高齢者 の骨折

高齢者 の 骨折
泉川 誠
整形外科 順天堂大学 昭和45年卒
No.6
2014.12
年齢が上がるにつれ、人の骨はもろくなる傾向
にあります 。
“ 骨 粗 鬆 症(こつそしょうしょう)”
が原因です。
“骨粗鬆症”が進むと、背中や腰に重みがかかるなど、
わずかな
ことで骨折が起こりやすくなります。高齢の方々に多い骨折を挙げましょう。
< 手首の骨折 >
転倒したりして 手を強くついた時に起こります。手首の強烈な痛みがあり、
腫れたり、変形したりします。受傷したら、速やかに 病院を受診してください。
ギプス固定 で治療可能で、
ほとんどの場合 入院の必要はありません。
< 股関節の骨折 >
大腿骨の股関節部分の骨折です。急に立つ、歩行中に転倒する 等で受傷
することが多いようです。多くは入院治療となり、手術が必要な場合もあります。
年齢等を考慮し、
寝たきりにならないような治療法 を選択することが重要です。
< 腰椎の圧迫骨折(圧迫骨折 = 骨がつぶれること)>
尻もちをついた時などに起こる骨折です。腰の痛みは強烈で、動けなくなり、
入院治療 となることが多いです。
脊髄の損傷 による 麻痺 にも要注意です。
これら3種類の骨折は、
“ 骨粗鬆症”があると、
とても起こりやすくなります。
予防法としては、四肢の筋力の低下を防ぐことが重要。
そのためには、当り前
のことですが、栄養バランスのとれた食事、適度な運動 などが大切です。
当院 整形外科外来・理学療法室 では・・・
○“骨粗鬆症”
の 診断目安として、
“骨密度測定”
を行っております。
○“骨粗鬆症”
の 方には、
外来で 骨粗鬆症治療薬 の処方が可能です。
○“骨粗鬆症”
の 栄養バランスについて、管理栄養士 が相談にのります。
○ 理学療法室では、腰痛体操・膝痛体操 等の指導も行っております。
# 腰痛・骨粗鬆症・骨折等に関するご相談は: 整形外科外来(泉川医師)
まで
毎週(月)
(火)
(水)
(金)
(土) (但し 水、金、土 は午前のみ)
筑波病院 の 正面玄関前
クリスマス・バージョン
“骨密度測定”
の検査を希望される方は、外来で お申し出ください。
癌(がん)や 生活習慣病 と どう向き合うか?(第5回)
“ 胃 が ん ” は 、小 さな
“早期がん”ができてから
“進行がん”まで進むのに、通常 1年以上かかります。したがって 年1回健診(胃カメラ 等)
を受けていれば、
“早期がん”
(=
“治せるがん”)
の段階で発見することができ、
“胃がん”
で命を失うことは 殆どなくなります。このように 年1回の健診 が 早期がん発見に有効 な癌
は、
“健診向きの 癌”といえます。胃がん・大腸がん・乳がん・子宮がん・前立腺がん 等が
“健診向きの 癌”ということになります。
一方、
“すい臓がん”は 進行が速く、発病後 わずか3ヶ月で“もう手遅れ”となることもあり
ます。年1回の健診では とうてい早期発見はできませんから、
“健診向きでない 癌”といえ
ます。
“すい臓がん の 高危険群”である糖尿病で通院中の方、
“糖尿病が突然悪化”
したら要注意です。腹部CT・腹部エコー 等、
すい臓がん の精密検査を受けましょう。
(筑波病院 病院長 星野 高伸)
“健診向きの 癌(がん)”
って どんな癌 ?
筑波病院 の 正面玄関前
夜の ライトアップ