ライフサイクルCO2評価に関する研究 都市公園に対する

研究の背景および目的
研究の背景および目的
利用型の都市公園
地球温暖化が問題視
都市公園に対する
ライフサイクルCO
ライフサイクル
CO2評価に関する研究
都市緑地((CO2吸収固定源)に対する
都市緑地
吸収固定源)に対する期待
期待の高まり
の高まり
より地球温暖化防止
より
地球温暖化防止に寄与する
に寄与する都市緑化計画
都市緑化計画を策定する必要
を策定する必要
奥
ライフサイクルCO
ライフサイクル
CO2(以下
(以下,LCCO
,LCCO2)評価
優一(市村研究室)
研究の方法
研究の方法
◆研究フロー
① 都市公園に対する
都市公園に対するLCCO
LCCO2評価手法の設定
・都市公園のライフサイクル過程の設定
・都市公園のLCCO
・都市公園の
LCCO2評価項目の設定
② CO2排出及び吸収固定量に関する原単位の把握
・既往文献及び札幌市の公共工事積算システムを
参考に原単位を把握
③ シナリオに対する
シナリオに対するLCCO
LCCO2評価
・建築のLCCO2評価に準じてLCCO2評価項目を設定
(造成工事に関わる4過程の評価項目については積算項目レベルで設定)
・評価対象公園の選定及びシナリオの作成
評価対象公園の選定及びシナリオの作成
・各シナリオに対するLCCO
・各シナリオに対する
LCCO2評価の実行
・LCCO2評価の実行に必要な
資料が得られること
・近年整備された公園であること 等
札幌市屯田一番通公園
資材生産過程
資材輸送過程
基盤整備工事過程
植栽工事過程
③ シナリオに対する
シナリオに対するLCCO
LCCO2評価の実行
◆評価対象公園の選定
・都市公園のライフサイクルを7過程に設定
・既往文献等を参考に
等を参考に
135項目の原単位を把握
135
項目の原単位を把握
LCCO2評価
評価によ
評価によって
によって両面
によ て両面
て両面に着目する
に着目する必要性高
必要性高
本研究の目的
①都市公園
都市公園に対する
に対する
評価手法の
の検討・実施
LCCO2評価手法
評価の
の
②LCCO2評価
都市緑化計画への
都市緑化計画
への応用の可能性
応用の可能性の検討
の検討
研究の方法
① LCCO2評価手法の設定
② 原単位の把握
公園整備(設備設置等)や
維持管理(芝刈等)による
CO2の排出の側面
樹木等による
CO2吸収固定の側面
二酸化炭素(以下
二酸化炭素
(以下,CO
,CO2)の
)の削減
削減が急務
が急務
施設整備工事過程
グラウンドコート整備過程
運用・維持管理過程
ライフサイクル過程
床堀り
埋戻し
床均し
側溝工
管渠工
照明灯設置
遊具設置
etc ・・・
評価項目例
種別::近隣公園
種別
公園面積:1.55ha
公園面積:
樹木密度,,129
樹木密度
129本
本/ha
◆シナリオの作成
・現状タイプ
評価対象公園の現状
評価対象公園の
現状を反映
を反映
・改善タイプ
CO2削減方策
削減方策を設定
を設定
現状タイプ
改善タイプ
1
研究の結果及び考察
研究の結果及び考察
「現状タイプ」に対するLCCO
「現状タイプ」に対する
LCCO2評価結果
「現状タイプ」に対するLCCO
「現状タイプ」に対する
LCCO2評価結果
◆「現状タイプ」のLCCO
「現状タイプ」のLCCO2
◆運用・維持管理過程の
運用・維持管理過程のCO
CO2排出量
⇒ +66.5
66.5tt-C
・樹木によるCO2吸収固定 ⇒ -248kg-C/年
・照明灯の電力消費によるCO2排出 ⇒ +1,161kg-C/年
◆LCCO2に占める各過程の割合
運用・維持管理過程が最大
3.9%
⇒ 77.7
77.7%
%
0%
77.7%
1.9%
レベル1
過程
運用
40%
60%
