介護予防 - 公益社団法人 京都府介護支援専門員会

介護予防ケアマネジメントの基本的な考え方
第1節
P396
●介護予防とは・・・
①高齢者が要介護状態になることをできる限り
防ぐ(発生を予防する)こと
②要介護状態になっても状態がそれ以上に悪化
しないようにする(維持・改善を図る)こと
平成27年度
京都府 介護支援専門員更新研修
介護予防
その人の生活・人生を尊重し、できる限り自立した生活
を送れるように支援すること。即ち「自立支援」
(=介護保険の基本理念)
公益社団法人 京都府介護支援専門員会
1
介護予防に関する事業・サービス
介護予防マネジメント
サービス提供方法内容の見直し
※予防給付を利用
要支援1
要支援2
※事業のみ利用
悪化防止
自立した生活
介護予防マネジメント(委託)・ケアマネジメント
悪化防止
悪化防止
要介護・要支援状態に
なる恐れ
老化
廃用
要支援状態
状態悪化
(サービス
事業対象者)
サービス
事業対象者
要介護状態
3
※明らかに介護予防・生活支援サービス事業の対象外と判断できる場合
○介護予防・生活支援サービス事業
・訪問型サービス
・通所型サービス
・生活支援サービス
○一般介護予防事業
(※全ての高齢者が利用可)
・介護予防普及啓発事業
・地域介護予防活動支援事業
・地域リハビリテーション活動支援事業など
総合事業
非該当
居宅介護支援事業者
介護予防
ケアマネジメント
地域包括支援センター
今までの
介護保険
サービス
在宅サービス
施設サービス
○介護予防サービス
・介護予防訪問看護
・介護予防通所リハビリ
・介護予防居宅療養管理指導 など
○地域密着型介護予防サービス
・介護予防小規模多機能型居宅介護
・介護予防認知症対応型通所介護 など
予防給付
運動器の機能向上
栄養改善
口腔機能の向上
その他
新しいサービス
生活機能の維持・改善
筋力向上・栄養指導
口腔機能向上
既存のサービス
介護予防
サービ ス計画
介護予防事業
情報提供
啓蒙・啓発
介護給付
予防給付
市町村 の窓 口に相談
地域支援事業
介護予防教室
要介護
1~5
要支援
1・2
利 用 者
要介護
要支援状態に
なるおそれの
ある人
自立した
生活が送れ
る人
○居宅サービス
・訪問介護 ・訪問看護
・通所介護 ・短期入所 など
○地域密着型サービス
・定期巡回・随時対応型訪問介護看護
・小規模多機能型居宅介護
・夜間対応型訪問介護
・認知症対応型共同生活介護 など
介護給付
要介護認定の審査
状態維持・改善可能性の審査
非該当者
要介護5
居宅サービ ス計 画
要支援者
医師 の意見書
要介護/
チェックリスト
介護予防のスクリーニング
介護予防サービス必要性の審査
○施設サービス
・特別養護老人ホーム
・介護老人保健施設
・介護療養型医療施設
要介護1
~
介護や支援を必要としている高齢者
介護を必要としない高齢者
要介護認定
※明らかに要介護1以上と
判断できる場合
※介護予防訪問看護等の
利用が必要な場合
者
認定調査
齢
生活支援サービス利用の流れ
P397・406
要介護認定申請
高
2
サービスの類型
介護予防・日常生活支援総合事業の構成
<改正前>
介護給付
【財源構成】
改正前と同様
多
様
化
(要支援1~2、それ以外の者)
○ 介護予防・生活支援サービス事業
・訪問型サービス
・通所型サービス
・生活支援サービス(配食等)
・介護予防支援事業(ケアマネジメント)
○ 一般介護予防事業
包括的支援事業
包括的支援事業
○地域包括支援センターの運営
○ 地域包括支援センターの運営
・介護予防ケアマネジメント、総合相談支援
業務、権利擁護業務、ケアマネジメント支援
(左記に加え、地域ケア会議の充実)
充
実
市町村
19.5%
○ 在宅医療・介護連携推進事業
○ 認知症施策推進事業
任意事業
任意事業
基準
現行の通所介護相当
① 通所介護
サービス
提供者
サービス
訪問介護員による身体介護、生活援助
内容
対象者と
サービス提
供の考え
方
③訪問型サービスB
④訪問型サービスC
(緩和した基準によるサービス)
(住民主体による支援)
(短期集中予防サービス)
生活援助等
住民主体の自主活動と
して行う生活援助等
○既にサービスを利用しているケースで、
サービスの利用の継続が必要なケース
○以下のような訪問介護員によるサービ
スが必要なケース
(例)
・認知機能の低下により日常生活に支障がある症
状・行動を伴う者
・退院直後で状態が変化しやすく、専門的サービ
スが特に必要な者 等
○状態等を踏まえながら、住民主体による支援等
「多様なサービス」の利用を促進
保健師等による居宅
での相談指導等
⑤訪問型サービスD
(移動支援)
移送前後の生活支
援
・体力の改善に向けた
支援が必要なケース
・ADL・IADLの改善に
向けた支援が必要な
ケース
※3~6ケ月の短期間で行う
○ 介護給付費適正化事業
○ 家族介護支援事業
○ その他の事業
実施方法
事業者指定
事業者指定/委託
補助(助成)
直接実施/委託
基準
予防給付の基準を基本
人員等を緩和した基準
個人情報の保護等の
最低限の基準
内容に応じた
独自の基準
サービス
提供者(例)
訪問介護員(訪問介護事業者)
主に雇用労働者
ボランティア主体
保健・医療の専門職
(市町村)
訪問型サービスB
に準じる
【参考】「通所型サービスB」と「地域介護予防活動支援事業」の比較
※ 市町村はこの例を踏まえて、地域の実情に応じた、サービス内容を検討する。
サービス
種別
基準
多様なサービス
②訪問型サービスA
※状態等を踏まえながら、多様なサービスの利用
を促進していくことが重要。
○ 通所型サービスは、現行の通所介護に相当するものと、それ以外の多様なサービスからなる。
○ 多様なサービスについては、雇用労働者が行う緩和した基準によるサービスと、住民主体による支援、保健
・医療の専門職により短期集中で行うサービスを想定。
実施方法
①訪問介護
(認知症初期集中支援チーム、認知症地域支援推進員 等)
サービスの類型
②通所型サービス
対象者と
サービス提
供の考え
方
現行の訪問介護相当
(コーディネーターの配置、協議体の設置等)
○ 介護給付費適正化事業
○ 家族介護支援事業
○ その他の事業
サービス
内容
基準
サービス
種別
○ 生活支援体制整備事業
1号保険料
22%
※ 市町村はこの例を踏まえて、地域の実情に応じた、サービス内容を検討する。
○ 訪問型サービスは、現行の訪問介護に相当するものと、それ以外の多様なサービスからなる。
○ 多様なサービスについては、雇用労働者が行う緩和した基準によるサービスと、住民主体による支援、保健
・医療の専門職が短期集中で行うサービス、移動支援を想定。
地域支援事業
都道府県
19.5%
介護予防・日常生活支援総合事業の場合
は、上記の他、生活支援サービスを含む
要支援者向け事業、介護予防支援事業。
地域支援事業
国 39.0%
新しい介護予防・日常生活支援総合事業
全市町村で
実施
又は介護予防・日常生活支援総合事業
○ 二次予防事業
