シェーグレン症候群の 医療費助成について 2015年3月時点の制度に基づいて作成しています。 監修 : 筑波大学 医学医療系 内科 (膠原病・リウマチ・アレルギー)教授 住田 孝之 シェーグレン症候群の医療費助成について 次の患者さんは、国の制度によって医療費の助成を受けられる可能性があります。 1 診断基準に基づき 「シェーグレン症候群」 と 診断された方 2 かつ 定められた基準に基づき 「重症」 と 診断された方 1 診断基準に基づき「シェーグレン症候群」と診断された方 口の検査(唾液量や唾液腺の働きをみます)や目の検査(涙の量や目の状態をみます) などを行います。 次の4つの基準のうち、2つに該当する場合は「シェーグレン症候群」 と診断します。 基 準 1. 口の検査 2. 目の検査 3. 血液検査 4. 組織の検査 A)、B)どちらかに該当する A)唾液腺造影で異常所見がみられる。 B)唾液分泌量の低下があり、かつ唾液腺シンチ グラフィーにて機能低下の所見がある。 A)涙液分泌量の低下があり、かつローズベンガ ル試験で目に傷がみられる。 B)涙液分泌量の低下があり、かつ蛍光色素試験 で目に傷がみられる。 A)抗SS-A抗体陽性 B)抗SS-B抗体陽性 A)口唇腺組織でリンパ球浸潤がみられる。 B)涙腺組織でリンパ球浸潤がみられる。 うらへつづく 2 定められた基準に基づき「重症」と診断された方 あなたの全身状態を確認し、次の基準に基づいて状態を点数化します。5点以上で「重症」 と診断します。 ※5点以上に該当しない患者さんであっても、高額な医療を継続することが必要な方は医療費助成の 対象となる場合があります。 領域 重み 活動性 健康状態 3 無 0 □ 低 1 □ 中 2 □ リンパ節腫脹 4 無 0 □ 低 1 □ 中 2 □ 高 3 □ 腺症状 2 無 0 □ 低 1 □ 中 2 □ 関節症状 2 無 0 □ 低 1 □ 中 2 □ 高 3 □ 皮膚症状 3 無 0 □ 低 1 □ 中 2 □ 高 3 □ 肺病変 5 無 0 □ 低 1 □ 中 2 □ 高 3 □ 腎病変 5 無 0 □ 低 1 □ 中 2 □ 高 3 □ 筋症状 6 無 0 □ 低 1 □ 中 2 □ 高 3 □ 末梢神経障害 5 無 0 □ 低 1 □ 中 2 □ 高 3 □ 中枢神経障害 5 無 0 □ 低 1 □ 高 3 □ 血液障害 2 無 0 □ 低 1 □ 中 2 □ 高 3 □ 生物学的所見 1 無 0 □ 低 1 □ 中 2 □ 点数 (重み×活動性) 合計点数 医療費助成の手続き 「臨床調査個人票」 ( 診断書)を記載しますので、都道府県の窓口で必要な書類とともに 難病指定申請を行ってください。審査の結果、認定基準に該当すると判定されれば医療費 の助成を受けられます。 詳しくは、もよりの保健所などでご相談ください。 助成を受られる医療費 所得などに応じて自己負担上限額(1,000∼30,000円/月)が設定され ており、上限額まではご自分での支払いが必要で、上限額を超える医療費は 助成されます。自己負担割合は2割です。 SL070101HJ 2015年4月作成
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