歩道の木チップ舗装化
80%
資材生産過程
基盤整備工事過程
植栽工事過程
施設整備工事過程
グラウンド・コート
整備工事過程
運用・維持管理過程
100%
運用・
維持管理過程
1,030.6
維持管理
木チップ舗装
発生残土の公園内活用
流用盛土
残土処理
CO2排出量 レベル2 CO2排出量
(kg-C・年)
工種
(kg-C・年)
1.1%
20%
「改善タイプ」に対するLCCO
「改善タイプ」に対する
LCCO2評価結果
◆「改善タイプ」のLCCO
「改善タイプ」のLCCO2 ⇒+46.1
46.1tt-C
◆公園整備計画の
公園整備計画のCO
CO2削減方策
アスファルト舗装
電力消費によるCO2排出の影響大
響
(都市緑化計画の範囲外)
15.3%
0%
研究の結果及び考察
レベル3
CO2排出量
仕様・規格
作業
(kg-C/年)
-248.0
CO2吸収固定 樹幹被覆率20%の場合
913.4
電力消費
照明灯
1,161.4
公園草刈
草刈・草丈10cm前後・片付け有り・年3回
73.3
117.1
草刈・草丈6cm前後・片付け無し・年6回
43.8
樹木整枝
―
―
遊戯・野球広場の芝生化
遊戯広場・野球広場
芝生広場
高木植栽量の増加
樹冠被覆率20%
樹冠被覆率
20%
40%
研究の結果及び考察
研究の結果及び考察
「改善タイプ」に対するLCCO
「改善タイプ」に対する
LCCO2評価結果
◆「改善タイプ」のLCCO
「改善タイプ」のLCCO2 ⇒+46.1
46.1tt-C
「改善タイプ」に対するLCCO
「改善タイプ」に対する
LCCO2評価結果
◆「改善タイプ」のLCCO
「改善タイプ」のLCCO2 ⇒+46.1
46.1tt-C
研究の結果及び考察
◆公園整備計画の
公園整備計画のCO
CO2削減方策
◆公園整備計画の
公園整備計画のCO
CO2削減方策
◆「改善タイプ」のLCCO
「改善タイプ」のLCCO2 ⇒+46.1
46.1tt-C
◆公園整備計画の
公園整備計画のCO
CO2削減方策
◆維持管理計画の
維持管理計画のCO
CO2削減方策
◆維持管理計画の
維持管理計画のCO
CO2削減方策
↓16.2
16.2tt-C(
C(24.3
24.3%)
%)※
↓16.2
16.2tt-C(
C(24.3
24.3%)
%)※
歩道の木チップ舗装化
↓16.2
16.2tt-C(
C(24.3
24.3%)
%)※
↓4.2
4.2tt-C(
C(6.4
6.4%)
%)
アスファルト舗装
木チップ舗装
資材生産過程
↓3.0
3.0tt-C(
C(4.5
4.5%)
%)
発生残土の公園内活用
集草作業の廃止
流用盛土
残土処理
基盤整備工事過程
↓1.0
1.0tt-C(
C(1.5
1.5%)
%)
草刈年3
草刈年
3回集草有
遊戯・野球広場の芝生化
維持管理過程 4.2
4.2tt-C(
C(6.4
6.4%)
%)削減
削減
↓4.2
4.2tt-C(
C(6.4
6.4%)
%)
年4回集草無
合計 ↓20.4
20.4tt-C(
C(30.7
30.7%)
%)
資材生産
資材生産,
,各工事過程
1.8tt-C(
C(2.7
2.7%)
%)
遊戯広場
・野球広場↓ 1.8
芝生広場
運用・維持管理過程 ↑2.0
2.0tt-C(
C(3.0
3.0%)
%)
⇒ ↑0.2
0.2tt-C(0.4
C(0.4%
%)
高木植栽量の増加
樹冠被覆率20%
樹冠被覆率
20%↓12.4
40%
運用・維持管理
12.4tt-C(
C(18.7
18.7%)
%)
※「現状モデル」の
「現状モデル」のLCCO
LCCO2に対する
削減((増加
削減
増加))量及び削減(増加)率
「改善タイプ」に対するLCCO
「改善タイプ」に対する
LCCO2評価結果