○ 一次予防事業
2号保険料
28%
【財源構成】
訪問介護、通所介護
介護予防事業
1号保険料
22%
①訪問型サービス
事業に移行
(要支援1~2)
市町村
12.5%
予防給付(要支援1~2)
訪問看護、福祉用具等
予防給付
○ 要支援者等の多様な生活支援のニーズに対して、総合事業で多様なサービスを提供していくため、市町村
は、サービスを類型化し、それに併せた基準や単価等を定めることが必要。そこで、地域における好事例を踏
まえ、以下のとおり、多様化するサービスの典型的な例を参考として示す。
介護給付(要介護1~5)
(要介護1~5)
国 25%
都道府県
12.5%
<改正後>
介護保険制度
通所介護と同様のサービス
生活機能の向上のための機能訓練
③ 通所型サービスB
④ 通所型サービスC
(緩和した基準によるサービス)
(住民主体による支援)
(短期集中予防サービス)
ミニデイサービス
運動・レクリエーション 等
生活機能を改善するための
体操、運動等の活動など、
運動器の機能向上や栄養改
自主的な通いの場
善等のプログラム
※状態等を踏まえながら、多様なサービスの利用を促進していく
ことが重要。
予防給付の基準を基本
通所介護事業者の従事者
(例)
介護予防・生活支援サービス事業
一般介護予防事業
通所型サービスB
(住民主体による支援)
地域介護予防活動支援事業
(通いの場関係)
サービス内容
住民主体による要支援者を中心とする自主的な通
いの場づくり
・体操、運動等の活動
・趣味活動等を通じた日中の居場所づくり
・定期的な交流会、サロン
・会食等
介護予防に資する住民運営の通いの場づくり
・体操、運動等の活動
・趣味活動等を通じた日中の居場所づくり
・交流会、サロン等
要支援者等
主に日常生活に支障のない者であって、通いの場
に行くことにより介護予防が見込まれるケース
多様なサービス
② 通所型サービスA
○既にサービスを利用しており、サービスの利用の継
続が必要なケース
・ADLやIADLの改善に向け
○「多様なサービス」の利用が難しいケース
○状態等を踏まえながら、住民主体による支援等「多 た支援が必要なケース 等
○集中的に生活機能の向上のトレーニングを行うこと 様なサービス」の利用を促進
で改善・維持が見込まれるケース
※3~6ケ月の短期間で実施
事業者指定
事業
サービス種別
事業者指定/委託
補助(助成)
直接実施/委託
人員等を緩和した基準
個人情報の保護等の
最低限の基準
内容に応じた独自の基準
ボランティア主体
保健・医療の専門職
(市町村)
主に雇用労働者
+ボランティア
対象者とサービス
提供の考え方
実施方法
運営費補助/その他補助や助成
委託/運営費補助/その他補助や助成
市町村の負担方法
運営のための事業経費を補助
/家賃、光熱水費、年定額 等
人数等に応じて月・年ごとの包括払い
/運営のための間接経費を補助
/家賃、光熱水費、年定額 等
ケアマネジメント
あり
なし
利用者負担額
サービス提供主体が設定
(補助の条件で、市町村が設定することも可)
市町村が適切に設定(補助の場合は
サービス提供主体が設定することも可)
ボランティア主体
地域住民主体
サービス提供者(例)
③その他の生活支援サービス
○ その他の生活支援サービスは、①栄養改善を目的とした配食や、②住民ボランティア等が行う見守り、③訪
問型サービス、通所型サービスに準じる自立支援に資する生活支援(訪問型サービス・通所型サービスの一
体的提供等)からなる。
備考
※食事代などの実費は報酬の対象外(利用者負担)
※一般介護予防事業等で行うサロンと異なり、要支援者等 ※食事代などの実費は報酬の対象外(利用者負担)
を中心に定期的な利用が可能な形態を想定
※通いの場には、障害者や子どもなども加わることができる。
※通いの場には、障害者や子ども、要支援者以外の高齢者 (共生型)
なども加わることができる。(共生型)
介護予防・日常生活支援総合事業の構成
訪問型サービス
(第1号訪問事業)
・現行の訪問 ①訪問介護
介護相当
②訪問型サービスA(緩和した基準によるサービス)
③訪問型サービスB(住民主体による支援)
・多様な
サービス
介護予防・生活
支援サービス
事業
介護予防・
日常生活
支援総合
事業
(新しい
総合事業)
通所型サービス
(第1号通所事業)
介護予防・日常生活支援総合事業のマネジメント
・現行の通所
介護相当
・多様な
サービス
④訪問型サービスC(短期集中予防サービス)
⑤訪問型サービスD(移動支援)
①通所介護
②通所型サービスA(緩和した基準によるサービス)
③通所型サービスB(住民主体による支援)
④通所型サービスC(短期集中予防サービス)
(従来の要支援者)
・要支援認定を受け
た者(要支援者)
・基本チェックリスト
該当者(介護予防・
生活支援サービス
対象事業者)
その他の生活支援サービス
(第1号生活支援事業)
介護予防ケアマネジメント
(第1号介護予防支援事業)
①栄養改善の目的とした配食
②住民ボランティア等が行う見守り
③訪問型サービス、通所型サービスに準じる
自立支援に資する生活支援(訪問型サービ
ス・通所型サービスの一体的提供等)
※ 上記はサービスの典型例として示しているもの。市町村はこの例を
踏まえて、地域の実情に応じた、サービス内容を検討する。
①介護予防把握事業
②介護予防普及啓発事業
一般介護予防事業
・第1号被保険者の全ての者
・その支援のための活動に
関わる者
③地域介護予防活動支援事業
④一般介護予防事業評価事業
⑤地域リハビリテーション活動支援事業
介護予防・日常生活支援総合事業のマネジメント
「予防重視型システムへの転換」の背景
① 介護予防の効果があがっていない。
② 死亡の原因と生活機能低下の原因疾患は異なる。
③ 高齢者の状態像に応じた適切なアプローチが必要。
④ 介護予防のサービスに一貫性・継続性がない。
これまでのケアマネジメント
●できないことをサービスで補う・・・・補完的な考え
●利用者の主体的な取り組みが重視されない
●自立に向けた具体的目標が明確でない
見直し後のケアマネジメント
●生活機能の低下の背景・原因を分析
●課題を明らかにして目標を設定
予防給付の基本的考え方
① 本人にできることは可能な限り、自分でやっ
ていただくという考え方の下に
② 本人の生活能力を引き出すためのサービス
を適切に組み合わせ
③ 手助けする場合も、できる限り本人が今持っ
ている能力を活かす工夫をしながら行う
というもの。
これは、介護保険の基本理念である
「自立支援」の考え方を徹底するもの。
●目標指向型の考えを強調した支援計画
介護予防ケアマネジメントの基本的考え方
住み慣れた地域で安心して生活を継続できる
「本人が出来ることは出来る限り本人が行うこと」
• 意欲を引き出す(サービスの受け手→主体的な取組)
• 生活行為について明確な目標
(サービスの補完型プラン→目標の志向型)
予防給付のサービス
P404
予防給付のサービスは介護サービス(要介護1~5)と
種類は同じ・・・・・では、何が違うのか?
