10月)
* 8枚ローター型ラジコン飛行体
TA FDで
撮像
48
Augerの水タンク地表検出器→ TAサイトへ
Augerが得た空気シャワーのミューオン数過剰をTAサイトで検証
1.8倍
• Auger SD:水チェレンコフタンク
• ミューオンに感度
• TA SD:シンチレータ
• 電磁成分に感度
Auger水タンク@TA CLFサイト
TAの空気シャワー事象と
同期したAuger水タンクの
信号取得!
49
TAサイトにおけるバラエティに富んだ
国際共同実験
• TA外のグループとTAとのTAサイトでの共同実験
• TAとAugerの共同研究(実験、解析)
• Auger標準光源(ドイツKIT+TA)@TAサイト
• Auger地表検出器(コロラド鉱山大など+TA)@TAサイト
• TA/Auger 全天異方性解析(E > 1019 eV):出版済
• 超高エネルギー宇宙線を電波で観測する試験
• 電波エコー(TA/BNL/カンザス大/ネブラスカ大/宇宙線研/極地研)
• 分子制動放射(ドイツKIT/シカゴ大、甲南大+TA)
• 氷の中のアスカリアン効果(千葉大学/ウィスコンシン大など+TA)
• 南極のニュートリノグループ有志による
• 宇宙からの観測との共同実験
• JEM-EUSOとTA-EUSO
• 新望遠鏡の開発試験
• FAST(シカゴ大+TA)
• 雷と同期したTA SDバースト事象
• TAサイトでの雷観測:TA/LMA(ニューメキシコ工科大+TA)
50
宇宙線からの電波の観測試験
観測面積拡張
TAの100倍規模の拡張を目指して
アイディア:安価なアンテナ受信装置で拡張しやすい
24時間稼働
電波エコー観測
(レーダー法)
流星レーダ観測の応用
51
TARA (TA Radar)
• 宇宙線空気シャワーからの反射電波エコー観測試験
送信機
• TARA1.5
• 2011年4月-2012年7月
• 54.1 MHz @ 1.5 kW
• TARA40
受信機
• 2013年夏~
• 54.1 MHz @ 40 kW
52
TAサイトにおけるバラエティに富んだ
国際共同実験
• TA外のグループとTAとのTAサイトでの共同実験
• TAとAugerの共同研究(実験、解析)
• Auger標準光源(ドイツKIT+TA)@TAサイト
• Auger地表検出器(コロラド鉱山大など+TA)@TAサイト
• TA/Auger 全天異方性解析(E > 1019 eV):出版済
• 超高エネルギー宇宙線を電波で観測する試験
• 電波エコー(TA/BNL/カンザス大/ネブラスカ大/宇宙線研/極地研)
• 分子制動放射(ドイツKIT/シカゴ大、甲南大+TA)
• 氷の中のアスカリアン効果(千葉大学/ウィスコンシン大など+TA)
• 南極のニュートリノグループ有志による
• 宇宙からの観測との共同実験
• JEM-EUSOとTA-EUSO
• 新望遠鏡の開発試験
• FAST(シカゴ大+TA)
• 雷と同期したTA SDバースト事象
• TAサイトでの雷観測:TA/LMA(ニューメキシコ工科大+TA)
53
雷と同期したTAバースト事象の発見
• 1ミリ秒に3以上のシャワートリ
ガー現象が5年間に10例
• LMA: Lightning Mapping Array
• VHF受信機アレイ
• ニューメキシコ工科大学 (NMT)
で開発:雷の三次元再構成
• 通常の100万倍多い
• 雷と同期した地表検出器事象
4 km
米国雷探知網の情報
地表からの高さ
• この発見を受けて、仮移設した
LMA(R. Thomas, NMT)
54
TAサイトにおけるバラエティに富んだ
国際共同実験
• TA外のグループとTAとのTAサイトでの共同実験
• TAとAugerの共同研究(実験、解析)
• Auger標準光源(ドイツKIT+TA)@TAサイト
• Auger地表検出器(コロラド鉱山大など+TA)@TAサイト
• TA/Auger 全天異方性解析(E > 1019 eV):出版済
• 超高エネルギー宇宙線を電波で観測する試験
• 電波エコー(TA/BNL/カンザス大/ネブラスカ大/宇宙線研/極地研)
• 分子制動放射(ドイツKIT/シカゴ大、甲南大+TA)
• 氷の中のアスカリアン効果(千葉大学/ウィスコンシン大など+TA)
• 南極のニュートリノグループ有志による
• 宇宙からの観測との共同実験
• JEM-EUSOとTA-EUSO
• 新望遠鏡の開発試験
• FAST(シカゴ大+TA)
• 雷と同期したTA SDバースト事象
• TAサイトでの雷観測:TA/LMA(ニューメキシコ工科大+TA)
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宇宙からの観測と共同実験
JEM-EUSO
Extreme Universe Space Observatory onboard Japanese Experiment Module
Ground-based arrays
宇宙線研のTAグループも
(1) Scintillator array
2012年12月にJEM-EUSOグループに参加
約300名の共同研究者
望遠鏡観測の経験を活かして
(2) Fluorescence
光電子増倍管較正等に寄与
telescope array
56
JEM-EUSOプロトタイプ @ TA
宇宙線研究所の較正装置で、光電子増倍管を較正
現在、ユタでプロトタイプを試験中
57
TAグループでの研究
測定器/各種実験
・TA
・観測面積拡張計画
・地表で(SD, FD, [電波])
・TA×4
・電波の試験
・宇宙から(JEM-EUSO)
・低エネルギー拡張:TALE
NICHE
近隣分野との連携
宇宙線:Auger
ガンマ線、X線
ニュートリノ:南極IceCube
加速器実験
実験データ
空気シャワーモデル
LHC: Ep ~ 4x1012 eV (これまで)
エネルギー領域
物理
最高エネル
ギー宇宙線
1020ev付近
超銀河宇宙:銀河集団
宇宙極高現象:AGN,
GRBなど
極高エネル
ギー宇宙線
~1019ev以上
銀河磁場、
銀河系外磁場
超高エネルギー
宇宙線
~1015ev以上
銀河系内宇宙線、
銀河系外宇宙線の
遷移
生成、加速、伝播機構
地球大気現象
雷観測
58