※「現状モデル」の
「現状モデル」のLCCO
LCCO2に対する
削減量及び削減率
公園整備・・維持管理計画
公園整備
維持管理計画による
による
削減効果大
※「現状モデル」の
「現状モデル」のLCCO
LCCO2に対する
削減量及び削減率
2
まとめ
まとめ
◆本研究で得られた主な結果
◆今後の課題
・評価対象公園に対する
LCCO2評価が実行できた
・各種CO
・各種
CO2削減方策による
CO2削減効果の定量的な把握ができた
LCCO2評価
評価の
の都市緑化計画
都市緑化計画への
への
応用の可能性が広がった
応用の
可能性が広がった
補足説明
ライフサイクルCO
ライフサイクル
CO2
製品や構造物について、その資源採取から
廃棄・再利用までの全過程(ライフサイクル)
において排出される二酸化炭素の合計量。
原単位
本研究では、単位面積・体積あたりの
二酸化炭素の排出及び吸収固定量のこと。
例えば、(kg
例えば、(
kg--C/ha
C/ha)や(
)や(kg
kg--C/
C/100㎥)等。
100㎥)等。
・原単位等の基礎的データ
・原単位等の
基礎的データの
の蓄積
・他の都市緑地タイプ
他の都市緑地タイプに対しても
に対しても適応可能
適応可能な
な
LCCO2評価手法の検討
都市緑化計画の策定に応用可能な
都市緑化計画
の策定に応用可能な
評価手法の確立
の確立
都市緑地に対するLCCO2評価手法
都市緑地に対するLCCO
補足説明
補足説明
1.LCCO2算出(インベントリ分析)の基本
Σ 各原単位(各数量あたりのCO2排出・吸収量)
× 各数量(資材量・作業量等)
2.調査範囲の設定
開設後50年と設定
植物生産過程でのCO2(排出・吸収の両面)
トイレ(別途工事・別管轄)
施設撤去・再整備(一般化困難)
1.資材生産及び運用に関わる原単位
1.
資材生産及び運用に関わる原単位
文献調査による抽出
文献調査
による抽出
※二酸化炭素換算重量あたりの値の場合(
二酸化炭素換算重量あたりの値の場合(kg
kg--CO2/kg
/kg等)は
等)は
炭素換算重量あたりの値(kg
炭素換算重量あたりの値(
kg--C/kg
C/kg等)に換算
等)に換算
・都市緑地のライフサイクルの期間
樹木の成長や寿命
住区基幹公園の開設後年数
再整備の実施状況
原単位把握方法
2.整備工事や維持管理作業に関わる原単位
2.
整備工事や維持管理作業に関わる原単位
札幌市の公共工事積算システム
札幌市の
公共工事積算システム及び既往文献を参考に
及び既往文献を参考に算出
算出
※算出例
算出例((施設整備工事過程・床堀
施設整備工事過程・床堀))
本研究では
考慮しない
必要施工時間
0.667(日/100
0.667(日
/100㎥
㎥)
×
軽油消費によるCO2排出量
軽油消費によるCO
0.7212(
0.7212
(kg
kg--C/ℓ
C/ℓ)
)
×
軽油消費量
57(
57
(ℓ/
ℓ/日)
日)
=
CO2排出量原単位
27(
27
(kg -C/100
C/100㎥
㎥)
3
研究の方法 CO2削減シナリオ対するLCCO2評価結果
評価対象地
約66.5t-Cの排出
研究フロー
都市公園に対するLCCO
都市公園に対する
LCCO2評価手法の検討
建築の評価手法を参考に都市公園への評価手法を検討する
文献調査等により原単位を把握
都市公園のCO
都市公園の
CO2収支の現状の把握
シナリオに対するLCCO
シナリオに対する
LCCO2評価
(
今後の課題)
都市公園に対するLCCO
都市公園に対する
LCCO2評価
評価手法の再検討
CO2の排出及び吸収固定量に関する原単位の把握
CO2排出量削減効果を検証する
LCCO2評価手法の問題点の把握
評価実施によって把握される問題点・課題等を整理
4