・介護予防は目標でなく手段。目指すべき目
標は「望む暮らし」「自己実現」
・自主的・意欲的に継続できる目標を持って
もらう。
• 必要なサービスを適切に提供する
• 課題分析者と利用者の合意
• セルフケア・家族・近隣支援等インフォーマル資源を活用
• 達成状況の評価
継続した生活・人生を尊重した望む暮らしを考える。
自分自身が望むところから意欲が生まれる。
16
ICIDH から ICF
ICFの視点と目標設定
P169~
国際障害分類ICIDH(1980)
脳梗塞 機能障害
右片麻痺
疾病
段差が×
能力障害
買物できない
社会的不利
P169~
依存させる
サービス利用
脳梗塞発症
マイナスの循環
健康状態
再発・合併症
生活機能
目標設定の考え方として活用
国際生活機能分類 ICF (2001)
健康状態
右片麻痺
心身機能・構造
動かない↓
(機能障害)
廃用の助長
生活機能
活 動
(活動制限)
心身機能・構造
(機能障害)
参 加
(参加制約)
外出ができない
活 動
外出しない↓
(活動制限)
生活不活発
意欲の低下
個人因子
ヘルパーの利用
環境因子
環境因子
個人因子
ICFの視点と目標設定
プラスの循環
追加サービス
17
v( ‘_’ )matsumoto
18
v( ‘_’ )matsumoto
ケアマネジャーとは「目標」を取り扱う仕事
P169~
☆ 強さの評価
重要なのは
脳梗塞発症
健康状態
再発防止
買物ができない
参 加
買物しない↓
(参加制約)
閉じこもり
「その人らしい暮らし方」
☆
自己実現の支援
【目標】
を見いださせること
利用者の望む暮らしのあり方
☆ 波及効果
生活機能
右片麻痺
心身機能・構造
(機能障害)
機能の維持改善
外出できない
活 動
活動機会の確保
(活動制限)
活動性の向上
福祉用具貸与
ケータリング・個配
役割や関わりを
送迎ボランティア
環境因子
資源の紹介・活用
持ち続けられる
介護タクシー
共同作業
サービスの活用
【
友達と外食したい
買物に行けない
手段の確保
参 加
参加の支援
(参加制約)
社会参加の促進
自己実現の気付き
個人因子
意欲の賦活
意欲の向上
生活のしづら
さのある現状
】
心身機能・身体構造
19
v( ‘_’ )matsumoto
環境因子
総合的な援助方針
生活ニーズ
援助目標・内容
ケアプラン
健康状態
活
動
参
個人因子
加
ケアプランにおける
「目標」
第3節 介護予防ケアマネジメント関連様式
1.利用者基本情報(1)
まずは、専門的観点からの提案
利用者・家族とのすり合わせ
「望む暮らし」の方向性と一致した目標
本当に達成できること
一定期間で達成可能、価値感や好みを考慮
目標を達成することにより、達成感や自信をつけ
る
• 目標を利用者⇔ケアマネジャーだけでなく、サー
ビス事業者とも共有する
•
•
•
•
•
•
P416~
利用者の置かれている状態の把握+利用者、家族の認識
意欲を引き出すポイント
基本情報
氏名、住所、認定情報、住環境、家族構成、経済状況、連絡先等
相談内容と対応
相談内容、経路、対応等
介護予防に関する事項
今までの生活、現在の生活状況等
現病歴・既往歴
現在利用しているサービス
22
22
第3節 介護予防ケアマネジメント関連様式
2.基本チェックリスト(1)
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
9.
10.
第3節 介護予防ケアマネジメント関連様式
2.基本チェックリスト(2)
P400
バスや電車で一人で外出していますか
日用品の買物をしていますか
預貯金の買物をしていますか
友人の家を訪ねていますか
家族や友人の相談にのっていますか
階段を手すりや壁をつたわらずに昇っていますか
椅子に座った状態から何もつかまらずに立ち上がっていますか
15分位続けて歩いていますか
この1年間に転んだことがありますか
転倒に対する不安は大きいですか
23
23
P400
11.
12.
13.
14.
15.
16.
17.
18.
