整理番号 S-88 出 展 織物欠点解析事例集(第 2 集) 欠 点 名 異物付着(風綿) 品 名 ポリエステルポンジ 試料形態 織物 組 織 平 糸 使 い たて糸:ポリエステル加工糸 75d/36f よこ糸:ポリエステル加工糸 75d/36f 追撚(S,Z)600T/m 欠点発生状況 この欠点は生機では発見されず、染色仕上後に発現したものである。白い小さな節が所々にあり、 風綿が飛び込んだように見える。50 疋のうち 33 疋がC反になった。仮撚工場は S 撚と Z 撚がそれ ぞれ別工場でつくられ、追撚は同一工場でされている。 試料写真 石川県工業試験場 せんい欠点データベース 試験結果 (1)マイクロスコープ観察 ・異物は織込まれているが、すべてよこ糸に沿って付着している。 ・織物の組織を分解して見ると、異物はよこ糸に付着しているが、撚り込まれていず、撚糸をとりま いているだけである。 ・よこ糸 S,Z の両方に付着している。 ・綿の特徴であるリボン状の形態をしている。 (2)赤外吸収スペクトル測定(FT-IR) ・セルロース系の吸収スペクトルを示した。 所 見 織込まれた異物は綿であることがわかった。風綿がどのようにして糸に付着したかは不明であ るが、付着状態から判断して、撚糸直後から製織直前までの工程で付着したものであると考えら れる。 石川県工業試験場 せんい欠点データベース
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