6ヶ月間で2~3㎏以上の体重減少がありましたか
身長
cm 体重
㎏ BMI=
)(注)
半年前に比べて固いものが食べにくくなりましたか
お茶や汁物等でむせることがありますか
口の渇きが気になりますか
週に1回以上は外出していますか
昨年と比べて外出の回数が減っていますか
周りの人から「いつも同じ事を聞く」などの物忘れがあると言
われますか
19. 自分で電話番号を調べて、電話をかけることをしていますか
20. 今日が何月何日かわからない時がありますか
24
24
第3節 介護予防ケアマネジメント関連様式
2.基本チェックリスト(3)
P400
21. (ここ2週間)毎日の生活に充実感がない
22. (ここ2週間)これまで楽しんでやれていたことが楽しめなく
なった
23. (ここ2週間)以前は楽にできていたことが今ではおっくうに
感じられる。
24. (ここ2週間)自分が役に立つ人間だと思えない
25. (ここ2週間)わけもなく疲れたような感じがする。
注
「利用者基本情報」の記載について
BMI(=体重(㎏)÷身長(m)÷身長(m))が18.5未満の場合
に該当とする。
25
25
利用者基本情報
《基本情報》
相 談 日
本人の現況
年
月
日( )
来所・電話・その他(
認定情報
障害等認定
本人の住環境
経済状況
初回・再来(前
)
男・女
M・T・S
年
月
Tel・Fax
日生(
(
)
障害老人の日常生活自立度
)歳
現在の生活状
現在の生活状
況(どんな暮らし
況(どんな暮らし
を送っているか
を送っているか)
)
趣味・楽しみ・特技
趣味・楽しみ・特技
1日の生活・すごし方
1日の生活・すごし方
時間
時間
本人
本人
介護者・家族
介護者・家族
友人・地域との関係
友人・地域との関係
認知症高齢者の日常生活自立度
《現病歴・既往歴と経過》(新しいものから書く・現在の状況に関連するものは必ず書く)
非該当・要支1・要支2・要介1・要介2・要介3・要介4・要介5
有効期限: 年 月 日~ 年 月 日(前回介護度
身障(
)、療育(
)、精神(
)、難病(
)、(
)
年月日
病名
)室、住宅の改修の有無
国民年金・厚生年金・障害年金・生活保護・(
)
続柄
氏名
続柄
住所・連絡先
経過
治療中の場合は内容
《現在利用しているサービス》
公的サービス
住所 連絡先
医療機関・医師名
)
自宅・借家・一戸建て・集合住宅・自室の有無(
来所者(相談者)
緊急連絡先
今までの生活
)
所
日常生活
自立度
)
在宅・入院又は入所中(
本人氏名
住
《介護予防に関する事項》
作成担当者:
非公的サービス
家族構成
家
族
構
成
家族関係等の状況
地域包括支援センターが行う事業の実施に当たり、利用者の状況を把握する必要があるときは、要介
護認定・要支援認定に係る調査内容、介護認定審査会による判定結果・意見、及び主治医意見書と同
様に、利用者基本情報、支援・対策経過シート、アセスメントシートなどの個人に関する記録を、居宅介
護支援事業者、居宅サービス事業者、介護保険施設、主治医その他本事業の実施に必要な範囲で関
係するものに提示することに同意します。
平成
年
月
日
氏名
印
利用者基本情報
利用者基本情報 (記載例)
利用者の現在までの生活(生育歴等)につい
て、主要な出来事を時系列に記載する。
(職業、転居、結婚、家族史、家族との関係、
居住環境、地域環境等)
今まで
の生活
•どこのご出身ですか?
•何人兄弟ですか?
•どんな仕事をしていたんですか?
•この家にはいつから住んでいるんですか?
•お子さんは何人いるんですか?
•結婚したのは何歳の時ですか?
利用者基本情報
○県出身、7人兄弟の第2子。小学校の時
に父親の仕事の都合で○○区に引越しを
している。学校卒業後は親戚の工場の手
伝いをしていた。
21歳の時に結婚してから今の住所に住む
今まで
の生活 。専業主婦で子供たちが独立後、夫婦で
暮らし、昭和63年に夫が亡くなる。以降、
一人暮らしで気ままな生活を送っていた。
利用者基本情報
1日の生活・すごし方
起床から就寝までの1日の流れや日課にしている
こと(散歩・園芸)等、1日の過ごし方を記載する。
日常生活全般での役割(どのような家事や仕事を
現在の どれくらい行っているか、特に役割はないか等)
生活状
活動の範囲(外出先と頻度、あるいは家や部屋に
況
閉じこもりがちか等)
•普段は1日どんなことして過ごしていますか?
•買い物は週に何回くらい行きますか?
•毎日決まってすることがありますか?
時間
本人
介護者・家族
起床や就寝、食事や入浴、家事、外出や仕事など毎
日の決まった生活行為については、下段にタイムス
ケジュールを記載する。
現在の 心身に不調があると、生活のリズムが不規則になり
がちなので、注意が必要。
生活状
況
ここに記載される情報は、「介護予防サービス・支援
計画書」の「日常生活(家庭生活)について」でも活用
されるので、そのことを念頭に必要な情報を記載する
•今朝は何時に起きましたか?
•何時頃に、いつも寝ますか?
利用者基本情報 (記載例)
1日の生活・すごし方
天気の良い日は、毎日、病院へ電気をかけに行く。
(ゆっくり、片道20分位)
家では何もすることがなく横になっていることが多い。
現在浴槽が壊れており、6月以降シャワー浴のみ。修理
するかはこれから検討する予定。
現在の
時間
本人
介護者・家族
生活状況
起床
6:00
食事は土曜日に次男
夫婦が用意したもの
朝食、テレビ、
7:00
を食べる。ご飯は自
庭の草むしり
分で炊く。
12:00
昼食、昼寝
長男からも時々差し
18:00
夕食
入れがある。
22:00
就寝
利用者基本情報
趣味・楽しみ・特技
趣味・楽しみ・特技を聞き取る。現在だけでなく、以前取り組んでい
たものも記載する。家の中に飾ってある物がヒントになるはず。
•何をしている時が、一番楽しいですか?
•元々好きだった事ってどんなことですか?
•お孫さんは時々来られますか?
友人・地域との関係
友人や地域との交流頻度(年1回、月1回、週1回)や方法(会いに
行く、来てくれる、電話、手紙、メール)、内容(何をしているか?)を
記載する。支援者の把握につながる。以前の関わりについても聞
き取る。
•近所に仲の良い人がいますか?
•回覧板とかどうしていますか?
利用者基本情報 (記載例)
趣味・楽しみ・特技
昔の歌謡曲を聴いたり、一緒に歌うことが好きである。特に
舟木一夫が好きで、昔はよくコンサートにも通っていたが、
21年1月に行ったコンサートが最後になっている。
テレビはあまり見ないが、ラジオが好きで決まった時間に聴
いている。
友人・地域との関係
向かいに住んでいる人や隣3軒程度とは会ったら立ち話を
するが、最近は挨拶程度である。
深く付き合っている友人はいない。
老人クラブの行事には誘われたら参加するようにしている。
演習①
介護予防サービス・支援計画表を記載するための
アセスメント面接演習
演 習(1)事例の概要
・京都太郎さん
79歳。一人暮らし
演 習(1)事例の概要
• 10年前より、腰痛と両膝に痛みがあり、近くの整形外科医に通院
し、理学療法士によるリハビリを受けている。通院や外出はシルバ
ーカーを押して出かけている。
・妻(京都 花子さん)の介護を行ってきたが、妻は1年前
に他界。
• 家の中で動くことがおっくうとなり、今年に入って、部屋の掃除は
、1ヶ月に1回程度しかしていない。食事は昼:配食サービスを利
用し、夕:近くのスーパーで惣菜を購入している。
・一人息子の長男は関東に在住しており、直接的な介護は
• 先日、地域包括支援センターを訪れた長男の相談内容は以下の通り
できない。碁会所に通い、囲碁を興じるのが趣味であっ
た。妻の介護にあたるまでは、小学校の下校時の見守り
隊も行なっていた。一人暮らしとなり、近所の民生委員
の安否確認の訪問を受けるようになった。買い物以外に
外出しないため、人との交流もあまりない。
「要支援1の認定を受けたが、今まではサービスの世話にならずに、
一人暮らしを続けていた。しかし、先日、帰省した際、本人が“一人
暮らしに不安を感じている”と話したことや、以前に比べると歩行能
力も低下しているように感じたため、家族としては通所サービスを利
用してみてはどうか…と考えている」
今回、京都太郎さんがセンターに立ち寄られ、介護予防サービス・支
38
援計画書を共に作成することになった。
演 習(1)アセスメント面接
演 習(1)アセスメント面接
演習シート①
• 「ケアマネジャー」が「京都 太郎さん」に対して行
うアセスメント面接を見て、「介護予防サービス・
支援計画表」作成に必要な情報を収集してみよう
。
現在の状況
できていること
運動・移動
について
• 参考にする枠組み・・・「利用者基本情報」および「
演習シート1」
日常生活
(家庭生活)
について
• 午後から、「アセスメント」した情報に基づいて「介
護予防サービス・支援計画表」を作成していきま
す。そのことを意識してアセスメントしてください。
社会参加、
対人関係・
コミュニケ
ーションに
ついて
健康管理に
ついて
できないこと
本人・家族の意欲・意向
維持したいこと
改善したいこと
あきらめていること
どうしたら良いか
分からないこと
演 習(1)アセスメント面接
演 習(1)アセスメント面接
運動・移動について
日常生活(家庭生活)について
• 自宅や屋外をスムーズに歩行すること(杖なし、
杖あり、車椅子)についての状況
• 交通機関を使って移動することについての状況
• 日常に必要な品物を自分で選んで買うことについ
ての情報
• 献立を考え、調理することについての状況
• 家事(家の掃除、洗濯、ゴミ捨て、植物の水やり
等)についての状況
• 預貯金の出し入れを行うことについての状況
演 習(1)アセスメント面接
演 習(1)アセスメント面接
社会参加、対人関係・コミュニケーション
について
健康管理について
• 家族や友人のことを心配したり、相談に応じるな
ど関係をつくり、保つことについての状況
• 友人を招いたり、友人の家を訪問することについ
ての状況
• 家族、友人などと会話や手紙などにより交流する
ことについての状況
• 仕事や地域、家庭内での役割を持ち、行うことに
ついての状況
• 趣味や楽しみがあり、続けることについての状況
• 定期的に入浴、またはシャワーで身体を洗うこと
についての状況
• 肌や顔、歯、爪などの手入れについての状況
• 健康のために食事に気をつけることについての
状況
• 薬を飲み忘れず、管理することについての状況
演 習(1)アセスメント面接
演 習(1)アセスメント面接
では、アセスメント面接場面をロールプレイします。
登場人物は、本人である京都太郎さんと地域包括支援
センターの担当ケアマネジャーである○○さんの二人で
す。
グループディスカッション
グループでどんな情報が収集できたか?
話し合って下さい。
・みなさんは、ロールプレイを見ながら
利用者基本情報の裏面
演習シート①
を埋めてください。
①目標とする生活
目標とする生活
1日と1年
⑧目標
②アセスメント領域と現在の状況
2.介護予防サービス・支援計画書
⑥課題に対する目標と
具体策の提案
⑭期間
③本人・家族の意欲・意向
④領域における課題(背景・原因)
アセスメント
⑤総合的課題
P416~
⑬事業所
⑨目標についての
支援のポイント
専門家の提案し
た目標と具体策
の提案に対する
⑦具体策についての意向
利用者の意向・
(本人・家族)
意欲等の反応
を見る段階
⑩本人等のセルフケアや
家族の支援、
インフォーマルサービス
ケアプラン
⑪介護保険
サービス又は
地域支援事業
⑫サービス
種別
47
① 「目標とする生活」欄 【記載方法】
1
目標とする生活 1日 1年
利用者が今後どのような生活を送りたいか、利用者自身の意思・意
欲を尊重し、望む日常生活のイメージを具体化する。
アセスメント
1日:大きな目標にたどり着くための段階的な目標や、健康管理能
力や機能の向上・生活行為の拡大・環境改善など、さまざまな目標
があり得る。対象者が達成感・自己効力感を得られるような内容が
望ましい。
専門家の提案した
目標と具体策の提
案に対する利用者
の意向・意欲等に
反応を見る段階
ケアプラン
毎朝新聞受けへ新聞を取りに行き、1番に新聞を読みたい
1年:生きがいや楽しみを話し合い、今後の生活で達成したい目標
を設定する。介護予防支援や利用者の取り組みによって達成可能と
なる具体的な目標とする。
お盆に小学校の同窓会に出席する。春に盆栽展に出展する。
49
50
① 目標とする生活
① 「目標とする生活」欄 【ポイント】
利用者基本情報の「趣味・楽しみ・特技」欄の活
用
本人が「またそのことができるようになりたい」
など今後どのような生活を送りたいかという「生活
のイメージ」が具体的に表現できるように支援する。
「ゆくゆくはこうなりたい・こうしたいって思う
事はどんなことですか?」
1日
1年
安定して近隣を歩くことができるようになり、カメ
ラを楽しむ。
② アセスメント領域と現在の状況
アセスメント領域と現在の状況
2
アセスメント領域と現在の状況
運動・移動について
自ら行きたい場所へさまざまな手段を活用して、移動し
ているかどうか。乗り物を操作する、歩く、走る、昇降す
る、さまざまな交通手段による移動を行っているかを確
認する。
アセスメント
日常生活(家庭生活)について
家事(買い物・調理・掃除・洗濯・ゴミ捨て等)や住居・経
済の管理、花木やペットの世話等を行っているかを確
認する。
53
② アセスメント領域と現在の状況
② 「アセスメント領域と現在の状況」欄【ポイント】
社会参加、対人関係・コミュニケーションについて
状況に見合った適切な方法で、人々と交流しているか。
家族や近隣との人間関係が保たれているかどうか。仕
事やボランティア活動、老人クラブや町内会行事への
参加状況、家族内や近隣における役割の有無などを
確認する。
健康管理について
清潔・整容・口腔ケア、服薬、定期受診が行えているか
どうか。また、飲酒や喫煙、食事や運動、休養など健康
管理の点で必要と思われる事項を確認する。特に、高
齢者の体調に影響する、食事・水分・排泄の状況につ
いては、回数や量などを具体的に確認する。
・各アセスメントの領域ごとに日常生活の現況を記載
・「現在、自分で(自力)で実施しているか、否か」「家族などの
介助を必要とする場合は、どのように介助され、実施しているの
か」「以前はどうだったのか」「急に変化したのか」
・目標志向型の「総合的課題」が生まれるためには
→できない現状だけの記載をしない。していることも記載する。
→現状を起こした背景・原因を掘り下げて記載する
→現状と背景・原因が具体的に理解されることにより、「今後どう
いった課題を優先的に達成していく必要があるか」ということへの
理解が深まる
② アセスメント領域と現在の状況
アセスメント領域と現在の状況
② アセスメント領域と現在の状況
アセスメント領域と現在の状況
運動・移動について
日常生活(家庭生活)について
10年前より腰が痛い。医師から「椎間板が磨り減っ
ている」と言われ、運動をするよう勧められている。
また、右上肢、右膝は力が入らず歩行時にふらつく。
医師より脳梗塞が2か所あり、右半身の脱力がある
との説明を受けた。2~3か月前から右膝が痛くなっ
たため、歩くことをやめ自転車で移動している。自
転車で週4~5日外出する。最近は、左膝まで痛く
なってきた。外出時によろけ、年に2~3回転倒する。
膝を曲げられないため、掃除機をかけることができ
ない状態。腰痛のため、今年になって部屋の掃除
は1回しかしていない。
炊事は自分で行う。
② アセスメント領域と現在の状況
アセスメント領域と現在の状況
② アセスメント領域と現在の状況
アセスメント領域と現在の状況
社会参加、対人関係・コミュニケーションについて
健康管理について
以前より、友人は居ない。
「楽しむことをしていない」と話す。
気分転換に近くの公園に行っている。
定期受診をしている。
最近、暑くて疲れを感じる。
買い物には毎日のように行っているが、同じような
ものばかり食べている。
③ 本人・家族の意欲・意向 1/2
本人・家族の意欲・意向
3
運動・移動について
利用者・家族の意欲・意向
アセスメント
日常生活(家庭生活)
について
社会参加、対人関係・
コミュニケーションに
ついて
健康管理について
アセスメントで確認した内容について、
利用者・家族の認識と意向を記載する。
例えば、機能低下を自覚しているか、
困っているか、どのように考えているの
かなど。
具体的には、「○○できるようになりた
い」「手伝ってもらえば○○したい」と記
載、その理由も確認する。
61
③ 本人・家族の意欲・意向 2/2
③ 本人・家族の意欲・意向
本人・家族の意欲・意向
運動・移動について
日常生活(家庭生活)
について
・利用者と家族の意向が異なる場合は、
それぞれ記載する。否定的ないし消極
的な意向の場合は、理由を明らかにす
ることが大切である。
社会参加、対人関係・
コミュニケーションに
ついて
(本人)もともと料理は好き。包丁を使って切っ
たり刻んだりするのが怖いので、障害があっ
ても上手に調理できる方法が知りたい。
健康管理について
(家族)母は昔料理が上手だった。また、作れ
るようになると嬉しい。
本人・家族の意欲・意向
運動・移動について
腰や膝の痛みは、「年だから」と思い、
あきらめている。
風呂は銭湯に行くが、足の力が抜け
て倒れないかが心配。
やる気がせず、おっくう。
ホームヘルパーに掃除をしてほしい。
日常生活(家庭生活)
について
③ 本人・家族の意欲・意向
③ 「本人・家族の意欲・意向」欄 【ポイント】
本人・家族の意欲・意向
社会参加、対人関係・
コミュニケーションに
ついて
楽しみと言えば、山に登ることだった。
最近はカメラが楽しみだったが、足が
悪くなってからできなくなった。
•困っていることや以前していたのに、今はしな
くなったこと、できなくなったこと
•そのことに対してどのように考えているのだろ
う?
健康のために、何もしていない。
今をどのように感じている?なぜなんだろう?
今後はどうしていきたい?
こうなったらいいな・・・
健康管理について
意欲・意向を
読み取ろう
意欲を引き出す作成方法
演 習(2)介護予防サービス・支援計画表の作成
①個人ワーク
•「暮らし方、生活習慣」で取り戻したいこと
•「していること」で維持し続けたいこと
•「できること(可能性)」で始めたいこと
•「望む・目指す生活」で実現したいこと
※できること・できそうなこと(可能性)を段階
的にわけていく
・「演習シート①」「利用者基本情報」「基本チェック
リスト」「訪問調査内容」「主治医意見書」「事例シー
ト①②」の情報をもとにして「介護予防サービス・支援
計画表」を作成しましょう。
①目標とする生活(1日・1年)
②アセスメント領域と現在の状況
③本人・家族の意欲・意向
までを完成させて下さい。
演 習(2)介護予防サービス・支援計画表の作成
②グループディスカッション
4
・個人ワークの内容を発表して下さい。
・グループ内の他のメンバーの発表をふまえて、
各自、自分のプランをブラッシュアップして下
さい。
領域における課題(背景・原因)
アセスメント
70
④ 領域における課題(背景・原因)1/2
④ 領域における課題(背景・原因)2/2
領域における課題(背景・原因)
領域における課題(背景・原因)
運動・移動について
運動・移動について
□有
□無
日常生活(家庭生活)
について
□有
□無
生活上の問題とその背景・原因につ
いて。健康状態、心理・価値観・習慣、
物的環境・人的環境、経済状態等の
観点から整理する。
□有
□無
日常生活(家庭生活)
について
□有
□無
社会参加、対人関係・
コミュニケーションに
ついて
社会参加、対人関係・
コミュニケーションに
ついて
□有
□有
□無
□無
健康管理について
健康管理について
□有
□有
□無
その領域に課題があると考えた場合に
「□有」に☑印を付ける。
□無
72
④ 「領域における課題(背景・原因)」欄【ポイント】
•なぜかな?原因は何だろう?
•専門職として、客観的に考えてみる
改善の可能性を忘れない!
今の機能を維持していく視点も大切
総合的課題
抽象的な課題
になっていな
いか?
④ 領域における課題(背景・原因)
④ 領域における課題(背景・原因)
領域における課題(背景と原因)
運動・移動について
□無
☑有
□有
脳梗塞の下肢の脱力感などと、腰部脊柱管狭窄
症による腰痛などの症状がある。そのため、運動
量が低下し、その結果、下肢筋力等の運動機能
が低下し、不安定な歩行となっている。
さらに、転倒を防ぐ認識や環境整備が十分でなく、
転倒を繰り返している。
④ 領域における課題(背景・原因)
領域における課題(背景と原因)
日常生活(家庭生活)について
□無
☑有
□有
ほとんどの動作に支障はないが、生活における
活動量が減っている。一方、腰痛や膝痛が伴うか
がむ動作などには支援が必要。
領域における課題(背景と原因)
社会参加、対人関係・コミュニケーションについて
□無
☑有
□有
生活上の楽しみがなく、日々の生活が活動的で
なくなっている。
④ 領域における課題(背景・原因)
領域における課題(背景と原因)
5
健康管理について
□無
総合的課題
☑有
□有
薬物療法を受けているものの、運動機能や生活
機能の維持・向上のための自分での取り組みをし
ていない。
アセスメント
78
⑤ 総合的課題1/2
⑤ 総合的課題2/2
総合的課題
運動・移動について
日常生活(家庭生活)
について
利用者の生活全体の課題を探す。直
接的な背景・原因だけでなく、間接的
な背景・原因を探り、各領域に共通す
る課題を示す。利用者にとって優先
度の高い順で課題を列挙する。
総合的課題
運動・移動について
日常生活(家庭生活)
について
社会参加、対人関係・
コミュニケーションに
ついて
社会参加、対人関係・
コミュニケーションに
ついて
健康管理について
健康管理について
領域毎に抽出された課題が
いったんシャッフルされます
80
⑤ 総合的課題
⑤ 「総合的課題」欄 【ポイント】
•利用者の全体像をイメージした上で、一歩下が
った視点から各領域における課題を眺めて見る
と、共通している原因や背景が見えてくる。
•「~であるため、~する必要がある」「~であ
るため、~する事によって~となるようにする
」とポジティブな考え方・方向性で記載をする
と、次欄からの目標設定等につなげやすい。
総合的課題
活動・移動について
日常生活(家庭生活)
について
生活における活動量を上げ、下肢の
運動機能を向上させる。
また、転倒を防ぐ環境整備と、認識を
深める。
社会参加、対人関係・
コミュニケーションに
ついて
健康管理について
⑥ 課題に対する目標と具体策の提案
6
総合的な課題
課題に対する目標と
具体策の提案
生活における活
動量を上げ、下
肢の運動機能を
向上させる。ま
た、転倒を防ぐ
環境整備と認識
を深める。
専門家の提案した
目標と具体策の提
案に対する利用者
の意向・意欲等に
反応を見る段階
83
課題に対する目標と具体策の提案
この目標は、専門的観点から示す提案で
ある。したがって、本人や家族の意向は
入ってこない。
生活機能低下の原因の解決につながる
対策だけでなく、生活機能の低下を補う
ための他の機能の強化や向上につなが
る対策等、さまざまな角度から具体策を
考える。
84
⑥ 課題に対する目標と具体策の提案
総合的な課題
生活における活
動量を上げ、下
肢の運動機能を
向上させる。ま
た、転倒を防ぐ
環境整備と認識
を深める。
課題に対する目標と具体策の提案
1 身体を動かし、めりはりのある生活を
過ごすことで、下肢の力を維持し、安
定して歩行できるようになる。
①ホームヘルパーと一緒に掃除や炊事の家
事を行う。
⑥ 課題に対する目標と具体策の提案
総合的な課題
生活における活
動量を上げ、下
肢の運動機能を
向上させる。ま
た、転倒を防ぐ
環境整備と認識
を深める。
課題に対する目標と具体策の提案
2 転倒しないような環境に変え、また、
転倒しないように気をつける。
①入浴は銭湯でなく、通所リハで行う。
②段差や足をつくときに、転倒しないように
気をつける。
②腰や膝の痛みが伴う動作を避け、できる家
事は自分で行う。
③通所リハ(ビリテーション)で下肢筋力向上
のプログラムを受ける。
演 習(2)介護予防サービス・支援計画表の作成
演 習(2)介護予防サービス・支援計画表の作成
①個人ワーク
②グループディスカッション
・「演習シート①」「利用者基本情報」「基本チェック
リスト」「訪問調査内容」「主治医意見書」 「事例
シート①②」の情報をもとにして「介護予防サービス・
支援計画表」を作成しましょう。
④領域における課題
⑤総合的課題
⑥課題に対する目標と具体策の提案
までを完成させて下さい。
・個人ワークの内容を発表して下さい。
・グループ内の他のメンバーの発表をふまえて、
各自、自分のプランをブラッシュアップして下
さい。
⑤ 「具体策についての意向」【ポイント】
具体策についての
意向(本人・家族)
7
•単に聴くだけではなく、すりあわせをおこなっ
ていく
•出来るだけ積極的な意向が表出されるように、
その根拠や心理状況を考慮した応答を心がける
専門家の提案した
目標と具体策の提
案に対する利用者
の意向・意欲等に
反応を見る段階
•「今まで通りでよい」
→「今のまま」がどのように目標につながって
いくのかを記載する
89
⑦ 具体策についての意向(本人・家族)1/2
課題に対する目標と具体策の提案
1
身体を動かし、めりはりのある生活
を過ごすことで、下肢の力を維持し
、安定して歩行できるようになる。
①ホームヘルパーと一緒に掃除や炊事の家
事を行う。
②腰や膝の痛みが伴う動作を避け、できる家
事は自分で行う。
③通所リハ(ビリテーション)で下肢筋力向上
のプログラムを受ける。
2
転倒しないような環境に変え、また
転倒しないように気をつける。
①入浴は銭湯でなく、通所リハで行う。
②段差や足をつくときに、転倒しないように
気をつける。
具体策についての意向
⑦ 具体策についての意向(本人・家族)2/2
(本人・家族)
計画作成者が提案した「課題に
対する目標と具体例」に対する
利用者や家族の意向を記載す
る。この情報は、最終的な目標
設定を合意する足がかりとなる。
合意が得られた場合、「○○が
必要だ」「○○を行いたい」等と
記載する。合意が得られなかっ
た場合、その理由等について、
利用者や家族の考えを記載する。
91
課題に対する目標と具体策の提案
1 身体を動かし、めりはりのある生活
を過ごすことで、下肢の力を維持し、安
定して歩行できるようになる。
①ホームヘルパーと一緒に掃除や炊事の
家事を行う。
②腰や膝の痛みが伴う動作を避け、でき
る家事は自分で行う。
③通所リハ(ビリテーション)で下肢筋
力向上のプログラムを受ける。
2
転倒しないような環境に変え、また
転倒しないように気をつける。
①入浴は銭湯でなく、通所リハで行う。
②段差や足をつくときに、転倒しないよ
うに気をつける。
具体策についての意向
(本人・家族)
歩けるようになりたい。
また、カメラを楽しみたい。
通所リハに参加することも、
ホームヘルパーさんと一緒
にすることも了解した。
できれば、早く利用したい。
通所リハは昼食代の支払い
が厳しいので、半日利用に
したい。
92
⑧ 目標1/2
目標
課題に対する目標と具体策の提案
8
1 身体を動かし、めりはりのある生活
を過ごすことで、下肢の力を維持し、安
定して歩行できるようになる。
目標
①ホームヘルパーと一緒に掃除や炊事の
家事を行う。
②腰や膝の痛みが伴う動作を避け、でき
る家事は自分で行う。
③通所リハ(ビリテーション)で下肢筋
力向上のプログラムを受ける。
ケアプラン
2
転倒しないような環境に変え、また
転倒しないように気をつける。
①入浴は銭湯でなく、通所リハで行う。
②段差や足をつくときに、転倒しないよ
うに気をつける。
•計画作成者と利用者・家族の三者
が合意した目標を記載。当初から
「課題に対する目標と具体策」に
ついて合意を得られていた場合は、
「同左」あるいは「提案通り」等
と記載しても良い。
•「目標とする生活」にできるだけ
近づくように、利用者や家族と話
し合いながら目標や具体策につい
て合意をしていく作業は、介護予
防に対する利用者の意欲を形成す
る重要なプロセス。
93
⑧ 目標
課題に対する目標と具体策の提案
1 身体を動かし、めりはりのある生活
を過ごすことで、下肢の力を維持し、安
定して歩行できるようになる。
①ホームヘルパーと一緒に掃除や炊事の
家事を行う。
②腰や膝の痛みが伴う動作を避け、でき
る家事は自分で行う。
③通所リハ(ビリテーション)で下肢筋
力向上のプログラムを受ける。
2
転倒しないような環境に変え、また
転倒しないように気をつける。
94
⑨ 目標についての支援のポイント
目標
1 週2回のホームヘルパー
訪問時に掃除を行う。また、
通所リハ以外の日は外出し、
めりはりのある生活を過ごす。
2 転倒しないように過ごす。
計画作成者がサービス提供者に向けて記載する具体的
な支援を行う上での留意点。 一般論ではなく、「この人
にとってのポイント・留意点」
目標達成するための支援のポイントとして、支援実施
における安全管理上のポイントやインフォーマルサービ
スの役割分担など、様々な次元の項目が記載される。
全ての目標に対して必要では無い。留意点等の特記事
項があれば記載する。
「目に見えるサービス内容」と、「目に見えない配
慮」の視点が大切。
①入浴は銭湯でなく、通所リハで行う。
②段差や足をつくときに、転倒しないよ
うに気をつける。
95
⑩ 「本人等のセルフケアや家族の支援、インフォーマルサービス」
本人が自ら取り組む事や家族が支援すること、地域の
ボランティアや近隣住民の協力などもインフォーマル
サービスとして記載する。
誰が何をするのか?出来るだけ具体的に箇条書きで簡
潔に記載する。
本人のする事を言語化することで、本人自身の目的意
識を高める効果がある。
実際に「今、本人が行っている事」「今、家族がしてい
る支援」「今、利用しているインフォーマルなサービ
ス」を「維持・継続する事」として記載する視点も大事。
⑫ サービス種別
「本人等のセルフケアや家族の支援、インフォーマル
サービス」「介護保険サービスまたは地域支援事業」の
支援内容に適したサービス種別を具体的に記載する。
例えば、介護予防通所介護、介護予防通所リハビリ
テーション、助け合い事業、ふれあい昼食会など。
⑪ 「介護保険サービスまたは地域支援事業」
予防給付、地域支援事業のサービスの内容を記載する。
各サービス事業所が個別サービス計画を作成することを
想定して記載する。
サービス内容について、利用者・家族と合意し、目標を
達成するために最適と思われる内容については本来の支援
として、そのまま記載する。利用者・家族と合意できない
場合や地域に適当なサービスがない場合は、利用者・家族
が合意した内容や適切なサービスの代わりに行う地域の代
替サービスを当面の支援として、括弧書きでサービス内容
を記載する。本来の支援の下に、当面の支援を記載する。
⑬ 事業所
具体的な「サービス種別」及び当該サービス提供を行
う「事業所名」を記載する。
地域、介護保険以外の公的サービスが担う部分につい
ても明記する。
演 習(2)介護予防サービス・支援計画表の作成
⑭ 期間
「期間」は、支援内容に掲げた支援をどの程度の「期
間」にわたり実施するかを記載する(「○ヶ月」「○月
○日~○月○日」など記載する)
期間の設定においては、「認定の有効期間」も考慮す
る。
支援内容に掲げたサービスをどの程度の「頻度(一定
期間内での回数、実施曜日等)」で実施するか提案があ
れば記載する。
演 習(2)介護予防サービス・支援計画表の作成
②グループディスカッション
・いくつかのグループより「京都 太郎さん」に対し
て、「課題に対する目標と具体策の提案」をしてもら
います。
・「京都 太郎」さんは、「課題に対する目標と具体
策の提案」に対する「意向」をケアマネジャーに伝え
ますので、よく聞いておいて下さい。
まとめ
介護予防サービスの留意事項
・「京都 太郎さん」の『意向』をもとにして、グループで
ディスカッションしながら「介護予防サービス・支援計画
表」を作成しましょう。
○ 介護予防サービス事業所の裁量が拡大。
⑦具体策についての意向
⑧目標
○ 「画一的なサービス」「過小なサービス」は認め
⑨目標についての支援のポイント
⑩本人等のセルフケアや家族の支援、インフォーマル
サービス
⑪介護保険または地域支援事業
までを完成させて下さい。
られない。
○ 地域包括支援センター(介護予防支援事業所)
による確認の徹底。
まとめ
まとめ
介護予防支援とは
その人らしい生活を一緒に考え、探していく中で
その人ならではの【目標】をその人自らが掲げ、
実践していけるように、家族と共に支援していくこと・・
専門職として求められているものは、
「したいことなんて何もないんだ」
と話す言葉の中に隠れる【言葉にならないことば】
を聴きながら、再び「こんなことを始めてみたい…」
という意欲が持てるように導くこと・・・
105
目指すのは~
「豊かな人生」
「その人らしい生活の実現」
支援の方向は~
自分が認められ支持されていることを知る。
自分の生活について希望や望みを明確にする
自分の目標を見つける
取組みへの意欲が高まる
自分の力を信じられる
106